赤龍帝は中二病【完】   作:吉田さん

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一巻終了。
中二成分及びギャグ成分少なめでお送りいたします。残酷な描写多数含む割とシリアスな回です。苦手だという方はブラウザバックの方を。




オルレアンの聖女と幕引きと

ジャンヌ・ダルク。

オルレアンの聖女とまで謳われたフランスの英雄。彼女は農家に生を受けた後、神の啓示を受けたとされフランス軍に従属。百年戦争などの大戦を軍を導く事で勝利を収めた彼女は正しく、フランスの誇る英雄だった。

 

だが、とある事をきっかけに彼女は異端認定を受け、刑として火炙りに処されその生涯を閉じた。

散り様でさえ、聖女の名に恥じることないまま――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『神器(セイクリッド・ギア)』を、抜き取る?」

 

『ええ。奴らはそう言っていたわ』

 

一誠が学園の裏の支配者、生徒会との対談を終えてから約二時間。

挙動不審な松田たちを怪訝に思いながらも帰宅した一誠は、ジャンヌと連絡を取っていた。そこでジャンヌに伝えられた情報に、一誠は思わず懐疑的な声音を発してしまう。

 

神器(セイクリッド・ギア)』。詳しくは一誠も覚えていないというか聞いてすらないが、能力者を能力者足らしめる要素だと解釈している。

 

一誠は勿論、曹操やジャンヌ他幹部陣、『セフィロト』の面々全てが、それを所有している。……それを、抜き取る。それはつまり、普通の人間に戻すという事だろうか。

 

「……それが、アーシアの闇が薄れていた理由か?」

 

仮にアーシアが能力者である事により迫害されていたとして、能力者じゃなくなると言われれば、どうなるだろうか。絶望しかないと思い込んでいた世界に、希望を見出せた人間は、どうなるだろうか。

これからは能力者ではなく、普通の人間でいられるから、アーシアは闇を垣間見せながらも、それでも笑っていられたのだろうか。

 

これからの人生に思いを馳せて、笑顔を浮かべていたのだろうか。

 

考え込む一誠に、しかしジャンヌは浮かない顔のまま告げる。

 

『……イッセー。落ち着いて聞いてちょうだい』

 

「……?」

 

真剣な眼差しで、ジャンヌは口にする。

 

『神器を抜き取られた者は――死ぬ』

 

「……」

 

一誠の中の時間が、止まった。

 

その一言を理解するのに、どれだけの時間を要した事だろうか。

 

喉が干上がっていくのを自覚しながら、一誠は何とか言葉を紡いだ。

 

「なん、だと?」

 

『教会に不良神父がいてね。彼から色々と聞き出したのよ』

 

「……」

 

『そしたら、儀式とやらの事をペラペラ喋ってね』

 

曰く、神器は人間の魂と密接に関係しているらしい。

高度な術式なら兎も角、今回行う儀式はあまりにも杜撰。故に神器を抜き取ると同時に、アーシアはその命を散らす事になるだろう、と。

自分を襲ったあの女は『組織』の中でも末端らしく、更にアーシアの件に関しては上の命令でもない。

あの女――レイナーレは『組織』のトップのお眼鏡に叶う者になるべくアーシアの神器を抜き取り、崇高なる存在になろうとしている。

 

「……」

 

ジャンヌが言葉を終えると同時に、一誠の身体から怒りに呼応するかのように真紅のオーラが滲み出す。――が、それも一瞬。深く息を吐くと同時に、滲み出ていたオーラは霧散した。

 

「……ちっ」

 

怒りのまま力を解放したい想いを強引にねじ伏せながら、一誠はジャンヌの言葉をひとつひとつ丁寧に噛み砕いていく。

 

ここで暴走するのは簡単だが、その結果待ち受けているのは戦争の二文字。するとどうなるか、互いに疲弊し最終的に待つのは滅びのみ。

それだけは、なんとしてでも避けなければならない事態だった。

 

「……ふう」

 

思考はクリアに、目を瞑って思惟を巡らせる。

 

