作者の妄想大戦k      作:kanaumi

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約1年振の投稿です。色々あって遅れましたすみません。


第18話 次は九州だ

 

〜大空魔竜・格納庫〜

「おやっさん!マジンガーZとボスボロットの整備終わりました!」

「おう、ご苦労樣。お前ももう休め、大空魔竜はこのまま九州に行くって話だ。しっかりと休んどかないとばてるぞ」

「はい!皆さん、お先しまーす!」

「お疲れ様ー」

 ブリッチでの話し合いから少し経ち、大空魔竜は一度ダンナーベースに降り立った。そこで、ダイヤ君のご家族への説明等がなされた。最初、ダイヤ君のお母さんは良い顔をされなかったが、キャプテンや葵所長の説得に本人の意思に押されて、宿題等をしっかりやり、無事に帰って来る事を条件にダイヤ君は正式に大空魔竜に参加した。そして、ダンナーベースでは、西にあるビルドベースから応援を頼む連絡があった用で、大空魔竜が向かう事となった。このビルドベース、活動は50年前になるそうで、邪馬大王国と呼ばれる侵略者から日本を守った英雄ジーグを生み出した研究所何だとか。現在、九州を覆っている謎の結界(ゾーン)の周りが怪しい動きをしている事で、復活し新生ビルドベースとして動き出したと言う。新生ビルドベース始動についてオーブのアスハ代表がビルドベースに訪問するとの事なので、ビルドベースに着いたら挨拶にいかなければならない。

 とはいえ、それらは着いたらの話で、俺は今ダンナーベースから大空魔竜に出向してきたおやっさん達に捕まって、レヴリアスを含めて機体の整備の手伝いを行っていた。大空魔竜でも俺の地位は低い用で安心した様な、やっぱりと落ち込む様な気持ちだった。そんな複雑な心境の俺は、廊下の先で俺を待っていた甲児君とさやかさんに出会う。

「ようミスト、整備は終わったのか?」

「ごめんなさいね、私達のもやって貰って」

「甲児君にさやかさん、いえ、俺の仕事みたいなとこも有りますんで大丈夫ですよ」

「そうだぜ、ミストはダンナーベースの下っ端だもんな?」

「もう、甲児君ったら!」

「まあまあ、俺もある意味喜んでるんで」

「そうなの?」

「ええ、現金な話ですが。俺、地球に流れついたのでお金が無いんすよね。オーブ軍にいたんで多少は有りますが、まだまだ余裕が無いんですよ」

「あー、元の所の貯金もパーだもんな」

 そうなのだ、元々アトリームにあった俺の貯金は、襲撃と共に宇宙の藻屑になった。それに地球に来てからもそれほど経っておらず、オーブ軍での手当でも心許ないのだった。

「それで、ダンナーベースの下仕事なのね」

「はい、特別手当が出るので」

「貯金なぁ、ボス達にも言ってやろうか?」

「…そうね、ボス達も貯金が心許ないって言っていたわね」

「ボスさん達でも手が増えるなら歓迎ですね」

「やい、兜にさやか!勝手に俺達を労働させようとするじゃねぇ!」

「お、ボスか良いところに来たな」

「まったく良くないだわさ、兜よ〜、俺様がお前の留守の間を守ってやった恩、それを忘れたとは言わせねぇぞ?」

「さやか、何かあったか?」

「え、………ごめんなさい、覚えて無いわ」

「ガーン、兜ならずさやかまでも忘れたのかよ⁉」

「いつの話何ですか?」

「お、聞くか?あれは兜がオーブに行っている時まで遡る───」

「あー、じゃあ遠慮するわ。長そうだしあんまり興味ないから」

「私もあんまり興味ないかも」

「──事にってぇ、ちょ、それはあんまりだぜ。俺様の武勇伝をしっかりと聞きやがれ!」

「ボスさんすみません、俺も聞いて置いてなんですが、興味ないです」

「ミスト、お前もなかなか失礼な奴だな!」

「いやー、仕方ねぇよ。ボスが活躍する話少ないし」

「どういうこった!!」

 言い合いながらも廊下を歩いていた俺達はレヴリアス等が置いてある格納庫の隣の格納庫に着いた。そこには、ダンナーベース組とクラブバンカー等の大空魔竜の艦載機が置いてあった。そして、その格納庫の一角で何やら周囲を囲って鉄也さんやヌケさん達が騒いでいる。

「何だ何だ、楽しそうに騒いでるな」

「ん、ああそうそう、サコン先生がしゅみゅれーたーだっけか。それを作ってダイヤの野郎にやらせるってなって、皆で見てたんだがよ。ピュリアのやつが相手になるって言い出して、鉄也もやりたいって言って、あの騒ぎよ」

