艦隊これくしょん!ー蒼き翼と紅き騎士ー   作:銀の匙

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PHASE-2.5 出撃(後編)

PHASE 2.5

 

アスランとキラの乗る2体のMSはカタパルトから勢いよく射出。

 

そして2人の乗るMSのモニターにはアークエンジェルのマリューが映し出される。

 

「気を付けてね2人とも、こちらでそれぞれ座標と機体のデータを送るから後はあなたたち2人の判断に任すわ」

 

そういうとマリューは通信を切り、アークエンジェルの艦長席の隣から誰かが声をかけた。

 

「大丈夫だって、あの2人はどんな時も乗り越えてきたんだ。」

 

「そうね、ただ。オーブが全滅するまでに追い込まれるって言うのが気になるの

 それになんだがいやな予感がする?」

 

そのやり取りをしていたのは、マリューの恋人でムウ・ラ・フラガだった。

 

彼は4年前に一時期戦死したと思われていたが2年前に記憶喪失により生きていたが

デスティニー計画を阻止する戦争で記憶が戻り今では、結婚秒読みと言われるぐらいの中である。

 

マリューのそんな不安はこの後的中するのであった。

 

その頃

 フリーダムに乗るキラは、アークエンジェルから送られてきたデータをリンクしコクピットに映し出された。

 

「これでよし、アスラン。僕は空の敵をやる。」

 

キラは通信でジャスティスに乗るアスランに連絡を取る。

 

「キラ・・・・。わかった、但し無理するな」

 

キラからの通信にアスランは一度は沈黙するが無理はするなと忠告をし彼もアークエンジェルから送られてきた

データをリンクし、コクピットに人型の戦艦は『ボギー1』と表示された。

 

互いに空と海に別れはじめた、それと合いするように上空には『β2』が海には『ボギー1』が

フリーダムとジャスティスに向かってくる。

 

彼らは同時に、SEEDを覚醒させ戦闘モードに移行。

 

フリーダムは両手に2丁のビームライフルを『β2』に向け構える。

コクピットではキラが、フリーダムをマルチロックオンシステムに切り替え向かってくる大多数の『β2』を

ロックオンし始める。

 

自分たちがロックされていることを知らない『β2』は、搭載されている機銃をフリーダムに合わせる。

キラはあらかたロックオンが完了したと同時にフリーダムの2丁のビールライフルと腰のレール砲と腹部のビーム砲が同時に放たれた。

 

『β2』は避けることもできずビームに当たり跡形もなくなっていた。

 

だがキラはコクピットから倒したはずの機体が次々とめがけて飛行してくるのを確認し

再びロックオンシステムを使い撃墜をすることにした。

 

同時期にフリーダムが『β2』を撃墜させているのをコクピットから映像で確認。

 

「とりあえず、こいつらを倒さないことにはオーブを救えん」

 

ジャスティスは、背中にファトゥム-01という飛行ユニットを装着しており単独で使用することにより

近接戦闘を可能にできる機体である。

 

「あれは!!」

アスランは、『ボギー1』の中に奇妙な物体を見つけた。

 

それは、人型という報告は聞いていたがまるで地上で走る馬車のように海上を走る物体の周りに

詳細を見るのが初めてであった。

 

そして馬車のように人を連れて海上を走る戦艦と思しき物体はジャスティスを発見し突進を始める。

「やはり向こうも気付いたか」

 

アスランはコクピットのハンドルを強く握りジャスティスの腰に収納されている2つの

ビームサーベルを抜きハルバードモードにして向かい始める。

 

そしてどこから、この戦闘を様子見ている者がいた。

女性A「やはり、この世界に侵入していたのですね」

女性B「すまない、私が未熟なばかりに」

女性A「いえ、あなたのせいではありません。本来私の世界にいるはずべき

   深海棲艦があなたの世界に侵入させた私の責任です」

 

それは二人の女性がジャスティスとフリーダムの戦いの様子を見て話しをしていた

 

見られているとは、知らないフリーダムとジャスティスは『β2』と『ボギー1』を次々と撃破していった。

 

その様子はアークエンジェルとオーブ国防本部にも大型映像モニターに映し出されていた。

 

(すごい、さすがだな。ザフトの機体は・・・)

(くそ、俺たちにもあれぐらいの力があれば・・)

 

モニターから流れる映像をみてオーブ軍人とアークエンジェルクルーは話し始める。

 

同じく撃破していくフリーダムとジャスティスの行動を見ていた、謎の人物たちが話す。

 

??A「ソロソロ、ゲンカイデハナイカ?」

??B「ソウダナ、ヤツモオソラクミテイルハズダ。」

??C「デハ、ヲ級ニアノセンカンニコウゲキサセルヨウニメイレイヲダス。」

 

そう言うと、謎の人物は《ヲ級》と呼ばれる機体に何らかしらの打電を打った。

すると『ボギー1』と対峙していたジャスティスはひとつの機体の頭から何かを放たれていくのを目撃

 

放出された機体は『β2』と似た機体であるが、何かを加えて射出された

 

「こいつ、頭から何かを放出したぞ」

「キラとアークエンジェルに報告。」

 

ジャスティスのコクピットから、映像を拡大し確認したアスラン急いでキラとアークエンジェルに報告した。

 

「くそ、数が多すぎて行けない。」

 

フリーダムはマルチロックオンシステムを使い『β2』を撃破して行っているが数が多くアークエンジェルに

向かっていった機体を補足できないでいた。

 

一方アスランからの報告によりアークエンジェルに届いていた。

 

「総員、こちらに向かってくる飛行物体をこれより迎撃する。

ヘルダート、バリアント攻撃準備。」

 

攻撃の準備を行っていたアークエンジェルは、真上より『β2』が降下してくるのをオペレーターが確認。

 

