ワンパンマン ー My only partner ー 〜更新一時停止〜   作:シドー@カス虫

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06 新人類の強襲

「サイタマー、客だよー」

 

「先生‼︎」

 

ガチャ…

 

「…………マジで来やがった。えーっと……」

 

「ジェノスです!サイタマ先生‼︎」

 

「…その先生っていうのやめてもらえる?」

 

「師匠!」

 

「師匠はやめろ」

 

 

ジェノスがサイタマの家にやってきた

 

 

 

 

 

 

* * *

 

 

「飲んだら帰れよ。弟子なんて募集してねーし。てかチバなんで連れてきた?」

 

「そりゃ面白…ゲフンゲフン!彼が結構真剣だったから」

 

「お前なぁ……あれ?ジェノスっつったっけ、ケガ治ってね?」

 

「はい。身体の大部分が機械なのでパーツさえあればすぐに」

 

「変わってんなお前」

 

「先生はどのようなパーツを使っているのですか?」

 

「使ってねーよ」

 

「え?じゃあその頭部の肌色の装甲は?」

 

「いやこれ肌だから」

 

「いやしかしそれでは先生が若くしてハゲているという事に…」

 

「ハゲてんだようるせーな‼︎」

 

「ハゲ(笑)」

 

「笑ってんじゃねーよ‼︎てか何なんだテメーは‼︎」

 

「俺?俺の話を聞いてくれますか?」

 

「いや…いい」

 

 

「4年前…「無視かよ」…俺は15の頃まで生身の人間でした。こんなしみったれた世の中でも家族と共に平穏にまぁまぁ幸せな毎日を送っていました。しかしある日、暴走しイカれたサイボーグが俺達の町を襲ってきたんです。暴走サイボーグ…おそらく身体改造を失敗して異常が発生したのでしょう。奴は全てを破壊し尽くしていきました。公園、学校、ビル群、俺の家…そして…俺の家族の命までも…」

 

『ピキィッ(怒)』

 

「(俺はさっき聞いたけど長い…)」

 

 

「〜〜これは俺1人の戦いじゃない。俺の故郷やクセーノ博士の想いも背負っているんです。自分が未熟なのはわかっている…しかし今は何としても巨悪を粉砕する強大な力が必要なのです!クセーノ博士は俺に……」

 

「バカヤロウ‼︎20文字以内で簡潔にまとめて出直してこい!」

 

 

 

 

* * *

 

本当に出直してきたジェノス。うまくまとめられたようだ。

 

「言葉をまとめてきました。」

 

 

 

 

「お二人のように強くなる方法 教えてください」

 

ジャスト20文字

 

 

「……ジェノス、お前いくつだ」

 

「19です!」

 

「若いな…お前ならすぐに俺たちを超えるだろう」

 

「本当ですか⁈」

 

「俺たちは今25だけど俺がトレーニングを始めたのは22の夏だった」

 

「ちなみに俺は22の冬ね」

 

「!!?」

 

「教えてやってもいい……だか辛いぞ。 ついてこれるのか?」

 

「はい‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

「高速接近反応……来る……」

 

「(何だコイツ……)」

 

なんてサイタマが思ったとき、ソレは天井を破壊して現れた。

ソレは 脳が丸見えのカマキリベースの怪人だった。

 

「ケーケケケ!俺の名は『メキィッ‼︎』

 

「天井弁償しろ」

 

……カマキリの怪人は名乗る間もなく顔を吹き飛ばされた。

 

「外にも何体かいるっぽいね」

 

 

 

 

 

 

外には ナメクジとカエルの怪人がいた。

 

「…なんか先陣切ったカマキュリーが殺されたみたいだ。オデのテレパシーが届かん……」

 

「えっ……アイツ結構強い方じゃなかったっけ?」

 

 

 

「君たちも襲撃してきたカマキリの仲間みたいだね」

 

「オデたちが?違う違う?カマキュリーなんて知らん」

 

「おいバカ分かり易すぎるぞ‼︎」

 

「サイタマ、俺もちょっくら戦っていいか?」

 

「別にいいけ……うお⁈」

 

そのとき足元から出てきた手がサイタマの顔より下を地中に埋めた。

 

「せ 先生!」

 

ドガンッ‼︎

 

「高エネルギー反応アリ オ前モサイボーグナノカ?」

 

こちらからは突如、鋼鉄のサイボーグが現れた。

 

「ターゲット ハ オ前デハナイ 。 邪魔ダ」

 

サイボーグがその大きな腕で薙ぎ払う。

だがジェノスは、それをなんなく受け止めた。

 

「サイボーグか… お前にいくつか聞きたいことがある」

 

 

 

 

「がははははは!手も足も出ないとは正にこの事だな‼︎よくやったグランドドラゴン!」

 

「暴れられるのも面倒だしな」

 

地中に埋まっているサイタマを、ライオンとモグラの怪人が取り囲んだ。

 

「先生⁈」

 

