ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情   作:ガンプラビルダー

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タイトルの通り今回は木虎の登場です。小野寺とは中の人が一緒なんですよね。


第9話 木虎 藍①私のライバル

さっきの桐崎の笑顔は今まで俺に見せたことのない笑顔を見せて一瞬ドキッとなってしまった。小野寺以外の女でこんなに可愛いと思ったのは正直初めてだ。

 

宿題を取った後俺は個人ランク戦をすべくボーダーの本部へと向かった。

 

千尋「一条隊長!お疲れ様です。」

 

出水「おっ!来たなイチ。」

 

烏丸「思ったより時間がかかったな。」

 

個人ランク戦のブースに着くと、とりまると千尋そして太刀川隊の出水 公平(いずみ こうへい)さんがいた。

 

出水さんはアステロイドやバイパーやハウンドなどの弾丸を百発命中させる達人で周りからは弾バカともよばれている。

 

一条「あれ?集はどこに行った?あいつからポイントを奪おうと思ってたのに…」

 

出水「あいつなら槍バカと戦っているぞ。」

 

集は先にA級の三輪隊に所属している米屋 陽介(よねや ようすけ)さんと戦っていたのだ。米屋先輩は槍状の孤月を使用しており槍バカとよばれている。

 

一条「それで今どうなってるんだ?」

 

千尋「はい!今のところ舞子先輩の防戦一方の試合になっています。」

 

二人の対戦が映っているモニターを見てみると、集は米屋さんの槍状の孤月の突きをレイガストで防ぐので精一杯であったのだ。

 

米屋「ほらほら、どうした集?こいつを防ぐのに必死じゃねえか。」

 

集「米屋さん俺の首狙ってるんですよね。でもそうはいきませんよ。」

 

米屋「…と思うじゃん!!幻踊孤月!!」

 

米屋さんは孤月の刃を自在に変えることができる幻踊を使い剣先を曲げ集の肩にヒットさせた。集の肩からはトリオンが少しずつ漏れ始めたのだ。

 

米屋「どうよ!!俺の攻撃は!!!」

 

すると集はニヤリと笑い、米屋先輩にキューブ状の弾丸を飛ばした。米屋先輩は槍で攻撃するのを止め弾丸を避ける。

 

米屋「こいつここで弾丸飛ばすか!!」

 

米屋さんが弾丸を避けている隙に集はカメレオンを使い目の前から姿を消した。

米屋さんは追撃を止めてあたりを見回すのであった。

 

米屋「どこに行ったあいつ………」

 

すると集は屋根の上から姿を現しバイパーとメテオラを合成させて作った変化炸裂弾(トマホーク)を発射する。トマホークは威力は高いが自由に操作できない為使うのにはセンスがいる。

米屋さんはなんとかそれに気付きトマホークを避けた。

 

米屋「あぶねえ〜……もう少しで当たるところだった……」

 

集「スラスターオン!!!」

 

一安心している米屋さんに対し集はスラスターで移動を補助し米屋さんの後ろを狙いレイガストを盾モードにして突進してきた。

 

米屋「バカめ!!作戦が単純なんだよ!!」

 

米屋さんは集の後ろに回り込んで孤月で集の首を取ろうとした。こんな危機的状況の中、集は手を出して孤月で攻撃されてる時に発車したキューブ状の弾丸を上の方に移動させる。

 

米屋「何!?もしかしてあの弾はバイパーだったのか……」

 

集「ふっふっふっ……これで終わりです米屋さん。バイパー!!!!」

 

集は米屋さんの真上から弾丸の雨を降らすのであった。気づくのが遅かった米屋先輩は避けることが出来ず攻撃をもろに喰らった。

 

「トリオン体活動限界。ペイルアウト!!」

 

その電車アナウンスで2人は個人ランク戦のブースから戻ってきたのだった。

 

集「楽!来てたのか。見たか俺の完璧な技を!!」

 

米屋「くそ〜また負けたよ……俺やっぱりこいつ苦手だわ………千尋ちゃん、俺と舞子の対戦成績は?」

 

千尋「ちょっと待っててください。対戦成績は100試合して58勝42敗で舞子先輩が若干ですが勝ち越しています。」

 

集は米屋さんを得意としている隊員で集曰く米屋さんは槍が当たらなければ勝てると言う。

 

出水「槍バカ!お前B級相手にこんな手こずるなんて……」ニヤニヤ

 

米屋「うるせえ!!お前だって一条相手に負け越してんじゃねえか!」

 

出水「だってこいつに弾当てても全部よけられるんだよ……」

 

出水さんは多彩な弾丸を飛ばしてくるがサイドエフェクトを使えば全て避けることができる。そして出水さんの後ろを狙えることが出来たらなんとか勝つことができる。

 

一条「米屋さん、次は俺と個人ランク戦やりましょう!!ここで勝って勝ち越しに一歩近づきますよ!!」

 

米屋さんに対しては俺は100試合中41勝59敗と負け越している。ここで戦ってなんとか勝ち越しに一歩近づきたい。

 

米屋「悪いな。俺まだ春休みの宿題が終わってなくてやんなきゃいけないんだ。また今度にしてくれないか?」

 

一条「マジすか!?学校始まってもう3週間は経ちますよね?」

 

米屋さんは学校のテストでよく赤点をとりしかも宿題もサボるため成績に1が付いて補習をよく受ける。

 

出水「俺もこれから防衛任務があるからじゃあな。一条、集、烏丸。」

 

米屋さんと出水さんはそう言って個人ランクしのブースから去って行った。

 

集「じゃあ楽、次は俺とやろうぜ!!」

 

すると俺たちの前に1人の女性隊員がやってきた。

 