「…シミュレーターね。…でも、流石噂に聞くサコン先生ね。あれを作るのって大変のはずよね」

「ああ、データが膨大にいるからな。ダイヤにやらせるってんならあのガイキングだろ?事前にある程度データが有ったろうが、大変なのは変わんねぇな」

「確かに、アトリームにも一応合ったけど、一機制作にも時間がかかるとか」

「まあ、機体もだが、環境データが大変だろうよ」

「おーい、ムチャ、ヌケーどうなってやがる?」

「あ、ボスーダイヤの奴がピュリアの姐さんを押してるぜ」

「ボスも見ましょうよ〜」

「おう、見せろ見せろ〜」

 そう言って、シミュレーターに向かうボスに続いて俺達も向かった。状況は聞いた通りで、ダイヤ君の乗るガイキングがピュリアさんの乗るスティンガーを追いかけていた。

「あ、待て、この!」

「おら、どうした。巨人に選ばれた奴の実力はこんなものか?」

「まだまだ!っと、危な!」

「良く避ける!でも、追撃だぁ!!」

 スティンガーから放たれるデスパーサイトを横に回避するガイキング。が、それを読んだスティンガーから追加のデスパーサイトが直撃した。幸い、ガイキングの装甲で耐えているが、装甲を関通する威力の高い攻撃だったら危ない状況だった。

「くぅっぅ、まだだ、まだ、行けるっ!!」

「良く吠えた!でも、まだ足りねぇ!」

「うわアァぁ!!」

 直撃の硬直で動けないガイキングに、更に追加のデスパーサイトが降り注ぐ。だが、何とか動いたガイキングが盾でそれを防ぐ。が、それが罠だった。ガイキングは盾でスティンガーを見失ったのだ。そして、スティンガーは隙だらけのガイキングの土手っ腹にミサイルを叩き込んだ。ミサイルの一撃で、勝負は決した。

 

「うっし、あたしの勝ちだ!」

「オオオオオ、姉御の勝ちだァァ!」

「オオオオオ!!」

「ゴウちん、あれはどうなったの⁉」

「ああ、…後で教える」

「え、うん」

「ピュリア、見事だったわよ」

「うおぉ、何か燃えて来ました!次は、俺とやりましょう!」

「疲れたから今度な」

「おう、おめっとさん!」

「ガイキング相手に凄いわ」

「へっ、あたしの腕にかかればこんなもんよ!」

「おめでとさん、スッキリしたかい?」

「…まあ、な。でも、違う心配が出来たぞ」

「ま、それはおいおいだな。昨日の今日で人は強くならんからな」

「フン」

 

「がー、負けたー!!」

「フフ、経験の差が出ましたね。ダイヤ君に今足りないのは経験ですかね」

「サコン先生、もっとこれ使って良い?」

「ええ、他の皆さんの機体も順次入れて行きますので、訓練に使用してください」

「よし、えーと、誰かやりませんか⁉」

「おっと、なら俺がするぜ!」

「あなたのガンナーのデータはまだでしょう」

「いえ、ダガーLでもやって見せます!」

「……はぁ、大丈夫かしら」

「あー、性能差は有りますね、はい」

「行きますよ!」

「おう!」

 再び、シミュレーターを起動させる2人、勝負の結果はダガーLが善戦するも、ガイキングのザウルカイザーに足を飛ばされ、ビームライフルでは装甲を貫通する威力は無く、そのまま倒されてしまうのだった。

 

〜???〜

「…フフフ、ついに我等の憎き結界(ゾーン)が崩れ始めておる。…とても長かった、だが、それもすぐに終わる。壱鬼馬、壬魔使、阿磨疎、進行の準備は良いか⁉」

「ハッ、結界の隙間から魔愚羅を行かせ、下調べを行っています」

「しかし、全軍で攻めずでよろしいのでしょうか」

「そうですよ、外の戦力もたかがしれてるでしょう」

「ダメだ、我らが何故これ程足止めをされたと思っておる。憎きジーグの力だ。そして、黒き巨人と金の生命体だ。それに、外は時代が進んだのか見たことの無い兵器も見える。まずは、戦力を把握せねばならん。判りさえすれば、全軍でせめて終いだ」

「おお、素晴らしい!」

「では、まずは魔愚羅で結界(ゾーン)の外周を攻めますぞ!」

「フフフ、ハハハ!!待っていろ、ジーグよ!」

 

 

 


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