もしもネギま!の世界に悪魔の実があったら   作:リョーマ(S)

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4. いま、届けにゆきます

 

 

 

「可愛いかったよね。ネギ君」

「ホント、アレで天才少年で教師ってスゴすぎだよね」

「ねぇねぇ、折角だからネギ君の歓迎会パーティーしようよぉ」

「おっ、いいねぇ」

 

 昼休み、麻帆良学園中等部2年A組での話題は、新任した子供教師の話題一色だった。そして、なにかと事に理由をつけて盛り上がろうとする彼女達は、今、その子の歓迎会を理由に、また盛り上がろうとしている。

 

「じゃあ、色々準備しなくちゃねぇ」

「あっ、じゃあ、私、教室の飾り付けするぅー」

 

 チアガールズの一人、柿崎美砂の発言に、ピンク髪の少女、佐々木まき絵が手を挙げる。

 

「なら、クラッカーとかお菓子とか買いに行こうか」

「あー! それ、ぼくが行く!!」

「お姉ちゃんが行くなら、私も!」

 

 黒髪でポニーテールをしている大河内アキラの提案を鳴滝双子姉妹の風香と史伽が、自己申告する。

 

「お菓子は……やっぱり手堅く、皆で食べれるポテチとかが良いかなぁ」

「パ〇の実とかもいいんじゃない? 大きいヤツ」

「ジュースも欲しいアル」

 

 報道部所属の朝倉和美とチアガールズの二人目釘宮円がお菓子を注文を述べる横から、古菲が飲料を要求した。

 

「やっぱり、パーティーといったらケーキでしょ」

「ケーキって……高いよ」

「参加する人数や食べる人の数にもよりますが、それでも、用意するならとんでもない事になるです。食券があっという間に無くなるですよ」

 

 特徴的なアホ毛を動かしメガネをクイッと上げる早乙女ハルナの無茶な注文を親友である宮崎のどかと綾瀬夕絵が意見する。

 

「それなら大丈夫。イイのがいるよ」

「いいんちょー」

 

 謎のシスター春日美空がワルい顔をし、チアガールズ三人目椎名桜子が自分達のクラスの委員長雪広あやかを呼んだ。

 

「何ですの? 皆さん全員で此方を見て」

 

 あやかは、今ちょうど、教室に戻ってきたばかりで、皆の話題を聞いておらず、教室内の大半の視線が自分に向いたことに、表には出なかったが少々動揺した。

 

「皆でネギ君の歓迎会をしようよって話になったんだぁ」

「そこで、いいんちょにはケーキを用意して欲しいなぁって、超高級なヤツ」

 

 まき絵とハルナがあやかに説明をするが、ちゃっかりハルナがケーキのグレードを高くした。

 

「ネギ先生の!! そ、そういうことなら、私にお任せあれ。この委員長こと雪広あやか! ネギ先生の為に上等な物を御用意してみせますわ!!」

 

 ――ニヤリっ

 

 ネギ君の歓迎会と聞き、ショタっ気があるあやかは優雅にポーズをとる。しかし影では、生徒数人が『計画通り』と嘲笑っていた。

 

「けど、あやか、そんなにすぐに準備できるの?」

「確かにケーキって意外に手間が掛かるし、今日の放課後までに作ってここに持ってくるのってムリじゃないかな?」

 

 ルームメイト二人の那波千鶴と村上夏美の言葉にあやかは「私にかかればそんなの無問題ですわ」と胸を張る。

 

「あ、ケーキといえば、私、最近こんな噂を聴いたですよ」

 

 そんな話をしている中、双子の片方の鳴滝史伽が手を挙げた。

 

「なんでも麻帆良の男子中等部では、『ハヤイ、ヤスイ、テラウマイケーキ』ってのが売られてるらしいですぅ」

「何それ?」

「よくは分からないですけど、この前食堂街で数人が噂してたです。なんでも、とある男子中等部の生徒が作るケーキなんだとか」

「デマじゃないの? 女子ならともかく男子中等部って……」

「五月ちゃん知ってる?」

―はい、縁が合って一度食べたことがあります―

 

