ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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半年ほど前にジャンプでワートリの人気キャラ投票ってありましたよね?
あれ結果どうなったんだろう……


小野寺 小咲⑦「キスしてもいい?」

B級ランク戦が終了して夏休みも残り一週間しかなくなっていた。

 

俺の夏休みはほとんど宿題とランク戦に時間を費やしてしまった為責めて残った時間は楽しく過ごしたいと思った。

 

そんな中、林道さんが民宿近くの浜辺をキャンセルして一条隊の俺と集と千尋、玉狛支部のとりまる、小南先輩、宇佐美さんにレイジさん、それから千棘、小野寺、鶫、万里花、宮本の大勢で海へ出かけることにした。

 

せっかくの夏休みだしやっぱ海か山には行きたかったんだよな。

 

小野寺「みんなの予定あってよかったですね。」

 

宇佐美「そうだね。特に烏丸君は防衛任務の他にバイトもあるからね。」

 

烏丸「今日だけどこにもバイトを入れないようにシフトしたんです。そうしておいてやっぱり正解でしたね。」

 

レイジ「けど明日は俺達、一日中防衛任務があったから林道支部長が借りた民宿に居られるのは今日だけだがな。」

 

千尋「私も明日は塾がありますので今日を名いっぱい楽しみます。」

 

普段は防衛任務やバイトで忙しいとりまるも今回は俺たちと一緒に海に向かっていた。

 

 

海が見えてくると千棘は浜辺の方へ無邪気に走って行った。

 

千棘「海だーーーーー!!!キャッホーーー!!!!」

 

一条「おい千棘!テメェもはしゃいでないでパラソル張るの手伝えよ。」

 

迅「いいや。その必要はない。」

 

聞き覚えのある声の方を振り向いてみると、そこにはもうすでにパラソルがセットしてあった。

 

パラソルの下にはぼんち揚げを食べている迅さんがいたのだった。

 

 

迅「よう!先に来てパラソルの方をセットしておいたぜ。それよりぼんち揚げ食う?」

 

小野寺「あの……あなたは一体?」

 

迅「実力派エリート迅!気軽に迅さんって呼んでくれ。」

 

迅さんはピシッと敬礼をして初対面の小野寺達に挨拶をした。

 

集や佐鳥程ではないが迅さんも結構女の子が好きみたいだからな。最初にしっかりとアピールしたかったんだろうな。

 

俺たちはパラソルを張る手間が省け早速私服を脱いで持ってきた水着に着替えることにした。

 

迅「いや〜……一条少年や京介のクラスにこんなにスタイルが良くて可愛い女の子がいるなんてなぁ〜。特に水色のリボンをつけてるそこの君、一番スタイルいいね〜。」

 

 

集「確かに誠士郎ちゃん珍しく水着じゃないの?」

 

迅さんと集は鶫の水着姿を見てニヤニヤしていた。

 

普段は着ることのない水着は鶫のスタイルを強調するのに十分であった。

 

鶫「私の為にお嬢が選んでくれたのだが……やっぱり恥ずかしいです………」

 

千棘「海まで来て何言ってんの?観念しなさい。」

 

すると小南先輩や万里花は鶫の胸を羨ましそうにじっと見つめて来た。

 

特に小南先輩は以前、とりまるから胸が大きくなると言う飴を舐めていたのだが全く効果が無かったということもあったみたいだ。

 

まぁあいつのことだから胸が大きくなるなんて嘘に決まってるんだろうがな。

 

鶫「……これだから胸はいらないんです……」

 

それに対し鶫は自分のスタイルにためらいを感じている。

 

千棘「せっかくのからだなんだし自信持ちなさいよ。」

 

小南「ところであんた、一体どのくらいの飴を舐めたら胸がおっきくなるのよ!?ちょっと触らせなさい!」

 

鶫「えっ?ちょっ!?……一体何を!?……」

 

鶫の不意をついて彼女の胸を揉む小南先輩。急に胸を揉まれている鶫はどうしたらいいのかわからなくなっていた。

 

千棘「ホントだ。何この弾力?すごいわね鶫。」

 

鶫「やっ!……お…お嬢まで……」

 

千棘も鶫の不意を突いて小南先輩と一緒に胸を揉んだ。

 

この状況はもはや完全に男子が入ることができない女子の領域になってしまった。

 

俺たち男子は迅さん以外女子達の話題に置いてけぼりにされた。

 

レイジ「……あいつら……男が一緒だっていること忘れてるだろ……」

 

女子達の様子をみてレイジさんは呆れた表情を浮かべていた。

 

