輝け!イチ・ニ・サンシャイン‼   作:N応P

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第20話 あの日の花火を忘れない

 

 

 夏休み。一年で最も暑く過ごす日が多くなり、一年で最も熱く遊ぶ日が多くなる日である。

 Aqoursの練習も多くなり、俺のやることも多くなった。

「まー君お水ちょうだーい」

「はい千歌、水」

「あ、水がない」

「曜ちゃんと替えをよういしないと」

「ふふっ二人とも」

「梨子も体をしっかり休めて」

「この暑さは堕天使の敵」

「わかってるならその黒い布を被るな善子」

「はいルビィちゃん水分をしっかり取るずら」

「ありがとう花丸ちゃん」

「水分もいいけど塩分も取ってね」

「Oh、誠がすごい。まるでダイヤね」

「そうだね。これまではダイヤが指揮とっていたからね」

「なんですか、二人ともわたくしの悪口ですの」

「まさか、ダイヤを誉めているのよ」

「ありがとねダイヤ、これまでもこれからも」

「て、照れることを言うのですね」

「はい、3年生の3人も恥ずかしいことを言ってないでしっかり水分と塩分、体を休めてね」

「う、ありがとうございます」

 顔が赤くなってるダイヤさんにタオルと水分を渡す。

 これで全員に水分とタオルを渡したよね。

「ねぇ、まー君なんかこれまでよりやる気になってない?」

「やる気?普段と変わらないら」

「いやいや、なんか違うよ」

「もしかしてこの後祭りがあるから?」

「そうだよ曜ちゃん祭りだよ、沼津の夏祭り」

「まさか千歌ちゃん忘れてた?」

「ははっ、実は忘れてた」

 千歌の笑いにダイヤさんが説明する。

「今日は沼津でおこなわれる大きなイベント、沼津夏祭りでわたくしたちAqoursがライブをおこなうのです。このライブが成功したらさらに知名度も上がり廃校を阻止することができますわ。なのにこの大事なことを忘れるとは何事なんですの!」

「うー」

 ダイヤさんの怒号にしゅっんと小さくなる千歌。

「まぁまぁ、今日のライブを頑張って成功させよう。そしたら明日は皆で祭りを楽しもう」

「やったー、千歌ね焼きそば食べたい!」

 果南姉が間に入りダイヤさんをなだめる。そんな中千歌はすぐに元気になりヨダレをを垂らしていた。

「誠さんはなにか祭りで食べたい物はありますか?」

 梨子が質問しながら水渡してくれた。礼を言ってもらう。

「祭りねー、俺あまり祭りで食べ物は食べないな。いや、あれは食べるな」

「あれ?」

「うん。ああ、東京じゃないのかあれは」

「あー、東京には無く沼津にはあるものってあれのことね」

「え、鞠莉さんはわかるの」

「うーんマリーだけではなく梨子以外のAqours皆なら知ってるものね」

「私以外は知ってる……私は仲間外れ、なにもない私ははっははっ」

「あー梨子ちゃんが壊れた!」

「まー君、梨子ちゃんに謝って!」

「梨子ごめん!大丈夫、梨子には可愛さと素敵なピアノの演奏があるだろ!」

「か、可愛い……まぁ、それほどでも、あるけど」

「「梨子ちゃん……」」

「はっ!大丈夫です。少し暑さにやられただけなので」

「そっか、ほら水分とタオルで頭を隠して」

「はい。ありがとうございます」

「あと、さっきはごめん。祭りでちゃんと教えるから」

「できれば奢ってくれると嬉しいです」

「う、うん。わかった」

 

 

 

「なんか、まー君と梨子ちゃんがなかいいね」

「前まではよそよそしいって言うのかな一歩引いた感じだったのに」

「この前二人でなにかあったのかな?」

「そうかもね。……うーん、負けてられないな」

 

 

 