 朝倉が、食堂街で働く四葉五月に訊ねると彼女は肯定した。

 

「へぇ、じゃあ、ホントなんだ。それで味は? 美味しかったの?」

―えぇ、とても。アレは私でも敵わないようなケーキでした―

「おぉ、あの五月ちゃんにこれ程言わせるとは。是非そのケーキをゲットせねば」

「そうアル、食べたいアル!」

「でも、どうやって? そのケーキ作ってるの男子中等部の人なんでしょ。ウチらじゃムリじゃない?」

 

 スゴウマなケーキを食べる為に、一同頭を傾けるが良い案が浮かばない。

 そんな中、あやかは「仕方がないですわね」と話をきりだす。

 

「どうしたの? いいんちょ」

「男子中等部に知り合いがいますので、その方に持ってこさせますわ」

「えっ? いいんちょに男子中等部の友達っていたの? 初等部じゃなくて!?」

「お黙りなさい。私をなんだと思ってますの?」

 

 ショタコンでしょ、と周りにいる一同が思っている中、あやかは携帯を取り出し、電話を掛けた。

 

「はぁ。委員長たる者、あまり校則違反はしたくないのですけど、これもネギ先生の華やかな歓迎パーティーの為ですわ」

(んなら、パーティなんてしなきゃいいだろーが! これだからこのクラスの連中は!!)

 

 あやかの暴走じみた行動に、教室の隅で長谷川千雨が人知れずツッコミをいれた。

 あやかが電話を掛けて、数秒後コールが止み、相手が電話にでた。

 

「私ですわ。実は折り入って頼みが―――実は歓迎会で―――そこを何とか―――えぇ―――貴方なら特に問題なく―――私が行くより――――この間、私に“借り”がある―――はい、構いません―――えぇ、それでわ」

 

 そんなに長くない会話を終え、あやかは携帯電話をしまう。

 

「どうだったの?」

 

 千鶴が訊ねると雪広は得意気に言った。

 

「放課後、至急持ってきてくれるとのことですわ」

 

 その言葉を聞き、数名は『よっしゃ!』とガッツポーズをするが、別の数名はひとつ疑問に思った。

 

 いいんちょが言う知り合いの男子中等部生徒とは誰なのか……と。

 

 しかし、その人がケーキを持ってきてくれるとのことなので、その場では誰もその人については訊かなかった。

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

「なんで俺が……」

 

 雪広に頼まれ、両手にホールケーキの箱が数個入った紙袋を持ち、俺は2年A組の教室に向かっている。

 このケーキを作らせるのには骨を折った。アイツは『値は安い』と謳っているのにプライドはバカみたいに高い。天の道でも歩んでいるかのような、典型的な俺様キャラだ。

 ただ女子が頼んでいると言ったら、結構簡単に引き受けてくれた。

 初めからそう言えば良かった。

 

「加賀美君」

 

 名前を呼ばれ、振り返ると高畑先生がいた。

 

「どうしたんだい? 男子の君が女子校(ここ)にいるのは、教師として見過ごせないんだけど……?」

「これを持ってくるように雪広に頼まれたんですよ。ネギ君の歓迎会をするからだそうです」

「そうか。ならちょうど僕も教室に行く所だから、一緒に行こう」

 

 そう言って高畑先生は「半分持つよ」と、俺が片手に持っている紙袋を持ってくれた。

 

「中身はケーキか。少し多くないかい?」

「作ったヤツが、女子からの注文って事で張り切りやがりましてね」

「あぁ、最近噂になってる……ちなみになぜ君がこれを?」

「雪広に頼まれたのが俺だからってのもありますが、多分俺が広域指導委員だから、教室まで持って行っても特に問題にならないと思ったんじゃないですか。本人達は教室の飾り付けとかがあるみたいですし」

「あぁ、なるほど。けど広域指導委員の立場をそういう風に使うのは、あまり良くないなぁ」

 

 俺は「以後気を付けます」と素直に謝った。

 改めるかは、分からないがな。

 