末端。それはつまり、能力者としての強度が低いということだろうか。確かに対峙した時に感じるプレッシャーは余りにも薄かったと一誠自身記憶している。

自分に足りないものは存在する場所から持ってくる理論を用いて、レイナーレはアーシアの能力を強奪しようと考えているのか。

 

高度な術式を使用すれば神器を奪い取っても死なないとは即ち、死なせずに能力だけを失くし、能力者を普通の人間にする手段を『組織』が手にしているということでもある。

 

やはり『組織』は、能力者を見つけたら直ちに殺すという主義でもないらしい。となると、やはり無駄な亀裂は失くしたい。

 

だが、アーシアを見捨てるのもまた論外だ。事が事なら一誠もその判断(見捨てる事)も止むを得ないとするが、流石にこれで見捨てるのは如何なものか。

ジャンヌも報告しに来た辺り、何か思うところもあるのだろう。……彼女がジャンヌ・ダルクの魂を受け継いでいるのも、無関係ではあるまい。

 

「…….ジャンヌ」

 

『ええ、任せてちょうだい』

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

教会地下奥の十字架に磔にされている少女を見て、ジャンヌは近いようで遠い誰かの事を脳裏に浮かべていた。

 

普通に生きる道もあったというのに、当たり前を過ごす未来があることを知っていたというのに、自ら望んで戦地に飛び込んだ一人の少女。

 

剣を握り鎧を身につけ、旗を持って最前線に居ることを望んだ少女。

 

そうした結果信じた者に裏切られ、あらゆる者に弾劾され、その身を焦がされ幕を閉じるというのに、その事すら受け入れてしまう愚か者。

 

罵詈雑言の嵐に包まれながら死ぬ瞬間ですら、主に対する清廉な祈りを胸に抱いたオルレアンの聖女――ジャンヌ・ダルク。

そんな彼女の魂を受け継いだからか、ジャンヌ・ダルクのものと思われる記憶を夢で見た事は何度もあり、その度に「どうしようもない莫迦」だと悪態を付いていた。

 

だからだろうか、

 

 

 

『ジャンヌさん。私、友達が出来たみたいで嬉しいです』

 

 

『えへへ、初めてお花屋さんに来てしまいました』

 

 

『主に私の想いは、届いているはずですから』

 

 

 

自分の未来を知ってなお抵抗する事なく笑っているアーシア・アルジェントに、ジャンヌは腹が立って仕方がない――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

 

 

 

神器を抜き取る儀式の開始直前に、ジャンヌは動き出した。アーシアとレイナーレの間に割って入るように、壇上に躍り出る。

 

「……? なんのつもりかしら」

 

「ジャンヌ、さん?」

 

ジャンヌの行動に怪訝な顔をするレイナーレと、呆気にとられたような顔をしてしまうアーシア。

レイナーレの方は無視し、ジャンヌはアーシアの方へと肩越しに振り返る。その顔には、見る者全てを安心させる聖母が如き笑顔が浮かべられていた。

 

「……ジャンヌ、さん」

 

ジャンヌ。いや、聖母は口を開く。

 

「アーシアさん――あなたはバカですか?」

 

「はうっ!?」

 

「アーシアさん。っていうかアーシア。あなたは本っ当に莫迦よ莫迦、大莫迦」

 

ずんずんと擬音が付きそうな動きで近づき、アーシアの頬を掴んで引っ張る。……なんたる事か、餅のように柔らかい。更に怒りが湧いたのかイイ笑顔のままジャンヌは口を開く。

 

「聖女だかなんだか知らないけど、アーシアはヒヨッコよヒヨッコ。……勝手に死ぬなんて、許さないわ」

 

「え、えっと」

 

困ったような笑みを浮かべるアーシアを無視し、ジャンヌはレイナーレと向かい合った。

 

「あなたは黙って見ていればいいわ。私の活躍をね♪」

 

茶目っ気たっぷりにそう言うジャンヌの背中を、アーシアは呆然としながら眺める事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まさか、裏切るつもり? ジャンヌ」

 

これからというところで入った邪魔に苛立ちを隠せないのか、レイナーレは吐き捨てるように言った。

 

「裏切るもなにも、仲間になった覚えもないけれど?」

 

