ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情 作:ガンプラビルダー
桐崎 千棘
○ポジション
アタッカー
○トリガーセット
メイントリガー
孤月、旋空、アステロイド、シールド
孤月、旋空、バックワーム、シールド
○パラメーター
トリオン 13
攻撃 9
防御・援護 6
機動 9
技術 5
射程 2
指揮 5
特殊戦術 2
トータル 51
何となく妄想で作りました。笑
次回は小咲ちゃんのつもりです。
荒船隊と香取隊とのランク戦をした翌日、学校では早くも終業式を迎えた。
この一学期は千棘とニセモノの恋人になったり鶫や万里花がやってきたりと色々あったがまぁ悪い高校生活じゃなかったな。
終業式が終わって教室に戻ると小野寺が俺に話しかけてきた。
小野寺「一条君、えっと…その……今度の土曜日って時間空いてる?」
一条「い…いや。全然問題ないが………」
もしやデートの誘いなのか!?それだったら大歓迎だが、
小野寺「実はバイトをお願いしたいんだけどいいかな?」
一条「バイトって小野寺ん家の和菓子屋かい?」
まぁそんな都合良くデートなんてなるわけないよな。
小野寺「うん。その日は烏丸君が来るはずだったんだけど、烏丸君来れなくなっちゃっの。」
とりまるはバイトをいくつも掛け持ちしてるもんな。あいつが仕事に突然来れなくなっても無理はない。
小野寺「お母さんがなるべく料理のできる人を呼んでこいって言われて、それで身近に料理できる人は一条君しか知らなくて。」
なんと!?俺、小野寺に料理上手いと思われていたとは!!
元々料理に関してはレイジさんから教わっているから得意だし問題なさそうだな。
一条「わかった。その日は防衛任務もないし大丈夫だ!何時までに行けばいいんだ?」
小野寺「えっと、お店の開店が10時からだから8時30分までに私の家に来れば大丈夫だよ。」
一条「そうか。わかった。じゃあ俺は今から防衛任務があるからまたな。」
小野寺「うん。またね。」
まさか小野寺の家でバイトすることになるとは、夢にも思わなかった。
バイトで小野寺の期待に応えて好感度を上げれればいいんだが……まぁそんなうまくはいかないか。
とにかくこれはいい社会勉強だ!!頑張んないとな俺!!
家に帰ると16歳組のLINEにとりまるからのメッセージが来ていた。
烏丸:迅さんからの伝言だが明日の18時頃からここに台風が直撃するらしい。夜の時間帯は外に出ないようにって言ってた。
笹森:マジで!?俺明日の夜からランク戦あるんだけど。
半崎:うわっ…かわいそう……
太一:悪天候の時は本部の方もランク戦やんなければいいのに。
集:とにかく日佐人は帰り道気をつけろよ。油断してると風に飛ばされるかもしれねぇぞ。
笹森:いやさすがにそれはないと思うが、帰りは気をつけるわ。
台風直撃か………ここら辺に台風が直撃するなんてなかなかないんだよな。
まぁとは言っても小野寺の家に泊まってく負けにもいかねぇし俺も帰りは気をつけないとな。
翌日の土曜日、俺は集合時間の30分早い8時に小野寺の家にやってきた。
少々早すぎる気もするが遅刻してくるよりはだいぶマシだろう。
早速店の中に入ると小野寺の母が電話越しにむかって怒鳴っていた。
菜々子「んだと!?仕入れ品が一品も入ってこない!?んなこと知るか!!いい?夕方までに絶対に間に合わせてよねわかった!?あとで私が取りに行くから!!」
うひゃー……怖え……小野寺のお母さんは店越しに見たことはあるけどあんな怒鳴った声を聞いたのは初めてだ。
菜々子「ったく……和菓子はいいとして生菓子の方は……」
今はとりあえずしばらくじっとしていた方が良さそうだな……
ところが、小野寺のお母さんはポツンと立っている俺に気づき思わず目が会ってしまった。
菜々子「何見てんの?学生さんが朝早くに何の用?子供は帰って飴でもなめてな!!」
ひいいぃ!!!!この人、完全に俺のことを威嚇している!!早く事情を説明しないと確実に殺される。
そんな時、店の制服を着た小野寺が俺がやってきたことに気づきこっちに走ってやってきた。
小野寺「もうお母さん!この人だよ。今日のバイトの人!」
菜々子「えっ?小咲?」
小野寺はお母さんに今日のバイトについて事情を話してくれた。
ちょうどいいタイミングで小野寺が来てくれて本当に良かった……
菜々子「はぁ!?烏丸君の代わりと聞いてどんな人と思ったけど、いかにも貧弱そうなこの子なの!?」
貧弱そうとは失礼だな。俺は一応B級では結構高い戦闘力はあるんだぞ。とは言ってもとりまるはA級だけどな。
菜々子「いい小咲?元々調理場は職人の聖域と言われているの。烏丸君でさえ調理を全て覚えるのに苦労したのに、ちょっと料理ができるだけのこの子を調理場に置くなんてできないわ。」
小野寺「一条君はそんなんじゃないもん。一条君、家族のご飯を毎日作ってるんだよ。しかも何十人分を一人でだよ!」
小野寺が俺のことをここまでフォローしてくれるなんて。
小野寺のお母さんは少し考え込んで俺にこう言ってきた。
菜々子「小咲がそこまで言うならわかったわ。ならなんか作ってみて。使えるかどうかはこっちが判断するから。嫌なら帰ってもらうわ。」
ええー!?そんないきなり!!