「そういえば、ネギ君に会ってみてどうだった? 先生としてやっていけると思うかい?」

「さぁ、素直そうな子だとは思いましたが、どうでしょうね。あのクラスは良い意味でも悪い意味でもキャラが濃いですからね……揉みくちゃにされたりしなかったですか?」

「ははは、相変わらず勘が良いね」

 

 原作知識がありますからね。

 確か罠仕掛けたり、揉みくちゃにしてた記憶がある。

 

「前から思っていたんだけど、君が勘が良いのは、能力者だからなのかい?」

「どうでしょうね」

 

 確かにこの世界に来て、勘や察しが良くなったが、それが原作知識のせいなのか悪魔の実の能力のせいなのか、よくわからない。

 まぁ、今回は原作知識のせいと断言できるが……。

 

 

 そんな話をしていると目的の教室に着いた。室内からは何か作業をしている音が聴こえる。

 高畑先生が扉を開け、俺は後続して中に入った。

 

「やぁ、皆」

「あ、高畑先生」

 

 俺達が入ってきて、生徒が数人こちらを向いた。

 

「おー、あの噂のケーキ、持って来てくれたんだぁ」

「いや、持ってきたのは彼だよ。僕はここに来る途中で彼に会っただけさ」

「ありがとねぇ、君ぃ」

「どういたしまして」

 

 そう言って、俺は紙袋を手渡す。彼女は確か、明石裕奈だったかな。

 視線を移すと、高畑先生もポニーテールの生徒に手に持っていた紙袋を渡していた。彼女が大河内アキラだな。

 

「早かったですわね」

 

 ホールケーキ数個を手渡して、辺りの教室の装飾作業を見ていると雪広が話しかけてきた。

 

「急に頼んで悪かったですわね。無理を聞いてありがとうございます」

「“借り”があったからな。それに礼を言うなら、俺より作った奴の方にだろ」

「えぇ、その方には後日お礼をしに行きますわ」

 

 俺が言わずとも、雪広は礼をしに行っていただろうなぁ。雪広はこういう時の礼儀はちゃんとしている。

 

「ねぇねぇ、キミキミ。ちょっといいかなぁ?」

「ん?」

 

 いきなり声を掛けられ、視線をそっちに向けると、赤髪の娘が手帳を片手に近寄ってきた。

 

「なに?」

「いやいや、いいんちょと仲が良いみたいだけど、どういう関係かなぁって?」

 

 この娘は確か、朝倉だったかな。報道部所属だった記憶がある。

 

「ん、別に、ただの初等部からの付き合いだけど」

「ほぅ、それで君の名前は? なんていうの?」

「加賀美総一。男子中等部の二年生だよ」

「おぉー!! 君が」

 

 えっ、なに?

 

「君の噂はよく聞いてるよ。中等部生徒で唯一の広域指導委員、高畑先生と高等部の青藤礼司先輩に並ぶ麻帆良学園の番人御三家の一人。小さな悪魔(リトルデビル)こと加賀美総一」

「おい、ちょっと待て!! 何だそれ!?」

 

 なんだよ、その厨二な仇名。いや、中学二年生ではあるけど……。

 

「結構有名だよ。生徒で広域指導委員に任命されるってのも珍しいのに、今までに指導部に連行した不良生徒の数は軽く百人を超えるって言われてるしさ」

 

 それは事実だが、誰だよ、そんな変な厨二名つけたの。ちょっと、ソイツ連れてきてくれ!

 

「なるほど、お主がそうだったアルか」

 

 俺が微妙な顔をして、朝倉を睨んでると、横から中華風の雰囲気を醸し出している少女がやってきた。

 

「誰?」

「私の名は古菲いうアルね。中武研の部長アル」

 

 あぁ、バカイエローね。

 

「お主の噂、前から聞いていたネ。一度戦ってみたいと思っていたアル。今から私と勝負するネ」 

「なんでだよ! 今から歓迎会するんだろ!?」

「ムッ……じゃあ、今度するヨロシ」

「……あぁ、はいはい、わかったよ。今度な」

「言うたアルな、絶対アルよ。アレ、取ったアル……あの、ほら、アレ……」

 

