ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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今回はとりまるが大活躍します。とりまるファンにはたまらない内容です。


第22話烏丸 京介②クロードの罠

宿泊施設の人が作ってくれた夕食を食べ終わり、俺たちは話しながら温泉に入る準備をしていた。

 

集「いやあ〜食った食った。やっぱりここの宿のメシはうまかったな。」

 

烏丸「お前、沢山おかわりしてたもんな。」

 

一条「集も桐崎と同じくらい食欲旺盛なんだな。」

 

集「まぁね。それよりも……」ニヤニヤ

 

集はいやらしい顔を俺たちに見せてきた。こいつがニヤつく時は大抵ロクでもないことを考えてる時だ。

 

烏丸「どうした舞子?顔が気持ち悪いぞ。」

 

集「だってだって〜、次は温泉の時間なんだぞ。女子の裸体を覗き見できる絶好のチャンスなんだぞ!!」

 

烏丸「そんなことをするんだったら城戸司令に報告するからな。」

 

とりまるは集が変態行為をしないように釘を刺した。

 

集「ええーー!!覗き見しないからそれはやめて!!」

 

さすがの集も上層部の人たちに報告されたらおしまいだな。

 

そういえば温泉に入る時はクラスメイトと一緒に入れって迅さんが言ってたな。

 

集が変態行為をしないか見張んないといけないしこのままこいつについていくか。そう思った時だった。

 

一条「なぁ俺ととりまるで集が変態行為をしないか見張ってようぜ。」

 

烏丸「悪い。俺、ちょっとやることあったんだ。先入っててくれ。」

 

とりまるはそう言って俺たちの前から去っていった。それと同時にキョーコちゃんがやってきた。

 

キョーコ先生「おーい一条。お前あてに電話が来ているぞ。」

 

一条「わかりました。すぐ行きます。」

 

それにしても電話って一体誰なんだ?もしかして迅さんかもしれないな。

 

そう思い俺は電話のあるフロントに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一条「……なんだよ。誰からもかかってないじゃないか。」

 

フロントの方へ行き電話を取ってみたが誰からもかかってなかった。

 

なんだよ!せっかく来たのに無駄足かいちまった。

 

一条「いけね!俺の温泉に行かないと。」

 

俺は急いで温泉の方に向かった。その様子を銀髪の男が見ていたのであった。

 

クロード「ふっふっふっ……まんまとかかったな一条 楽……」

 

 

 

 

 

 

俺が温泉の中に入ると、クロードが瞬時に男湯から女湯にすり替えたのだった。

 

クロード「フハハハハハ!!!!まんまと引っかかったな小僧!!これで貴様を精神的に神の世界へと引導を渡してやる!!」

 

クロードがすり替えた瞬間をとりまるは見つからないようにスマホで録画してたのであった。

 

烏丸「よし。証拠となる瞬間は撮れたな。これで一条と桐崎が誤解されても大丈夫だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一条「……やけに静かだな?どこ行ったんだろう……」

 

クロードが女湯にすり替えたことを知らない俺は、一人で広い湯舟に浸かった。

 

ここまで人がいないとなんか怖くなってくる。

 

一条「まぁいいか。……にしてもいい湯だなぁ。」

 

俺はあまり気にしないようにしてとりあえずゆっくりとお湯に浸かって疲れを癒した。

 

するとバシャバシャと音が聞こえてきたのであった。

 

一条「コラ!!温泉は泳いでいい場所じゃねえぞ!!……って、えっ?」

 

信じられないことに俺の目の前には全裸姿の桐崎が立っていたのであった。

 

 

一条と千棘「「ええええええええ!!!???」」」

 

俺たちは互いの姿をみて大声を出しながら驚いた。

なんせ俺たち二人共当然ながら全裸状態だったからな。

 

千棘「なんで!なんでアンタが女湯にいるのよ!?エロもやし!!!」

 

一条「なに言ってんだお前!ここ男湯だぞ!」

 

千棘「はぁ!?……まさか、クロードが居たのって…」

 

一条「……おい!あいつきていたのかよ!?」

 

なるほど……つまりあいつは俺が風呂に入った瞬間に女湯にすり替えたのか……

 

このまま他の人たちに見つかったら俺たち二人揃って恥ずかしい思いをするぞ。

 

