広西大洗奮闘記   作:いのかしら

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どうも井の頭線通勤快速です。
当たり前かもしれないが、私とあなたと彼と彼女の常識が一致している根拠なんてない。


広西大洗奮闘記 18 普遍的価値

10月22日の朝早く、秋山優花里は雨上がりの少しぬるい空気の中をあるもの片手に校門を通りぬけ、学園の中に飛び込んだ。行き先は無論風紀委員室である。扉の前にたどり着き物凄い勢いで扉をノックすると、ゴモヨが扉を開けてその中に優花里は倒れこむように入っていった。

「……どうしたの、秋山さん。」

「おはようございます!潜入に成功しました!」

「流石は秋山さんね、感謝するわ。それで、何か情報は掴めた?」

立ち上がって一つ背筋を伸ばすと、優花里は辺りをきょろきょろと見回した。

「……すみませんが、これを繋げられる機械はありますか?」

その手には小型のビデオカメラとマイクロSDが握られている。ゴモヨが整然とされた部屋の奥の指差した先には小さめのテレビが用意されていた。

「あれでいいかしら?」

「はい!ありがとうございます!」

優花里は嬉々としてそれに歩み寄り、準備を軍歌らしきものを鼻歌で歌いながら整えていく。そして準備が整うと画面の上を音楽と共に映像が流れ始めた。

画面の中央に堂々と『補給船ドック潜入記録』と書かれた白字の字幕が現れる。間も無く画面は切り替わり、船舶科の帽子を被った上下逆さまの優花里の顔が映る。

『こんばんは。私は今学園艦の補給船ドックに来ています。私も何度かここに来たことはありますが、やはり補給船が来てないためか少し静かです。それではその時を待ちたいと思います!』

「……なによこれ?」

「いやぁ、昨日帰ったあと編集してきました。テロップもまだ仮なんですけど。」

「……そうじゃなくてね……」

画面には1時間後、と映っていたのだが、2人は優花里の方に視線を向けていたので気づかなかった。

『……おっ!明かりがついてゆっくりと扉が上がっていってます。やはり何かいらっしゃるようです!』

「それで、ここは?」

「補給船ドックの近くの倉庫の中です。船舶科の方もそこそこ忙しくされてましたので手伝うふりをして潜入し、隠れられました。」

「……なるほどね。」

『あ、輸送船が入ってきました。でも明かりも何も付けてませんね。こんな夜なのに。』

輸送船は雨音と共にゆっくりと船舶科の誘導に従って停泊位置に停止し、岸と綱を繋がれる。間も無くタラップが取り付けられ、4人の男女が降りてくるが、それを出迎える生徒会の者たちを含め、皆の面持ちは暗い。

「かなり近くで撮れたわね。」

「お陰で声も若干ですが聞き取れたであります。」

「それはありがたいわ。」

最初に降りてきたのは角谷とすぐに分かる。そして彼女が小山の前に向かったのも。

『会長、お疲れ様です。』

『……』

『……今回の件は確かに残念です。しかし私たちは交渉を辞めても諦めてもいけません。学園の、学園艦の住民を一人も死なさずに残す、それが私たちの役目でしょう!会長!』

『……』

『だからこそ、次の交渉を成功させる為にも全力を尽くさなくてはいけないのです!気落ちしている暇はありません!』

『……小山。』

『……会長?』

『すまない……』

角谷は小山の制服の腹の辺りを握り、身をそちらの方に委ねる。小山はただ無言でそれを受け入れた。

『……これからの予定のところは、中華民国より国力が劣る、もしくは本国から遠い。やはり、十分な支援は受けられない。だからこそ、ここで、中華民国から支援が受けられるようにしたかった……のに……』