 言葉が出てこず、両手の人差し指で額を押し、古菲は「うぅ~ん」と何かを考えている。

 

言質(げんち)?」

「そうソレアル。言質取ったアル」

 

 言いたい言葉をなんとなく理解して言ってみると、どうやら正解だったらしい。

 

「勝負云々するより、日本語の勉強した方が良いんじゃないか?」

「ウゥっ、耳が痛いネ……」

「ネギ君が来たよー」

 

 そんなことを話していると、双子の姉の方がそう言って、教室に入ってきた。皆はさっさとネギ君を迎えるようと、クラッカー等を持ち、スタンバイする。

 

「はい、これ君の分」

「え、俺も?」

 

 何故か勢いで俺も朝倉からクラッカーを渡された。

 仕方なく、俺もクラッカーの糸を持つ。

 そして、教室の扉が開いたのと同時に、皆でクラッカーの糸を引いた。

 

『『『ようこそー! ネギ先生ぇー!!』』』

 

 入ったきたネギ君と明日菜は、突然の出来事に呆然としている。だが、明日菜はすぐに状況を把握したのか、我にかえって、ネギ君に色々と説明をしだした。やがて、皆はネギ君と色々話したり、机に並べたお菓子やら料理やらを食べたり、それぞれ思い思いに話したりしだした。

 そんな中、俺は高畑先生の隣へと移動した。

 

「あのぅ、俺もう、帰って良いですか?」

 

 一応、一言断っておこうと俺は高畑先生に帰る種の言葉を述べた。

 

「あぁ、そうかい。すまなかったね。態々来てもらって」

「いえ、では自分はこれで……」

 

 そう言って帰ろうとした瞬間、雪広が何かの銅像持ってくるのが見えた。

 

「……雪広、何だソレ?」

「ネギ先生の銅像です。記念にお作りしましたの」

 

 雪広は「ネギ先生、どうぞ」と銅像をネギ君に差し出した。その銅像を見て、A組の多くは笑っているが、何人かマジで引いている。

 

「バカじゃないの!? アンタ!!」

「……バカだろ? お前」

 

 前半は明日菜の言葉。後半のは俺である。

 

「なっ!! 二人揃って何ですの!? それにアスナさんにだけは言われたくないですわ!」

「いやいや、確かにアスナはアホだけど、これはある意味(やってる事が)五分五分だろ」

「「なんですって!!」」

 

 おぉッ! 息ピッタリ。

 二人はそう言いながら、同時に俺に殴りかかってきた。

 俺は、後ろにヒョイっとさがり、それを避けた。

 

「大体、何で総一がここにいるのよ、ここ女子校よ! この変態!!」

「俺は雪広に呼ばれただけだっつーの! 文句があるならコイツに言え! おさる!!」

「まぁ!? 私を理由にしないでいただけますこと! この毒舌指導委員!!」

「事実だろうが!」

 

 言い合いながら、明日菜と雪広と俺はポカポカと殴り合う。殴り合うといっても、俺は避けたり受け止めたりするだけだが……。

 周りからは「やれやれー」やら「アスナに二百円」やら「男の子に三百円」といった声が聴こえる。

 横目で先生の方を見ると、ネギ君と高畑先生が何やら呑気に話していた。

 止めろよ、教師。

 

 

「なんや懐かしいなぁ、この光景」

「え? どういう事?」

 

 木乃香の言葉に、隣にいた朝倉は疑問を持った。

 

「初等部にいた頃な、いいんちょとアスナと総くんは、いつもこんな感じに言い合ってたんよ。あまりに多くて、皆からあの三人は『犬猿雉の仲』だって言われたくらい」

「犬猿雉? 『犬猿の仲』とか『三すくみ』とかじゃなくて?」

「元は『犬猿の仲』から来とるんやろうけどな。ほら、『三すくみ』やとどっちかに強うて、どっちかに弱いって意味になるやん? あの三人そんな感じやなくて、互いに仲が悪いから、『犬猿の仲』に“雉”入れて『犬猿雉の仲』。ほら、“犬”と“猿”と来たら、次は“雉”やろ?」

