銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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二十五将 友人と聖石矢魔学園

9月1日 午前7:15

 

長い夏休みが終わり、今日から新学期が始まる。

そんな日の早朝に俺は男鹿の家にいた。

 

「転校?なんだそれ」

 

アクビをしながら男鹿が出迎える。

 

「やっぱ見てねぇか。校舎が直るまで間借りするとこに転校するって案内来てただろうが。因みに生徒は色んな高校に分散させるんだってさ。俺達が行くのは聖石矢魔学園だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

聖石矢魔学園の俺達が使わせてもらえる教室に行くと2年の烈怒帝瑠と3年の東邦神姫の3人がいた。

他にも名前は覚えていないが三学年がごちゃ混ぜになっている。

 

とりあえず座ったが既に何人かがクラス編成にケチをつけている。

確か石矢魔学園がバカばっかだから1クラスにまとめても問題無いとかそんな理由だったはず。

 

 

そんなこんなで聖石矢魔学園での生活は始まった。

 

 

心底どうでもいいが石矢魔学園の担任になってしまった佐渡原先生は1日目以外殆ど病欠で休んでしまったので割愛させてもらう。

 

 

 

 

 

 

登校初日なのだが特にイベントらしいイベントもなく俺達は下校していた。

 

「ぶぇっくしっ!!やべぇなこれは……風邪か!!」

 

「馬鹿の癖に何言ってんだ」

 

「魔界から帰ってから調子悪くてよー。ほらっ俺って意外とデリカットだろ?」

 

「デリケートな。そこを間違えてる時点でデリケートじゃねえな。つーか意外とデリカットってなんだ?妙に語呂がいいな」

 

「アホなドラマのタイトルみてーだな。メガネの外タレが意外と頑張る話とか」

 

「意外とな」

 

下校にする何時ものくだらない会話をしながら歩いていた。

 

俺は不意に後ろを見る。

そこには聖石矢魔学園の生徒である2人がいた。

1人は男鹿に憧れて舎弟になりたいと思ってる山村和也くんとその幼馴染みの藤崎梓ちゃんだ。

 

どうせ関わる事になるのだし、ここは放っておくか。

 

 

 

 

俺達は大通りから外れ近道である小道の方に入っていく。

 

そこには帝毛工業の方々が待ち伏せしていた。

 

リーダーみたいな奴が喋っていたが男鹿の蹴りで壁に頭がめり込んでしまう。

 

「うーむ……やっぱ調子悪ぃ。めり込みがイマイチだ。今日はダメだな」

 

「そうだな。いつもなら胴体もめり込むもんな」

「てめぇこら!待ちやがれ!こいつが見えねーか」

 

人だかりになり見えないところから声がかかる。

 

そこには先ほどの2人を人質にとっている帝毛がいた。

 

「……な?」

 

「な?っじゃねーよ」

 

ほらこの通り調子出ない、みたいな事を「な」の一文字ですますんじゃねぇよ。

 

「まあ、大丈夫だろ。先輩来てるし」

 

その瞬間帝毛の後ろに邦枝先輩がいた。

 

「その子達を離しなさい」

 

「へ?」

 

帝毛が振り向き切る前に邦枝先輩は壁に立てかけてあった傘を手に取り、傘で帝毛を叩き飛ばしてしまった。

 

「アンタ達こそわかってんでしょーね。今後聖石矢魔学園に手を出したらうちらがだまってないよ」

 

そこからはもう瞬殺だった。

邦枝先輩が吹っ飛ばしーの男鹿がめり込ませーので。

俺?俺は2人を守ってたよ。

ぶっちゃけやることなかったし。

 

 

帝毛の不良共を全員倒すと人質にされていた山村くんは土下座をしていた。

 

「男鹿さんっ!!どうか俺を舎弟にしてくださいっ!」

 

「は?」

 

やったな男鹿!舎弟が増えるぞ!

 

 

 




おい、やめろ
ということで、聖石矢魔編です
さっさと終わらせて悪魔野学園編に行きたいものですね
次回もよろしくお願い致します

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