けど、今更「やっぱ無理です!」なんて言えねぇしな……それに小野寺が俺に期待と激励の眼差しをこっちに向けてくる。
仕方ない。こうなったらやるしかないみたいだな。
俺はまず食器の水気を取るために綺麗なタオルで水をこまめに拭いてから調理に取り掛かった。
菜々子(へぇ〜……調理前の工程をきちんと行ってるみたいね。あの子、和菓子に関してはまだまだだろうけど相当調理慣れしてるみたい。)
俺はレイジさんから教わった調理法を思い出しながら牡丹餅を作った。
少々見た目が雑になってしまったが味に関してはレイジさんのレシピ通りに作ったから問題ないはずだ。
早速小野寺のお母さんは俺の作った牡丹餅を口に入れた。
菜々子「………ほ〜………」
小野寺のお母さんは表情を変えないまま牡丹餅の味を確認している。
菜々子「君、一条君って言ったっけ?」
一条「えっ?は……はい。」
果たして俺の牡丹餅は小野寺のお母さんにはどう思われたのか………
菜々子「なかなか良かったじゃないの。君、烏丸君と同じ小咲のお婿候補に決定ね。」
えええええええ!!!???
何だよお婿候補って!?いや、気に入られたのは嬉しいけど突然そんなこと言われるとビックリしてしまうわ。
菜々子「いや〜、最初はどうかと思ったけど、あんたなかなかいい男連れてくるじゃないの!」
小野寺「男って……一条君は別にそんなんじゃ………」
小野寺は恥ずかしくなって顔を真っ赤になっていた。
菜々子「あなたいつもぼーっとしてるから心配だったのよ。この子も筋がいいし家業を継いでくれるかもね。」
小野寺「だから違うってば〜!!」
すると、さっきまでニヤニヤした表情だった小野寺のお母さんは真剣そうな表情に変わり俺たちに指示を出してきた。
菜々子「まぁ、その話はさて置き。これなら少しは任せられそうね。小咲、この子に簡単な奴とと餡の作り方を教えてやんな。私は午後まで店番するから。」
指示を出して小野寺のお母さんが厨房から出る直前彼女は小野寺に向けて再びニヤッと笑った。
菜々子「烏丸君の時もそうだけど小咲って男の人の前だとそんな顔するのね。こんな時にいい男を紹介するなんて、小咲も案外だ・い・た・ん。」
小野寺「お……お母さん!!!!!」
菜々子「おほほほほほほ!!じゃあね〜。」
小野寺の顔はさっきよりも赤くなっており今にも爆発寸前しそうな状態であった。
一条「すげえ強烈なお母さんだな……」
小野寺「うん……ごめんね一条君。」
一条「いや、大丈夫だって。それより小野寺、俺に詳しい調理法を教えてくれ。」
小野寺「わかった。じゃああんこの作り方を教えるからしっかり見ててね。」
小野寺はそう言って俺にあんこの作り方を見せてくれた。小野寺は手先がすごく器用でそれはまさに職人のようであった。
一条「すげえな小野寺は。きっと小野寺の作る和菓子は美味しいんだろうな。」
小野寺「そんなことないよ。私、料理の味の方はあんまり自信ないから。一条君が味付けをして私が形作りをしたらきっと美味しい和菓子ができると思うよ。」
一条「いやいや…俺の料理スキルもそんな褒めるほどじゃないぞ……小野寺の方が多分上手いって。」
そんな感じでいい雰囲気になっている俺たち。すると、店番をしていた小野寺のお母さんが俺たちに声をかけてきた。
菜々子「小咲!ちょっと出かけてくるから店番よろしく!!」
小野寺「はーい。」
小野寺のお母さんが用事で出かけるため店番の方は俺と小野寺が務めることになった。
店番なんて初めてだから少し緊張するな……
けど、小野寺が隣にいるからどうしてもニヤついてしまう……なんとかして表情を落ち着かせないと。
しばらくするとツルピカハゲ頭のじいさんが店に入店してきた。
吉野「おや、今日の店番は小咲ちゃんかい?今日はついてるの〜。」
小野寺「あっ吉野さん、いつもありがとうございます。今日もいつものでよろしくですか?」
吉野「もちろん。さすがは小咲ちゃんだ。ワシのことがよくわかってるのう……良かったら今度ワシとデートでもどうじゃ?」
小野寺「もー……またまた。」
おいおいこのジジイまさか本気でデートに誘ってるんじゃないだろうな?もしそうだったら相当なロリコン野郎だな。
一条「はいよ!お釣りは615円になりまーす!!」
俺はジジイのことを睨みつけながら強引的にお釣りを渡した。
俺の鋭い表情に驚いたジジイはビビりながら店から去っていった。
一条「ったく……年寄りのくせに色気付きやがって……」
小野寺「あはは……あのおじいさんいつもあんな感じなの。」
あのジジイ、小野寺になんか手を出したらぶっ潰してやるからな!