『……早く、行きましょう。』

『ああ……』

近くにいた華に連れられて角谷は奥のエレベーターの方に向かっていった。

『松阪先生、船舶科のお二方。今回はご同行いただきありがとうございます。皆様の努力を生かせず申し訳ありません。』

『……角谷くんは何か学べたようだ。きっと次は成功させてくれるさ。』

『……』

船舶科の二人は返事もせずに顔色や目の下にクマを作って立ち尽くしていることからも、よほど精神的、肉体的激務だったか思わせる。

『では夜も遅いので、ここで解散します。松阪先生には引き続き交渉の通訳をお願いしたいのですが……』

『勿論構わないよ。』

『ありがとうございます。長坂さん、次の担当はこの二人以外からお願いします。』

『分かりました。他の艦長にも同様に伝えておきます。』

『それでは、これで。』

小山は残っていた者たちに深く礼をしてその場を立ち去った。暫くして画面から人が立ち去り、画面の向こうが暗くなる。

『……これにて報告をおわります。』

また上下逆さまに優花里が映った後、何故か画面に提供と書かれて船舶科と優花里の家の理髪店の名前がこれも白字で出てきた。

「……」

「……」

3人はずっと黙って画面を見ていた。

「……どうでありますか?」

「……よく作ったね。」

「それほどでもないですよー!」

パソ美からの指摘に優花里はちょっと首を後ろにそらして右手で頭を掻く。ゴモヨは一つ咳払いして話を始めた。

「とにかく、今回で生徒会に関する重要な情報が手に入ったのは事実ね。」

「そうでありますな。まずは今回補給は本当に止められていて、台湾から受けようとしていたこと。」

「台湾に行っていたのはそうでしょうね。あとは日本からの補給の遮断は生徒会が望んで行ったわけではないこと。生徒会が他からの補給の当て無しに日本からの補給を切るとは思えないわ。たとえそれが権力強化のためだとしても。」

「あとは松阪先生、船舶科が生徒会に協力していることだね。」

「松阪先生は英語と中国語が話せるから来ているのだと思われますな。」

「本当にありがとう、秋山さん。悪いんだけど、このデータコピーして貰ってもいい?」

「勿論であります!えっと、このパソコンに入れればいいでありますか?」

「そうね。必要だったらこっちから私のタブレットに移すわ。」

「ではサクッとやっておきますね。」

パソコンの前に座った優花里はマイクロSDをSDカード型のものに差し込み、それをさらにパソコンの脇に入れる。再び鼻歌を歌いながらパソコンをいじる優花里の後ろで、ゴモヨは難しい顔をして腕を組んでいた。

「……参ったわね……これじゃ完全に日本政府による補給の遮断としか考えられないわ……」

「そうなったら生徒会を追求出来ないね。まぁ、こうなったらまた生徒会に任せるしかないんじゃない?学園の治安を守るのが風紀委員の役目でしょう?」

「……」

「あの、移し終わりましたよ?」

呼びかけられて顔を上げると、優花里が前に立っていた。

「あ、ありがとう。秋山さん、約束通り前の内容と今回のことも内密にお願いね。」

「勿論であります!」

扉の前で1つ敬礼すると、優花里は授業に向けてカバン片手に立ち去った。

「私たちも行こう。風紀委員幹部が遅刻とか洒落にならないよ、ゴモヨ。」

「……そうね。」

 

 

朝の配給担当の仕事を終わらせ、各担当の配給所から荷物を片付けて戻ってくる。今朝は華も担当の1人だった。他の者たちは授業に勤しんでいる中、お淑やかにあくびをしながら華は生徒会長室に戻ってきた。

「ただいま戻りました。」

「お帰り。」

返事を返したのは小山だけだったが、華は入るとすぐに足を止めた。

「会長、おはようございます!」

「五十鈴ちゃん、おはよう。」

「昨日調子良くなさそうでしたが、大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫。寝てなんていられないよ。」

