ワンパンマン ー My only partner ー 〜更新一時停止〜 作:シドー@カス虫
とある林の道
ここには何十人の裸のスキンヘッド達と、サイタマ&チバがいた。
スキンヘッド達は皆うつ伏せで気絶している。彼らは『桃源団』として悪事を働いていたが、2人にあっさり倒されたのだ。頭目のハンマーヘッドもすでに逃げている。
「これで良し」
「バトルスーツも全部壊れたね」
「こいつらどうする?」
「うーん……放置?」
突如2人、正確にはサイタマの方に何かが飛んできた。
「おっと、危ねぇ」
飛んできたのはクナイだ。だがサイタマは刺さる前にそれを防いだ。
次にサイタマの背後に刀を持った青年ーー忍者が現れた。頸動脈を狙ったがやはりサイタマは防ぐ。
「俺の技を見切ったか……お前が桃源団の主力だな」
「………違えよ」
「嘘をつくのが下手な奴だな」
「いやいやいや!ふざけんなよ!よく見ろよ!」
「よく見るも何もその頭では言い逃れはできないな」
「いや!ほら!俺だよ俺‼︎趣味でヒーローやってて割と活躍してる…」
「お前など知らん」
「あ そうすか」
サイタマは本気で残念そうな顔をする。
「m9(^Д^)プギャーwwwwww」
「お前が笑うな‼︎」
「それにゼニールの使いとして来たが そんな事はもうどうでもいい」
「は?」
「お前は俺の技を二度も見切った。それが問題だ。
俺は忍者の里に生まれ幼少の頃から技の研鑽を重ねてきた。その技をお前は見切った」
ーー許されない事をしたな
(何言ってんだコイツ…)
「そこの男も俺の邪魔をするなら……殺す」
「……サイタマ、先帰るわ」
チバは邪魔にならないよう一応逃げる。ついでに倒れてるスキンヘッド達も投げ飛ばす。邪魔だし。
「俺のプライドが許さない。お前が誰だろうと逃す事はできない」
忍者は一瞬でサイタマの正面から背後に移動する。瞬間移動とも言える凄まじいスピードだ。
「嘘つけ。 お前はただ自分の技を試したいだけだろ?」
サイタマは忍者の方を向く事なく言う。
「無邪気な笑顔みりゃわかるぜ」
忍者の顔は、狂気に歪んでいた……
* * *
加速 加速 さらに加速
忍者はサイタマの周りを縦横無尽に駆け巡る。
「どうだ?見えるか⁈この速度にもついてこれるか!!?」
常人では全く捉えられないスピード。だが…
「なあ…帰っていいか?」
サイタマは余裕で視界に捉えた。
あっさり自分のスピードを捉えられた忍者は動揺したが、すぐに攻撃に移る。
風刃脚‼︎
上からの踵落としをサイタマは軽く避け、忍者の股間辺りに拳を置く。
「チェックメイト」
寸止め
サイタマはそのつもりだったが、忍者の勢いによって不幸にも………
ドスッ‼︎
* * *
「俺は暗殺から用心棒まで何でも請け負う最強の忍者『音速のソニック』」
忍者ーーソニックは一方的な攻撃を止め、サイタマに自己紹介をする。
「だが仕事はしばらくお預けだ。お前という好敵手を見つけたからには決着がつくまで鍛錬あるのみだ。……名前を聞いておこう」
「サイタマだ」
「サイタマ!次に会った時がお前の最後だ!究極の忍術で確実に仕留める!この音速のソニックがな!」
「ああ!頑張れよ!」
ソニックは何処かに去っていった。
………ずっと股間を押さえながら
* * *
次の日
「誰ですか?その頭痛が痛いみたいな名前の奴は?」
サイタマ宅。いつもの2人とジェノスがいる。
「わからん。なんかいきなり現れてライバル宣言して去っていった」
「先生がお困りなら俺が消しますが」
「ジェノス君もどうかと思うけど……」
いきなり弟子宣言して居座るサイボーグ。何かが似てるとチバは感じた。
「……てかソニックなんてどうでもいい!俺は重大な問題に気づいてショックを受けてる最中だ!今日は帰ってくれ!頼むから!」
「重大な問題?先生ほどの人が抱える重大な問題とは?」
サイタマはいつになく真剣な表情で口にする。
「知名度が低い」
「「………」」
「…俺が趣味でヒーローを始めて3年、今まで色んな怪人を退治して大活躍してるのに何で『お前など知らん』て言われなきゃなんねえの?もはや誰もが俺の存在を知ってていいんじゃないか?桃源団探してる時も町の住人にテロリストだって思われたし。前に怪人が出た時にやっつけたのは俺だってのに誰も覚えてなかったし……!」
本当に切実な悩みだった。
実際ニュースでも桃源団を撃退したのはサイタマでもチバでもなく『無免ライダー』というヒーローのおかげと報道されている。
「まさか先生!ヒーロー名簿に登録してないんですか⁈」
* * *
ヒーロー試験にもでる『ヒーロー名簿』について♪
ヒーロー名簿とは全国にあるヒーロー協会の施設で体力テストや正義感テストを受け、一定の水準を越えれば正式にヒーローと名乗る事を許されヒーロー名簿に登録される。
そうして協会に認められた者は職業(プロ)ヒーローとして協会の募金に寄付された金額が働きに応じて支払われる。
ヒーロー名簿に登録される際には実力ランキングや人気ランキング等にも登録され、世間は常にそれらのヒーロー達の話題で盛り上がっている。
中にはファンクラブを持つヒーローも少なくない。
注:世間一般でいうヒーローとは名簿に登録されたプロヒーローの事であり、いくら個人で活動していても自称ヒーローでは妄言を吐く変態としか認識されず、白い眼で見られる。
* * *
「………知らなかった」
「プロのヒーローな出てきたのは丁度3年程前からです。大富豪アゴーニの孫が怪人に襲われたとき通りすがりの男性2人に助けられたらしく、その話を聞いた時にこの制度を思いつき、私財を投じてヒーロー協会を設立したんだとか」
「アゴーニさんか〜。最近何してんだろ」
「チバ知ってんのか?」
「ほら、俺ヒーロー物の小説書いてるからヒーロー協会にたまに行くんだよ。それでアゴーニさんに一回取材したんだ」
「何でヒーロー協会の事教えてくれなかったんだよ?」
「いやぁ、サイタマ知ってると思ってて。メンゴメンゴ」
「………まぁいいや。ジェノスは登録してんのか?」
「いえ 俺はいいです」
「登録しようぜ!一緒に登録してくれたら弟子にしてやるから!」
「いきましょう!」
即答だった。
「チバも登録しようぜ!せっかく一緒に活動してるし!」
「おk」
あっさり了承。
こうして3人は、ヒーロー協会の試験に参加することになった。
なんか俺の処女作よりも評価が多い
もちろん嬉しいけどちょっぴり複雑
やっぱ2作目だから自然と表現とか上手くなってるのかな
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