ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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感想欄のリクエストに答えてヒロイン達のトリオン量を載せたいと思います。

名前 トリオン量
桐崎 千棘 13

小野寺 小咲 7

鶫 誠士郎 6

橘 万里花 4




一条 楽⑨声援の力で

ピロリロリーン!

 

朝起きて親父たちの飯を作っている間LINEにこんなコメントがきていた。

 

笹森:聞いたか?今日の俺たちのクラスとイチ達のクラスの体育はシャトルランやるみたいだぞ。

 

半崎:マジかよ!?て言うか入学してすぐにやらなかったか?

 

笹森:イチ達のクラスにたくさん転校生か来たじゃん。そいつらの記録を測るのと体力作りのためにやるんだって。

 

佐鳥:ええ〜……俺今水泳したいんだけど!もう6月も終わりだし、女子のいやらしい水着姿を早く見てえ。

 

半崎:お前それを女子の前で言ったら確実に死ぬぞ。

 

集:なぁどうせやるんならさ、この中でビリのやつはこの中で一番走れたやつにたこ焼きをおごってやるってのはどうだ?面白そうだろ?

 

太一:なにそれ面白そう。

 

時枝:うん。ただ走るよりも面白そうな気がする。

 

一条:おいおい、それはちょっとやめたほうがいいんじゃねぇか?

 

烏丸:なんだ一条?お前、ビリになるのが怖いのか?

 

一条:んな訳ねぇだろ。俺はそんな勝負に逃げるほど臆病者じゃねぇんだよ。

 

時枝:つまり一条君も当然参加するよね?

 

一条:うっ……仕方ねぇ。やってやろうじゃねぇか!!

 

集:じゃあ決まりだな!お前ら、その約束忘れんなよ!!

 

クソッ!!集のやつ勝手に変なこと決めやがって……

 

俺が運動そんな得意じゃないってことを知っておいて変な企画立ててるんじゃねぇ……

 

けど、今更断ることもできねぇしこうなったら正々堂々立ち向かうとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン………

 

そして3時間目までがあっという間に過ぎていき、いよいよ隣のクラスとの合同体育の時間となった。

 

万里花は身体が弱くとてもシャトルランができる状態ではなかった為今日の体育は休むことにした。

 

 

万里花「楽様ーーー!!!!頑張ってくださーーーーい!!!!」

 

一条「あ…ありがとな万里花。けど、これはちょっとやりすぎじゃないか?」

 

万里花の後ろには「I love 楽様」と書かれた壁紙が貼ってあり両手にも「I love 楽様」と書いたのぼり旗を握っていたのだ。

 

万里花「いえ。このくらいのことをしなければ楽様に愛を伝えることなんてできませんから。」

 

いやいやそうじゃなくって他の男子達が俺にやばい目でこっち見てくんだよ……

 

すると、我慢できなくなった佐鳥が万里花の目の前に現れ万里花に話しかけてきた。

 

佐鳥「橘さん!俺にも愛のエールを1つちょうだい!」

 

スゲェなこいつ初対面の女の子に対しても猛烈にアタックできるなんて。

 

こいつらの積極性は一体どこから出てくるんだ?しかし、

 

万里花「…………帰ってもらえますか?」ゴゴゴゴゴ………

 

万里花は満面の笑みでそう返答したが、その笑顔は引きつっており彼女の内面は威圧感があったのだ。

 

佐鳥「ひいぃ!!わ…わかりました!!!」

 

佐鳥は完全に怯えきってしまい万里花の前からすぐさま去ってしまった。

 

「お前ら、そろそろ始めるぞ!早く位置につけ!」

 

一条「はい!」

 

体育の先生が集合を呼びかけ、全員を一列に並ばせた。

 

 

千棘「よーし!絶対、新記録更新してみせるわ!!」

 

鶫「わたしもお嬢に負けないくらいの記録を出して見せます。」

 

千棘と鶫のやつ結構乗り気だな。こいつらが本気出したら軽く新記録更新しそうだな。

 

 

集「お前らLINEの中での約束忘れんなよ。」

 

笹森「当然。」

 

太一「誰が負けても恨みっこなしにしような。」

 

一条「当たり前だ。」

 

さてと、ここは小野寺にカッコイイところを見せれる絶好のチャンスだ。気を引き締めて頑張るぞ!!