 

烏丸「まぁ女子は相手のスタイルとか気にしますからね。こうなるのも無理ないでしょうね。」

 

集「……B……C……おお!?あれはEカップ!素晴らしい!!」

 

一条「集、テメェもさっきから何してんだ?」

 

集「ん?サイドエフェクトを使って浜辺にいる女子の胸のサイズを測ってるんだ………ぐふふ………」

 

望遠鏡とスリーサイズを把握できるサイドエフェクトを使って女子の胸のサイズを測っている集。

 

警察に訴えたら確実に事情徴収を受けるぞ。

 

その様子を見ていた宮本はスイカ割り用の棒を両手で握って集のケツに向けて攻撃する準備をしていた。

 

るり「せーーーの!!!!」

 

集「ギャァァァァァ!!!!!!」

 

バチーーーンと大きな音を立てケツを叩かれた集は大声で叫びながら飛んで行った。

 

集のやつ毎回宮本に攻撃されている気がするんだがあいつは平気なのか?

 

すると万里花はパラソルの下で俺に手を振りながら俺のことを呼んだ。

 

万里花「楽様、ちょっと来てくださいますか?」

 

一条「なんだ万里花?」

 

万里花「私、日焼けするとお肌が荒れてしまうのです。ですからサンオイルを塗っていただけますか?」

 

一条「えぇ!?なんで俺が……お付きの人に塗ってもらったらいいんじゃねぇのか?いるんだろ?」

 

すると、近くにいた千棘は万里花の行動に苛立ちを感じていた。

 

千棘「ちょっと……何、人のダーリンにちょっかいだしてんのよ?……オイルなら私が塗ってあげましょうか?……」

 

手のほねを鳴らしながら完全に痛めつける気満々の千棘。もし本当にこいつがオイルを塗ったらどうなるんだ?……

 

万里花「お気持ちは嬉しいのですがどうも楽様でないと効果がなくて……ですので楽様、1つよろしくお願いしますね。」

 

一条「ちょっ!?……俺は了承してねぇのに……」

 

万里花は俺の肩に胸を当てながらスリスリとなすりつけて来た。それを見た千棘はついに怒りが頂点に達し右手を強く握ってその拳を俺に向けた。

 

千棘「あんた、何デレデレしてんのよ!?」

 

一条「ギャァァァァァ!!!!」

 

千棘のワンパンをもろにくらった俺は数メートル先まで飛んで行った。……ったく……あいつのパンチをくらうのももうこりごりだ……

 

そして俺が飛んで行った隣には何故かスイカがあった。そして目を隠している小野寺が俺に目掛けて棒を振り下ろした。

 

小野寺「それ!!!」

 

一条「いったぁぁぁぁぁ!!!!」

 

小野寺はスイカを狙って棒を振り下ろしたがそれは俺の腹に直撃した。

 

俺の叫び声を聞くと小野寺は目につけていた布を外した。

 

小野寺「一条君!?ど……どうしてここに!?」

 

一条「いや……ちょっとな……それよりお前らはここでスイカ割りしてたのか?」

 

千尋「はい。隊長もよろしければやってみませんか?」

 

一条「そうだな。せっかくだしやってみるか。」

 

宇佐美「うまく割ることができたら昼ごはんを食べ終わったらみんなで分けましょうか。」

 

よーし。うまくスイカを割って小野寺にアピールしてやるぞ!!

 

そう思いながら俺は目に布をつけてスイカの方へ進んで行った。

 

小南「一条、右に進みなさい。」

 

一条「こうか?」

 

鶫「違う。それでは行き過ぎだ。もう少し左に寄れ。」

 

一条「わかった。」

 

小南先輩や鶫の指示を受けながら進んでいるがやっぱ目を隠しながら移動するのは極めて難しい。

 

小南「そこよ!一条!」

 

一条「やぁぁぁぁ!!!!」

 

指示を受け狙いをしっかり定めた俺は両手に握っていた棒を大きく振り下ろした。

 

スイカが当たった感触があったからこれは割れたと思っていたが……

 

一条「あれ?確かに当たったはずだが割れてねえぞ。」

 

俺は力が無いせいでスイカを割ることができなかったのだ。

 

鶫「全く……どれほど非力なのだ貴様は。どれ、貸してみろ。」

 

鶫はそう言って俺が持っていたスイカ割りの棒を両手で握った。

 

宇佐美「もう少し左に寄って。」

 

鶫「こうですか?」

 

るり「鶫ちゃん、そのまままっすぐ進んで。」

 

宇佐美「そこだよ。」

 

