転生したら猫かぶりのあの子になっていた   作:秀吉組

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第60話

常夏先輩達がうちのクラスを飛び出した後も吉井君達とひと悶着あったらしい

 

 

そのひと悶着の間にうちのクラスの久保君が騒ぎに巻き込まれたらしいのだが……

 

 

「彼女は一体何者だったのだろうか? ハッ!? いけない!? 僕には吉井君という心のmyスイートハニーがいるじゃないか!? だが彼女のあの妖艶な美しさは……。しかし!! 僕には吉井君が!!」

 

 

……。何やら関わらないほうが良さそうなので声をかけないでおこう。 後、吉井君の身の安全も祈っておこう

 

 

雅さん達はなにやら用事ができたようでまた明日もくるとこちらに伝えると教室を出て行った

 

 

その後は何事もなく時間が過ぎ清涼祭1日目は終了した

 

 

この日のお店の売り上げを計算していくと

 

 

「……なにこの売り上げ。 予想してたのやつを大きく上回る金額なんですけど?」

 

 

そう言ってクラスの皆を見ると視線を反らすのが約二名

 

 

「……おい、そこの学年主席に水泳部のエース。 一体何した?」

 

 

「いや~なんかこの子の猫耳メイドがなかなかの人気だったからさ」

 

 

「……これで売り上げUP」

 

 

そして二人が出してきたのが

 

 

え~となに? ……清涼祭限定謎の猫耳メイドさん特別ブロマイド。 制作 ムッツリーニ商会……

 

 

「まさかここまで売れるなんて思ってなくてさ~」

 

 

「……でもこれで打ち上げの予算も増えてちょっとは豪華になるかも」

 

 

どうやらこの清涼祭の終わりには打ち上げのパーティーを企画しているらしい

 

 

それを聞いたクラスメイト達は

 

 

「え!? 打ち上げのパーティー豪華になるの!? やったー♪」

 

 

「しかし本当にこの子一体誰なんだ?」

 

 

打ち上げが豪華になると聞いて喜ぶ子がいればこの謎の人物に対して興味をもつクラスメイトがいたりした

 

 

確かに打ち上げが豪華になるのは喜ばしい……喜ばしいのだけど……

 

 

それは!! あたしの黒歴史を生贄にして得られた資金なんですよ!?

 

 

…と言いたいけど言えるはずもなくぐぬぬと元凶の二人を見つめていると

 

 

「あ、そういえばムッツリーニ君から謝礼として封筒預かってるよ」

 

 

「謝礼?……ところで分け前は?」

 

 

じと目でそう聞くと笑顔で

 

 

「……6対4」

 

 

「もちろんボクらが6だよ♪」

 

 

こ、こいつ等~、本人の知らないところでこんな商売しやがって~(泣

 

 

泣きそうな思いで受け取った封筒を開けてみると入っていたのは

 

 

可愛らしいトラ耳の女の子がプリントされた紙切れが10枚

 

 

こ、これは!! と〇のあなの商品券!! 

 

 

来月欲しい新刊がたくさんあって軍資金が厳しいこの状況でこれは手が出るほど欲しい!!

 

 

ぐっ!! だがコレを受け取るということは買収されるということでそれはそれでなんか悔しいし…

 

 

っつうか一体何処であたしの情報を掴んだのだろうか? 恐るべしムッツリーニ商会

 

 

などと考え込みうーんうーんと唸っていると

 

 

「どうしたの優子? いらないモノだった? なんなら返してこようか?」

 

 

愛子がそう訪ねると

 

 

「いえ、有難く受け取っておくわ!」

 

 

反射的にそう答えていた

 

 

悲しいかな、人は欲望に正直な生き物である……

 

 

その後、教室である程度片付けをし、明日の準備を済ませ帰宅した

 

 

 

 

その日の夜

 

 

 

「秀吉のところのお店の売り上げどうだったの? まあ姫路さんや島田さんみたいな可愛い子達がウェイトレスやってればそれなりの売り上げはたたき出したと思うけど」

 

 

夕食を済ませゆっくりしているときにちょっと気になったので秀吉に聞いてみた

 

 

「うむ。凄い売り上げだったのじゃ。 まさかあれほどの売り上げだったとはワシも驚いたのじゃ」

 

 

「へー。 さすがはあの二人と言ったところかしら」

 

 

「い、いや、まあ、確かにあの二人のおかげでもあるのじゃが……」

 

 

「ん? 違うの?」

 

 

「その……、売り上げに貢献した大部分が、その、明久の女装のブロマイドセットで」

 

 

女性陣はかなり複雑な心境でしょうねそれは……

 

 

そして吉井君。 貴方の気持ち、今なら痛いほど分かるわ! 今のアタシなら!!

 

 

「明日は召喚大会か。大変な一日になりそうじゃ」

 

 

そう言って秀吉がしんどうそうな顔してるので何かあったのかと聞いてみた

 

 

「……召喚大会でワシらのクラスから優勝者を出せねばならなくなっての」

 

 

「……訳ありな事情?」

 

 

「訳ありじゃな。 まあそこに関しては聞かないでくれると助かるのじゃ」

 

 

「まあそういう事情なら聞かないわ」

 

 

まあこっちも訳ありでその召喚大会でアンタの所の吉井君達を優勝させないといけないしね。 秘密だけど

 

 

「召喚大会で思い出したのじゃが姉上。 今朝の件はどうにかなったのかの?」

 

 

「今朝の件?」

 

 

「召喚大会のパートナーの件じゃ」

 

 

ああ……あの件か……

 

 

「ま、まあ、なんとかなった、っというかなってしまったというべきか……」

 

 

「姉上?」

 

 

「大丈夫だから! うん!…多分」

 

 

「そ、それならいいのじゃが」

 

 

そうして夜は更け、朝日が昇りいよいよ清涼祭は二日目に突入した




ネタが降りてきてくれたので勢いで書けました。 毎回こうだといいのですが……
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