 

「5秒前、4、3、2、1、スタート!」

 

まず最初のうちは誰でも走れるスピードだからできるだけスタミナを切らさないようにゆっくりと歩くとするか。

 

佐鳥「うっひょーい!!橘さん!!俺のことを見てるかい!?」

 

反面、佐鳥ひとりだけ誰よりも速く走って万里花に向けて手を振っていたが完全に無視されている。

 

時枝「佐鳥君、あんまりスピードを上げると怪我するよ。」

 

佐鳥「へっ!俺がこの程度のことで怪我するかよ?」

 

あっ、これって完全にフラグ成立したな。するとその時、

 

グキッ!!!

 

佐鳥「ギャアアアアア!!!!」

 

佐鳥は足をつってしまいそのまま俺たちの前で倒れこんだ。

 

おい、だからと言ってそんなところで倒れないで。マジで邪魔なんだけど。

 

ほらな言わんこっちゃない。完全に動けなくなった佐鳥はわずか3回で脱落した。

 

太一「やった!これで佐鳥がトップのやつにたこ焼きを払うことになったな。」

 

佐鳥「そ……そんな………」

 

佐鳥は涙目になりながらトボトボと保健室へ向かっていった。

 

かわいそうだがあれは完全に自業自得だったもんな……

 

さてと、これで勝負のビリが決まった。正直俺がビリになるんじゃないかって心配したがよかった……

 

けど、そんなことで喜んでる場合じゃないな。

 

その後、トータル50あたりから小野寺の他、何人かリタイアしていき俺の体力もどんどんなくなっていった。

 

 

一条「はぁ…はぁ……はぁ………」

 

クソッ…だいぶ息が荒くなってきた……勝負に参加してる奴らは俺ほどにはバテてないしな……

 

それに宮本や鶫やとりまるのやつは疲れた表情を見せずに走ってるし千棘のやつは元気そうに走ってる……

 

しかも、またさらにスピードのレベルが上がり走るのがさらに困難になっていった。

 

あぁ……ヤバイ………みんなとの距離がどんどん離れて行くぞ……ここにきて俺の体力が限界に来てるのかよ……

 

クソッ……あと少しで自己ベスト更新だって言うのに俺の体力が持たないみたいだ………

 

俺が走るのを諦めかけたその時だった。

 

万里花「コラーーー!!!!何勝手に諦めとるんばい!!さっさと走らんかい!!!」

 

小野寺「そうだよ一条君!頑張って!!!まだ走れるよ!!」

 

ベンチにいる小野寺と万里花が大きな声で必死になって俺にエールをしてきた。

 

 

……そうだな……あいつらの言う通りだ………

 

俺ってば何勝手に諦めてるんだろう……

 

………こうなったらぶっ倒れるまで走ってやるぞ!!

 

一条「うおおおおおおおお!!!!!!」

 

決死の覚悟を決めた俺は最後の力を振り絞って必死に走りなんとかみんなに追いついた。

 

脇腹がかなり痛く少々吐き気もするけどそんなことはどうでもいい。今はひたすら走るだけだ!!!

 

「トータル71……72……73……」

 

よし!なんとか70を突破して自己ベスト更新だ!!

 

トータル80を超えたら半崎と太一がリタイアしたが俺はまだ走れる。

 

万里花「楽様!!ファイトですわ!!!」

 

小野寺「一条君!あと15回で100回だよ!!」

 

えっ?もうそんなに走ってたのかよ?こうなれば二人の声援に応えるためにも100回以上走ってやるぜ!!

 

「トータル92……93……94……」

 

一条「はぁ…はぁ……はぁ………」

 

あと少し。あと少し走れば念願の100回以上走ったことになる。なんとか持ちこたえてくれよ俺の体。

 

「トータル95…96…97…98…99…」

 

トータル99まできたぞ!向こうのラインを踏めばトータル100回突破だ!

