転生したら猫かぶりのあの子になっていた   作:秀吉組

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第39話

「では早速ですが制服のサイズ合わせをしようと思います。クリスちゃん、雅ちゃん、ちょっと来てもらえますか~?」

 

 

「はいはい~。何か用ですか?店長」

 

 

「……面接は終わったのですか?店長」

 

 

茜さんに呼ばれてやって来たのはメイド服を着た金髪の美少女とクールな感じのメガネのお姉さんだった

 

 

「ええ。こちらが新しく入る木下優子さんです」

 

 

「こ、こちらで働くことになりました木下優子です! よ、よろしくお願いします!」 

 

 

「あはは。中々元気な子が入ってきたね。初めまして! 私は上城(かみしろ)クリスだよ、よろしくね!」

 

 

「……私は松嶋雅(まつしまみやび)と申します。よろしく」

 

 

「上城…クリス?ということはハーフの方なんですか?」

 

 

「そうだよ。お父さんは日本人でお母さんはイギリス人だよ」

 

 

「へ~。しかしまさか外国の方がいたとは驚きです。日本語お上手なんですね」

 

 

「いや~でもここまで上手くなるまで結構大変だったんだよ。ねえ?ミヤビ?」

 

 

「ええ。最初の頃のクリスはカタごとの日本語を少し話せるくらいでしたからね」

 

 

「最初の頃?」

 

 

「クリスがこっちに転入してきたのが高1の時です。あの頃が懐かしいですね」 ウンウン

 

 

その頃を思い出している様子の雅さん

 

 

「あの頃って……。お二人は今は?」

 

 

そう聞くとクリスさんがフフフと自信ありげに

 

 

「聞いて驚かないでよ! なんと! 花も恥じらう女子大生なんだよ!!」

 

 

「え……?」

 

 

じーーーーー

 

 

クリス (140cm前半くらい)

 

 

じーーーーー

 

 

雅  (170cm後半くらい)

 

 

いやいや雅さんはわかるけどクリスさんはちょっとな~と思っていると

 

 

「どうしたの? そんなにこっち見つめちゃって?」

 

 

不思議そうにこっちを見るクリスさん。 言えない。小さいのに大学生なんですね、なんて言えない……

 

 

そんな風に私が苦悩していると

 

 

「クリス。彼女の気持ちを察してあげてください」

 

 

「? どういう事? ミヤビ」

 

 

「花も恥じらうってほどでもねえだろう!っとツッコミを入れたくて入れたくて堪らないと思っているのです」

 

 

「ガーン!? そ、そうだよね。現役の女子高生の前では女子大生は敵わないよね。ゴメンネ、ぐすん」

 

 

「いやいやいや!? そんな事思ってませんしそんなツッコミ考えてませんから !?」 

 

 

雅さんのトンデモないボケにアタフタしていると

 

 

パンパン!! (手を叩く音)

 

 

「はいはい。二人とも木下さんをおもちゃにしないように」

 

 

へ? おもちゃ?

 

 

店長の茜さんにそう言われ二人の方を向くと

 

 

 

「「ニコッ」」 (とってもいい笑顔)

 

 

「なっ!?ガクリ………」 

 

 

 

ううう、何故私の周りには私をいじるキャラが多いのだろうか・・・・・・・

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

それから制服のサイズ合せをし試着することに

 

 

「ユーコ、どう? 制服きつくない?」

 

 

「今ちょうど着替え終わったので出ますね」

 

 

私は慣れない服に苦戦しながらなんとか試着室から出た

 

 

「ど、どうですか?」

 

 

私が着ている制服はワンピース、エプロン、リボンといった白のメイド服

 

 

「おお、可愛いよユーコ。すごく似合ってるよ」

 

 

「ええ本当に。よく似合ってますよ木下さん」

 

 

クリスさんや茜さんに褒めれてた。 なんか恥ずかしいな……

 

 

「確かにお似合いです。 しかし木下さんの魅力をもっと引き出すにはやはり前のやつを」

 

 

「いえ、この制服でいいです(きっぱり)」

 

 

雅さんが推してきたのは何故か胸部を主張しているやつで雅さんが言うには

 

 

「木下さんには立派な武器を持っているのですからそれを活かす制服でないと」

 

 

「あ、あの雅ちゃん? うちのお店いやらしいお店じゃないのよ?」

 

 

これってセクハラ発言だよね? 茜さんも困ってるし

 

 

「・・・どうかもうちょっと胸が大きくなりますように」

 

 

「……………」

 

 

クリスさんは私の胸に向かって両手を合わせて拝んでるし……

 

 

とにかく雅さんの提案を跳ね除けなんとか露出の少ない大人しい目の制服に決まった

 

 

「制服も決まったので次は接客についてですがまずは木下さんなりにやってみてください」

 

 

「ええ!? いいんですか!? 私接客なんて初めてなんですよ!?」

 

 

「大丈夫ですよ。研修中のプレートを付けますし何かあればクリスちゃんや雅ちゃんがフォローしますし」

 

 

「そうだよ。安心してユーコ」

 

 

「一般的な接客のマニュアルを教えてもいざ予想外の事が起こると対処できないことがありますから。なので最初は貴方なりのやり方でやってみて間違いがあれば私達がそれを教え直していけば自然と接客できるようになりますから大丈夫ですよ」

 

 

「わ、わかりました。ちょっと不安だけどやってみます」

 

 

♫~♫~♫~

 

 

丁度そんな時だった。お店の入口のドアに付いているベルがなったのは

 

 

どうやらお客様が入られたようだ

 

 

「それじゃあ早速ですが今来られたお客様達の接客をお願いします木下さん」

 

 

「は、はい! えーとどんなお客さんなんだ・・・、げ!?」

 

 

優子の視線の先にいた客は

 

 

「ここなんだよ代表。 ラ・ぺディスに張り合えるくらい美味しいケーキと可愛いメイドさんがいるって噂のお店は」

 

 

「・・・それは楽しみ」

 

 

今一番会いたくないというか来るんじゃねーと思っていた人物だった




暑いですね……。余りの暑さに中々話のネタが降りてきません。あ、それいつものことか……

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