未来ー別世界
竜宮島 海岸
『こ、ここは。』レニ・ミルヒシュトラーセはどこでもドアから出てここがどこなのか理解しようとしたが、見た事がないような場所だった。
(こんな所は知らない地形的に見て、明らかに違う。ここがその並行世界というやつか。)レニは海岸から森のある方へと歩こうと思った。すると
〈ファーン〉空から黄金に輝く生物が迫ってきた。
(なんだあれは、降魔ではない!パリシィとも違うみたいだ、まずは様子を見よう。)レニは念のため懐から光武二式を出して地面に置いておいた
ー司令室ー
『また、フェストウムが現れたか!確かにミールは砕いたはず、何故いるのか!クッ!こちらは異変でモーフィングの助けも借りれないばかりか!一騎達は後遺症が激しい、今出れるのは隠れて鍛えてきた第二期パイロットだけか、仕方ない彼らに出てもらう!一』真壁総司令は唇を噛み締め
(また、私は子供達の未来を奪うのだな、紅音すまない)心の中で自分に対して怒りを覚えた。
格納庫
『いいかみんな!これは実戦だ!覚悟を決めてくれ…俺達が不甲斐ないばかりに…お前達に負担をすまない!』近藤 剣司はマークアハトのモニターから後輩の暉、里奈、斧、広登らに向け頭を下げた。
『いいんですよ、私達も覚悟していましたから。』
『これ以上、先輩達に負担を掛けるわけにはいきません!俺たちが頑張って戦います!』
『……』
『暉、行くわよ。』
『ファフナー部隊!私に続け!これから相手を呼ぶときは機体で呼べ!』カノンの号令により、ファフナー部隊が出撃した。
『素早く…倒す…一騎君や咲良に負担はかけられない…』真矢は出撃のさい呟いた。
ハッチから出てきたファフナーを見てレニは驚いていた。
『あれは何だ!明らかに光武とは違う。この世界の兵器なのか?』レニはビックライトを懐から出そうとしただが、手が止まった。
『僕なんかが行ったって…意味は…ない…』あの戦いでは花組は外傷よりも心の方が遥かに傷ついていた。そのため、レニは戦う気迫をなくしていた。
ファフナー部隊は威嚇射撃をしつつ、フェストゥムに接近した。
『いいか!初めての実戦なんだ!俺達が先陣を切るからお前達は援護を!』(お前らなんかに、もう誰もやらせねえ!咲良みたいにならせるわけにはいかねえんだよ!)
『これ以上被害者はいらない!』
『倒す…』剣司、カノン、真矢は先行して、フェストゥムへ突っ込んだ。
『先輩達に負けていられない。』
『……遠見先輩…』
『暉がしゃべった⁉︎』
『無駄話はやめろ!今は戦闘中だ!』
『衛先輩は先陣を切って戦い続けた俺もゴウバインとしてみんなを守るんだ!』後輩も遅れてフェストゥムへ突っ込んだ。
『タアア!』カノンが敵を斬りつける。
『ウオオオォ!』『倒す…』剣司、真矢は遠方から射撃をする。次々とフェストゥムが倒されていく。
『うおおお!超必殺!ゴウスパァァァーク!』広登も、マークフュンフのみの特別装備イージスを展開させ突っ込んだ。
『馬鹿野郎!そんな戦い方じゃ、お前のせいで誰かが死ぬぞ!』剣司は自分のせいで衛を失ったため、怒りを表した。
『ねえ、どうしてフェストゥムとは戦わなくちゃいけないの?怖い…怖いよ、乙姫ちゃん…!』芹は戸惑いながらもフェストゥムへ剣を向けた。
『父さんと母さんの分まで。』
『あたしたちが!』暉、里奈も続けて攻撃に出た。
『勝った…勝ったぞ!』イージスをフェストゥムにぶつけた。
『…!?』
『え、何?』芹が何かを感じた。
『どうした、マークツヴォルフ?』カノンが不安に感じて芹にモニター越しに話しかけた。
『い、いえ…今、フェストゥムが何か言おとしていたように見えて…』
ー町ー
近くから戦闘をみていた元マークザインパイロット真壁 一騎はある声が頭の中から聞こえた。
(一騎…。)
『!? 総士…!』それは紛れもなく、ル=コボルとの戦いで同化した総士の声であった。
(これは賭けだ、一騎…)
『総士…わかった!』一騎は基地へと向かった。
ー海岸 ー
『………』
『ここが、竜宮島…』
『皆城 総士の、居た場所』少年が竜宮島がレニの目の前に現れた。
『君はいったい誰だ?』レニは緊急用の銃を向け話だした。
『君は愛を失ったんだね。』少年は笑いながら話した。
『え…』レニは体がこわばった。
『俺達のミールは痛みを消したいのに君は愛を求めている。』愛。レニはその感情を理解していた。
『隊長…』忘れる事は出来なかった、隊長の事を…
『愛…僕はその言葉の意味を知りたいなあ』
次回予告
レニ『人が死んだ。誰かが死ぬなんてどこにでも起こる事だけど、隊長…死ぬには早すぎます。』
レニ『次回サクラ大戦4 海に散りし命第十三話 ー隊長ーあい 太正桜に浪漫の嵐。』
一騎『俺達は足掻いてみせるさ、総士。』