そんな彼女の様子に何を言うもなく。返答とばかりにジャンヌは見るもの全てを魅了するかのような微笑みを浮かべた。

 

「――――ッ!?」

 

途端、レイナーレの背筋が凍りつく。

その笑みに、何とも言えない悪寒を感じたのか。咄嗟にレイナーレが動き出そうとする寸前、ジャンヌは右手を頭上に掲げその名(能力名)を口ずさむ。

 

「――『聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)』」

 

言葉を言い終えるのと、何かが斬れる音がしたのは、どちらが速かったのか。――銀色の閃光が、レイナーレの付近に走った。

 

「………………えっ?」

 

何が起こったのか理解出来ないのか、レイナーレは間抜けな顔を晒しながら、何処か呆けた声を上げてしまう。

しかし何か感じるものはあったのか。ゆっくりと、違和感を覚えた部分へと視線を送る。

 

 

 

そこには、あるはずのものが、なかった。

 

 

 

肘から先が、包丁でスライスした野菜のように綺麗に切断されていた。

更に視線をずらせば、そこにはつい先ほどまで自分に付いていたはずのものが、床に転がり落ちている。

 

 

「……ぎ、」

 

数瞬の末、止まっていた時が動き出したかのようにレイナーレから噴水が如く溢れ出す赤い飛沫(しぶき)が、教会の床に滴った。

 

「ぃ、」

 

溢れ出すそれを見て、漸く我が身に何が起こったのか脳が理解したのか、レイナーレの身に突如猛烈な痛みと熱が襲いかかる。膝から崩れ落ち、蹲りながらレイナーレは口を大きく開いた。

 

「ぎぃぁぁぁああああああああああああああああああああっ!!!!!??????」

 

震え上がる絶叫。鳴り響く咆哮。

予測の及ばない事態に、レイナーレは真っ赤に染まった目を見開きながら痛みを訴えることしか出来ない。

 

「て、手!? わ、わわ私の手がぁぁああああああ――――ッ!!?」

 

尋常ならざるレイナーレの声に異常を察知したのか、遅れて他の『はぐれ悪魔祓い(エクソシスト)』が壇上に現れ出た。

悪魔祓いという職業故か、血を見て動揺する事こそなかったが、彼らの顔には信じられないといった表情が貼り付けられていた。

 

「れ、レイナーレ様!」

 

当然だ。彼等悪魔祓いは弱くはないが、その強さは堕天使による加護に依存する。つまり、主たる堕天使よりも格段に弱いのだ。

しかも、レイナーレは中級堕天使程度の実力は有している。そんな彼女が、こうも醜態を曝すなど彼等には信じられない事だった。

 

「貴様ァッ!!」

 

裏切り者には粛清を、とばかりに一人の『悪魔祓い』がジャンヌに向かって勢いよく飛び出した。

悪魔祓いは本来、神の加護を受けて戦う戦士だ。それがはぐれとなると堕天使の加護を授かることになるのだが、何れにせよ加護を受けた悪魔祓いの戦闘力は飛躍的に上がり、常人のそれとは大きく異なる。

 

更に、悪魔祓いの手には悪魔祓い御用達の『光の剣』が握られており、ただの人間なら抵抗する間もなく殺されるだろう。――だが、相対する人間は普通の人間ではなかった。

 

『セフィロト』の幹部、ジャンヌ。その実力が並大抵のものであるはずがない。

 

「………………ぁ?」

 

悪魔祓いが、剣が空気を切り裂くような音を耳朶にした時には、もう既に終わっていた。

一瞬のすれ違いの後に、悪魔祓いの視界が斜めにズレる。それが自身の胴体が下半身と分かれた事によるものだと気付く事もなく、悪魔祓いは白目を剥いて意識を失った。

 

「なっ――」

 

刹那の出来事に、悪魔祓い達に動揺が走る。

先ほどまで無手だったジャンヌの手には、血に濡れた聖剣が握られていた。存在するだけで感じる、自分達とは格の違う聖なる波動に、悪魔祓い達の顔は自然と引き攣っていた。

そんな彼らを無視し、ジャンヌは笑みさえ浮かべながらポツリと言葉を漏らした。

 

