ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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今週のニセコイで鶫が修とおなじ技を使ってクロードを倒していましたね。
ニセコイ本編はどうなるんでしょうか……



橘 万里花① 再開の門(ゲート)

 

 

周りに多くの花が咲いている場所で鍵を持った女の子が一人、立っていた。

 

万里花「………10年間、この時を待ち望んでいました………楽様。」

 

その女の子は鍵を握りしめ俺の名前をそう呼んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親父から許嫁のことを聞かされた翌日、前期中間テストも全て終わりひと段落したムードの中あることが話題になっていた。

 

「なぁ、聞いたか?今日から転校生が来るらしいぞ!」

 

「えっ?マジかよ!?」

 

「なんかその人は超美人みたいだって」

 

転校生か………そういえば迅さんもまた転入生がやってくるって言ってたな。

 

迅さんのサイドエフェクトだと鶫が来た時みたいに俺に襲いかかってくることはなさそうだけどどんな奴が来るのか正直不安だ。

 

すると、ショートホームルーム開始のチャイムが鳴り、キョーコちゃんがやってきた。

 

キョーコ先生「お前ら!よーーく聞け!今から転入生を紹介する。じゃあ入って橘さん。」

 

万里花「はい。」

 

キョーコちゃんの言葉を合図に彼女は教室の中へ入ってくるのであった。

 

万里花「皆さん初めまして。橘 万里花(たちばな まりか)と申します。何卒宜しくお願いします。」

 

「「「うおおおおおお!!!!!」」」

 

橘さんの姿をみてクラスの男たちは歓喜した。

 

彼女は明るめの茶色の髪の毛にニキビもない綺麗な顔、そして頭にはマリーゴールドの花飾りをつけていた。

 

確かになかなか可愛いじゃねぇか。

 

キョーコ「ちょっと、お前ら!うるさいぞ!!」

 

騒がしくなっている男子をキョーコちゃんが静かにする。

 

すると、橘さんは俺の方をみてきながら全速力で走ってきた。

 

万里花「楽様!!!私、ずっとお会いしたかったですわ!!」

 

「「「はあああああああ!!!???転入生が一条に抱きついた!?」」」

 

な……何だ!?

 

よくわかんないが、橘さんはものすごい笑顔で俺に抱きついてきた。

 

クラスにいる人たちも彼女の行動にビックリしてしまい唖然とした。

 

俺はとりあえず抱きついている手をどけて橘さんから距離を置いた。

 

一条「ちょ……橘さん?こ……これは一体どういうことなのですか?」

 

万里花「もーう……冗談はやめてください楽様。私は楽様にずっと会いたかったのですから。」

 

イヤイヤ……笑顔で返されてもこっちが返答に困るんだよな……

 

集「あのー……橘さんと楽は知り合いなのですか〜?」

 

万里花「はい!私は楽様の許嫁です!!」

 

「「「許嫁ええええええ!!!???」」」

 

許嫁!?っていうことはこの人が親父が言っていた警察のボスの娘………

 

今日やってくるとは言えまさか、俺の学校にやってくるとは思ってなかった……

 

「何この展開?」

 

「これって桐崎さんに恋のライバル登場!?」

 

俺たちの恋愛関係にクラスのみんなも興味津々になってきた。

 

て言うか、こんな積極的な女の子なのかよ!?

 

鶫「ええい!貴様!!一条 楽から離れろ!!この男はお嬢の恋人なのだぞ!!」

 

万里花「恋人?」

 

恋人という言葉を聞いて橘さんはキョトンとした顔で俺たちを見つめてきた。

 

千棘「そ…そうなの!実は彼は私のダーリンなんだよ。」

 

一条「そ…そうなんだよな!だ…だから悪いんだけどき……君とは付き合えないって言うか何て言うか……」

 

危ねぇ危ねぇ。鶫にニセモノの恋人関係がばれたらやばいもんな………

 

俺は恋人のフリをして何とかやり通そうとした。すると橘さんはとんでもないことを言ってきた。

 

橘「こんなゴリラみたいな女の子よりも私の方が楽様を幸せにできますよ。」

 

彼女の発言が逆鱗に触れた千棘は俺から離れて手をバキバキと鳴らし始め今にも殴りかかろうとしてきた。

 

千棘「……えっ?何?聞こえなかったんだけどもう一回言ってみて………」ゴゴゴゴゴ……

 

一条「わああああ!!!よせ千棘!!!!」

 

殴りかかろうとする千棘を俺は何とか抑えた。

 

鶫「貴様ーーー!!!お嬢に向かって何て無礼なことを!!!」

 

鶫も千棘を馬鹿にされたことに怒りを抑えきれず橘さんに銃を向け威嚇した。

 

だが、彼女は銃を向けられている状況の中、ニヤリと笑っていた。

 

万里花「あら?いいのですか?私にそんなものを向けて。」パチン!

 

「突撃!!!」

 

橘さんの合図で多数の警官が教室の中へ突入してきた。そして橘さんの周りを警官で囲み鶫に銃を向けた。

 

万里花「お騒がせしてすみません。私、お父様は警視総監を務めておりまして、その上過保護なものですから………」

 

オイオイ………護衛の防御体制完璧じゃねぇか………こんな感じじゃもし、集英組と全面戦争になったらとんでもないことになるな……

 

確かに親父が言った通り放っておいたら後々面倒なことになりそうだな………

 

万里花「ふふふ……私に銃を向けたことを後悔させていただきますわ。」

 

て言うか、ヤバいぞ!このままじゃ鶫が危ない!!

