サスケの妹は生物の支配者   作:イェス

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波の国編 1

大名婦人のマダム、シジミの飼い猫を無事、届けたあと、ナルトの駄々によりCランクを受けることになった。

 

「なんだぁ、超ガキばっかじゃねーかよ!特に、そこと一番ちっこい超アホ面、お前んとに忍者かぁ!?」

 

ナルトのことだ。

この中でナルトが一番小さい。

サスケの次に私、その次にサクラで、最後がナルト。

まぁ、この時期独り暮らしでカップ麺しか食べてないからだと思う。

 

「わしは橋作りの超名人 タズナというもんじゃわい。わしが国にかえって橋を完成させるまでの間、命をかけて超護衛してもらう!」

 

酒癖ぇじいさんはやっぱりタズナさん。

これからのことを考えると、原作知識とは別に転生特典をフル活動させて情報をえなくてはならない。

準備時間にそれをやるとして、白の氷を突破するかだ。

生憎人を殺したことはない?と思う。何せ前世が曖昧にしか思い出せないから。

もしかしたら殺し屋をしてたかもしれないしね。

 

まぁ、それはいいとして、力を使って集めなきゃいけない。

広範囲な伝達ゲームの開始な訳だけど、自我がない分植物は透明だからすぐわかる。

植物を通して音を聞くのだ。

植物だって立派な生物だもん。

 

『ガトーさえいなければ。』

『しっ!聞かれるだろ!』

 

『お父さん。依頼をするったってお金はないのに。』

『……無駄だよ。ガトーには勝てない。』

 

『ガトーさえ、いなければ。』

 

やっぱり、ガトーが牛耳ってるみたいだ。

声からわかるだけでも、みんなやつれて希望を失ってる。

大名でさえ一般家庭程……いやそれにも劣るみたいだ。

橋の建設。それだけが唯一の蜘蛛の糸ってわけだ。

切れるか切れないかは私達にかかってるみたいだしね。

 

・・

 

「出発!!」

「何にはしゃいじゃってんのアンタ。」

「ナルトははじめてなの?」

「おう、そうだってば!」

「でも、今は任務中だからクールダウンだ。クールにだ。」

「おう。クールだってばね。」

 

それにしても、門おっきいな。

鳥居ぼろっぼろだけど文字は段差部分の色ムラはない。

 

ナルトは先頭歩いて、私の左手にタズナさん。タズナさんの左にサスケ。

後ろにサクラとカカシ先生が歩いている。

 

「んお?お前さんら双子か?」

 

サスケと私の顔を交互に見てタズナさんはそういった。

今さらだね。

 

「あぁ。」

「そっちがお兄ちゃんなの。……タズナさんは木の葉まで歩いてきたの?」

「そうじゃが?」

「近いのかなって。安心してよ。まわりに盗賊連中はいないから。」

 

盗賊連中はね。

木々が教えてくれるに、あと数十メートル先に水溜まりがあると教えてくれる。

そこに忍者が忍んでいるとも教えてくれた。

 

……私は人を殺せるの?

きっと私は殺したことはない。ないはず。

そんな私がやっぱり、人を殺せるの?

殺すとか、そんなこと簡単に言えちゃうけど、そのあときっと辛いよ。

辛いと思う。

簡単に殺せちゃうのは、狂人か人間を動物とくくっちゃうくらいの人ぐらいだ。

なんて、考えてたりするけど、価値観が違うこの世界ならまぁ、大丈夫でしょ。それに悪党を倒した。っていう大義名分があるのだしね。

 

こんなとこに水溜まりがあったんだね。

それにしても、周りがからっからなのに水溜まりがあるなんてね。

先生もサスケも気がついている。

まぁ、私は通るとき、テトロドドキシンににた毒を生成して水溜まりに落としてやればいいというわけなんだけども。

 

先生の歩調が遅くなり、一番後ろに来てサクラがターゲットになるのを防ぐ。

そして、奴等か来た。

 

「な、なにぃ!?」

「え?」

「な…なんだぁ!?」

 

先生の演技にサクラ達が驚いている。

無理もないよ。

Cで他国忍者との戦闘なんて、不運にも巻き込まれやしないかぎりあり得ないもん。普通は。

それに実戦なんてはじめてだ。

そうでしょ?

