海に散りし命   作:リバーサクラモード本格的だよ

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アートフェスティバルが用事があり、全部行けず、イライラしていて、投稿が遅れました。すみません。


俺が愛したサイボーグ

昭和五十一年

工業地帯

『あれは、ヘドラだよ!新しいやつが生まれたんだよ!海があんなに汚いんだ!何体だってうまれるやい!』少年矢野 研(やの けん)は工業地帯で工場排煙を吸っているヘドラを指差した。

 

『確かにあれは、ヘドラだわ。また悲劇が繰り返されるわ!前はゴジラがいたから何とか倒せたけど、今回はそうもいかないわ。ゴジラはもう氷の中で眠りについているから…』ミキが頭を抱えているとマリアは懐から光武二式を取り出した。

 

『お姉ちゃん、どうしたのおもちゃなんか出して?』

 

『これはおもちゃじゃないわ。私は違う世界から来た戦闘部隊の隊員なの、これは光武二式といって、これを大きくして、乗り込むの、危ないから下がってて』マリアは光武二式を地面に置き、ミキ達を下がらせ、ビックライトで大きくして、乗り込んだ。

 

(ヘドラ、降魔よりも遥かに危険そうね。さっき、聞いた話からすると近距離戦はきついわね、かといって、距離をとっても、ビームなどがあるから素早く動きながら戦うしかないわね。)

ヘドラは体が酸で出来ており、触れると金属すら溶かし、動くと人体に有害な煙を撒き散らし、目からビームを出し、体を変えるとスピードがとても早くなる、ゴジラもヘドラの攻撃により、片目にダメージを受け、手を溶かされているためとても危険である。

もし、ここにマリアではなく、カンナかロベリアがきていたら確実に勝てなかったであろう。大神、さくら、すみれ、グリシーヌも接近武器なので相手としてはとても不利だったであろう。

だが、マリアの武器は銃であるため、この手の敵に対しても有効であった。

 

(素早く動きながら戦えば、あの酸に当たらずにすむ!)マリアはヘドラを囲むように動きながら銃を連射した。

 

〈ズキュ!ズキュ!ズキュ!〉だが、弾はヘドラの体内に吸収され、溶かされてしまった。

 

(ヘドラ、中々やるわね、だけど!)

マリアは腰の銃を向けた。だが次の瞬間!

 

〈ポーン.ポーン〉へドラの目からビームが放たれた。『クッ!』マリアは間一髪のところで避けた。だが、ヘドラは自身の危機を察したのか、マリアに攻撃させまいと、ビームを放ち続けた。

 

(なんて、激しい攻撃の嵐、これじゃ、技が撃てないわ、なんとか、隙を見つけて凍らせなければ被害が増えてしまうわ、そうだわ、目。あいつの目にならダメージを与えられるかもしれない)だが、ヘドラの攻撃が休まる事はなく、正確に狙う事すら出来ないままであった。

 

(クッ!)そんな中1人の青年が光武二式の側に寄ってきて。

 

『すみません!これを使ってください!』その青年こそ一之瀬 明(いちのせ あきら)メカゴジラとの戦いに翻弄された青年であった。

 

『民間人は黙っていなさい!ヘドラの周りにいるだけで、危険なのよ!』

 

『僕は海洋学者の一之瀬明です。俺が愛したサイボーグが最後に遺してくれた、怪獣の動きを止める装置です!受け取ってください!悲しい思いをする人間をこれ以上増やさないでくれ!』マリアはすかさず装置を受け取った。

 

(これを使って動きを止めれれば、だけど、ビームが厄介すぎるわ、なんとかしなければ。)そこにどこでもドアが現れ、王ドラが出てきた。

 

『マリアさん!受け取ってください!』王ドラは刀と弾を投げたビックライトで大きくした。とっさに空いていた手で受け取った。

 

『これは隊長の刀!そしてこれは新型の弾!』それは大神が使っていた刀の一つをビックライトで大きくしたものである。

 

『その刀をヘドラの目に当てれば、ビームは止みます!』王ドラは大声で叫んだ。そして、マリアは渡された機械をヘドラへ向かって投げつけ、体につくのを確認すると一之瀬は持っていた装置を動かしヘドラの動きを止めた。

 

(隊長…私を守ってください!)マリアは刀を強く握りしめ、目に向けて刀を投げつけた。

 

〈ブスッ!〉目に刀が喰い込み、ビームが止まった。

 

(今だわ!)マリアは腰の銃をヘドラに向け構えた。

 

『静寂が支配する守るべき銀の楽園!ゼシュセット・リディニーク!』その技によりヘドラを凍らせた。

 

マリアは光武二式から降りた。『隊長、ありがとうございます。私の事を守ってくださって。あなた、ありがとう。あの機械を貸してくれて。』

明に向かって話した。

 

『いえ、僕はこの機械を持ってきただけです。守ってくれたのは、彼女のおかげです。彼女は死んでしまいましたが…』彼は寂しそうに言った。

 

『でも、私達は生きていかなければならないの、死んでしまった人達の為にも。』ミキは近づきながら話した。

 

『ミキさん、明さん、私はありがとう、私はこれからも生きていくわ、隊長のためにも。』

 

 

 

 

 




次回予告
レニ『隊長…まだ帝都に帰るという任務を終えず、まま死ぬなんて……そんな時、僕が訪れた島に輝く化物が現れた。』
レニ『次回サクラ大戦4外伝海に散りし命第12話 約束された死 太正桜に浪漫の嵐!』
???『愛…僕はその言葉の意味を知りたいなあ』

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