サスケの妹は生物の支配者   作:イェス

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二部
ナルトりたーんず


二年半で木ノ葉の里は大きく変わった。

徹底的な根回しによって、主道をコンクリートに換えたり、道の整備を進めた。

もしナルトが帰ってきたら木ノ葉の変わりように驚くだろう。

ちょっとした田舎のようにするのに、頑張った。

頑張りましたともっ!

これで多少砂埃が飛ばなくなる。

二年半ってすごいもので、もう十六才。大人とこどもの中間地点ってところでモテモテよ私。

婚約解消ってまんまやっちゃってから大名やその親戚筋からくるわくるわの大騒動。

火の国の大名様を盾にしてやり過ごしてきたけどすごかった。

求婚してきた者達は皆、宗教に漬け込んで私の言いなりってもの!傾国の美女ならぬ傾国の教祖様ってね!

恋やそういった感情を洗脳(ふきょう)で尊敬対象や服従に持っていくことで、そこらの国ならVIP対応受けられちゃう。

やり過ぎたけどね!

あっ、無事ナルト以外の同期が中忍になったしなんも不満はないよね。

 

「あ、ミコ!」

 

噂をすればなんとやら、原作主人公のお出ましだ。

無駄に目立つ忍ばない金髪にド派手な服。あれの中身はとおそらく同じ地球(どうきょう)だとなると、不思議なものだよね。あっちは腹ン中に化物をいれててこっちは人間の形をしてるナニカ。サスケは人間の形をした器にサスケの魂をいれたようなもんだし、わたしの存在ってかなりおおきいよね。てか、なんか忘れてる。

 

「久しぶりね。ナルト。」

「あぁ、ますます綺麗になったな。」

「ナルトは中身のわりに、外見はまだアホっぽいよね。」

「ひどっ!俺ってば褒めたのに。」

 

いや、中身が違ったとしても外見はもう、アホ面だからね。

サスケと違ってアホ面だよ。

 

「……いま、ミコってばサスケと比較してんだろ?」

「……よくわかったね。」

「やっぱりな!」

「ふふ、私の心を言い当てたナルトに、どうでもいい情報を教えてしんぜよう!」

「どうでもいいならいららないってばよ。」

「同期で下忍はナルトだけ~」

「知ってた。」

「はは、ナルトが帰って……あ。」

 

あ、思い出した!我愛羅がさらわれて、それでいて死んだけど生き返るやつ!忘れてた!何でこんな事忘れてたんだろ?

 

「我愛羅!我愛羅よ!」

「……今回、俺助けるフラグねぇってば。」

なぬ

 

今からじゃ、間に合うかどうかわからないな。

いや、精々カンクロウの残り時間が一日多くなったぐらい。

たしか、ガイ班との強力……それは動物達にやらせよう。

カンクロウの毒は私が咬んでしまえば解毒を入れられるし、……なんかこの能力、カンクロウの為に用意したみたいだなぁ。

……いや、待てよ?我愛羅のお父さん生きてるから……いや、ん?どうなるんだ?

 

……いやいや、ここでこそ能力のつかい所だ!ゴリ押し脳筋プレイに走ってたけど私は情報収集型なんだから!小鳥とかに見かけない鷹を見かけたら教えるように命令すればいいし。

 

「ナルト、どの道間に合わないから。でもむこうお父さん生きてるし……。要請がないとこっちは動けないんだよ。」

「……そうだよな。」

「私はそれまでにあっちの情報収集をしたいんだけど、あっち植物とか虫とか少ないからな。」

「……。」

「どうしたの?」

「いや、てっきり予想できる未來ーとか言い出すと思って。」

「カグヤ戦の為にね。」

 

カグヤって言葉にナルトは反応する。

……じっさいカグヤの子供に対抗する策ってヤツなんだけど、それで伝わると思うしね。

でも面白いぐらいにカグヤの情報は伝わってこない。

確かにあるはずで、存在していたはず。もしかして脅威って赫映様達の事なのかな?どの道赫映様は準備に入ったから私は強くならなきゃ。

それにしても……

 

