「あの~、ちょっといいかな?」
「はい?」
振り返るとそこにはセーラー服を着た女の子(?)がそこに居た
そう、こうして今目の前にその人物はいるのだが何故かどこかで見たような顔なのだ
原作の一巻で良く見た、そうバカっぽい顔の…、ん?バカ?……
じーーーーー
「え?え?僕の顔に何かついて」
「あーーー!!バカの顔だ!」
「ちょ!?初対面の相手にバカって酷くない?(汗」
そこに立っていたのは紛れも無く後に文月学園のバカのランドマークとなる吉井明久本人だった
しかし何故セーラー服なんか着ているのだろうか・・・、この人男だったよね?
「ご、ごめんなさい…ちょっと知り合いに似てたものだからつい」
「そうだったんだ~、もう失礼しちゃうな僕みたいなキリッとした顔付きの子がバカな訳ないじゃないか」
エエ、ソウデスネ…
「ところで何か?」
「ああ、そうだった。え~とね、この辺にねこの形した手帳売ってないかな?」
「だったらこれじゃないかな?」
手に持っていた手帳を見せる
「それだよ~♪それ以外にねこのは…あ、…それで最後みたいだね」
売り場を見てみるとやたらねこの奴が人気があるのかねこの物が一番売れていて私が持っている奴が最後の一つのようだった
「仕方ない、姉さんには違うのを贈る事にするか…」
「え?お姉さんに贈る予定だったの?」
「うん…、うちの姉さん海外の大学に行っていてたまたま日本に帰ってきてるんだ。姉さんには普段怒られるの多いけどそれと同じ位助けてくれる大事な家族なんだ。だからそのお礼に帰る前に今人気のこれを姉さんに贈りたいなと思って」
へえ~、バカだけど良いところもあるんだと改めてこの吉井明久という人物の人の良さに触れたような気がした
「そっか、…はい♪あげる」
そう言って手に持っていたねこの形をしたシステム手帳を手渡した
「え?いいの?君これ買うんじゃないの?」
「ううん、今月ピンチだから買うかどうか悩んでいたからいいよ。お姉さんに贈ってあげて」
「うん!ありがとう!」
嬉しそうにそう言うと吉井君は行ってしまった
人助けをした後は清々しくて気持ちがいいな♪
…しかし最後まで分からなかったな…なんでセーラー服着ていたのかを…
「姉さん!はいこれ!欲しがってたでしょ?」
「あら?いいんですかアキくん?」
「うん!姉さんには色々とお世話になってるからね」
「ありがとうございますアキくん♪姉さんは嬉しいです♪」
「喜んで貰えて良かったよ!あはは、……ところでもうこの格好脱いでも」
「ダメです♪(きっぱりと)アキくんはあれ程言ったのに姉さんとの約束を破って不純異性交遊したではないですか?それはその罰なんですから」
「不純異性交遊って・・・、ただクラスの女の子と少し話しただけじゃないの~!!(汗」
「アキくん…、今度は女性の下着も付けますか?(ニコニコ)」
「すんません!!僕が悪かったです!!」
色々な出来事があったが何とか家にたどり着いた頃にはすっかり夜になっていた
「ただいま~」
「おかえりなのじゃ姉上、どうしたのじゃ?そんなに疲れた顔して?」
心配そうにこちらを見る秀吉。そんな秀吉に私は秀吉の肩に手を置くと
「秀吉…、これから色んなことがあると思うけど頑張れ…」
そう言うと私は自分の部屋へとむかうのだった
「???」
そんな姉の言った事に意味が分からず首を傾げる秀吉であった