木虎「ちょっと待ってください。やっと見つけましたよ一条先輩。」

 

そう言ってやってきたのは半年前から嵐山隊に所属してる木虎 藍(きとら あい)だった。

嵐山隊は新聞やテレビによく出演しボーダー隊員以外からも広く認知されている。

 

木虎「一条先輩、1週間前にLINEで個人ランク戦をお願いしたのですが気づかなかったのですか?」

 

一条「いや……その……」

 

木虎は鋭い目つきで俺を睨んでくる。

俺は木虎がB級隊員だった頃個人ランク戦で何度もこいつを倒したことから木虎からは俺をライバル視している。まあ今でもこいつに勝ち越しているけどな。

 

烏丸「木虎、こいつは2週間前にスマホが壊れてな。だからLINEを見ることが出来なかったんだ。」

 

まあ実際は壊されただけどな。まあ来週には買い換えるからどうだっていいんだが。

 

木虎「そ……そうだったんですか?……さっきはすみませんでした。」

 

とりまるが説得すると木虎はさっきとは全く違う笑顔をとりまるに見せて納得した。

木虎はとりまるが師匠でありそしてとりまるに好意を持っているがとりまる本人は気づいていない。

 

一条「気にすんな。それよりも勝負したいんだろ?」

 

木虎「当然です!一条先輩は私のライバルなんですから!!」

 

個人ランク戦のブースへ向かい俺と木虎はトリガーを軌道した。

 

市街地のフィールドは俺がすんでいる凡矢理区をイメージしている。

 

木虎はまず始めにレーダーを無効化するバグワームを起動させた。

おそらく俺が木虎を探しているうちにあいつが持っているスパイダーで罠を仕掛けるのだろう。俺はハウンドを発射し木虎のありかをつきとめる。

 

ハウンドはトリオン体を探知する「探知誘導」がありバグワームをしてる相手でも当てることができる。

 

ハウンドは木虎を探知し彼女に直撃したが、木虎はシールドを使い俺が発射したハウンドを全て防いでいた。

 

木虎「残念でしたね。その攻撃はこの間の勝負で覚えました。」

 

一条「ふっ!まだまだツメが甘いな木虎は。幻踊孤月!!!!」

 

俺はさっきの米屋さんのように幻踊を使いシールドで防ぎきれていない木虎の手首を突き刺した。

 

一条「どうだ!!攻撃は裏の裏を突かないと。」

 

木虎「それはどうですかね?」

 

彼女は切断された左手首代わりにスコーピオンをセットした。

 

そして木虎は作っておいたスパイダーをグラスホッパーの代わりに踏み台にして激しいスピードで右手に持っている拳銃で俺に襲いかかってきた。

木虎の放ったアステロイドの弾丸は俺の肩と腹にヒットしそこからトリオンが漏れる。このままじゃトリオンがなくなって負けてしまう。

 

集「やっぱり木虎ちゃんの攻撃姿は可愛いな。写真に写したい……」

 

千尋「舞子先輩それ訴えられますよ。そんなことよりスパイダーをグラスホッパーの代わりに使う発想はなかったですね。」

 

烏丸「スパイダーは結構頑丈な糸でできているからな。状況によってはいろんな場面で使えるトリガーだ。」

 

千尋「なるほど……早速メモメモ……」

 

千尋はそう言って早速メモ帳にメモした。

 

 

 

 

 

俺の周りにスパイダーを張られてそこから攻撃する木虎。だがハウンドですぐに木虎を見つけた為、彼女がセットしたスパイダーは恐らく限られているはずだ。

 

そう思った俺は起死回生の策として追尾弾のハウンドを木虎に向けて発射し隙を作った。

 

木虎「このくらいなら避けれる。」

 

彼女はハウンドをかわしスパイダーで移動するも、俺は彼女に炸裂弾のメテオラを発射し爆発させ足止めさせる。

 

その隙に俺はスパイダーをセットしているルートを確認し、その周りもメテオラを爆弾としてセットした。

 

木虎「何度発射してもおなじことですよ!!

私には効きません!!」

 

一条「だから言っただろ?お前はツメが甘いって。ハウンド!!!」

 

さっきのセットしておいたメテオラの一つをハウンドでそれを爆破し木虎は爆風に巻き込まれた。

 

一条「もらったぜ!!」

 

俺はその隙を狙いグラスホッパーで助走し、孤月で木虎の胸部を切りつけペイルアウトした。

 

「トリオン体活動限界。ペイルアウト!」

 

この勝負は俺の勝ち。これでまた一個勝ちが増えたな。

 

烏丸「お疲れ二人共。これ飲みな。」

 

とりまるはそう言ってコーヒーを俺たちにくれた。

 

一条「サンキューとりまる。」

 

木虎「すみません烏丸先輩。せっかく見てくださってるのに恥ずかしい試合を見せてしまって。」

 

木虎は俺に負けたのがよほど悔しかったのか涙を流していたのだった。

 

烏丸「何言ってるんだ?さっきのスパイダーの使い方はすごかったぞ。それにお前の攻撃手段もすごいと俺は思ったぞ。」

 

とりまるは涙を流している木虎の頭を撫で励ますのであった。すると彼女から笑顔が見えた。

 

木虎「ありがとうございます烏丸先輩。おかげで元気が出ました。一条先輩、次は私が必ず勝ちますからね。」

 

一条「わかった。いつでも相手になってやる。」

 

木虎はそう決意して再びおれに鋭い眼差しをするのであった。

 

続く。

 

 

 

 




今回はワールドトリガーの6巻で木虎が見せた技を使ってみました。
ワールドトリガーの次の時間からガンダムUC始まりますね。マジで嬉しいです。

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