比企谷兄妹の年越し   作:乾電池博士

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ども。松です。
今回はロッテ愛の投稿からそんなに間隔を開けずに投稿することができました!
今回は勢いでスラスラっと書けましたね。
この調子を維持できればいいんですがね…

あと今回はヤンデレ注意です。(←言っちゃった)
~追記~ 何気に僕の作品でいろは初登場ですね…
最初の所は…もう完全に遊びです。
それではどうぞ!

《前回のあらすじ》
小町持ち前の鋭さで誤魔化しをいとも簡単に見抜かれてしまった八幡。
さて何に悩んでいるんでしょうか?


2:比企谷八幡の苦悩(!)

??? ???

 

 今日も今日とて奉仕部は普通に活動していた。だが3年生になってからというもの、こんなことを考えることも少なくない。俺たちは「奉仕部」としてどれだけの時間を共有できるのか、そして仮にこの部の活動が停止しても三人で居れるのだろうか、と。

 今はまだいい。普通に活動ができている。しかし2学期以降はどうだろう?この総武高校は一応進学校であるわけであって、勉強も何もせずに大学受験をするわけにもいかない。特に由比ヶ浜なんかはそうだろう。雪ノ下にしろあのハイスペック人間だ。十中八九最難関大学を第一志望に入れ、猛勉強することだろう。

 そういう時に「奉仕部」はバラバラになってしまわないだろうか?とまだ考えてしまう俺がいるのだ。

 

 …俺はあいつらと本物を見つけられたと思っているが…怖いのだ。今の陽だまりのようなあの温かい関係を失ってしまうことは当然だが、あいつらに「そんなことは一つもなかった」と否定されるのがとてつもなく怖い。これは独りよがりなんてものでもない、(おぞ)ましい何かだ。それは痛いほどわかっているのだが、それでも…そんなことないと思いたくても、仮にそれを肯定してくれても、100%信頼するということが俺にはできないというところ、俺は変われない。そしてそんな自分を俺は未だに嫌っている。

 他人(ひと)の前では自分大好きとか言っているがそんなことは全くないのだ。ただ考えて、考え抜いてそれでも答えが出なくて、それがどうしようもなくもどかしくて結局諦めてしまう。そんなことを考えて今日も俺は生きていく。…受験勉強もロクにせず。

 俺はこんな人間ではなかったはずだ。以前なら人間関係なんてことで悩まなかった筈だ。なのに俺はこんなにも悩んでいる。おそらくこれは「人付き合い」というものをずっとしてきた人なら簡単に解けてしまうものなのだろう。そんなことは誰かに指摘されるまでもなく、一番わかっている()()()だ。

 だが()()()()()()でしかないわけであって…

 あーもう俺って面倒くせぇ…詰まるところ、俺には一番大切な()()に重大な欠陥があるようだ。

 

 俺何かやらかしたっけ?小町に相談しても目をキラキラと輝かせた後呆れた感じの表情になってたし…解せぬ。

 

※結局これは八幡が布団の中で一人奉仕部のメンバーとのこれからを熟考しているだけであります。

 

* * *

 

時間は少し遡る…

 

「で、お兄ちゃん。もう一つ悩んでることって何かな?」

 

 小町さんや、そんなに期待してます感を出されても…俺が困るだけじゃねえか…

 

「はいはい、話しますよ。話したくないけど…」

 

 だって絶対にバカにされるし。ゴミいちゃんとか言われるし。

 

「いいから早く早く!」

 

「落ち着け!はぁ~えーっと…例えばな、」

 

* * *

 

()る日 総武高校奉仕部室

 

「やっはろー、ってゆきのんまたヒッキーとイチャツイテル。」(ハイライトoff)

 

「先輩方こんにちは~。ん?結衣せんぱ…雪ノ下センパイ?」(同様にハイライトoff)

 

「なにしてるのかな《んですか》?」

 

「「ひゃ、ひゃいっ!」」シュパッ!

 

 俺はほとんど命令された感じで肩揉んでただけなのに…理不尽すぎる。

 

「ま、まあ落ち着け。これには深いふ…」

 

「「そんなの聞きたくない《です》!」」

 

「…はい。」

 

 俺には人権なんてないんだな…

 

「二人とも、違うのよ。」

 

 おお、あの雪ノ下が助け…

 

「これは比企谷君がどうしてもやりたいと言ってきたから揉んでもらってただけなのよ。この男といちゃついていたなんて心外だわ。」

 

「おい!ちげーだろ!お前が…」

 

「比企谷くん?」

 

 あの絶対零度の睨みだけで俺は口止めされ、なにも俺は言うことができなかった。俺って情けねぇ…

 

「へ、へぇ…そんなことを言うんだったら私にも策がありますからね。」

 

 …ゑ?

 

「センパイ、アノ約束、今日()宜しくです!!」

 

「へ?」

 

「むーっ!あたしも!あの約束!」

 

「はい?」

 

「比企谷君?あの約束って何かしら?」(やっとハイライトoff)

 

「お前らといつ約束なんかしたんだよ~!毎週のように外に放り出されてアイデンティティークライシスもいいところだよ!プリキュア見る時間ねえじゃねえか!」

 

「「「「ごめんなさい…」」」ションボーン

 

「ああもう!やりにくいことこの上ない!」

 

 なんで少し苛立っただけであからさまに落ち込むんだよ!

 

「悪かった、悪かったから、な?……俺はお前らの笑顔が好きなんだ。」

 

 正直こんな事を根暗ボッチが言っても寒気がするだけだと思うのだが、こういう歯の浮くようなセリフを吐かないとこいつらの目がいつまで経っても仄暗いままなんだよな…

 これが一番のアイデンティティークライシスだと思うこの頃…急速に黒歴史を生産し続けている気がするのは俺だけか?

 

「ヒッキー…」

 

「比企谷君…」

 

「センパイ…」

 

 ほら、元の目に戻った…だがそれと引き換えに俺の目はさらに腐敗した気がするぞ…今日も疲れたな~…精神的に。体力は有り余ってるのに眠いというのは本気(マジ)で解せぬ。

 あぁ…自転車漕ぎたくねぇ…

 

 キーンコーンカーンコーン……

 

 はぁ、やっと終わった…

 

* * *

 

「みたいな感じでここ一か月過ごしててな、もう3学期がいつにも増して憂鬱なんだ…もうそろそろ鬱病になっても仕方ないんじゃないか?というレベルで。

 …最悪平塚先生になんと言われようと退部しようと思っている。もうあの場所に安らぎなんて文字は一つもねぇ…俺が疲れるだけなんだ!と、いうのが俺の考えなんだが…小町はどう思う?」

 

「お兄ちゃん……バカなの?この鈍感。」

 

「は?お前に言われる筋合いはねえよ!…後鈍感とは?何のことだ?」




第二話でした。読んでいただき、ありがとうございます。
お楽しみいただけたでしょうか?

良かったらですが評価、ご意見、ご感想、誤字報告などなど宜しくお願いします。

次話は…いつも通りロッテ愛終了後です。1か月半は覚悟していただきます。誠に申し訳ございません。

それではまたどこかで。

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