夏真っ盛りなんですけどね。
色んな幕間がありますが、掛け次第「時は戻って秋…」とかやります。
多分話には関係ない話を書くと思いますので。
何かあっても辻褄は頑張って合わせます。
では、どうぞ。
「カップル限定聖セントクリスマス……ねえ」
「あ、古市さん」
「ちしょーだ」
「あっ…山本君。久しぶり」
聖石矢魔学園生徒の山本君達カップル未満の2人が廊下の先から駆け寄ってくる。
男鹿の舎弟となった彼だが、殆ど出番が無かった。
居たんだ…と思うばかりだったが久しぶりの出番だな。
「なんすかその暖かい目。それに久しぶりって結構会ってますよね?」
「いいんだこっちの話。山本君達も出るのかい?」
「はい。知ってたんすね」
「どうせ、これをきっかけに告白でもするんだろう?それだと優勝出来ないとしづらいから今のうちにしときなよ」
「えっ!?古市さん!何をっ!」
「カズくん…」
2人は1度目を合わせ、直ぐに離す。
そして気まずそうに赤くなりながら黙りこくった。
「それじゃあね。本番では、お手柔らかにね」
「あっ、ちょっと!」
「か、カズ君……あのね…」
「ちょっ、ちょっと待ってくれ。俺から言う……好きだ!付き合ってくれ!!」
「……うん。こちらこそお願いします。私ちょっと頭悪いけど、これは分かるよ。カズ君」
「ハハッ……お前が頭悪いのは知ってるよ。そこも含めて好きなんだよ。…これからよろしくな」
「うん!」
ピローン
電子音が聞こえ、2人は音のした方を見る。
そこには古市がカメラをこちらに向けていた。
「後でケータイに送っとくからー!」
そしてすぐさま石矢魔の教室へと走っていった。
「あの人は…!」
「そういえば……ちしょー相手いたんだ…」
「大会でやり返してやる!そして優勝だ!!」
「ゆうしょーだー!!!」
教室に戻ると不良たちがお腹を痛くしていた。
どうやら、サンタからプレゼントを奪おうとしていたらしい。
そして烈怒帝瑠は初代からの鉄の掟の男作るべからずの元、冷たい態度を取っている。
それに対して俺は
「それ撤廃したらしいっすよ」
「はあ、アンタがなんでそんなこと…」
「じゃあ、聞いてみます」
そういって俺は美咲さんの電話にかける。
「あ、もしもし。美咲さん。古市です、実はですね……」
「美咲って…」
「伝説の初代の名前…」
「いや、まさか、そんな…」
「寧々さんどうぞ」
「はっ!あ、あの…初代すか!私四代目を務めさせて貰ってます寧々と……は、いや、あの……ありがとうございましたーっ!!!」
「これでOKですね」
そのあとツカツカと詰め寄り、胸ぐらを掴まれる。
「なんでアンタが美咲さんの番号知ってるわけ?」
凄んでも赤い顔しているために微笑ましい。
「え?だって美咲さんの苗字男鹿ですよ」
「は?」
「烈怒帝瑠初代総長男鹿美咲。男鹿辰巳の実の姉ですよ。ご存知なかったんですか?」
「知らねーよ!!!何だその衝撃的な事実!男鹿は?男鹿はまだ来てないの!?」
烈怒帝瑠メンバーが騒ぎたっている。
まあ、そうなるか。
初代は伝説。
二代目は留年女。
三代目がクイーン。
こうなると本当に濃いグループだな。
ガラッ
教室の扉が開かれる。
男鹿がどうやら来たようだ。
勇気をだして邦枝先輩が声をかける。
「おっ…男鹿っ、あのねっ…!」
「よー見たかこれ。サンタがくんだとよ、超ラッキー」
「2人で頑張りましょうね!辰巳さん!」
その勇気は男鹿のデリカシーの無い言葉とヒルダさん(天然)により粉々に砕いた。
流石の俺でもフォローは出来ない。
そして男鹿に話を聞こうとしていた烈怒帝瑠のみんなも固まっている。
結局下校時間になるとフラフラと邦枝先輩は帰って行った。
さて、俺も誘うか。
「オータム」
「ネーヴェですか。どうしました?ゲームでもしますか?」
「よかったらさ……俺と一緒に出ない?」
「?何にですか?」
「聖セントクリスマスに」
おやおやおやおやおやおやおやおやおやおやおや
次回をお楽しみに!