ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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ついにニセコイのコミックの発売も終わりか………



桐崎 千棘 ⑤ 縁日の一夜

 

「坊ちゃん、もう1つ焼きそばの注文が入りやした!!」

 

一条「はいよ。」

 

今日は凡矢理区で年に一度行われる夏祭りだ。俺はウチの組の奴らが出している店の手伝いをしに来ていた。

 

俺ができることは限られているがこいつらの役に充分たってるみたいだ。

 

「坊ちゃん、そろそろ休んだらどうですか?ずっと働きっぱなしじゃねですか?」

 

しかし、たくさん働いている俺を見て心配そうにしているやつもいるみたいだ。

 

一条「いや、いいんだよ。夜に休みもらってるんだししっかり働かないと……俺ちょっと、他の奴らに差し入れしてくる。」

 

「坊ちゃん……ホントあんたってお人は!!!」

 

 

今日の夜にさえ時間をくれればこんな手伝いなんて軽い軽い。

 

なぜなら、夏祭り限定で販売される恋結びを手に入れるためなのだ!!!

 

噂によればとってもない恋愛成就力を発揮するというみたいだ。

 

しかも販売が開始されるとすぐに売り切れてしまう超レアアイテムこれは絶対に手に入れないと。

 

 

 

 

 

店を出しているウチの連中に差し入れを渡すと腕時計で今の時間を確認した。

 

だが、よそ見をしていた俺は歩いていた客とぶつかってしまった。

 

一条「あっ……すみません………って千棘!?」

 

俺がさっきぶつかった相手は何と千棘であった。

 

千棘は俺のことを見てムスッとした顔を見せてきた。

 

千棘「何であんたがこんなところにいるのよ?」

 

一条「俺はさっきまで先輩の店の手伝いをしてたんだ。お前こそここに何しに来たんだ?」

 

千棘「私は単純にお祭りを楽しみに来てるのよ。」

 

すると、ヤクザの一人がビニール袋を持ちながら俺たちのところへやってきた。

 

「おや!?そこにいるのは坊ちゃんの彼女じゃありませんか!?もしかして坊ちゃん彼女とデートですかい?」

 

えっ?ちょっと……違うのに勝手に話進めてんじゃねぇよ……だが、こいつは俺の話を聞く耳も持たなかった。

 

「なぁに!店のことは俺らに任せてくだせぇ!坊ちゃんはデートの方を楽しんでください!!」

 

結局そいつは俺らの話を聞かず手を振って去って行った。全く……何でいつもこうなるんだよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千棘「……あー!!もう!!どうしてこうなるのよ!!あんた、彼氏としているならなんか奢ってよ!」

 

おいおい……こいつ、勝手なワガママ言うなよ……

 

俺こいつの食欲を満たすほどの金はねぇのに……

 

いや、まてよ。ウチの奴らがやってる店ならもしかしたらまけてくれるかもしれねぇ。

 

一条「仕方ない。奢ってやるからついて来い。」

 

千棘「えっ?ちょっと……」

 

俺は千棘を連れて祭りの屋台を案内するとこにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おやっ?坊ちゃん休憩に入ったんですね。」

 

俺が向かったのはウチの組の連中が作ってるたこ焼き屋だ。

 

こいつらも俺が店に来て喜んだ表情を見せている。

 

一条「悪い。たこ焼きを2つくれないか?」

 

「もちろん!2つと言わずもっと持って行ってくだせぇ!!」

 

俺はその言葉に甘えることにしてたこ焼きを2パックずつ計4パック買った。

 

千棘は俺が渡したたこ焼きを見てキョトンとした表情を浮かべていた。

 

千棘「ねぇ、何これ?食べ物なの?」

 

まぁ、千棘がそう言うのも無理はない。アメリカだとたこ焼きは日本ほど馴染みがないからな。

 

一条「ああ。その中に蛸が入ってるんだ。熱いから1つずつ食えよ。」

 

千棘はおそるおそるたこ焼きを口に入れた。

 

千棘「美味しいじゃないのこれ。」

 

千棘はたこ焼きを口の中に入れると美味しそうにしていた。

 