「……ならいいのですが。」

角谷を気遣いながら華も自分の席に着いた。

「……さて五十鈴ちゃんも帰ってきたことだし、小山もちょっといいかい?」

「はい?」

「どうしました?」

「今後のことさ。」

「今後って、次は香港と交渉をするのではないのですか?」

「……その通りさ。だが、その前に私は……2人に謝らなければならないことがある。」

角谷は皮の椅子の背もたれに寄りかかることなく背筋を伸ばしてまっすぐ前を見つめ、手を膝の上に乗せている。

「?」

「……私は二人に前こう言ったはずだ。

『例え1人になっても、そして西住ちゃんを脅した、とかとは比べようのない悪事を働いてでも、この学園艦を残す。』

と。そして私についてくるかどうか決断を促した。しかし……決断出来ていなかったのは私だったよ。」

「……」

「今回の交渉で、向こうの高い地位の人であるソンという人から外交とは何たるかを教えられた。それを知らなかったから、私は、いや大洗女子学園は中華民国からの補給を受けることができなかった。」

「……」

「本当に、申し訳ない。」

角谷は前の机に頭をつけんばかりに下げた。

「……私も受け入れられるような案を出すことができませんでした。ですが、次こそは成功させます。」

「私もです。今まで通り、いやそれ以上に協力します!」

「ありがとう……これからは私も補給を受ける為に全力を尽くすことにするよ。それと、1つ提案があるんだが、いいかな?」

「はい。」

角谷は頭を上げると、自分の財布の中から札を一枚取り出した。そしてそれを握りしめたのちにくしゃくしゃと丸めて近くのゴミ箱に見事に投げ入れた。華と小山はただその丸められた札に視線を投じていた。

「……これさ。私たちのいた世界の日本政府がない今、さっきの札には一銭の価値もない。日本は管理通貨制度だからね。だけど、まだ学園艦に住んでいる人はこの紙切れに価値があると思っている。」

「……」

「小山、生徒会が搔き集められる紙切れはいくら分だ?」

「えっ?えっと……これまでの戦車道などでかなりカツカツでしたので、急に集めるとなると1000万くらいではないでしょうか?」

「いや、それで十分。確か香港に出発するのは4日後だから、それより前にこれを普遍的に価値あるものに変えておきたい。」

「普遍的に価値あるもの、ですか?」

「貴金属。」

「……つまり、学園艦の皆さんの先入観を利用してものを奪うと。」

「そうだけど、交渉前に相手に渡せば悪印象は与えないよ。またそれが多くあれば経済力や技術力があることも主張できるしね。

印象が良ければ交渉できる可能性も上がる。そうすれば学園艦の人々全てに利益がある。」

「……なるほど。そして統制体制で物流を全て生徒会が握っているから、買った貴金属をこちらで使うこともできると。」

「そう。」

華は割り切ったように角谷の話を聞いているが、小山は少し顔を歪める。

「……良心が痛みますね。」

「学園艦を残すって、そういうことさ。人の上に立つ人、人を守らなければならない人はそれ相応の責任と苦痛を背負うのさ。」

「……分かりました。早速明日までに現金を出来るだけ集めさせます。」

「小山は質屋さんに協力仰いで、高値で買取するって情報も広めといて。原価以上になっても買い取ると。目標は明後日に買い取りを始めるよ。

五十鈴ちゃんは図書室からイギリス統治時代の香港に関する資料全部集めてきて、終わったら小山の手伝い。」

「了解しました。」

二人はすぐに隣の生徒会室に入り、向こうで指示を出している。角谷も世界史の教科書を手元に置くと久しぶりにパソコンをつけて、Wordの新規ページを開き冒頭にこう打ち込んだ。

『香港への提案概要』

「……二枚舌、ね。」

一言口にした後Enterキーを2度軽く押して、続いてこう打ち込んだ。

『Bestow the prestige of King George V should be revered to the Hong Kong governor,

(敬愛すべきジョージ5世の威光を授かる香港総督へ)』

「……」

と、ここで角谷は指を止めた。

「……香港総督って、誰だ?」

 

