ー昭和七年ー
ーサクラ次元ー由里の世界ー
ー由里の家ー
ここでは青い光武二式に乗ったレニが杉野と織姫を探していた。
『そこか…』レニは槍を構え、壊れた由里の家を何度も貫いた。
『やばいな…武器はえーと…ナイフだけか……白兵戦ならともかく、こうも乱暴にあんな、巨大ロボの相手とはなあ。』杉野がナイフを取り出した隙を織姫は見逃さなかった。織姫は素早く立ち上がった!
『レニー!ここでーす!早ーくわーたしたーすけてくーださい!』織姫はレニの光武二式に向かって大声で叫んだ!レニの光武二式が近づいて来た!
『織姫さん!ちっ!あんた、次は俺を殺すんだな!』杉野は織姫をその場に縛り付け別の瓦礫に走った!
『逃がさない!』レニは杉野に向かって、何度も何度も槍を突き刺す!杉野はギリギリ避け続けた。
『危ねぇ!危ねぇ!』【山中やビル街なら様々な場所に隠れたり、素早く動けるんだが、瓦礫だらけで、相手が巨大ロボときた。逃げ場もないが、一か八かやってみるか。)杉野は瓦礫をよじ登り、レニの光武二式に飛び乗った。
『よっし!後は織姫さんと同じく。』杉野はコックピットに向かう。
『甘いね…電気作動!』レニは光武二式の外装に電気を流した。
『ぐわあああっ!』(で、電気か!し、仕方ない!)杉野は電気の危険さに気付き、地面に飛び降りた。
(や、やばいな…体が…)杉野の体は電気により痺れていて、立つことすらかなわなかった。杉野の側にレニの光武二式が近付き槍を構える。
『同じミスを何度もするわけがないだろう。死ね!』槍が杉野を襲う。杉野は思わず目を閉じた、杉野は考えていた。
(ちくしょう!まだ有名なピッチャーにすらなれず、人の命すら守れなかった…殺せんせー、雪村先生…すみません。)自虐といったところだろう。
ガキーン!鈍い金属音がした。
『ん…俺は……えっ!り、霊子甲冑!』杉野の上には闘武がレニの槍を防いだ。
『あ、あれは!あの紅蓮色の霊子甲冑は!闘争心を利用して、動く、闘武!一体だーれが乗っているんでーすか?』織姫は闘武をしっかりと見た。
『あれを使えるのは誰もいないはず…まさか!』レニは驚きつつ、闘武から離れた。
『大丈夫か…杉野兄ちゃん…』闘武は杉野を軽く掴み、レニから遠ざけた。闘武から声が聞こえた、斜大の声だ。
『斜大!お前なのか、その霊子甲冑に乗っているのはお前なのか!』杉野はなんとか身体を立たせた。
『待ってて、今、こいつ倒すから!』斜大は杉野を遠い場所に置いた。
『素人…舐めないで。』斜大はレニに向かっていった。