それどころか学校を退学になったりボーダーから追い出される可能性もある……

 

千棘「とにかく、今は見逃してやるからさっさとここから出なさい!この変態!!」

 

一条「サンキュー桐崎。恩にきる!」

 

ここはボーダーで行っている隠密行動訓練のスキルを発動する時だな。

 

俺はそのスキルを活かして誰にも気づかれないよう出口に向かった。だが……

 

 

 

小野寺「うわ〜。立派な露天風呂。」

 

鶫「わ…私こういうの初めてで……」

 

るり「タオルは湯舟につけちゃダメなのよ。」

 

 

引き戸が開き小野寺達がやってくるのに続いて多くの女子生徒が風呂の中へと入っていく。

 

クソッ!!これじゃカメレオンを使わない限り出口から脱出するのはできないぞ。

 

俺は見つからないようにひとまずお湯の中に潜って身を潜めた。

 

すると、小野寺達がいる反対側に関係者用通路があった。あそこなら脱出できる。

 

そう思っていたがここに来て一番きちゃいけない人物が現れた。

 

キョーコ先生「おぉ!!以外と広いじゃないか。」

 

「うわー先生の体色っぽーい!大人の体って感じだよねー!」

 

キョーコちゃんや多くの女子生徒が女湯へ来た今、関係者用通路から脱出しても気づかれてしまう可能性が高い。

 

俺は気づかれてないようお湯の中に潜り脱出する方法を必死に考えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方男湯を女湯にすり替えたクロードは電動マッサージチェアで高笑いしながらくつろいでいた。

 

クロード「フハハハハハ!!!一条 楽が社会的にいなくなればお嬢も奴のことを嫌いになる!!いやぁ〜愉快愉快!!」

 

その時、クロードの行動をすべて見ていたとりまるが縄を持ちながらクロードの元に現れたのであった。

 

烏丸「今のあなたの言葉、全部聞かせてもらいました。さっきの話しは本当ですか?」

 

クロード「な…な……なんのことかわかりませんね〜」

 

クロードは必死になって誤魔化そうとする。

 

だがとりまるはスマホを取り出しクロードの行動を本人に見せた。

 

烏丸「あなたの行動は全部録画していました。さぁおとなしくここから出て行ってください。」

 

するとクロードはとりまるに本性をみせ彼にナイフを向けるのであった。

 

クロード「こうなったら仕方がない。貴様には少し痛い目見てもらうぞ!!」

 

烏丸(迅さんの指示だと確か左にかわせばいいんだったな。)

 

クロードは接近してとりまるの肩にナイフを突き刺そうとした。

 

だがとりまるは迅さんの指示通り左にかわす。

 

烏丸(そして背負い投げで相手に隙を与える!!)

 

とりまるはクロードに背負い投げをして用意しといた縄を使い亀甲縛りでクロードの身動きを封じた。

 

烏丸「動くな!抵抗すればこのことを警察に報告する。それが嫌ならおとなしく出て行ってもらう。」

 

クロード「わかった……わかったからそれだけはやめてくれ。」

 

縛り付けられてるクロードは観念して一切抵抗をしなかった。

 

そしてとりまるはスマホを取り出し旅館の駐車場で待っている林道さんに電話をするのであった。

 

烏丸「もしもし林道支部長ですか?ただいま銀髪の男を確保しました。あとはそっちに任せます。」

 

林道「了解。後は俺がそいつを送り返すからお前は林間学校を存分に楽しめよ。」

 

烏丸「わかりました。」

 

ひと段落ついたとりまるはクロードを林道さんがいる駐車場へ連れて行き、着替えを持って温泉へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして関係者用通路が使えず絶体絶命の窮地に立たされた俺は必死になって脱出方法を考えていた。

 

けどそんなことをしているうちに女子生徒はぞろぞろと入ってくる。

 

するとキョーコちゃんは鶫に対してこんなことをしてきた。

 

キョーコ先生「なんだ鶫?お前、男装している割にいい体してんじゃないか。」

 

鶫「いや……その……や…やめてください!!……」

 

キョーコちゃんに胸を揉まれて鶫はエロい声を出す。俺の鼻からは血が出ていた。

 

鶫「ん?曲者!!」

 

鶫は俺のことに気づいたのかシャンプーを俺の方に投げるが間一髪で潜り込んだ。

 