ウチんトコのたこ焼きは味には自信があるからな。とにかく気に入ってもらえて良かった。

 

千棘「それより、あんたさっきお金払ってなかったけど大丈夫なの?」

 

一条「ん?いや、俺の組の屋台ならあいつらがやってる屋台はタダにしてくれるんだ。」

 

その分しっかり店の手伝いをしたけどな。

 

すると千棘はニヤついた表情を見せて来た。この様子だと絶対何か企んでるな……

 

千棘「ふーん……よし!決めたわ!!楽、私とデートしない?だってあんたと一緒にいればフリーパス代わりになるんでしょ?」

 

現金なやつだなこいつ……さっきまでの千棘とは全然違うな……

 

てか、こいつん家金持ちじゃなかったっけ?何で俺をフリーパス代わりにしようとしてんだよ?

 

千棘「ほら、何してんの?さっさと行くわよ!!」

 

一条「あっ……ちょっ……走るとあぶねぇぞ!」

 

千棘は俺のことを置いて一人はしゃいで屋台の周りを走って行った。

 

夏祭りでテンション上がるのはいいが、いくら何でもはしゃぎすぎだろ……小学生か!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千棘「ねぇ楽、次あれやりたい!」

 

そして、千棘が次に目に浮かんだ屋台は金魚すくいだった。

 

一条「いいけど、お前には難しいと思うぞ。」

 

千棘「そんなのやってみないとわからないじゃない。」

 

正直、今の千棘がやっても取れねぇと思うけどな……

 

千棘は俺の言葉を聞こうとせずに挑戦してみるも俺の予想通り一匹も金魚は釣れず紙はあっさりと破けてしまった。

 

千棘「あーーもう!!こんな薄い紙で取れる訳ないじゃない!!」

 

金魚すくいは結構難易度高いんだよな……

 

けど、このまま金魚を釣れないでいるとそれもそれでめんどくさいことになりそうだしな……

 

一条「仕方ねぇ。ちょっと俺に貸してみろ。」

 

千棘「でも、これ全然釣れないわよ。」

 

俺は千棘が持っていたポイを使ってものすごい数の金魚を釣っていった。

 

 

千棘「ええええ!?あんた、どうやって取ったの!?魔法!?」

 

んな訳ねぇだろ。こういうのは家でいくらでも練習できたからな。

 

縁日に関しては俺はかなり強い。間違いねぇ。

 

俺の腕前を見て千棘だけではなく他の客も歓声をあげていた。

 

「ふっふっふっ……今年は坊ちゃんのために大物を仕入れてあるんすよ。こいつです!!」

 

そう言って俺に見せて来たのはポイではすくうことのできなそうなくらい大きな錦鯉であった。

 

これは俺も釣れる自身はないが多くの人が見てるんだしやらないわけにはいかなそうだな……

 

俺は一か八か巨大な錦鯉に向けてポイを近づけたのだった。

 

すると、その錦鯉はポイに偶然引っかかりそのまま持ち上げることができたのだ。

 

一条「取れたーーー!!!!」

 

まさか本当に錦鯉が釣れたなんて………これは獲得できた俺でさえ驚きを隠せなかった。

 

「ま……またのお越しを……」

 

組のやつも取れるとは思ってなかったのかがっくりとしていた。

 

たくさん釣れたのはいいが、こんなに金魚いらねぇんだよな………

 

一条「ほらよ。後で飼い方教えてやるからとりあえず二匹お前にやるよ。」

 

千棘「うん。ありがとう。」

 

千棘は嬉しそうで満面の笑みを俺に浮かべて来た。

 

俺も千棘の笑顔に思わずドキッとしてしまった。

 

まさかこんな可愛い笑顔を俺に見せてくれるなんてな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千棘「ねぇ、あっちの方すごい人だかりできていない?」

 

千棘が目を向けた場所は恋結びの売り場だった。そこにはもうすでに多くの客が列を作っていた。

 

ヤベェ。千棘とブラブラしていて恋結びの販売時間忘れてた………早く買いに行かねぇと売り切れてしまう。

 

一条「悪い千棘、俺あっちで買いたいものがあるからその辺で待ってくれるか?」

 