「あぁ、なるほどねぇ。それで、どっちが“犬”でどっちが“雉”なの?」

「アスナがおサルさんなのは決定なんやな」

 

 朝倉の言葉に木乃香は「なはは」と苦笑いをした。

 

「やっぱ、“犬”はいいんちょでしょ?」

「かもねぇ。男の子の方は、どっちかと言うと“鳥”のイメージかも」

「えぇ、私は“狼”っぽく見えるけどなぁ」

 

 木乃香の話を聞いて、周りにいるチアガールズがそれぞれの好き勝手に言っていた。

 お前等、見てねぇで、少しは止めに入れ。

 

「ハァ、ハァ……くっ、しぶとい」

「……お前も大概だろ」

 

 疲れたのか、雪広は攻撃の手を止め、肩で息をしている。俺も少し息が荒れているため、一度深く息を吸い、呼吸を整えた。

 

「あら? そういやアスナは?」

「え? ……そういえば見かけませんわね」

 

 途中から雪広ばかり相手していて気づかなかったが、明日菜がいつの間にかいなくなっていた。

 アイツ、どこ行った?

 

「アスナならさっき凄い勢いで出てったよ」

「そういえば、ネギ坊主もいないアルネ」

 

 佐々木と古菲の言葉を聞き、A組の一同はこの場にいない二人の事を考えた。

 

「アスナさんとネギ先生がいない。もしや二人で何やら疚しい事を……」

「まさかぁ」

 

 雪広の言葉に俺は、それはないだろうという意のリアクションをとる。続けて、お前じゃあるまいし、と言おうとしたが、なんとか抑えた。

 

「ネギ君と明日菜なら階段の踊り場にいたよー」

「なんですって!?」

 

 美空の言葉を聞き、雪広は慌てて階段の方へ走って行く。

 それに続くように、俺を含めた鳴滝姉妹や朝倉などのその他メンバーも外へ向かった。

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

「――好きです。先生」

 

 向かった先では、明日菜がネギ君に絶賛告白中だった。

 

 あぁ、こんなことやってたね。今、思い出した。

 

 そんな事を思ってる中、明日菜はネギ君に詰め寄り、顔をネギ君へと近づける。その瞬間、隣にいた朝倉がカメラを構え、ここぞとばかりに、パシャリとシャッターを押した。そして、当の二人はカメラのフラッシュに気づき、こちらを向く。二人はマズい物を見られた顔となり、頬を少し赤く染めこちらを呆然と見た。

 

「ア、アスナさん。あ、あなた……」

「うわぁぁぁ……」

 

 周りにいる数名は明日菜とネギ君を見て、ニヤニヤしているが、となりにいる雪広はやや呆然としており、俺は顔を引きつらせ青ざめた顔をした。

 

 いや、思い出して、事情があるのは分かったけど、実際に見て思うが、これはないわぁぁ……。

 

「アスナもショタコンだったか」

「こ、ここここ、これはどういうことですの!?」

「い、いや、違っ! これには深い事情(わけ)が、ちょっと、アンタからも何か言ってやってよ!」

 

雪広が詰め寄り、明日菜は慌ててネギ君に振るが、当の本人はかなりテンパってるようで……。

 

「記憶を失えぇーー!!」

「やめぇーい!!」

 

 杖を持ち、ネギ君が何やら魔法を発動しようとしたが、明日菜によって止められた。

 

「大丈夫だ、アスナ。今時、年の差婚なんて珍しくない。高畑先生と二股はどうかと思うが……」

「変なこと言ってんじゃないわよ! 違うって言ってるでしょ!! ドアホ!!」

「グフッ!!」

 

 怒った明日菜に回し蹴りをされ、俺は気を失った。

 

 

 ――しろ。

 

 

 

 

 TO BE CONTINUED ...

 

 

 

もしも本作のネギまキャラに海賊旗があったら、見てみたいのは……?

  • ネギ・スプリングフィールド
  • 神楽坂 明日菜
  • 雪広 あやか
  • エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル
  • 超 鈴音

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