鶫「……気のせいだったみたいだな。」

 

すると女子生徒達が桐崎の方へやってきて、俺は桐崎の後ろに隠れた。

 

「ねぇねぇ桐崎さんって一条君とどのくらいまで進んでるの?」

 

千棘「えっ?進んでるって何が?」

 

「もーう……恋愛関係よ。それで、どこまで進んでるの?」

 

千棘「そ…そんなことより小咲ちゃんの好きな人とか聞いたほうが面白いと思うよ。」

 

「えっ?小野寺ちゃん好きな人いるの?」

 

小野寺「い…いないよ。」

 

「いやいや。その顔は絶対いるね。」

 

小野寺「いないってば〜……」

 

小野寺は恥ずかしくなって女子生徒達のの方から離れていった。

 

お湯の中に潜って隠れていると俺はお湯の中にある人が一人くらい入れる穴を見つけた。

 

あそこなら男湯と繋がっているかもしれない。

 

そう思った俺は桐崎にアイコンタクトで合図をした。

 

千棘「わかったわ。私が出口を作っておくからあんたはその間に行きなさい。」

 

一条「サンキュー桐崎。恩にきる。」

 

俺は女子達が恋バナに夢中になっている隙に穴に向かう。

 

しかし、女子生徒達から逃げてきた小野寺が穴の近くに来て出口をふうじてしまった。

 

なんてこった……よりによって最後の出口が小野寺に封じられるなんて……

 

千棘「小咲ちゃん、そんなところに逃げないで私たちに聞かせてよ。」

 

小野寺「もーう……千棘ちゃんまで……」

 

桐崎は小野寺の手を引っ張り穴から離れようとする。だが、桐崎は手を滑らせ小野寺の尻が俺の体に当たる。

 

小野寺「ん?今なんか柔らかい感触が……」

 

千棘「な…なんのことかな?気のせいじゃない?……うわっ!!」

 

今度は足を滑らせた桐崎は俺の背中に唇が当たってしまった。

 

俺は桐崎が作ってくれた隙を無駄にせず穴の中へと入った。息継ぎをするとそこは女湯の壁に耳を当てている集達がいた。

 

一条「プハッ!!」

 

集「ら…楽!?一体どうしたんだ?」

 

一条「いや…ちょっと潜水を……」

 

集「ふーん……それよりさ、聞けよ!この刺激的な会話を」

 

烏丸「なんだ?お前達そんなことをしてたのか?なら先生達に報告だな。」

 

引き戸からとりまるが現れ集達は先生に報告という言葉を聞いてガクガクしていた。

 

集「も…もうしないからそれだけはやめてくれーーーー!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず女湯から脱出できた俺は部屋に入ってぐったりする。

 

するととりまるが俺の方にやってきて小声でこう言ってきた。

 

烏丸「お疲れ一条。女湯では散々な目にあったんだな。」

 

一条「な…なんでそんなこと知ってんだよ!?」

 

烏丸「トラブルが起きる前に迅さんのサイドエフェクトで全部聞いたんだ。ほら、お前達の為に証拠動画を残しといた。」

 

とりまるのスマホにはクロードが女湯にすり替えたところが映っていた。まさかこいつがこんな活躍をしてるなんてな……

 

一条「ありがとな。とりまる!」

 

烏丸「何を今更。今日は疲れたしもう寝るか。」

 

一条「そうだな。おやすみ。」

 

俺ととりまるは部屋を暗くして布団の中に入りすぐに寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このトラブルの元凶であるクロードはとりまるが始末して林道さんの車の後部座席に乗せられた。

 

林道さんはクロードが乗ったのを確認して車を走らせた。

 

林道「なぁ、あんた男子生徒が入ったところを見計らって女湯にすり替えたらしいな?」

 

クロード「そ……そうですが……」

 

林道「そうか。なら二度とこんなことするなよ!」

 

林道さんは車内の明かりをつけて、鬼のお面をつけたままクロードの方を向いた。

 

クロード「ギャアアアアアアア!!!!!!!!」

 

これにこりたクロードはもう二度とこの旅館には来ないと思ったのであった。

 

続く

 

 

 

 




いかがでしたか?そういえば原作のクロードはマッサージした後、どうしたんでしょうね?
感想やアンケートを募集中です。どうぞよろしくお願いします。

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