「本艦、真上に『β2』確認。」

 

その報告にマリューは《しまった。》と悟り「左30度避けて」と叫ぶ。

だがオペレーターは「間に合いません、直撃します」という。

 

『β2』が搭載しているミサイルがアークエンジェルのブリッジに直撃しようとしたその時だった

どこからかビーム砲が飛んできてミサイルがブリッジに当たる直前に爆発。

 

死を覚悟したマリューは咄嗟に目をつぶり恐る恐る目を開けると見に覚えのある機体が

ブリッジのモニターに映し出された。

 

「大丈夫か?、マリュー」

 

聞き覚えのある声だった、そこには黄金の機体に乗っていたパイロット

マリューの恋人ムウ・ラ・ウラガだった。

 

彼は念の為黄金の機体「暁」に乗っておりキラ達からの報告を受け外にでていたのである。

 

「ムウ、ありがとう」

 

彼女は感謝の気持ちを言う。

 

「大丈夫だって、俺は不可能を可能にする男だ。忘れたのか?」

映像から笑うムウの声が響き渡る。

 

戦闘を眺めていた女性2人のうち一人がある行動に移す

女性A「本当は使いたくなかったのですが、ここは一先ず強制的に私の世界へ連れ戻します

    よろしいですね」

 

女性B「わかりましたが、この世界に影響がないようにお願いしますね」

 

女性は杖らしきものを手にし、ジャスティスと『ボギー1』に向けて何かの詠唱を唱え始めた。

 

そんなことを知らないジャスティスを操るアスランは『ボギー1』を倒すべくジャスティスの「ファトゥムー01」を使い

攻撃をしとどめを刺そうとしたその時だった。

 

コクピットが急に危険を察知したかのように、アラームが鳴り響く。

アスランは何が起きたのかわからずにいたが原因はすぐにわかった。

 

自分の目の前に、謎の黒い穴が開いて吸い込まれそうになっているのだ。

 

「くそ、なんだ。これは」

 

アスランは、その場から脱出しようとジャスティスのパワーを全快にフルスロットルしたが徐々に吸い込まれ始める。

突然の黒い穴の出現に謎の人物たちも気付く。

 

??A「ヤハリ、ヤツモココニキテイタカ」

 

??B「ドウスル、コノママデハ。ヲ級タチマデ」

 

??C「カマワン、ワレワレモイチジモトノセカイへテッタイダ」

 

??AB【【リョウカイシタ】】

 

そういうと彼らは姿を消した。

そんなことは知らずに、ジャスティスはいまだフルスロットルで穴から脱出しようと懸命だった。

 

「アスラン、待ってて今行く」

 

フリーダムの乗るキラは、アスランの乗るジャスティスを助けるべく戦闘を離脱。

だが、『β2」はフリーダムを追いかける。

 

「こいつら・・・・。」

 

キラは迎撃することをやめ、真っ先にジャスティスのもとへ急ぎ。

到着後フリーダムの手をジャスティスへ伸ばすが、穴の吸引力は凄まじく手が届かない。

 

とその時だった。

『β2』のミサイルがフリーダムめがけて落下し始めた。

さらにミサイルが途中で爆発しその爆風がフリーダムに直撃。その反動で2体のMSは穴に吸い込まれてしまった。

穴はフリーダムとジャスティス以外にも『β2』と『ボギー1』も吸い込んでいったのであった。

 

そして上空には女性2人のうち一人がしゃべる

 

女性A「とりあえず、これで大丈夫」

女性B「大丈夫なわけあるか、こっちの世界の2体のMSを吸い込みやがって」

女性A「すみませんでした。ですがあの2体はどうしても力が必要でして。以前にも宇宙のコロニーで・・・」

女性B「何、まさか。プラントでもお前・」

 

何やら意味深な発言をする女性Aに対して女性Bは

 

女性B「わかった、但し。この世界の技術はお前の世界では流出させてはならないことを条件だ」

女性A「ありがとう、今度。一緒にデートしましょ 」

女性B「こっ、こらくっつくな」

 

女性二人組が抱き着いているころアークエンジェルは、大騒ぎだった。

 

「キラ君たちの反応はどう」

 

マリューは2人の反応はないか、オペレーターに問う。

 

「ダメです、ジャスティス・フリーダム共に反応ありません。」

 

アークエンジェルだけでなく、オーブ国防本部も壊滅状態に追い込まれたが

突如発生した黒い穴に『ボギー1』・『β2』が吸い込まれていったのを目撃したが

フリーダムとジャスティスも吸い込まれ行方不明になってしまったのである。

 

果たして、ジャスティスとフリーダムはどこに吸い込まれて消えてしまったのか。

 

そして謎の3人組と戦闘を眺めていた女性2人は一体何者なのか

 




さて、このPHASEでSEEDDESITINYの世界編プロローグ終了です。

話の中でまだ艦これの世界とはつながっていないので深海棲艦という名前は出さず
敢えて戦艦クラスを『ボギー1』・艦載機を『β2』と設定にしました。
まぁ『ボギー1』はSEEDDESTINYで登場しましたけどね。

戦闘に対しては、どのように表現すればよいのかわからず、ほかの作家さんたちのを
参考にしていましたが今一ピンと来なかったのであえて省略しました。
(ですので、脳内変換で楽しんでください)

女性2人とは、ハーメルンなど読んでいる方々がお判りでしょう。
世界を統率する神々です。(名前は募集中)

次回からはキラ達は艦これの世界に転生しますのでようやく深海棲艦を出せますが
時代考証や、鎮守府はどこにしようかなどを考えながら作るとします。

一応、フリーダムとジャスティスについては特徴的なシステムは
残しつつオリジナルを加えられたらと思います。

ではでは、感想などをお待ちしております。

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