作者の妄想大戦k      作:kanaumi

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以前書いていたデータ(第1話)が何処かに行ったので再投稿しました。大筋は変わってないですが内容が変わりました。


本編
第1話 ボロボロの機体の中で


 はっきりとしないぼやけたままの視界の中、俺は頭を数度横に振った。頭が振られ意識が鮮明になりだした。頃、ピントの合わない瞳が合わせようと動き出した。徐々に鮮明になり出した視界で状況を確認する。

 

 バチバチと火花の出ているモニター、真っ黒く何も写さないメインカメラ、止まってしまった空調機器、コックピット内の照明が落ちているのか薄暗かった。微かだが外の音を拾っているマイク。

 コックピット周りを見ても置かれた状況は最悪だった。俺が目覚めた音は、画面の割れたモニターがスパークした音だ。身に着けているヘルメットのガラス面にヒビが入っている事から、衝撃か何かで頭を打ち付けたのだろう。幸い、モニターが死んでるだけで機体自体は無事なようだった。

 次に、自身の体を確認する。視覚はコックピットが暗いのでわからないが、触覚はあるため体を触って確認を行った。痛いと感じる所は無く、湿った感じも無いため血が流れていると言うう事はなさそうだった。

 

「って、言ってもなぁ。これで動けても良い的だよな。…外はどうな状況だろうか。他の皆はどうなったのだろうか?隊長達がそう簡単にやられる事は想像しづらいけど、心配だよな。…仕方ない、危ないけどハッチを開けるか。」

 

 幸いな事に無事だったハッチは、ガコンと簡単に開いた。開いた隙間から外部の状況を確認しようと身を乗り出す。

 目に映る光景は、黒い背景に浮かぶ大量のデブリ郡だった。大小様々な大きさの岩の塊やマシンの残骸は、機体にぶつからない程度に漂っていた。レヴリアスより大きい物は無さそうだが、これだけ大量にあれば機体を隠すには十分だった。

 

「…これならデブリ達でレヴリアスを隠せるから一先ず安心か。…さっき確認した時間が正しければ、俺は2日は気を失っていた事になるな。隊長やアンジェリカは無事なのかどうかが心配だな。」

 

 辺りを一通り確認した俺は、レヴリアスのコックピットに戻りレヴリアスの機能回復に努めた。幸いクリスタル・ハートに異常は無く、計器辺りも問題ない。メインモニター周りの破損が酷い程度で機体は問題無く動くようだ。普段はシートの裏に廻っているサブモニターをメインの代わり利用すればモニター問題も大丈夫だ。

 

「良し、応急処置だけど何とか動かせるな。マップが機能していないのが心配だけど、最悪の事態は免れた。」

 

 次から次に問題が溢れて来るが、体も一先ず無事で機体も動く、なら何とでもなるはずだ。

 

「…熱源反応だと⁉どういう事だ!?さっきまでセンサーには何も反応していなかったはずなのに、どうしてだ?

 

 突然鳴り響くアラームに、慌ててサブモニターを起動させた。写っていたのは紫を基調とした見たことのある機体だった。そう、あの時光と共に別れたセリウスだ。アンジェリカの機体とは別の機体かもしれないが、情報交換出来るかもしれないな。

 

「交信しよう、…こちらアトリーム防衛暴徒鎮圧部隊所属ミスト・レックスです。アトリーム周辺の大気圏にて正体不明の機体郡に襲撃され、中破した本機は漂流し此処に流れ着いた。現在、アトリームの情報が不明であり情報交換を行いたい。応答を願う。」

 

 念の為、オープン回線で呼びかけた。が、通信から5分経っても応答は無かった。何か異常が合ったのか心配したミストは、レヴリアスからセリウスに直接乗り込んだ。ハッチは以前アンジェリカから教えて貰ったハッチの解除コードで解除した。

 結果として、漂っていたセリウスのコックピットに人

は乗っていなかった。ただ、機体事態は異常も無く、動力源が抜かれた状態である事以外は問題無かった。

 

「…他に何か無いだろうか、映像記録とか、マップとか。……無いかな?整備スタッフとかなな解るのだろうけど、囓った程度の俺じゃあ難しいか。」

 

 その後、レヴリアスに戻ったミストは状況打破の為、このデブリ郡からの脱出を試み、紆余曲折あり脱出に成功。そこで、今までデブリに際切られていた視界が晴れ、広大な宇宙空間の情報を手に入れた。手に入れた情報を元に簡易マップを作成し、レヴリアスのデータベースに無い未開の惑星を発見した。その惑星以外に行く宛が無いので、少しの心配を胸に降下した。降下先の集落にて言語がアトリームと似通っている事と此処がべザートと言う惑星だと知った。改めてデータベースで検索するもヒットする情報に惑星べザートは無かった。集落の長に滞在の許可を貰い、長に呼び出されたシェルディアの家に住まわせて貰った。集落での暮らしはとても裕福と言える物では無かったが、シェルディアやシェルディアの妹のレムのお陰で貧困には遠い生活が出来ていた。生活が落ち着いた頃に俺はデブリ郡に置いていったセリウスを回収しに向かった。レヴリアスのクリスタル・ハートの出力で無理やり大気圏を突破し、記録していたデブリ郡に向かった。回収したセリウスは集落近くの森に隠し、いつか必要になる事を思い調整を進めた。

 1年後、ベザートは滅びた。

 




その後以降は思いつかなかったのでダイジェストになりました。

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