小野寺「ねぇ一条君、やっぱり今でも千棘ちゃんとデートしてるの?」
ブゥゥ!!!
一条「だ……だれがあんな奴と!!」
いや……まてよ……ニセモノの恋人同士な関係であることは集ととりまる以外知らないんだった。
一条「あ……ああ。もちろんするぞ。だって俺たち恋人同士だし!」
小野寺「えっ?……えっと……一条君、もしかして聞いてない?私一条君たちがホンモノの恋人同士じゃないって知ってるよ。」
一条「えっ?……ええええええええ!!!!???」
なんで小野寺がそんなこと知ってるんだよ!?だって
一条「なんで?……て言うかいつから知ってるんだよ?」
小野寺「……だいぶ前から……てっきり一条君は知ってるのかと思ってた。」
小野寺もそのことを知ってたんなら言ってくれればいいのに……
て言うことはつまり小野寺に告白しても別に問題ないっていうことなのか?
いやいや……小野寺が俺のことをどう思ってるのかも話からねぇのにそんな簡単に言えるわけねぇよ。
すると、店の中にまたお客さんが入ってきた。
小野寺「あっ、嵐山さん。それに藍ちゃんもいらっしゃい。」
店に入店してきたのは爽やかスマイルが得意な嵐山さんと俺をライバル視している木虎であった。
木虎はなぜか機嫌が悪そうな感じであった。
嵐山「やぁ小咲ちゃん。どら焼きを5つお願いしたいんだけどいいかな?」
小野寺「わかりました。少々お待ちください。一条君、お会計を任せてもいいかな?」
一条「わかった。お会計は5コセットで850円になります。どら焼きの方はもうしばらくお待ちください。」
嵐山「そうか、じゃあこれでいいかな?」
一条「ありがとうございます。」
小野寺がどら焼きを袋に詰めている間、嵐山さんは1000円札を支払って俺はすぐにお釣りの150円を渡した。
そしていつまでもそっぽを向いている木虎が気になって俺は彼女に声をかけてみた。
一条「何だよ木虎、お前にとってのライバルが接客しててそんなに不満か?」
木虎「別にそんなつもりじゃありません。それより一条先輩、さっきからなにニヤニヤしてるんですか?」
一条「えっ?えっと……それは………」
ヤベェ……表情を隠してるつもりだったんだが、出ていたのか……小野寺が近くにいるからニヤけてるなんて言えねぇし……どうしよう……
嵐山「木虎、お客の前では笑顔が大事ってよく聞くだろ?一条は多分それを意識してるんだよ。」
よかった……嵐山さんのフォローのおかげで何とか木虎にばれずに済んだ。
まぁあまりいいフォローじゃないけどな。
小野寺「お待たせしました。はい、どうぞ。」
嵐山「サンキュー。また来るよ。」
木虎「………………」
嵐山さんはお得意の爽やかスマイルを俺たちに向けて店から去っていき、木虎もしばらく俺のことを見つめた後店から去っていった。
一条「まさか、嵐山さんが小野寺の店に来るとはな………」
小野寺「まぁね。嵐山さん達はうちの常連客だからね。」
なるほどそれで、お互い知り合いなわけなのか。それほどここの和菓子が美味しいんだろうな。
その後も俺たちはたくさん来店してくる客を対応して、あっという間に時間が過ぎていった。
しかし、店番を任されてから数時間は経つが小野寺のお母さんは未だ店に戻ってこない。
それにさっきから店の窓ががたがたと揺れている。おそらく外では結構強い風が吹いてるんだろうな。
一条「風、強くなってきたな。」
小野寺「うん。お母さん大丈夫だといいんだけど。」
そういえば昨日のLINEの伝言だとちょうどこの時間あたりから台風直撃なんだよな……
もし、台風の威力が強かったら交通機関がストップして帰れない状況もあり得る。
すると、徐々に雨が降ってきて、店の中に置いてある電話が鳴って小野寺はその電話を手に取った。
小野寺「はい。(和菓子屋おのでら)です。あっ、お母さん?……………えっ?それってどういうこと?………あっちょっと待って!」
小野寺はキョトンとしたまま電話を切った。一体小野寺はお母さんから何って言われたんだ?
小野寺「あのね、お母さん電車が止まって帰れなくなっちゃったんだって。」
一条「そうか。やっぱ、電車止まってたのか……」
大雨の中電車を走らせたら事故になりかねないからな……
小野寺「それとね。お母さんが台風の中一条君を帰らせるのは危ないから今日は私の家に泊まっていいよって………」
何……………だと?……………
ちょっ………ちょっと待て!!!それって俺の聞き間違いじゃないよな?
好きな人の家に泊まっていいってそんなことっていいのか!?
どうする俺、どうするんだよ俺!!!!
続く
こち亀がついに終わりましたね。作者の人には本当にお疲れ様としか言いようがありません。
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次回もトリガーオン!!!