宇佐美さんや宮本の指示に従い鶫は力を加減しながら棒を振り下ろすもスイカを割ったのであった。

 

千尋「やった!スイカが割れました!!」

 

小南「あんた、やるじゃないの。それに比べて一条はやっぱり力無いわね。」

 

小南先輩にバカにされても何も言い返せない情けない俺。

 

クソ〜……トリオン体になればスイカを割れるのに……ってそれやったら反則か。

 

迅「おーーい。昼メシの海鮮焼きそばができたぞ!こっち来ーーい!!」

 

とりまると迅さんとレイジさんは俺たちが遊んでいる間、昼食の海鮮焼きそばを作っていたのであった。

 

一条「そういえばもうお昼か。おーーーい!!お前ら、メシだぞーー!!!!」

 

俺はパラソルの近くにみんなを集めて三人が作った焼きそばを渡した。

 

鶫「この焼きそば、美味しいですね。味付けは誰が行ったのですか?」

 

烏丸「味付けに関しては俺がやった。バイト先での経験やレイジさんの指導のお陰で俺も料理にはある程度自信があるんだ。」

 

小野寺「烏丸君は将来いい旦那さんになりそうだね。」

 

けっ!……とりまるの野郎小野寺に褒められて……羨ましいったらありゃしない。

 

集「何だ楽?小野寺に褒められているとりまるに嫉妬してんのか?」ニヤニヤ……

 

一条「別にそんなんじゃねぇよ!」

 

集は何で俺の考えていることがわかるんだよ?

 

俺、もしかして自分の感情がもろに表情に出てるのかな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼食を食べ終え、後片付けを済ませると俺たちは再びパラソルの近くに集合した。

 

宇佐美「それじゃあ夜はバーベキューにするつもりだから食事当番を決めようか。」

 

千尋「クジを作っておいたのでこれで決めようと思います。とりあえず順番に引いてください。」

 

俺たちは千尋が作ったクジを順番に引いた。この中には2つ当たりがありそれを引いた者が食事当番になるみたいだ。

 

一条と千棘「「……っげ……」」

 

クジの中から当たりを引いたのはまさかの俺と千棘であった。

 

集「おっ!楽と桐崎さんの恋人同士で当番か。よろしく頼むぜ!」

 

小南「あんた達当番になったんだから美味しく調理しなさいよね。」

 

千棘「……なんであんたと……」

 

一条「知るかよ。」

 

せっかくなら小野寺やレイジさんと一緒がよかったんだが、よりによって千棘とペアになるなんてよ……

 

宇佐美「それじゃあ2人に買って来てほしい食材を載せた紙を渡すから近くのスーパーで買って来てちょうだい。」

 

一条「わかりました。んじゃ、行くぞ千棘。」

 

千棘「……分かったわよ……」

 

そういえばなんやかんや、千棘がやって来て以来こいつと一緒にいる気がするな……

 

まぁニセモノの恋人を親父達から頼まれたし当然っちゃ当然の話だが、初めて千棘に会った時よりこいつを1人の女の子として意識しちゃうのは気のせいなのか?……

 

そんなことを考えているうちに食材を全て買い終えさっきまでいた浜辺に戻って来たのであった。

 

一条「さて、とりあえず俺が野菜の皮をむくからお前は食べやすい大きさに切ってくれ。できるか?」

 

千棘「当たり前でしょ!?そのくらい出来るわよ。」

 

まず俺は水で洗いながら野菜の皮を剥きその後から千棘が適当な大きさに切って行くという作業を行った。

 

すると俺が切ったジャガイモを手に取ろうとした時、間違って千棘の手に触れてしまった。

 

千棘「な……何よ急に……私の手触んないでくれる?」

 

一条「いや、別にそんなつもりはないんだがな。てか今のはお前からじゃないのか?」

 

千棘「私はただその野菜を取ろうとしただけよ。次は気をつけてよね!」

 

一条「はいはい……」

 

俺は千棘の手に触れないよう注意するものの再び彼女の手に触れてしまった。

 

千棘「ヒャァァァァァ!!!!」

 

一条「えええええ!?お前、大丈夫か!?」

 

何なんだよこいつは……いつも千棘とはなんか様子が違うぞ……

 

彼女自身も何故こんなに動揺しているのかわからなかった。

 

千棘(何なのよこれ?なんで私あいつの手が触れただけでこんなに動揺してるわけ?)