千棘「待つってどこでよ?流石にこの人手じゃはぐれちゃうんじゃないの?」

 

一条「うーん………」

 

そうだな……近くに目印になるものもねぇしな………攻めて近くに大きな木とかあれば良かったんだが……

 

すると、千棘は照れ臭そうに俺の手をギュッと握りしめた。

 

千棘「これなら人混みの中でもはぐれたりしないでしょ?ついていってあげるわ。あんたがいないと私タダで買い物できないし。」

 

まさかあいつの方から手を握ってくるなんてな……

 

いかん。何意識してんだよ俺は……今は恋結びを買うことだけに集中しないと……

 

俺はたくさんの人混みの中を突き進み恋結びの売り場まで突き進んでいった。

 

そして俺は必死に手を伸ばして恋結びを掴んだ。

 

一条「よっしゃーーー!!!恋結び取ったどーーー!!!!」

 

いやぁ〜……行列の中並んだのは大変だったが何とか手に入れることができたぞ!!

 

だが、俺が喜んでいる間に千棘とはぐれてしまった……

 

一条「やべー!あいつどこ行った?」

 

大声で千棘を呼んでもこの人混みじゃ聞こえねぇだろうしな…

 

とりあえず俺は辺りを見回して千棘のことを探した。

 

その時俺の目の前に千棘のでらしきものを発見してそいつを握った。

 

 

一条「ったく……大丈夫かって……小野寺?」

 

俺が手を握ったのは千棘ではなく小野寺の手であった。あまりに突然の出来事に俺は一瞬戸惑ってしまった。

 

小野寺「一条君?どうしてここに?」

 

一条「俺は恋結びを買いにここに並んだんだよ。小野寺も恋結びを買いに来たのか?」

 

小野寺「ううん。私は人の波に押されて来ただけで……そういえばさっき千棘ちゃんを見たんだけど一緒じゃないの?」

 

一条「ああ。あいつさっきまで俺と一緒にいたんだけどな。この人混みの中ではぐれちゃったみたいだ。」

 

千棘のやつ一体どこにいるんだよ……あいつ暗いところ苦手だから一人でうずくまってなければいいんだが………

 

一条「とりあえずこの人混みの中から抜けるか。」

 

小野寺「うん。」

 

俺は小野寺とはぐれないよう自分から彼女の手を握って人混みから離れた。

 

こいつを買った途端小野寺と二人きりになれたし恋結びの力は本物みたいだ。

 

くーー!!やっぱすげぇよ恋結びは。

 

小野寺(恋結びは買えなかったけど一条君と二人きりになれたのは嬉しいな。)

 

一条「あっ、すみません……」

 

人混みは抜けたものの頭の中で色々考えていた俺は歩いてる人とぶつかってしまった。

 

 

 

小野寺「一条君、恋結び落ちたよ。」

 

一条「サンキュー小野寺。」

 

小野寺はしゃがんで俺の恋結びを拾ってくれた。その瞬間ブチッという音が聞こえた。

 

足元を見てみると小野寺の草履の鼻緒が見事に切れていた。こりゃ歩くのも難しそうだな………

 

一条「小野寺、俺の背中に乗れ。あっちの方で鼻緒を直してやるからさ。」

 

小野寺「えっ?いいの!?私結構重たいよ。」

 

一条「大丈夫だって。俺だってトレーニングしてんだから。」

 

俺はそう言って小野寺のことを背中に乗ってた。

 

 

小野寺(まさかこんなことになるなんて………恥ずかしいけど、すごく嬉しい………)

 

俺は一旦縁日の方から離れ小野寺の草履の鼻緒を直してやった。

 

直してやったとは言っても悪魔で応急処置みたいなもんだけどな。

 

一条「よし。これで終わりっと。」

 

小野寺「ありがとう。」

 

一条「さてと、俺は千棘を探しにいかねぇとな。………あれっ?恋結びはどこだ?」

 

恋結びを手にとって千棘を探しに行こうとしたが肝心の恋結びがどこにも見当たらなかった。

 

小野寺「見て!あそこ!!」

 

小野寺が指差した方向をみるとブチ模様の猫が恋結びを咥え去っていった。

 

一条「おい!それをどこに持っていく気だ!!」

 

俺が追っかけようとするとその猫はビックリして走って逃げて行った。クソッ!あの猫、絶対に逃さねぇ!!