 

その日も茶道と華道の選択者を中心に、静かな時間だったことを喜んだという。そして練習を指揮しているみほからしたら、確実に減っていっている砲弾を眺めるのは余り気持ちの良いものではなかった。とても満足とは言えない。みほには早く倹約体制が解除されることをひたすら願うしかなかった。

どうして解除されない状況が続いているのか、情報は少しずつ集まってきたが、調べようという意欲は食糧の不足による慢性的な空腹で削られていた。食糧備蓄の長期化の為に行っていた配給量の削減は、人々から思考の余裕を奪う点では良いのかもしれない。無論食べ物の恨みは怖いとも言うが。

幸いなのは中間試験の為来週は砲弾の備蓄の減少を眺めなくてすむことだった。練習は終わり、戦車の点検も済ませた履修者は終礼に向けて各々の教室に戻っていく。無論エルヴィンもその一人だったが、倉庫から去ろうとすると何者かが肩を叩いた。

「ん?」

後ろを振り向くと優花里が背を丸めて立っていた。

「どうした、グデーリアン。」

「エルヴィン殿、すみませんが今夜も前と同じ時間に来て頂けますか?」

「……ん、ああ、構わないが。」

「では、よろしくお願いするであります。」

「アーレス クラー

(承知)。」

そして背を丸めながら優花里はそそくさとカバさんチームから去っていった。

「……エルヴィン、グデーリアンと何を話しているんだ?つい一昨日グデーリアンの家に行ったばかりだろう。」

「いや、急に家に呼ばれた。用件は聞いていない。」

「……エルヴィン、お主何か隠しておるな?グデーリアンと共に。」

「……」

「……無言は肯定と同義、ということを知っているぜよ?」

「……特に話すようなことは隠してない。」

「魂の名前を与えあった我々に話さないようなことがあるのか?」

他の3人はエルヴィンの前で半円を描いて囲み、視線を1人に集中させる。

「……倹約体制がここまで続くのには理由があるのだろう。それが何かは私には皆目検討もつかない。そんなことだ。」

「嘘は……ついていないな。」

カエサルが目を覗き込むが、エルヴィンの表情に変化はない。

「だが、それでなぜグデーリアンの家に行ったぜよ?」

「グデーリアンの論理的思考力なら何か分かるかもしれないと思ったからさ。」

「ああ、なるほど。」

「だが、何も変わらなかった。単にそれだけさ。」

「だとしたら、グデーリアンはなぜエルヴィンを呼んだのだ?」

「あの数秒の会話で目的が分かったと思うか?」

「ムリぜよ。」

おりょうがそう言ったのに合わせて他の2人も顔を横に振る。

「……分からんが、呼ばれたのは私一人だ。私一人で行くのが道理だろう。」

「配給の受け取りはもんざだから心配ないな。行ってこい。」

カエサルは微笑みを見せつつエルヴィンの肩を数度叩いた。

「ありがとう。」

「その代わり何を言われたかは教えろよ。」

「ああ。」

 

 

戦車道の練習が終わると学園から帰り、いつもの様に過ごした後にエルヴィンは一言告げて家を去って前とほぼ同じ時間に理髪店の前に立った。

「失礼します。」

入るとまたこの前と同じように扉を開くと、また同じようにグデーリアンの母が彼女を迎え入れ、中に入れてもらう。今回は菓子を持ってこれずに申し訳ないと言うと、笑って学生なんだからそこまで毎回持ってこられるとこちらが心苦しいと返される。笑っていらっしゃる顔を眺めていると、やはり親であることを再認識させられた。

