作者の妄想大戦k      作:kanaumi

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第7話 擬態獣掃討作戦 ④

 

 

 作戦開始から一時間半が経過した。作戦開始時よりは擬態獣の数も減ったのだが、まだまだかなりの数が日本に向けて進行している。戦闘開始から一時間を少し過ぎた辺りから、補給を受けなければならない機体が徐々に出始めた。そういう機体は補給を受けてまた出撃する、という流れをキャプテン・ガリスの指揮の元で行ったいた。しかし、戦いが長くなるに連れて補給が追いつかない状況が出始めた。そこで、各エリアで戦っていた、機体を大空魔竜の近くまで呼び戻し、急いで補給が必要な機体とまだ大丈夫な機体に再編成を行った。俺はまだ大丈夫だったので補給を受けていないがマジンガーZやバルトフェルドさんのムラサメは補給が必要だったため、大空魔竜に戻った。

 

「猿渡さんは大丈夫何ですか?」

「ああ、まだな。それに俺まで抜けたら戦線が維持出来なくなるだろう。」

「やっぱり、そうですよね。……しかし、減りましたね。」

「ああ、残ったのは俺、ミスト、ボス、リーさん、ヤンマさん達だけだからな。前線だけじゃ無く後ろもだいぶ減ったな。」

「甲児君やバルトフェルドさん、鉄也君も補給組ですからね。」

 今回の作戦に参加した機体は、オーブからレヴリアスとムラサメ。ダンナーベースからは、ゴーダンナーとGガンナー。光子力研究所からは、マジンガーZとダイアナンAとボスボロット。大空魔竜隊からは、作戦の母艦として大空魔竜、スティンガー、サーペント、クラブバンカーが参加している。作戦開始前から、前線の戦力の薄さについて作戦会議の時に参加した人達から言われていた。その対策として、マジンガーZとゴーダンナーで前線を抑えて、レヴリアス、ムラサメ、スティンガーが中距離から援護して、後方からGガンナーなどが波状攻撃を仕掛けるとしていた。だが、擬態獣の数が予想より多くいたためこの作戦では、抑えきれず日本に被害が及ぶため、少数で小隊をいくつか作り対応していた。しかし、それでも時間がかかり補給しなければいけなくなった。しかも、補給が必要な機体の中にマジンガーZも入っていたためにより厳しかった戦力がさらに厳しくなったのだった。

 

 

「セヤッ!ハッ!トリャッ!!」

 ゴーダンナーがパンチとキックで擬態獣を倒して行くが、擬態獣は絶え間なく押し寄せて来る。

「ステアード、ガンモード!そこだ!まだまだ行くぞ!スラッシュモード!セイッ!ヤァッ!」

 ステアードを打ちながら擬態獣に接近し、モードを切り替えて擬態獣を切り上げ、返しの刃で切り下ろした。

「グールヴァイン・バスター、シュート!!」

 更にそこから両腕の砲身を展開し、海面に向かって打ち込んだ。その衝撃で数匹の擬態獣が吹き飛んだが、擬態獣はまだまだ押し寄せて来た。

「クッ、きりがないですよ、猿渡さん!」

「諦めるな!空中で戦えるのは、お前だけなんだ!遊撃のお前が崩れたら一気に劣勢になるんだぞ!」

「補給組はまだなんですか!?」

「ああ、まだ連絡は来てない。だが、いずれは駆けつけてくれる。それまで持ちこたえるぞ。それとも、限界か?」

「いえ、機体はまだ動くんですけど、このままだと弾倉が尽きそうですね!」

「じゃあ、後退するか?」

「嫌、大丈夫です。」

「フッ、ならやるぞ、ミスト!補給組が帰って来るまで!」

「はいっ!」

 

 

「猿渡さん!そっち行きましたよ!」

「わかっている!」

 あれから数十分経ったが、補給組はまだきていないが擬態獣は、相変わらず押し寄せて来ている。

「ミスト!」

「はい!」

 猿渡さんから擬態獣が放り投げられる。

「ヤッ!」

 投げられた擬態獣を猿渡さんに向けて蹴り落とした。

「ナイスパスだ!」

 猿渡さんは、俺が蹴り落とした擬態獣をアッパーを食らわせた。

「どんどん行きましょう!猿渡さん!」

「よし!次だ!」

 いまだに補給組は来ていないが猿渡さんと協力して着々と擬態獣の数を減らして行った。

 しかし、時間が経つに連れて機体の状態もパイロットの体力も限界に近づいていた。

「ミスト!そっち行ったぞ!」

「……」

「ミスト!」

「…あっ、はい!」

「大丈夫か!」

「す、すいません…」

 まずい、ぼーっとしてた。くそっ、そろそろ本気でヤバい!

「フンッ!」

 猿渡さんが俺の方に来ていた擬態獣を蹴り飛ばした。

「後ろにいるか?」

「…いえ、まだ行けます。」

「そうか、無理はするなよ。」

「はい!」

 その後も、擬態獣を倒しているが補給組はまだ来ていない。しかも、この海域にいる擬態獣が集まったのか更に数が増えたのだ。数が増えた擬態獣の猛攻に押されて、徐々に被弾数も増えて来た。

「チッ、どんどん沸いてくるな。」

「まだ着ませんね。」

「もしかしたら、後ろでも何か起こったのかもしれないな。」

 確かに、この量だ自分たちだけでは対処しきれなかった所も有るだろう。

「戻りますか?」

「いや、今戻ったら余計にダメだ。俺達は皆が来ることを信じるしかないだろう。」

「わかりました……」

 耐えるしか無いのはわかってる。けれども長時間の戦闘でこのまま戦艦に戻ってしまいたいという気持ちも強くなって来ている。…多分、猿渡さんも同じだろう。機体の状態もパイロットの体力もあまり長くは持たないだろう。

「急いでくれよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 補給組

「整備班、あとどれくらいだ?」

「あと十分は必要です。」

「出せる機体は?」

「Gガンナーとスティンガーなら出せます!」

「マジンガーZはまだなのか?」

「はい、エネルギーの方はいいんですが、装甲の方がまだ直りきっていないんです。」

「そうか、出来るだけ急いでくれ。前線もそろそろ限界だろう。」

「了解です。キャプテン!」

 

「フゥ、」

「厳しいですね。」

「ああ、前線もゴーダンナーとレヴリアスだけで押さえているようなものだ。」

「はい、さすがにボスボロットやクラブバンカーでは厳しいものが有りますからね。」

「文句を言うつもりが無いが、オーブからの戦力がもう少し欲しかったな。」

「そうですね、バルトフェルドさんやミスト君も頑張っ てくれているけど、正直足りないですね。」

「ああ、これだけの数だ、どうしても質よりも数が欲しくなってしまう。」

「そうですね…」

「頼む!もう少し耐えてくれ!」

 

 

 

 

 

 

 


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