「確か、神父は雇われ傭兵みたいな感じよね。――なら、殺しちゃっても構わないかしら♪」

 

悪魔祓い達の身体が、ビシリと硬直する。メデューサの視線に射抜かれた有象無象が如く、彼らは指先一つ動かす事すら叶わない。

顔は青褪め、戦意が喪失する。そんな彼らを見ながら、愉しそうにジャンヌは嗤う。

 

「ふふっ。次は誰かしら? 取り敢えず、一番近いから――」

 

ジャンヌが言葉を言い終える前に、床を突き破って現れた聖剣に悪魔祓いの身体は貫かれた。

 

「あなたね……って、もう終わっちゃった」

 

その光景を見て、一斉に悪魔祓いが動き出す。ジャンヌから背を向け、皆が恐怖を顔に貼り付け教会の外へ逃げようと剣を捨て走り出した。

 

「ひ、ひぃぃぃいいい!!!?」

 

「こ、殺されるっ殺されるぅううううう!!!」

 

「ふ、ふざけるな! ふざけるな! こんな、こんな事になるなんて知らなかったぞ!!」

 

「お、俺はもう知らねぇ! 勝手にくたばってろ烏が!」

 

 

 

 

 

 

 

 

喚き散らしながら去っていく悪魔祓いに冷たい視線を送りながら、ジャンヌは溜息を零した。

 

「絶対に殺さずにってのも、面倒よね」

 

凄まじい勢いで血が流れていたり、胴体が見るからに分断されたりで悪魔祓いはジャンヌが彼らを殺したと思ったようだが、彼らは一人として死んでいない。

虫の息だが、ゲオルグがなんとかしてくれるだろう。

ゲオルグは頼りにされる男なのだ。それより、とばかりにジャンヌは視線を横に流す。

 

「……はあ、戦意を失っていてくれたら捕縛が楽だったのだど」

 

幽鬼のようにゆらりと立ち上がる女、レイナーレ。その眼に恐怖の色は感じられず、むしろ一層殺気立っているように感じた。

 

「……ふざけないでちょうだい。下等種族風情が……ッ!!」

 

下等種族とはまた、不思議な見下し方である。もしや精神病を患っているの(中二病)ではないか、それはお気の毒に。若干暖かい目をしながらも、ジャンヌはレイナーレと向かい合った。

 

「その傷でどう戦うのよ。別に殺しはしないわよ? 降参するなら今のうちなのだけれど」

 

「こんな傷……、そこにいるシスターの神器を抜き取ればどうにでもなるのよ……ッ!!」

 

「……」

 

そこまで驚異的な回復力を有しているのか、アーシアは。

流石にジャンヌの顔が引き攣った。時間をかければ可能そうな人物はいるが、流石にすぐ様戦闘に移れそうなほど驚異的な回復力ではない。

 

「やらせると思う?」

 

チラリと視線をアーシアに向ければ、彼女は目を回して気絶していた。このような光景には慣れていないのだろう。少し、いやかなり申し訳なく思ってしまう。

 

「ふん、先にあなたを殺すわ。さっきはうまく不意をついたようだけれど。二度も奇跡が起きるなんて思わないことね?」

 

やはり彼女は精神病を患っているのだろうか。腕を失っても割と顔色が悪くないところは褒めてもいいが、戦力差を見極める眼やら何やらが致命的だ。思わず呆れた顔をしてしまうのも、仕方のない事だった。

 

「それにそれ……『聖剣創造』じゃない。二つのレア『神器』を手に入れられれば、アザゼルさまもきっと私にご寵愛を下さるわ……!! それを思えば、腕の一本や二本。ふ、ふふふふ」

 

痛みで気が触れているのだろう。でなければこんな場面で恍惚とした表情を出せるわけがない。うん、そうに違いないと自身に言い聞かせ、剣を構えた時だった。

 

「――――ッ!?」

 

凄まじい殺気と憎悪の圧力が、ジャンヌに叩きつけられる。

次いで、教会の扉から飛び出してくる影を視界に捉えたジャンヌは、レイナーレを無視してその影に意識を集中させる。

 