 

だが、ラインの目の前まで走っていた時突如猛烈な吐き気とめまいに襲われ俺は佐鳥と同じように倒れこんでしまった。

 

千棘「えっ?楽!?ねぇ!ちょっと!!……」

 

俺のことを心配してこっちに近づいてくる千棘だったがその瞬間俺の意識は徐々にフェードアウトしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一条「ん…んん……ここは……どこだ?」

 

意識が戻ると俺は何故かベッドで寝ていたのであった。あとそこには千棘と小野寺と鶫と万里花がそこにいた。

 

万里花「楽様!!!よくぞご無事で!!!」

 

小野寺「ちょっと橘さん、今はまだ安静にさせた方がいいんじゃ……」

 

一条「あれ?確か俺、体育館で走ってたはずじゃ……」

 

鶫「貴様、何も覚えてないのか?」

 

一条「えっ?」

 

鶫「貴様が倒れたのを見たお嬢がわざわざ保健室まで運んだのだぞ。」

 

マジかよ……千棘のやつ俺のことを思ってそんなことを……

 

一条「……あ…ありがとよ千棘。お前のおかげでゆっくり休めたぜ!」

 

千棘「べ…べつに礼なんか要らないわよ。それより身体の方は大丈夫なの?」

 

一条「あぁ。一寝したからもう大丈夫だ。午後から

 

小野寺「よかった。」

 

千棘「ならこれを飲みなさい。あんたのために烏丸君が買ってきたのよ。」

 

そう言って千棘が渡したのは250円もするエナジードリンクだった。

 

とりまるのやつ小遣い少ないと思うのによくそんなものを俺に買ってきてくれたのか……

 

 

一条「よし!エナジードリンクも飲んだし午後からはまた授業に参加できそうだ!お前ら俺の様子を伺いに来てくれてありがとな。」

 

万里花「うふふ…当然ですわ。何せ私たちは許嫁の中ですものね。」

 

一条「おわーーー!!!???」

 

千棘「ちょっと万里花!楽から離れなさいよ!!」

 

万里花「良いではありませんか。折角楽様も元気になったところですし。」

 

一条「けど抱きついていいとは言ってねぇぞ!!」

 

結局トータル100を超えることは無理だったけど小野寺と万里花の声援のおかげでかなり走れることができた。あの二人には感謝しないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、俺たち一年生メンバーは再びLINEで集まり今日のシャトルランについて話した。

 

佐鳥:結局俺が烏丸にたこ焼きを払うことになっちまった……

 

烏丸:佐鳥、それじゃあ今度の休日、俺にネギマヨのたこ焼きを頼むぞ。

 

佐鳥:くっそー!どうして俺がビリになっちまったんだよ!?

 

笹森:それはお前の自業自得だろ?

 

太一:走ってる時に橘さんに手を振るとかよくできたよな?

 

佐鳥:いゃあそれほどでも。

 

半崎:褒めてないし。

 

時枝:それにしても今日の一条君の走りはすごかったね。

 

集:そうだな。楽は女子に応援されると

 

一条:何だよそれ?別にそんなことはないと思うがな。

 

佐鳥:いいな〜いいな〜……俺もイチみたいに女子から応援されたいな〜。

 

集:お前もいつかその日が来るって多分。

 

佐鳥:多分かよ。

 

半崎:なぁ話は変わるんだが今日の午後、二日後のランク戦の日程が発表されたんだが、次の俺たちの相手は一条隊と香取隊みたいだぞ。

 

 

一条:えっ?それは本当か?

 

半崎:ああ。二日後の第三試合だ。ステージの選択権は俺たちにあるみたいだぞ。

 

 

荒船隊がステージの選択権を持つならばあいつらは狙撃しやすいステージを選んでくるはずだ。

 

俺はすぐさま机に座り狙撃対策と勝利への作戦を考えたのであった。

 

続く。

 




いかがでした久々のオリジナルストーリー。

ちなみに俺は今年のシャトルランは90回走りました。

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次回もトリガーオン!!!

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