「貴様ノ 相手ハ 我 ダ!」

 

「邪魔だ!」

 

焼却砲を放つジェノス。だが、サイボーグには効いてない。

 

「我ハ「進化ノ家』ノ 英知ノ結晶 アーマードゴリラ ダ‼︎オ前ノ攻撃ナド 効カヌ」

 

「進化の家⁈一体何が目的だ!」

 

「オ前ニハ関係ナイ事ダ 。 ソシテ刃向カッタ者ハ 必ズ消スノガ 我ラノ決マリ……」

 

ーーオ前ハ破壊セネバナラン

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫かジェノス君!あークソッ‼︎頭が痛い‼︎(怒)」

 

「ナイスだナメクジャラス!」

 

「オデに喋らずさっさと倒せカエル男…」

 

ナメクジャラスはテレパシーでチバの頭に爆音を流し、カエル男が自慢の脇差しで動きの鈍った所を切り掛かる。チバは攻めあぐねていた。

 

 

 

 

 

 

「この獣王は兎も全力で狩る‼︎まずは貴様の両目を潰す!抵抗できぬようにな!」

 

ライオンの怪人ーー獣王はサイタマを威圧したが全く堪えない。それどころか、あっさり地中から抜け出した。

 

「じ…自力で脱出しやがった……」

 

「……お前ら、謝るなら今のうちだぞ」

 

「…ふん よかろう。この獣王の力見せてやる!」

 

『獅子斬』!

 

 

サイタマは避けた。だが、獣王の放った斬撃はその先の空き家を綺麗に切り裂いた。獣王の名に恥じぬ凄まじい攻撃だ。

 

「避ける脳はあるようだな!だが次は逃がさん‼︎」

 

『獅子斬流星群』‼︎

 

獣王は無数の斬撃を放つ。1発1発が周辺の建物を無惨に破壊する。

 

 

 

サイタマは 全ての斬撃を僅かな動きで避け、獣王の懐に迫る。そして……

 

 

 

 

 

「連続普通のパンチッ‼︎」

 

圧倒的速度、破壊力て放たれる拳。

獣王は 上半身が破壊した建物以上に無惨な肉塊になった。

 

 

 

「…………え?」

 

グランドドラゴンは状況が理解できてない

 

「………ヤ、ヤバイ‼︎」

 

グランドドラゴンは状を理解し、地面に潜った。

 

「あ……あんなの聞いてない!ここは一時撤退して……」

 

「見っけ」

 

サイタマが地面を掘って先回りしていた。

 

「嘘だろぉおおおおおおおおお『ドガンッ‼︎』

 

グランドドラゴンは地上にまで吹き飛ばされ、サイタマたちの住むアパートに激突。アパートに鮮やかな華が咲いた。

……真っ赤な。

 

 

 

 

 

「素手で刃物に勝てるわけないだろ!」

 

「そりゃ剣道三倍段って言うけどねぇ…」

 

ピシィッ‼︎

 

「「何ぃ⁈」」

 

チバは 真剣白刃取りをし、脇差しをへし折った。

 

「怪人なんて 全身凶器のようなもんじゃん」

 

ーー今更刃物なんて怖くないよ

 

 

腹に膝蹴り

 

「グヘェッ‼︎」

 

苦痛で前かがみになったカエル男の首筋に肘を打ちおろす

 

「トドメ‼︎」

 

顔を両手で押さえ込み、顔面に膝蹴りを打ち込む

 

ブチュッ‼︎

 

カエル男は顔面が潰れ、絶命する。

 

「ヒッヒエェエエエエエエエエ‼︎」

 

「逃げるなカッコ悪い」

 

恐怖で逃げるナメクジャラスの頭に、先程へし折った脇差しの刃を投げつける。

後頭部に刃が刺さったナメクジャラスはあっさりと絶命した。

 

「ふぅ〜。やっと爆音止まった」

 

 

 

 

 

 

 

ジェノスの戦いも終わった。

ジェノスには特に外傷はない。

対してアーマードゴリラの四肢は引き千切られ、頭部の装甲も破壊され動物園で見かけるゴリラの顔が露出している。

 

「質問に答えるかこのまま消滅するか 選べ」

 

「……消滅スルノハ オ前ダ 愚カ者メ 。 我ノ実力ハ 進化ノ家デハ ナンバー3 。 ソノ程度デハ 今モ来テイル ナンバー2ノ 獣王ニハ勝テヌ! 破壊サレルガイイ」

 

 

 

「それコイツじゃね?」

 

サイタマとチバが来た。サイタマの手には眼球、件の獣王の亡骸がある。

 

「………だそうだ」

 

「……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの……すいません。全部話すんで勘弁してください」

 

「…なんだお前、さっきまで片言だったじゃねーか」

 

「すいません格好つけてました」

 

 

 

 




「ジェノス君、これ以上ゴリラ君を壊しちゃダメだよ。雰囲気を気にする奴に根っからの悪人はいない」

「は、はぁ」

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