ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情 作:ガンプラビルダー
林間学校当日になりいつもより早く朝4時に起きた俺はトレーニングを行い、親父達のメシを作り荷物の最後の確認を行う。
迅さんが示した未来だと桐崎が行方不明になるらしいからな。
とりあえず防犯ブザーとホイッスルを持って万全の対策をしないとな。
学校に着くと多くの人が既に校庭に集まっていたのだった。
集「おーす!!楽!!今日は林間学校だな?なぁ!!」
俺の前にテンションが上がっている集が手を振りながらやってきた。正直ここまでテンションが高いとうっとおしい。
一条「お前、なんでそんなテンション高いんだよ?」
集「だってよ〜、宿泊施設には温泉があるんだぞ!!女子の全裸を覗き見できる絶好のチャンスなんだぞ!!」
うわぁ〜……やっぱ下心を考えていたのか……どんだけ変態野郎なんだよこいつは……
千棘「おはようダーリン。」
一条「うっすハニー。今日は早いんだな?」
千棘「ふん!当然よ!!なんたって今日から林間学校だからね。」
今のこいつの状況をみると迅さんのサイドエフェクトだと行方不明になるってのが嘘みたいだ。
けど迅さんのサイドエフェクトは的確だ。油断は禁物だな。
キョーコ先生「おーし!みんな揃ってるみたいだな?じゃあバスに乗り込むぞ。」
「「「はーーい。」」」
バスに乗り込もうとすると集が俺の肩を叩きニヤついた顔を向けてきた。
集「楽、お前のためにとっておきの席を確保しておいたからな。」
そういえばバスの席はキョーコちゃんとこいつで決めたんだったな。
なんかものすごく嫌な予感がするするんだが……
鶫「おい一条 楽!!貴様、お嬢の恋人とはいえ、少し近づきすぎではないか?」
千棘「そ…そうね……気持ちは嬉しいけど……」
小野寺「ちょっと…るりちゃん、押さないで……」
るり「………」
なんでこうなったんだよ?
俺は集の根端で一番後ろの席に座らされ、俺の隣の席には桐崎と小野寺が座っていた。
てか小野寺と桐崎の肩が俺の体に触れてるんだけど!!!ヤベェすっげぇドキドキする……
小野寺(もしかして、私の心臓の音聞こえてるかも……)
集「どうよ?俺が考えた特等席は?こいつはLINEの良いネタにできそうだ。」
集はペコちゃんみたいな顔を俺に向けてきながらスマホで写真を撮った。
そうか…こいつはLINEのネタにするためにこんな特等席を……
くそッ!!謀ったな集!!!
しかも多くの男子からの嫉妬の目がやばい!!!こいつらおれを殺しにかかるような目付きでおれを睨みつけてくる。
集「さてと、早速LINEに投稿するか。」
ボーダー16歳組のLINEを見てみると明らかに俺が女子の周りに座っていて顔を赤くしているところが映っていた。
後で覚えてろよ集!!!!
LINEグループ (ボーダー16歳組)
集:画像を送信しました。
太一:何この状況?
半崎:一条、めっちゃハーレム状態じゃん!!
集:俺がキョーコちゃんと考えて席用意しておいた。楽のこの写真をLINEに送りたくてよ。
笹森:さすが集だな。考えることがゲスい。
時枝:本当は君よりイケメンの烏丸君が座るべきじゃない?
一条:てか、とりまるが座るべきってどういう意味だよ時枝!?
佐鳥:おい一条!!お前の席、俺と変われ!!!俺もハーレム状態になってみたい!!
一条:そもそもお前クラス違うだろ?
笹森:て言うか烏丸って今参加してんの?
集:あいつ今迅さんからLINEが来ていて参加してない。
半崎:そうなんだ。
太一:ねぇ、この先って急カーブするよね?
半崎:そうだったな。ここのカーブ結構急なんだよな。
笹森:もしかしたら一条の隣にいる女の子二人の膝に当たるかもな。
佐鳥:マジかよ?膝枕までされんのか!?いっぺん死ね一条!!!
一条:ヒドイな佐鳥。てかもう目の前にカーブ来てんじゃねえか。
キキキイイイイイ!!!!
るり「オットエンシンリョク、コレハシカタナーイ」
バスがカーブをすると宮本は小野寺のことを俺の方に向けて押してきたのだった。
ドミノ倒れになった俺は桐崎の肩に強く触れた。
鶫「おい!一条 楽!!貴様調子に乗りすぎではないか?」
一条「俺のせいじゃない!!」
鶫は殺す気満々な目で俺のことを見つめてくるし……
キキキイイイイイイ!!!!!
るり「マタかーぶ!!」
再びカーブの隙をみて宮本は小野寺を押して俺も今度は桐崎の膝に倒れこんでしまった。
鶫「林間学校の前に冥土に行きたいみたいだな!!」
鶫は俺の耳元に銃を向けて脅してきた。しかも、集がその瞬間の写真をスマホで撮りやがった。
ああ……もうやだ。今すぐベイルアウトしたい。
棒読みの宮本に悪意を感じるし集と裏で繋がってんじゃないか?
スマホを見てみると俺が銃を向けられている写真が投稿されていた。
この状態で写真撮られるのめっちゃ恥ずかしいんだけど……
LINEグループ(16歳組)
集:画像を送信しました。
佐鳥:ザマァ一条!!!そのまま銃で撃たれて死ね!!
一条:お前今の俺の状況わかってねぇだろ?
集:どうだい?楽のリアクションってホント面白いよな?
時枝:そうだね。やっぱりいじられ役は一条君しかいないよね。笑
笹森:確かに。笑
半崎:笑笑
太一:笑笑笑
烏丸:ふっ!
集:さりげなく参加しているとりまる君。笑笑
一条:お前ら……あんまり俺をいじるんじゃねぇ!!泣くぞ!!!
半崎:ねぇ、宿泊施設っていつ着くの?そろそろ一条をいじるの飽きちゃった。
一条:おい!お前ら俺のことをなんだと思ってるんだよ?
集:ヤクザのヘタレ息子
笹森:もやし野郎
太一:いじり道具
烏丸:B級隊員
一条:ひでぇな!!とりまるだけ唯一まともな答えが出てきた。
半崎:ねぇ、話がずれてんだけど。いつ着くの?
烏丸:そうだな……宿泊施設もちらっとだけ見えてきたしもうすぐじゃないか?
時枝:じゃあそろそろLINEはやめたほうがよさそうだね。
佐鳥:そうだな。
集:じゃあな、みんな。カレー作るときにまた会おうぜ!
バスで移動すること40分、ようやく宿泊施設に着き俺はもうクタクタになってしまった。
バスから降りると怒りを込め集の肩を全力で握りしめた
集「痛い痛い……ねぇ俺がセッティングしておいたドライブは?」
一条「うるさい!お前のせいで散々な目にあったんだからな。」
集「でも女の子達のサンドウィッチになれてよかっただろ?」
一条「でもLINEに写真を送ったのは許せぬ。なぁお前、八つ裂きにされたい?それとも火あぶりにされたい?」
集「な…なにを言ってるんだ楽は?」
一条「それが嫌ならもう二度とこんなことするなよ。」
集「わ…わかったから肩を話してくれ……」
俺の言葉に理解したとわかった集に対し俺は握っていた肩を離した。
全く今日ほどこいつがクズだと思ったことはないな。多分。
てな訳で今から学校でもビックなイベントでもある林間学校が始まるのであった。
続く
いかがでしたか?今回はLINEグループでの会話がメインでした。
正直うまくかけたのか微妙ですが感想、アンケートを募集中です。よろしくお願いします。