 

しかし、猫が走るスピードは俺よりも早く俺は完全に見失ってしまった。

 

すると、近くに千尋と宮本が浴衣を着て祭りを楽しんでいたのを見た。

 

もしかしたら、猫がどこに行ったのか知ってるかもしれねぇと思った俺はあいつらに聞いてみることにした。

 

一条「おーい千尋、宮本、この近くにブチ模様の猫を見かねなかったか?」

 

るり「猫?ああ、恋結びを咥えた猫なら神社の方に向かったわよ。」

 

うわっ……随分暗い場所に逃げてったな……こりゃ探すのが難しそうだな……

 

一条「わかった。探してみる。」

 

千尋「待ってください。あの猫を探しに行くのならこれを持ってってください。」

 

千尋は暗い場所でも探しやすいようにと懐中電灯を俺に渡した。

 

一条「サンキューお前ら。懐中電灯はありがたく使わせてもらう。」

 

俺は懐中電灯を照らしながら神社の方へ走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猫は手すりの上に乗っかっておりその隣にはかき氷を食べながら残念そうな表情を見せていた万里花がいた。

 

 

万里花「はぁー……せっかく並んだのに恋結びは売り切れですか………」

 

一条「万里花!」

 

万里花「あら、楽様ではありませんか。

 

一条「いいか万里花?そこを動くなよ。」

 

万里花「えっ?」

 

俺は万里花の肩を掴み猫を逃さないようゆっくりと猫に近づいた。

 

万里花「あの、楽様?気持ちは嬉しいのですが……そういうのはまだ早すぎるのでは?………」

 

万里花の心拍数が限界まで達した時俺は恋結びを持っている猫を捕まえようとしたがまた逃げられてしまった。

 

一条「さっきは怖がらせて悪かったな。お詫びと言っちゃなんだが、たこ焼きをやるよ。冷めてるだろうからチンして食ってくれ。」

 

俺は食わないでいたたこ焼きを万里花にやって再び猫のことを追っかけた。

 

 

 

 

 

 

 

猫が走っていった方向へ走って行くと今度は射的をしている鶫がいた。

 

鶫「クソッ!なんだこのオンボロ銃は?実体弾なら簡単に撃ち抜けるのに!」

 

悔しそうにしている鶫の目の前に猫は通り過ぎていった。

 

一条「なぁさっきブチ模様の猫が通ったはずなんだがみなかったか?」

 

鶫「ああ。さっきの猫はあっちの方へいったぞ。」

 

一条「そうか。ありがとな。」

 

俺はお金を払って射的を行いミルクキャラメルを撃った。

 

俺はガンナーやスナイパーではないが射的に関しては結構得意だ。

 

一条「ほらよ。情報提供料だ。」

 

俺は撃ち落としたミルクキャラメルを鶫に渡し息を切らしながら猫を追っかけた。

 

すると猫は口に咥えていた恋結びをとうとう落としてしまった。

 

そして猫が落とした恋結びはナンパをやっていた集と佐鳥の目の前に落下した。

 

佐鳥「これでナンパ99回中99敗。次で100敗目になるがどうする?」

 

集「うーん……そうだな……このまま100敗という不名誉記録を達成するのも嫌だしな………ん?」

 

集は足元に恋結びが落ちているのに気づきそれを拾った。すると集は気持ち悪い笑みを浮かべるのであった。

 

集「おぉ!!これは伝説の恋結びではないか!!俺のサイドエフェクトもそう言っているみたいだ。」

 

集はサイドエフェクトを使って綺麗な女性を確認している。サイドエフェクトをこんな無駄遣いするなんてな。

 

佐鳥「ホントか!?ならお前の言葉を信じて期待してるぞ!」

 

そして期待の気持ちを込めその子に近づく。

 

集「そこのお嬢ちゃーーーん!!!俺たちと一緒に夜の街を楽しまなーーい?」

 