 

一条「待ってくれ橘さん!!こいつは俺の友達なんだ!取りあえず銃を下ろすよう指示してくれないか。」

 

それにここで彼女に何かあったらクラス中が大騒ぎになるのは必然だからな。

 

 

万里花「………わかりましたわ。楽様の頼みとなれば仕方がありませんわね。本田、下がって。」

 

本田「撤収!」

 

橘さんはなんとかわかってくれて警察官達を教室から下がらせた。

 

すると、彼女は俺の目の前で急に倒れこんだ。

 

万里花「はぁん!興奮したせいでめまいが……私、体が弱いもので……楽様、私を保健室まで連れて行ってくださいませんか二人っきりで……」

 

なんか彼女の行動がすっごく嘘クセェんだが………

 

こいつ、積極的でかつあざとい系の女の子なのか?

 

けど、もし本当にめまいがするのなら放っておけねぇしな……

 

万里花「さぁ楽様!早く行きましょう!!」

 

一条「おい!ちょっ……元気じゃねぇか!!」

 

橘さんは俺の手を握りそのまま保健室へ連れて行ったのであった。

 

どんだけ俺と二人っきりになりたかったんだよ……

 

鶫「……なんなんだあの女は……」

 

千棘「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

保健室の中は先生がいなかったため、俺は橘さんと二人きりっでベッドに座った。

 

女の子と二人きりなんて滅多にないことだからドキドキすんな。

 

万里花「ありがとうございます楽様。お陰で元気になりました。」

 

一条「そりゃどうも……」

 

万里花「ところで楽様、結婚式の方はどういたしましょう?」

 

結婚式!?イヤイヤ!!俺、まだ18歳じゃねぇから結婚のことをいきなり言われてもわかんねぇよ!!

 

一条「ちょっ……ちょっと待ってくれ橘さん……」

 

万里花「楽様、私のことは万里花と呼んでください。」

 

くっ………あって間もない女の子を下の名前で呼ぶのは結構ためらうな……

 

まぁ、ここで彼女の機嫌を損ねたらまた面倒なことになりそうだしな……

 

一条「わかったよ万里花。言っとくけど俺、昨日まで許婚がいるなんて知らなかったんだ。」

 

万里花「えっ?」

 

万里花はそのことを聞いて驚いた表情をした。万里花には悪いがここで彼女に本当の話しておかないといけない。

 

一条「それに互いの親が勝手に決めた結婚相手なんて万里花は嫌じゃないのか?」

 

万里花は一瞬フリーズしたが、俺に近づいてきてこう言ってきた。

 

万里花「………いいえ。私は楽様のことが本当に好きなのです。私は楽様のことを10年間思ってました。」

 

ヤバい……彼女の純粋な笑顔に俺は顔を赤らめてしまった。

 

一条「て言うことは万里花は10年前の約束のことも覚えているのか?」

 

万里花「はい!勿論覚えていますよ。」

 

マジか!?ということは俺が約束した女の子っていうのは千棘でも小野寺でもなく万里花ということになるのか?

 

万里花「ですから楽様、私と結婚してくださーい!!」

 

一条「うわぁぁ!!!」

 

急接近してきた万里花が俺に抱きついてきて俺の心拍数はどんどん高くなっていった。

 

ちょっと待ってくれよ万里花……こんな近くで見つめてくると、俺……

 

一方、千棘と小野寺と鶫、そして宮本は保健室の中の様子が気になってこっそりと盗み聞きしていた。

 

千棘「こらーーあんた達!!保健室で何してんのよ!?」

 

俺たちの様子をこっそりと盗み聞きしていた四人が我慢できず保健室の中へ突入した。

 

すると、四人が目にしたのは万里花が俺の上に寝そべっている状態であった。

 

それを見た千棘と鶫と宮本の怒りは頂点に達した。

 

千棘「最低。エロもやし。」

 

ちょっと待ってくれよ千棘!!!

 

鶫「死ね!カス虫!!」

 

カス虫!?なんかどこぞのサーモン野郎とおなじあだ名で呼ばれた!?

 

るり「ボソグ・ジャデデジャス(殺す…やってやる)」(グロンギ語です。)

 

ごめん宮本が何言ってるのかわからない?

 

何この状況?なんかの儀式?小野寺もドン引きしちまって保健室から離れようとしている。ねぇダレカタスケテ!!

 

千棘「ハレンチエロもやしにはこれよ!!」

 

千棘は炎のようなオーラをだしながら拳を強く握った。おい……これってまさか……

 

千棘「火拳!!!」

 

一条「エーーース!!!!」

 

俺はエー◯の技である火拳をもろに受けた。

 

なんだよあいつ……ひょっとして能力者?すると今度は鶫が俺の頭を強く握ってきた。

 

鶫「竜の鉤爪!!!」

 

一条「サボォォォォォォ!!!!」

 

そして覇気の技である「竜の鉤爪」を喰らって俺は気絶してしまい、午後になるまで起きることはなかった。

 

全く………万里花もやってきてこれから俺の高校生活は一体どうなってしまうんだ?

 

 

続く

 

 

 




いかがでしたか?マリー初登場でしたのでだいぶ気合を入れてみました。

アニメ版だと千棘が火拳していたんで今回はパロディっぽくしてみました。て言うかグロンギ語ってわかりました?

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次回は久々のワートリサイドです。トリガーオン!!!

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