 

ガチガチになって調理に集中できていない千棘は間違って包丁で指をザックリと切ってしまった。

 

千棘「いったぁぁぁぁぁ!!!!」

 

一条「ったく……気をつけろよ……ほらばんそうこう持ってるから見せてみろ。」

 

千棘「別にいいわよ。このくらい舐めとけば治るって……」

 

 

一条「いいから。お前の手は俺より綺麗なんだから跡が残ったら嫌だろ?とは言ってもばんそうこう貼るだけの応急処置だからな。」

 

素直にわかったと言えない千棘だが俺はそのことを気にせず彼女の手を握った。

 

千棘は顔を赤くしながらもそれを俺に見せることはなくそっぽを向いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは苦労しながらも調理を終えついにバーベキューを始めることができた。

 

下処理とかしてあるはずだから美味しくできているはずだ。

 

集「うめーーーー!!!さすが楽だな。」

 

小南「まぁ、あんた達にしては上出来ね。」

 

千尋「隊長、何か秘策でもあるのですか?」

 

一条「ああ。素材選びと肉の下処理で違いが出るってレイジさんが言ってた。」

 

万里花「素敵ですわ楽様!!」

 

一条「いや、それ言ったのは俺じゃなくてレイジさんだからな。」

 

俺たちが盛り上がっている中、千棘はなぜか下を向きながら思い悩んでいた。小野寺はそのことに気づいていたが俺が気づくことはなかった。

 

すると、迅さんが俺の肩を叩いてきた。

 

迅「一条少年、少し話がしたいんだがいいか?」

 

一条「えっ?どうしたんですか?」

 

俺は迅さんに連れていかれみんながいる場所から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は迅さんについて行き、人混みの少ない海岸の岸にたどり着いた。

 

話があるのならわざわざ場所を変えてまでする必要ないと思うんだがな……

 

一条「どうしたんですか?いきなり場所を変えて話って?」

 

迅「一条少年、お前千棘ちゃんのことをどう思ってる?」

 

一条「……いや……まぁ暴力的なところもあるけどあいつの笑顔とかは普通に可愛いと思うし嫌いじゃないですね……」

 

何でいきなりそんなこと聞いて来たんだろう……

 

迅「そうか……実は俺のサイドエフェクトでお前の未来を見たんだが少年が千棘ちゃんに「好きだぞ。」って言っている未来が見えた。」

 

一条「えっ!?それって一体どういうことですか!?」

 

それってつまり俺が千棘に告白するって意味だよな!?

 

まさか……俺がずっと思いを寄せているのは小野寺だしそんなはずは……

 

迅「詳しいことは俺にもはっきりわからない。それが告白を意味するのかどうかもだ。」

 

 

一条「そうですか……」

 

迅「まぁ俺はただ心当たりがないか聞いて見ただけだから一条少年があんまり深く考える必要はない。向こうから誰かやって来たみたいだし俺はぼんち揚を買いに行くとするか。じゃあな。」

 

迅さんが手を振りながら去って行くと小野寺が俺のところにやって来たのであった。

 

 

小野寺「一条君、えっと……さっきの人と何話してたの?」

 

一条「いや……小野寺には関係ない話だ。」

 

とてもじゃねぇが千棘に告白するかもしれないって迅さんから言われたなんて言えないよな。

 

小野寺「ねぇ、千棘ちゃんと何かあった?」

 

一条「えっ?」

 

小野寺「なんか、千棘ちゃん少し元気がなかった気がするんだけど……」

 

一条「やっぱりか……これといった理由が見当たらないんだよな。」

 

小野寺「………そう。」

 

千棘が何に対して悩んでるのかは俺にもさっぱりわかんねぇんだよな………

 

一条「他のみんなは?」

 

小野寺「ジャンケンで負けた人が後片付けしてるよ。」

 

一条「そうか。」

 

小野寺「それにしてもなんか不思議だね。中学校の頃は一条君と一緒に海に行くなんて想像してなかったのに……」

 

一条「そうだな。俺もこうやって小野寺と一緒に海に行けるなんて思ってなかったな。」

 

高校生になってから小野寺と話す機会が大分増えたよな。この状況がいつまでも続いけばいいんだが……そして……そのまま………

 

小野寺(一条君と話していると何だか元気になるな……もっと一緒にいたいな…やっぱり好きだな……)

 

俺と二人きりになっていい雰囲気だと感じている小野寺は無意識に口が動いて俺にこういった。

 

すると今度は千棘が俺たちの近くにやって来たのであった。

 

小野寺「ねぇ……一条君……キスしてもいい?」

 

小野寺の言葉は微かながらも千棘に聞こえていた。

 

続く

 




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次回で6月B級ランク戦編は終わりとなります。トリガーオン!!

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