 

「一匹目。」

 

先生が一旦退場して、敵の目がナルトに行く。

 

「二匹目。」

 

ナルトに襲いかかる敵をサスケが攻撃する。

うん。原作通りにだ。

私はタズナさんを守るために、タズナさんの近くにいる。

対毒持ちなこの体質は十分役に立つ。自己回復が永遠とできるのだから。

 

鎖攻撃から 爪による攻撃に変更した敵は、まっすぐタズナさんの方に向かってくる。

 

「おじさんさがって!」

 

サクラが前に出て、サスケがそのサクラの前にでる。

フラグです。リア充ですね。

 

「羽虫共!!」

 

ユスリカを集め、ターゲットの鼻の中に入れる。

そこを狙って真横からけりをぶちかましてやれば、綺麗で華麗にすっ飛んでいくわけだ。物理総無視でね。

一人をサスケがぶっ飛ばしたとき、もう一人がナルトに攻撃にを仕掛けた。

サスケに劣ってはいるが、これでもうちは一族の頭首の娘なのだ。

多少ではあるものの、パパから教わったものがある。ママから教わったものがある。

 

印は結ばない。印は覚えられなかった。でも、私は先祖帰りしてるから印を結ばなくてもチャクラを変質させることはできる!

体質とは違って、チャクラなるからだの中の不思議ななにかを燃やすように!

 

火遁・豪火球の術!

 

火の玉は敵を飲み込んでいく。

うまく相手側が避けたので、軽くやけど程度が~のは推測なんだけど、まぁ捕まえちゃうわけだなのだ。もちろん先生が。

 

「ナルト……すぐに助けてやれなくて悪かったな。怪我させてしまった。

お前がここまで動けないとは思わなかったからな。」

 

先生、言ってやらなくてもいいんじゃ?

 

「とりあえずサスケ、ミコよくやった。サクラもな。」

 

それにしてもサスケはすごいよ。

私怖くてそんな動けなかったもん。

はじめてのはずなのにね。

 

「怪我はねーかよ。びびり君。」

 

いや、怪我してるよ。 よくみて。

 

「!!!」

「ナルト!喧嘩はあとだ。こいつらの爪には毒が塗ってある。早く毒抜きをする必要がある。」

「センセー!私毒消しできる!」

 

誰かがいってた。

“薬と毒は紙一重”と!

毒を生成できるなら、薬も生成できる!

 

「ナルト、わりといたいけど我慢できるでしょ?」

「え?」

 

ナルトの傷におもいっきり噛み付いて解毒薬を流し込む。

グジュッとした肉の感じと血の味がするが、まぁ我慢我慢。

 

「タズナさん。

我々はあなたが忍に狙われているなんて話は聞いていない。依頼内容はギャングや盗賊など、ただの武装集団からの護衛のはず。我々は任務外となります。」

「この任務はまだ、私達には早いわ!」

 

結構行けちゃうものね。

 

「ミコ?」

 

サスケにばれる前にナルトから離れる。

まぁ、だらだら流れてるけど、すぐ止まるから大丈夫。

さて、どう任務続行をするか……だけど。

 

「ミコ、なにか情報があるのか?」

 

来ました!ありがとう先生!

 

「波の国では、現在“海運会社のガトーカンパニー”が国を牛耳っているのよね。そのガトーってのは、麻薬とかそううヤバメな物の密売とか、企業や国の乗っ取りとかの悪どい商売を生業としてるのよ。波の国の植物いわく、4個前の季節、一年前からガトーってのが波の国に金と力を駆使して乗っ取った。」

 

「それは正しい情報か?」

「正確性はかなり。人の伝達じゃないから純粋度は高いよ。先生。

波の国はどうしようもないくらい貧乏なんだって。」

 

だから嘘をついたって訳。

 

「まぁ、お前らがこの任務をやめれば、ワシは確実に殺されるじゃろう。が、なーに!お前らが気にするのとはない!ワシが死んでも10才になるかわいい孫が、一日中なくだけじゃ。ワシの娘も木の葉の忍を一生恨んで寂しく生きていくだけじゃ!

いや、なに。お前達のせいじゃない!」

「……おじさん。」

 

おじさん。孫と娘に悲しい思いをさせたくないんだね!

 

「なんじゃ?」

「もし、おじいさんがしんだら、あなたの孫と娘が悲しまないように手は回りしておくから安心してね。」

「……?」

「おじいさんが死んでもすぐ会えるようにね。」

 

ほら、おじいさんはすぐ会えるし、孫と娘も悲しまない。

ミコって天才!

 

「……。」

 

?どうしたんだろ?

 

「く、国に着くまでは護衛しましょう。」

 

あれ?


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