だが、集がナンパを仕掛けた相手は宮本であった。宮本は集の言葉に怒りを露わにした。

 

るり「誰があんたなんかと楽しむのよ!!!」

 

集と佐鳥「「ギャアアアアア!!!!」」

 

宮本のグーパンを喰らった集と佐鳥はまるでホームランボールのように飛ばされた。

 

そして集が持っていた恋結びも宙を舞い飛んでいった。

 

一条「どこへいったんだ?恋結びは………」

 

俺は恋結びを探し回るもなかなか見つからない……このまま諦めようとした。その時、

 

千棘「そこのもやし君、これあんたのでしょ?」

 

一条「ありがとうございます……あれ?千棘、その浴衣どうしたんだ?てかいつのまに!?」

 

千棘はさっきまで私服だったのにいつの間にか浴衣に着替えていたのだ。

 

千棘「別に何でもいいでしょ?さっき楽がいなくなってる間にクロードに持って来させたのよ。

 

ヤベェ……浴衣衣装のこいつも結構可愛い………いきなりそんな衣装で現れるなんて反則だろ……

 

その間、千棘は恋結びの効果が書いてある看板に目を向けた。

 

それにしても、今まで千棘には迷惑をかけたから何かお詫びのものをやらねぇと………

 

それにやっぱ俺が恋結びなんか持つのもなんか違和感があるしな……

 

一条「おい、これお前にやるよ。」

 

千棘「えっ?えええええええ!?な……なんで私なんかに!?」

 

千棘は恋結びを渡されると顔を赤くしながら驚いた。まぁ男から恋結びなんかもらったらそりゃ驚くだろうな。

 

だが、恋愛などには鈍感な俺は千棘の動揺を気づくことができなかった。

 

千棘「ね……ねぇまさか本気じゃないでしょうね?」

 

一条「そんなところで嘘ついてどうするんだ?本気にきまってるだろ。」

 

千棘「えぇ!?」

(ま……まさか………てことはあいつからのプロポーズってこと!?)

 

千棘の心拍数はさらに加速していき彼女の頭の中でいろんな妄想が浮かんでいき、とうとう上手く整理できないほどにまで達した。

 

 

千棘「ど…どうしよう……急いで着替えたから帯びが緩んできたみたい……」

 

一条「な……なんとぉーーーー!!!!」

 

おいおいここにきて何てトンデモ自体だよ……とりあえず何とかしないと……

 

一条「どれ、俺が結んでやるからちょっと待ってろ。」

 

千棘「ちょっと!来ないでよバカ!!………わっ!わっ!…どんどん崩れてくるんだけど………」

 

一条「仕方ねぇな……」

 

 

千棘「来ないでよ!私下着つけてないんだから……」

 

一条「ごちゃごちゃ言うんじゃねぇ!このまま脱げたらどうすんだ!?」

 

下着くらいつけろよ………ここで千棘の下着が脱げたらマンガみたいな展開になるじゃねぇかよ……

 

千棘「ったく……あんたが突然恋結びなんか渡すからいけないんだからね。」

 

一条「俺が恋結び渡したのと何の関係性があるんだ………ん?」

 

恋結びの解説が載っている看板の方を見てみるとそこには「古来より恋結びは男性が女性に渡すと求婚を意味します」とかいてあった。

 

なるほどあいつはそれで勘違いしてたのか……

 

一条「ちげぇからな!!!!」

 

俺がそういった途端俺は千棘の手を離し握っていた帯びを下ろしてしまった。

 

千棘「ギャアアアアア!!!帯がーーーーー!!!!!!」

 

一条「俺はなんも知らねぇーーーーー!!!!!」

 

俺と千棘の夏祭りはドタバタしたまま幕を降ろすのであった……

 

そのほかにも色々大変だったが、まぁ悪くはなかったな。

 

また来年も千棘と夏祭りに行きたいな。心の中でそう思う俺であった。

 

続く

 

 




みなさんは今年の夏祭りは楽しみましたか?俺は夏休み中はほとんど課外と部活で無理でした。

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次回もトリガーオン!!!

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