ー平成二十九年ー
ーゴーストの世界ー
ーシステム内部ー
ここではデータ化されたさくら達が増殖しつづける072軍団と戦っていった。
『データ転送完了!おーい!072聞こえるか、僕だよ。最上だよ。』モニター越しに最上は072と通話した。
『さい…じょう?』
『そうだよ…お前忘れないでいてくれたんだな…マーマーマンションの記念皿…だからあんな所に欠片があったんだろ。』
『うん…わかってくれたんだ。』
『当たり前だろ…忘れるわけないじゃないか、そして君が言った暴れたなんていう嘘、すぐにわかったし。』
『さすがだね、でもごめんね…こんな姿で再会だなんて…』
『大丈夫だ…それに君が楽しみにしていたマーマーマンションの映画が君の頑張りがあったためか、セリフが字幕になったよ、だから一緒に見よ!お前がいなくて見る気になれなかったんだ!だから帰ってこいよ!』
『うん!はああっ!』072は別れようとしたが、アイリスの心が戻っていなくて、だめだったようだ。
『後は、アイリスだけだわ、アイリス帰るわよ!アイリス!』さくらが大声でアイリスに呼びかけた。
『嫌だよ…もう…眠らせて…お兄ちゃんと一緒に…』
『死んだとしても大神さんには会えないのよ!』
『えっ!』
『アイリス、あなたは大神さんは今どこにいると思うの?』
『お空…』
『ええ…確かにそうかもしれないでも…ほらこれ。』さくらはアイリスに刀を渡した。
『お兄ちゃんの…』
『刀にはね、人の魂が宿ってるっていわれているのよ、だからここにも大神さんがいると私は思うの。』
『お兄ちゃん……ありがとう…アイリス、さくら達の所に行くね。』二人は心を取り戻した。
『今です!早瀬さん!りんなさん!最上さん!』データを送り、アイリスと072と制御キーを分けた、アイリスと072の体は別れた。
『よし、あれか。ふん!』チェイスが制御キーをロイミュードネットに接続し、072の増殖を止めた。
『お、終わったの…やっと…』さくらはその場に崩れ落ちた。
『ま、まだだ…残っている分がある…ぐうっ!』チェイスと機龍は疲労のため倒れこんだ。
『せ、折角ここまで来たのよ!負けるわけにはいかないわ!』さくら達は構え、残った072軍団に向かった、瞬間!
『うりゃああああ!』上空からマシンガンが降ってきて、072軍団を蹴散らした。
『ま、まさか…エリカさん!』白い翼を広げエリカが上空からさくら達の前に現れた。
『はい、お久しぶりですね、実は黒崎さんから連絡が来たんですよ。』
『く、黒崎さーん、ありがとうございまーす。』織姫は涙を流した。
『あとは、地上だけです。戻りましょう。』
『まっかせてーはい!』
エリカ達はりんなの手により人間へと戻っていった。