ワンパンマン ー My only partner ー 〜更新一時停止〜   作:シドー@カス虫

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試験大変だったお( ^ω^ )

スランプ?おっしゃる通りですスミマセンm(_ _)m


22 一抹の不安

A市 ヒーロー協会本部

 

サイタマ、チバ、ジェノス、そしてシルバーファングがここにやってきた。

 

S級ヒーロー全員に非常招集がかけられたのだ。

 

サイタマ、チバは暇だからついてきた。

 

 

 

「おお シルバーファング!お前は来ると思ってたぞ」

 

本部に入ると、一人の侍がいた。

 

彼の名は『アトミック侍』

彼も最強であるS級の一人だ。

 

「ん、そこの二人は誰だ?」

 

「彼らはB級のサイタマ君とチバ君じゃ。いずれS級上位になる逸材だし連れてきても問題なかろう」

 

「オッサンもヒーローなんだな。よろしく」

 

サイタマは握手をしようとするが、アトミック侍はそれを払いのける。

 

「握手はせんぞ。俺は強者しか認めねぇ。お前がここまで上がってきたら改めて挨拶してやる」

 

アトミック侍の言葉に嫌味な雰囲気はない。

彼はただ強き者にしか興味がないだけだ。

 

結局アトミック侍は、本当に握手することなく奥の部屋に入ってしまった。

 

「なんなんだあのオッサン」

 

「まぁいいじゃん。ようは手柄あげればいいってことだし」

 

 

(強者しか認めないとは、ようは力さえ示せばいいということ。圧倒的な力を世間に、協会に見せつければ、自然とS級の席につけるでしょ。

その程度の力を サイタマはもってるわけだしね。)

 

 

なんてチバが思ってると、いつの間にか小さな女の子がやってきてた。

 

「ちょっと誰よB級の雑魚連れてきたの!

私達に対して失礼だとか思わないの⁉︎

呼ばれても普通来るかしら?

どういう神経してんの?

S級にお近づきになりたいとか浅い考えでここに来たんでしょ⁉︎

 

不愉快 消えて 」

 

この饒舌な女の子は『タツマキ』

フブキの姉でS級2位。エスパー、超能力の使い手だ。

ちっこいけど20代後半。

 

「もう大体集まってるようです。席につきましょう」

 

「ちょっ無視する気⁉︎ちょっと……‼︎」

 

なお無視して部屋に入ろうとする一行。

そんな態度をタツマキは許さなかった。

 

「雑魚のくせに 私を無視するな‼︎」

 

タツマキはB級であるサイタマとチバを超能力で床に押さえつけようとする。

これが例えばジェノスほどの実力者だったらなす術はなかっただろう。

 

だが、二人は驚異的な力を持った超人。タツマキの超能力で押さえつけられることはなかった。

 

「嘘⁉︎なんで効かないの‼︎」

 

「い、いや……効いてる効いてる」

 

サイタマは超能力を食らってるのかまるでわからない風だが、チバは流石に片手をついて歩くのが大変そうだ。

 

「肩貸すぞ」

 

「ありがと。……て言うか超能力解除してほしいな」

 

二人はジェノスとシルバーファングに遅れて部屋に入る。

だがタツマキの方は、自身の超能力がさほど効いてない二人に驚き、立ち尽くしている。

 

「な……なんなのよあいつら‼︎」

 

B級といえば雑魚。

それでも二人を警戒するのには、十分な出来事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

* * *

 

 

「地球がヤバイ!!?」

 

S級ヒーロー(ただし一位とメタルナイト以外)にプラスαが集まった会議室。

その部屋で映し出された映像には

 

『地球がヤバい!!!』

 

…の 一言が書かれたメモ。

 

 

普通だったら『何言ってんだお前?』となるが、このメモを書いたのは的中率100%の予言者 シババワ。

シババワの予言は100%当たり、今までにいくつもの大災害を予言し、その中には多くの命を奪う結果となったものもある。

 

 

そんな大災害でも、シババワは一度も『ヤバい』と表現はしなかった。

 

 

「大地震や鬼や竜レベルの怪人が襲来するよりも『ヤバい』事が起きようとしているのだ!

 それもこの半年以内に‼︎」

 

今回の集会の説明役であるシッチさんが、机に手を叩きつけながら叫ぶ。

 

 

このメモは、地球滅亡が近いであろうことを示す重大な予言なのだ。

 

 

 

 

* * *

 

俺ことチバは、シッチさんの言葉に危機感を覚えた。

 

この3年間サイタマと一緒にヒーロー活動をして、強大な敵とはそれなりの数立ち向かった。

でも、人類滅亡の危機は確かにあったが、地球が滅亡するほどの大災害や怪人に出会ったことはない。

 

 

 

いや、俺が危機感を覚えたのは予言の示す出来事自体じゃない。

 

 

 

 

 

サイタマのことだ。

 

 

あいつはいつだって強い敵と戦う事を望んでる。

ハッキリ言って、ここにいるS級が全員でかかってもサイタマを満足させることはできないだろう。

 

 

地球が滅亡するほどの危機、サイタマも結果的には満足する出来事になるだろう。

 

でも、もしそれほどの戦いになるとき……

 

 

 

『人々の命と最高の戦い

サイタマはどっちを選ぶのか』

 

 

 

「半年以内って事は明日かもしれないし今日かもしれないな」

 

シッチさんの話を聞き、隣に座るサイタマは、不敵な笑みをしている。

本当に すごく嬉しそうな顔だ。

 

親友に対してこんな言葉は使っちゃいけないのはわかってる。

 

 

それでも俺は、たまにサイタマのことが怖く感じる。

 

 

圧倒的な力を持ってるからこそ、サイタマが選んだ道によっては、世界の全てが終わりを迎えてしまう。

 

 

そんな重大な選択をするとき、果たして俺には何ができるのか?

もしも地球が滅亡するほどの危機で、俺はサイタマの進む道についていけるのか。

 

 

ほんの数秒の間に 胸の中で疑いと不安が渦巻いた。

 

 

 

 

 

 

「………来て良かった」

 

サイタマが呟く。

自身にたいする疑問に答える間もなく……

 

 

A市に 災厄の雨が降り注いだ。

 






フブキ組ストーリーはちゃんと考えてるのであしからず

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