銀色の契約者   作:飛翔するシカバネ

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十一将 友人の知らないところで…

「男鹿…何考えてんの?」

 

「何のことだよ」

 

「何って女王。お前の中でどんな感じ?」

 

「ああ、あいつか。あの女凄まじい強さだった。ベル坊も珍しく喜んでやがった。あいつにならベル坊も懐くぜ。そしたらこんな生活もオサラバだ」

 

諦めホントに悪いな。

無理なんだろうけど。

 

「必ずあの女にベル坊を押し付けてみせるっっ!!!」

 

「情ねぇ決意だな」

 

「ーーー……だれに何を押し付けるって?」

 

「あ、ヒルダさん」

 

「まったく貴様はいつになったらミルクを忘れずに持っていくのだ」

 

「てめーこそ、いつになったらふつーに登場すんだよ」

 

真後ろから気配を消し、ヒルダさん登場。

まあ、悪魔だから俺は感知できるがな。

 

 

 

ヒルダがべる坊にミルクを飲ませながら男鹿の話を聞く。

聞き終わると一応契約者にはなれるらしい事を聞いて男鹿が喜ぶ。

本当に馬鹿だな、男鹿は。

強さだけじゃ無理な事もう忘れてる。

 

 

と、考えているとベル坊の哺乳瓶が割れる。

 

何かと思えばMK5か。

 

空気読めないっていうより運が悪いよなこの5人は。

瞬殺でMK5を打ち倒す。

 

人の目に付いたので中庭から退散する。

 

 

「で、男鹿よ。クイーンに魔王押し付けるったって一体どーするつもりだ」

 

「あん?どーするって普通にな」

 

「確かに邦枝は強かったけど全然悪じゃないじゃん。むしろ正義だろ。女子を男子から守ってる時点で。まさか勝手にベル坊が懐くとか思ってんじゃねーだろうな」

 

男鹿がハッって顔をしている。

思ってたな。

 

「古市…男は気合だぜ」

 

「うるせーよ。つまりノープランじゃねーか。渾名にかんしても王は男の王で女王は女の王だから渾名としても合わねーぞ」

 

「バカ、古市。女王つまり王、魔王が懐く…マジで」

 

「それで懐くとしたら渾名は王女じゃないか?」

 

「マジか…」

 

そんな話をしていると

 

「男鹿ちゃーん邦枝とやり合ったんだって?なんだよ早いよ。見たかったのに」

 

トイレから夏目先輩が話しかけてきた。

 

「誰だっけ?」

 

忘れんなよ。

見てないけどオムツの時も世話になったろうが。

 

「ほら、お前が最初にベル坊をあずけようとした奴と一緒にいた」

 

男鹿と夏目先輩が話していると近づいてくる気配があった。

どちらも確認済みだ。

 

「男鹿辰巳…ちょいとツラ貸してもらおーか。あんた邪魔なのよ」

 

2人と男鹿が向き合う。

ベル坊は野良猫と向き合う。

ベル坊と野良猫の戦いが始まり、ベル坊が決まった!みたいな顔をするがその拳は野良猫にがっつり噛み付かれている。

 

「ベル坊ーーーーっ!!!」

 

「よわっ」

 

「でぇい!離れろこの性悪猫がっ!!いたっちょっ……いたたたたたっ」

 

「ちょっと勝負…」

 

「今、それどころじゃねーよっ!!泣くな、ベル坊ーーーっ!!傷は浅いぞおぉっっ」

 

「あっ…こらっ!!待ちなさい!!」

 

男鹿はどこかに走り去っていった。

 

「何だ、やんねーのか」

 

「残念そうな夏目先輩に悲報ですけど男鹿は女殴らないんであんま見に行く必要ねーですぜ」

 

「マジで…あの男鹿ちゃんがねえ」

 

「確実に姉の影響ですけどね。男鹿の唯一頭が上がらない人ですし」

 

「そーかい。んじゃ女王との戦いは見る必要ないね。じゃーね古ちゃん」

 

「さようなら、夏目先輩」

 

なんか、呼び方が城山先輩みたいにグレードアップしてる。

 

「ちょっとそこのアンタッ!」

 

「なんすか?」

 

「男鹿が女殴らないってホント何でしょうね?」

 

「ホントっすよ。男鹿の姉がそういうの嫌いでそんな事やったら男鹿が確実に病院送りでしょうしね」

 

「はあ!?病院送りッ!?」

 

「はい、男鹿は喧嘩で姉に勝てませんから」

 

俺は後ろに殺気を感じ振り向く。

 

「そこまで悪いやつじゃないのかも……」

 

「千秋!?あんたまで何て事を」

 

「そうだぜ」

 

ガンっ!

 

俺は後ろからの攻撃を避けたが前方向からも来ていた男に谷村さんは殴られ、倒れてしまった。

 

「あ…あんたは!」

 

大森さんが反応するが、後ろに忍び寄ったものがいた。

 

「大森さん!後ろ!!」

 

「男鹿は極悪非道さ」

 

大男から拳が振るわれる。

大森は身構える。

その衝撃に備えるために。

しかしその細腕ではその衝撃を耐えられない。

思わず大森は目を瞑った。

 

 

ドゴッ!

 

 

 

音はなったが衝撃が来ない。

目を開けると目の前に男が1人。

 

「てめーら、なに女子を闇討ちしてんだ。本当に空気読めない奴らだな」

 

 

 

 

「1回死んでみるか?」

 

 

 

 

銀髪の男が大男の一撃を守っていた。

 

 





古市君のフェミニストの部分がブチ切れタイム
次回にご期待ください

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