火花が散り、数瞬遅れて金属をかち合わせた音が鳴る。

下手人の身につけている服を見て、面倒なことになったとばかりに舌打ち。

 

「キミが持っているそれは、聖剣で間違いないね……っ!!」

 

「……間違ってはないけれど、能力で作ったものよ?」

 

「……そうか。けど、聖剣には違いない。少しだけ付き合ってもらうよ……っ!!」

 

互いに同時に距離を取り、床に様々な属性の剣を生やす。

睨み合いが続き、前身を前のめりにした時、

 

「――やめなさい、祐斗ッ!」

 

「――落ち着け、ジャンヌ」

 

互いの主が、彼らの目の前で展開された魔方陣から現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

結論から言うと、レイナーレは一誠とジャンヌの目の前でリアス直々に粛清された。

跡形もなくなる『消滅の魔力』の波動に、さしもの一誠も少しだけ目を開いていた。

まあ結局のところその後朱乃の口にした『紅髪の滅殺姫(ルイン・プリンセス)』という二つ名に全て持っていかれたのだが、詮無き事である。

 

ジャンヌの持つ聖剣を見て顔色を変えた木場に関しては、リアスと二言三言交わしてからはなんとか平常心を保っている。

 

アーシアに関しては、処遇を聞いてから改めて考慮するとの事。一応、一誠とリアスの間で話し合いが行われる予定だ。

 

何はともあれ、事態は一旦の収束に向かっていた。

その事に安堵の表情を浮かべながら、リアスはどこか呆れたように一誠とジャンヌに視線を合わせた。

 

「それにしても。まさか神器使いが二人も一緒に行動しているなんてね。……片方は『神滅具』持ち。ねえ、二人揃って私の眷属にならない?」

 

「組織』の傘下に入るのは、あまり好ましくない。対等な関係でありたいと思っているが故に」

 

「……まあ、わかってはいたけれども」

 

それにしても、『組織』とはなんなのかとリアスは思う。実に面倒な言い回しだな、とも。

何か意味のある事なのだろうか。

思案に耽るリアスの様子を横目に転移の魔方陣を展開させながら、一誠は「ああ、そういえば」と口を開いた。

 

「『組織』の長に伝えておいてくれ。何れ話の場を設けよう、と」

 

ちょっとトイレ行ってくる、みたいなノリでとんでもない事を抜かした一誠に、リアスの身体がピシリと固まった。

 

「では、また会おう。セカンドオーナー」

 

ばいば〜い、と手を振るジャンヌの姿を見て漸く思考が追いついたのか、慌ててリアスはまくし立てる。

 

「ちょ、待ちなさい!? 赤龍帝からの魔王さまの呼び出しってそんな軽く(おこな)っていいものじゃない気がするわ! ほら、一度落ち着いて!」

 

「……リアス、もう彼は行ってしまいましたわ」

 

「……ぐすん」

 

 

 

 

 




中二成分が少なめだと書きづらくて仕方がない。
中二成分を補給するためにベン・○ーを用意してなんとか更新できました。皆さんも中二成分を補給する時はベ○・トーをお勧めします。○ン・トーですよ、ベン・トー。
一誠くんもスーパーで狼なってますよ(さり気ないネタバレ)

誤解を生まれるとあれなので始めに言っとくと焼き鳥はやりません。赤龍帝を自陣に引き込めてないのに御家騒動なんて悠長なことやれませんよね。
……いやなんかやれそうだなあのシスコン魔王なら(戦慄)

そしてまさかのレイナーレ中二病説。確かにカラスの羽を生やす人間なんて中二病でしかない。おのれ中二病!!




Q.ジャンヌの怒り少なくね?
A.ジャンヌの怒りはアーシアというかアーシアを見て脳裏に過ぎる聖女に向いています。
ジャンヌは割とドライな性格をしてるので、これアーシアが聖女っぽくなかったら多分何もない。

Q.アーシアの一誠との恋愛フラグは…。
A.これで建ってたらもうなんか一誠くん凄いですねコワイヨ。


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