「ナルトって木霊とどういう接点があったの?」

「ん?ぁ、小さいときよく遊んだってばさ。基本見下してるけど優しいヤツで。」

「ふーん。そ。」

「自分で聞いておいて随分だってばね。」

 

予想通り。うずまきと千手は血が近いし、初代の奥さんがうずまきだからね。

多少なりとそういうのはあっていいはずだ。

 

「まぁ、原作主人公だしね。頑張りなよ。」

「頑張るって、何を――」

「なに見て――」

「「鷹丸!」」

 

・・

 

それからは仕事が早く、第七班が召集されて、中忍試験の打ち合わせて来ていたテマリと共に砂へ向かうことになった。

あちらには3日はかかる。

暁との戦闘が……と言うものの、この世界では暁と交戦してはいない。

ナルトはあるようたが、フラグも立ってない。

暁の情報が出ていても出ていなくとも、我愛羅が拐われたのなら助けに行く。友達だもの。

 

それにしても三日か。大変だな。

まぁ忍だからこんなに早いけど一般人は辛いよなぁ。

 

……よし!追い風だ!

 

「うぉ!急に突風?」

「っ!ミコ!」

 

突風で体を押し上げて一気に加速する。

疲れにくくなるだけだが、二時間ぐらいは早くつくようになっている。

 

突風で誰かが勢いつきて木々に当たることはない。木が避けてくれるから!

こうしてみてると、あのトロロに似た名前の映画の一場面みたいでとてもおもしろい。

突風で被害を被るもののいないし。

 

二つ夜を過ごしてやっと里についた。

大きな岩をくり貫いたような外観で、出入口だけ切り取られている。バームクーヘンをすこしだけ切った感じ。

 

火の国と違って風の国は砂漠の国で木ノ葉とは違い、家が石だ。

カンクロウが毒に侵されたとのことですぐに看病に向かうことになったのだけれど、かなり毒は特殊みたい。

少し拝借させてもらったけど随分と細かい毒。

これは咬まないと無理っぽいから残留してる毒の解毒はサクラに丸投げすることになった。

やっぱり建物は石……というよりも岩をくり貫いた感じ、窓も小さい。

 

「解毒薬だけど、ミコ作れそう?」

「作ったけど入れたらカンクロウは咬まれた痛みで死ぬ。咬まれて死ぬ。」

「俺にたいしては歯に衣を着せない言い方、変わらないじゃんね。きれいになって……咬む以外は?」

「移す仮定でバランスが崩れればダメ。毒と解毒は全く違うものだしね。あ、お祓いする?全く関係ないけど。」

 

「ミコ、手伝ってくれる?調合。」

「ふっ、この私に調合と……どんな薬を所望なのかな?」

「はいはい。着いてきて。」

「あ、ハイ。」

 

今はちょっとだけ中二病ごっこに付き合ってほしかった。

 

・・

 

つれていかれたのはオアシスと一つ、綺麗とは言えないけど水がわいていて回りには草が生えている。

その近くに温室があり、そこにはいると色々な薬草が栽培されていた。

 

「まさか砂隠れにもここまで薬草が揃っているなんて思っても見なかった。」

「すみません。土地柄なかなか育てにくくて……特にトモシリソウが……」

「いえ、これだけあれば十分。……ミコ?」

「……ん?」

 

なんでここに温室を立てたのか、もっと左だったらもっと薬草が作れるのに。

て、土地柄なかなかっていってるけど、少量でもここまでこんな土地で栽培出来ちゃんなんてバケモノだ。

私なら諦めて、品種改良に手を出し始めるけど違う。ここは違う。

だからすごくもったいない。ここさて開けてしまえばもっと栽培できるのにな。

 

そういや、お兄ちゃんの代わりの暁メンバーってどんなのだろ?

調べなきゃね。


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