上に案内されて部屋に入ると、前見た通りの戦車に関するグッズの中で優花里はテレビに電源を入れて待っていた。

「エルヴィン殿、急なことながら来て頂き、ありがたいであります。」

「なに、急に呼び出したということは新情報か何か入ったということだろう?」

「はい。その通りであります。」

「早速で悪いが、それは何だ?」

床の上に腰を下ろして優花里を見ると、優花里は答えずにテレビを弄りだした。

「どうしたんだ?」

「見て頂きたいものがあるんです。」

準備を終わらせリモコンを手に取ると、優花里はエルヴィンにテレビに差し込まれたイヤホンの片方を渡した。そして画面に流れ出したのは優花里が風紀委員に見せたあの映像だった。

「……これは何だ?グデーリアン。」

画面を優花里が切った後ちょっと間を置いてエルヴィンは尋ねた。

「実はですね、風紀委員から昨日の夜に出かけていた生徒会長が輸送船ドックに帰ってくるという情報を掴んだので調べてきて欲しいと頼まれまして、調べた結果がこれであります。」

「なるほど、道理で見たことがある景色なわけだ。」

「で、これを見せて風紀委員の方と話したところ、台湾と交渉し、それに失敗したこと。生徒会が故意に補給を止めたわけではないことなどが推察できる、という話になったであります。」

「……確かに、別の場所からの補給の当てもなく日本からの補給を切るのは阿呆を通り過ぎているな……」

「その通りであります。」

「……」

「エルヴィン殿?どうされました?」

「……」

「エルヴィン殿!」

「……一ついいか、グデーリアン。」

「はい?」

「動画の会長が降りてきた辺りをもう一度見せてくれ。」

「あ、分かりました。」

画面が再び付けられ、優花里は少し巻き戻すとその場面にたどり着いた。

『……これからの予定のところは、中華民国より国力が劣る、もしくは本国から遠い。やはり、十分な支援は受けられない。だからこそ、ここで、中華民国から支援が受けられるようにしたかった……のに……』

「ストップ。」

「えっ?はい!」

いきなり言われた一言に戸惑いながらも優花里は画面を止めた。

「……何か、変なところでも?」

「……今、中華民国から支援を受けられるように、って言ったよな。」

「ええ。だからこそ台湾との交渉」

「台湾、か……」

「中華民国というのは、台湾のことでありますよね?」

「だとしたら、中国はどうだ?中国は台湾よりはるかに経済規模は大きい。国力も勝ると思っていいだろう。そして今回、中国の名を挙げなかったことからも中国とは一括で交渉しなかったことが伺える。

そして、この短期間で会長は中国、台湾と両方往復して交渉して失敗したというのか?だいたい、我々はそもそも台湾のことを中華民国と呼ぶか?」

「中国では門前払いされたとかならまだ分かりますが、確かに私たち、素では中華民国とは呼ばないですね。」

「これは曲解に近いが、私はこの『中華民国』が『台湾』と同義ではないことも想定に入れるべきだと思う。あともう一つ分からないのは我々から補給を切った訳ではない、すなわち日本、文科省が我々への補給を止めた、その理由だ。」

「我々が廃校を回避したのが気に入らないとかでしょうか?」

「それがばれたらさらに国民からの激しい非難にさらされるぞ。それに見合う利益もない。」

「……確かに分かりませんねぇ。」

「私はこの二つが気になった。それで、この見せてもらった内容は伏せたほうがいいのか?」

「ええ、お願いします。風紀委員の方からそう頼まれているので。」

「分かった。それでこの疑問はどうする?」

「私が私からの疑問という形で風紀委員に伝えておくであります。」

「よろしく頼んだ。と、そろそろ帰らないといけないな。」

時計を確認したエルヴィンは急に立ち上がった。確かに帰るまでの時間を考慮したらそろそろ日も暮れてしまう頃だ。

「そうでありますな。ではまた何かあったらお伝えします。」

「よろしくな、グデーリアン。失礼する。」

そして前の時とは異なり若干してやったような顔をしてエルヴィンは帰っていった。優花里の母も彼女を心配するようなことはなかった。エルヴィンが帰った後の3人からの指摘を軽く流したのは言うまでもない。


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