ワンパンマン ー My only partner ー 〜更新一時停止〜   作:シドー@カス虫

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こんなのも悪くないかなって。


20 参上 地獄のフブキ

サイタマ君……彼が例の……深海王を倒した1人か

 

 

どう思う?本当にインチキばかりなら……

 

 

だが彼は体力試験の総合最高記録を叩き出している。

 

 

深海王を倒す直前にも別の怪人を複数体倒しています。実力的にもA級に昇格で問題ないのでは?

 

 

深海王はS級ヒーローと闘った後だ!それにシェルター内でも別のヒーローと闘っている!そんな消耗した怪人を倒したところでインチキじゃないとは言えん‼︎

 

 

ミサイルも弾くシェルターをぶち壊した怪人だぞ!それで消耗してるとでも言うのか‼︎

 

 

そうだぞ‼︎それに先日の巨大隕石を破壊したのは彼だとシルバーファングさんが言っている!シルバーファングさんが言うなら信憑性は十分すぎる‼︎

 

 

皆さん落ち着いて!

とにかく、彼の実力を測るという意味で、今回は通常通りB級昇格ということで。

信憑性はこれから確かめていけばいいでしょう。

 

 

チバ君はどうする?彼も深海王を倒したが……

 

 

チバさんはプロヒーローになってから今回の件が初出撃。本職もあるので仕方ないですが、まだ実力を測るには情報が少なすぎます。

 

 

……なら、彼も通常通り順位を上げるか。サイタマ君も含め、それほどの実力があれば、すぐに大きな手柄をたてるだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

* * *

 

サイタマの部屋の前

ここに、3人の黒服がいた

 

 

「B級102位ヒーローサイタマ!ここに住んでいるのはわかっている!出てきなさい!

B級1位ヒーロー『地獄のフブキ』様から話がある!」

 

「………ん? あ 新聞なら間に合ってます」

 

「我々はセールスではない!お前よりランクが上のヒーローだ!」

 

今喋っている男はマツゲ B級2位

大男は山猿 B級3位

 

そして、2人の間にいる女性こそ現1位のヒーロー。

 

 

「はじめまして 新人のサイタマさん。

私は地獄のフブキ……と言えばわかるかしら?」

 

「えっ全然わからん。誰?」

 

 

沈黙

 

 

 

サイタマは割と礼儀とか空気が読めない。

 

「……彼女はB級ヒーローランキング1位のお方だ」

 

「あ そうなんだ、お疲れさん。何?」

 

 

ああ……… 態度でけぇコイツ……………

 

 

「…まぁいいわ。

あなた ヒーロー業界にも色々な派閥があるって知ってる?」

 

「はばつ?」

 

サイタマは知らないが、実際にヒーロー業界にも様々な派閥が存在する。

 

常にグループでまとまって行動するC級連合

 

大量の兵器を所有してると言われるメタルナイト

 

タンクトップマスター率いるタンクトッパー軍団

 

そして、

最大派閥である彼女らフブキ組

 

他にも存在するが、他はまたいつか。

 

 

「あなた、私の傘下に入りなさい。

そうすればB級上位のポジションを約束するわ」

 

「あぁ……なんだ、断れば俺の活動を邪魔するってか?

お前 B級全員にこんな脅しみたいな事やってんの?」

 

「いいえ、私が見込んだヒーローだけよ。

先日の深海王の一件、あなたともう1人の男の力はすでに話題になっている。私の傘下に入れる価値は十分あるのよ、あなたは」

 

フブキも本来なら最下位のヒーローなんて興味ないが、今回はサイタマを入れる価値はあると判断し、別の派閥に入る前にやってきたのだ。

 

「……断る。ヒーローに上下関係があってたまるか。どうせ俺A級ランクに上がるし」

 

「……マツゲ!山猿!」

 

「「はっ‼︎」」

 

「今後一切のヒーロー活動ができないように痛めつけてあげなさい‼︎」

 

サイタマに襲いかかるマツゲと山猿。

サイタマも少しイラっとしたが……

 

「家ん前で暴れちゃダーメ!」

 

サイタマん部屋からチバが出てきた。

チバは出てきて早々アッサリとマツゲと山猿を抑えつける。

ついでにサイタマはドアに挟まれた。

 

「あっ……ゴメ」

 

「お前なんだよ急に出てきて」

 

「いやいや、なんか面白そうな話が聞こえてね」

 

「おっ……お前はB級20位のチバ!なんでこいつの部屋に⁈」

 

「ん?サイタマんダチで、メシ作ってた」

 

ちなみにチバはエプロンを着てる。

 

「ま、飯時だし3人も部屋に入ったら?食べながらでもゆっくり話そうよ」

 

「俺ん家だけど……」

 

「たまには大勢でメシも悪くないでしょ?」

 

「……それもそうだな」

 

2人が襲ってきたのも気にせず、サイタマとチバは部屋に入る。

 

「…まぁ、話ができるなら構わないわ。入るわよ、2人とも!」

 

「「はっ‼︎」」

 

チバにアッサリ動きを止められた2人、そしてフブキもサイタマの部屋に入る……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

* * *

 

少し狭いが、仲良く?座って昼食のスパゲッティを食べている。

ちなみにフブキは、カロリーがどうとかで食べない。プロポーションを保つのは大変なのだろう。

 

「まさか、深海王を倒した2人が知り合いだったとはね。まぁ、探す手間が省けてちょうどよかったわ」

 

「…て事は、俺もフブキ組に入れと?」

 

「えぇ。で、あなたはどうする?」

 

「えぇよ。入らせてもらうわ」

 

「「「えっ⁈」」」

 

サイタマ、マツゲ、山猿がハモって驚く。

サイタマは拒否、マツゲと山猿は拒否るかはともかく、こんなアッサリ承諾するとは思わなかったからだ。

 

「……あら?あなたは素直なのね」

 

「素直?ま、拒否る理由もないし、最大派閥ならネタになりそうだしね」

 

「おいおい良いのかよ、こんなヤクザみたいな脅しするとこに入って」

 

「……聞こえてるわよ」

 

サイタマはあまり周りを気にしない。

 

「まぁまぁよく考えなよサイタマ。最大派閥に入れば、怪人の情報も今よか集まって、昇格も早くできるかもじゃん」

 

「……なるほど。そういう考え方もアリか」

 

「そうそう!フブキ組もヒーローの集まりだし活躍さえすれば悪いようにはされないでしょ。デメリットないじゃん」

 

「……よし!せっかくだし一緒に入るか、フブキ組」

 

「へぇ、最初の反応の割には入ってくれるのね」

 

「まぁチバとはずっとつるんでるし。それにA級になったら組やめるんだろ?あんたよりランク上になっちゃうし」

 

「…まぁ、あなたたちと言えど、A級では通用しないと思うけどね……」

 

 

 

 

 

 

こうしてこの日、サイタマとチバはフブキ組に入ってみた。

 

 

 

 

「フブキ組として招集されたときは、ちゃんと黒のスーツを着てきなさいね」

 

「えっ?俺持ってないわ。やっぱやめよっかな……」

 

「…………」

 

「……俺の仕事用の予備貸すよ」

 

「お、サンキューチバ!」

 

 

……2人はフブキ組に入ってみた。

 

 

 




ツイッターでは話しましたが…

今週の木曜、うちん家の真ん前で人が倒れました。
近くの人が焦る中、俺の父さんと通りすがりの外人たちが真っ先に心臓マッサージをして、倒れた人は一命を取り留めました。

間違いなく、外人たちと俺の父さんは…

ヒーローでした。

現実にも、ヒーローはいるって初めて思いました。


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