転生したら猫かぶりのあの子になっていた   作:秀吉組

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第20話

秀吉Side

 

 

 

「やれやれ一体どうなるのかのう」

 

 

ワシらは今日Bクラスに宣戦布告をしBクラスと試召戦争を行なった。やはりBクラスともなると点数差も桁違いに上がり苦戦必死じゃった。戦っている間にBクラス代表の根本の策略で教室内の設備や筆記用具を破壊され、また島田が敵に捕われるというハプニングもあったが姫路の活躍や明久の機転(?)を利かすことで何とか窮地を脱し最初の目的である敵を教室内に押し込めることに成功はしたのじゃが…

 

 

最後の最後でまたしても根本の策略にまんまとハマってしまいBクラス、Cクラスとの二面戦争になってしもうた。 雄二にどうやら策があるようで明日その策を教えるようじゃが大丈夫じゃろうか?

 

 

気が重いまま家に帰ると丁度姉上が電話で誰かと話している最中じゃった

 

 

「………もちろんです! はい、ありがとうございました!」

 

 

そういうと姉上は受話器を元に戻した

 

 

「あ、秀吉おかえり」

 

 

「うむ、ただいまなのじゃ。 姉上今の電話なんだったのじゃ?」

 

 

「あ、ああ。 ちょっと頼んでたモノが今丁度出来たって連絡が入ったところだったのよ」

 

 

「ほう、そうじゃったのか」

 

 

「あ、夕飯まだ少し掛かりそうだから待ってなさいね」

 

 

「分かったのじゃ」

 

 

そう言うとワシは自分の部屋に向かった。 少しでも勉強して明日の試召戦争でいい点数を取らねばのう

 

 

秀吉Sideout

 

 

 

そして翌日

 

 

 

優子はFクラスの様子を見るためFクラスの前まで来ていた

 

 

「どうやらまだ戦争は再開してはいないようね。うん?」

 

 

教室内から話し声が聞こえたので耳を澄ませてみた

 

 

「……雄二よ、申し訳ないがその策はワシは手は貸せんのじゃ」

 

 

「やはりダメか?」

 

 

「確かにそれを行えばFクラスの危機を回避できるやもしれん。 じゃがワシには出来ん」

 

 

うん?一体何の話?

 

 

「ワシは幼い頃から演劇に力を注いでおるのじゃが、昔それが原因で虐められていた頃があったのじゃ」

 

 

「秀吉が虐められていた!? 本当なの秀吉!?」

 

 

過去にそんなことがあったとは思っていなかったようで驚きながらそう尋ねる吉井君。あのバカ一体何を……?

 

 

「うむ、じゃが姉上が色々と助けてくれて小学校の卒業式を堺にそのようなことはなくなったがの。 ……姉上はこんなワシを今まで励まし支えてくれていたのじゃ。 そんな姉上を貶めるような真似はしたくないのじゃ、じゃからすまぬ雄二」

 

 

頭を下げる秀吉

 

 

「いや、謝るのはこっちのほうだ。 済まないさっきの事は忘れてくれ。……しかしだとするとCクラス対策はどうするべきか」

 

 

そう言って次なる策を考える坂本君。 それにしてもあのバカ……

 

 

 

 

嬉しいこと言ってくれるじゃない♪

 

 

「失礼するわね」

 

 

そう言ってニヤケそうになりそうなのを抑えながら教室内に入ると戦争再開前なのかピリピリした空気が流れていた

 

 

「あ、姉上……」

 

 

「秀吉姉、一体何の用だ?」

 

 

さっきの話が聞かれたのではないかと気まずくなる秀吉、こちらを探るような目で見ている坂本君

 

 

「まあそう警戒しないで。 一つ伝えておきたい事があってね」

 

 

「……なんだ?」

 

 

「私達AクラスはCクラスと試召戦争を行うことになったわ」

 

 

「な、なんだと!? それは本当か!?」

 

 

「まあデータ集めの為の模擬戦だけどね、学園長先生の要請の。 あ、でも負けたら三ヶ月は宣戦布告の禁止はあるけどね」

 

 

まさに寝耳に水だったのか驚きを隠せないようだ

 

 

昨日家に学園長先生から電話が掛かってきてCクラスとの模擬戦が正式に決まったらしい。最初は難色を示したCクラスだったらしいが設備交換の件を出すと目の色変えて承諾したようだ

 

 

最後に学園長先生から「いくら自分達よりも下のクラスだからって油断して負けたら承知しないよ?必ず勝ちな、いいね?」と念を押されてたが……

 

 

とにかくこれによりCクラスは根本君の要請を却下しAクラスに矛先を変えた為、Fクラスは二面戦争の危機を回避できたと言うわけだ

 

 

「…とまあそんな訳だから。 それじゃあ」

 

 

そう言って立ち去ろうとすると

 

 

「待て。何故そのことを俺達に話す?」

 

 

「代表に頼まれたのよ。 この話をすれば雄二の助けになるってね」

 

 

「…そうか」

 

 

「ちょっと待て、何故霧島翔子が坂本の事を知っている?まさか、坂本…貴様異端者か? 異端者なんだな! 全員! ここに異端者がいるぞ!!」

 

 

近くにいた男子生徒がそう言うといきなり黒い覆面を付けると何故か吉井君や周りにいた男子も覆面を付けると各々武器を手に取り坂本君に襲いかかっていた

 

 

「「異端者に制裁を!!」」

 

 

「なっ!? そんなのあるわけねえだろうが!! っていうか戦争前に無駄な騒ぎ起こすんじゃねぇぇぇ!!!」

 

 

「はあ……バカばっか」

 

 

逃げ回る坂本君とそれを追いかける覆面集団を見ながら私はFクラスを後にした

 

 

とりあえずこれで一つ目の問題は解決した。後はもう一つのほうを何とかしないとね


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