「さぁ2年生方休憩も終わりですよ。最後の確認をしますわよ」

「「「はーい」」」

「誠さんは確かこの後は祭りの役員の方と話しがあるのでしたね」

「そうだった、忘れてた」

「大丈夫ですの、心配ですわ」

「心配しないでくださいダイヤさん。強いスケットを呼んでありますから」

「スケット?ですか。それはわたくしたちが知ってる方で?」

「えーと、善子は知ってるね」

「え、ヨハネだけがしてるリトルデーモン」

「違うずら。善子ちゃんが知ってる人って誰だろ」

「まぁいつか紹介す「今すぐ紹介してくれてもいいんだよ」」

「あっ!あのときの!」

「やっほー、善子ちゃん」

「ヨハネよ!」

「あなたはせ――」

「聖来姉!なんでここに?」

「誠ちゃんが遅いから来たんだよ。さぁ時間がないから行くよ」

「あ、ちょっと、それじゃまた後で。聖来姉引っ張んないで!」

「慌ただしいね誠は」

「鞠利さん。成る程そういうことですか」

「ふふっ、さて始めましょダイヤ」

「そえでしたね」

 

 

 

 

 

 聖来姉の運転する車で沼津へ。

 沼津ではすでに祭りがおこなわれ、楽しんでいた。

 役員と話の場は善子の家の隣のホテルが役員のテントが立っていた。

「今日ライブをすることになっています浦の星女学院の者です」

「ああ、待ってました。こちらで話しを」

 役員に連れられホテルの一室に通された。

 詳しい話しは聖来姉が役員と話しをする。

「今日は沼津の祭りが新しい一歩を歩むんですね。沼津は人口の流出が年々増えているので今回のことで少しは良くなるといいのですが」

 確かに今回の祭りはこれまでないことをおこなおうとしている。今確かにスクールアイドルは人気である、いくつかの学校はその影響で生徒人数が増えた場所もある。町もそれを使い人を集めたいと思うところだろう。

「そうですね。ですが彼女たちは学校のためにやっているのです。大人の事情で彼女たちを利用するのはやめていただきたいですね」

 聖来姉は役員に冷たく言い放つ。

「それは、確かにそうですね。失礼な言い方をしました。謝ります」

 少し息が詰まる空間になったが話しは終わり、外に出る。外は少し青から赤に変わっていた。

「驚いたよ、まさかあそこまで考えていたなんて」

「そう?私の大切な人がいる場所だから守りたいと思っただけだよ」

「ありがとね。聖来姉」

「ふふっ、どういたしまして」

 俺の顔も今は少し赤いと思う。

 

 

 

 

「もうそろそろだ。緊張してきた」

「千歌が緊張するとは珍しいことがあるんだな」

 

「緊張を解く魔法の言葉を教えようか?」

「わかるよ、ヨーソローだろ」

 

「結局わからなかった。東京にない祭りの物ってなんだろう」

「梨子はまだ考えてたのか。はい梨子と同じ名前が入るさくら棒」

 

「今日はいつもとは違う祭りずら」

「いつもと違うってワクワクするね」

 

「ふーいつもよりお客がいっぱい」

「大丈夫ルビィさんはこれまで頑張ってきたから」

 

「今日はヨハネのためにたくさんのリトルデーモンが来てくれた」

「なにがヨハネのためだよ、お前も緊張しているのか?」

 

「まさかこんな場所で踊るなんて考えたことなかった」

「そうだね、俺も驚いているよ」

 

「いつもと違う場所、いつもと違う空間。素敵」

「今の鞠莉さんも素敵だよ」

 

「今回の事といい、これまでの事といいありがとうございます」

「なんですか、まだこれからも俺は手伝いますよ」

 

「さあ、皆行こう!」

 千歌の言葉にうなずく皆。

 

「皆頑張ってきて、しかっり見てるから」

 俺の言葉に皆は、

 

「「「「「「「「「行ってくる」」」」」」」」」

 笑顔で振り向いてくれた。

 彼女たちはその後沼津の花火より綺麗な踊り、今日のことを忘れない。

 これからも俺は彼女たちを支える。

 

 




お待たせしました!やっと書き上げました新作です。
今回はあの感動回沼津の夏祭りでのライブです。
沼津の夏祭りは2日おこなわれます。今回の話しは1日目、2日目は善子誕生日回を読んでくれると今回の話しがさらに楽しくなると思います。

そして今日は自分の誕生日なのです。4月始めのほうのため祝ってもらえることが少ないこの人生。
ですがなんと伊豆箱根鉄道に新しいラッピング電車が走る日が今日なんてなんて奇跡なのでしょうか!あー、三島から電車に乗って気まぐれに降りて写真撮りたいですな。6月になったら紫陽花と一緒に撮りたいです。

次回からは夏休みの話しがメインになり、少しずれましたが東京に行く話しを作っていきます
どうかこれからの話しに期待していてください。

それでは今日はこの辺ではまた会いましょう

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