ViVidかと思ったら無印でした……   作:カガヤ

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学校編スタートです


第48話「ピッカピカの4年生♪(語呂わるっ!)」

4月某日

 

ナカジマ家+ランスター家のキャンプを終えて、俺は地球へと戻ってきた。

戻ってきたって言い方はなんか違和感あるけど、どっちも俺の実家みたいなものだしなー

まぁ、それはともかく、テスタロッサ家で数日過ごし、ついにこの日がやってきた。

 

そう、今日は、なのは達が通う私立聖祥大附属小学校に初登校する日だ!

で、始業式や入学式はもう終わっているので、普通通りの時間割だ。

 

「はい。彼が今日からこの学校に転入してきた草薙健人君です。皆さん、仲良くしてくださいね」

「「「はーい!」」」

 

うわぁ、こういう学校の日常風景にものすっごく憧れてたから感涙物だなぁ。

まともに通った思い出全然ないからなぁ。

クラスの中をよく見ると笑顔で手を振るなのはとはやて、それにアリシアの姿があった。

そして、すずかとアリサもいるけど、フェイトは違うクラスか……あれ? 何か違和感が?

ん? よく見るとアリサは何か腑に落ちない顔をしていて、隣ですずかが苦笑いを浮かべているのはなぜだ?

そういえば、4年生じゃクラス替えはないんだったな。

 

「それじゃ、草薙君。元気にご挨拶してみましょうか!」

 

よしっ、この日の為に脳内で何度も練習した自己紹介を今から披露してやる!

 

「こほんっ……草薙健人。ただの人間には興味ありません。 この中に宇宙……「あ、草薙君。その自己紹介は他の子がやったので結構ですよ?」……えっ?」

 

ナンデストー!? この涼宮ハルヒ流自己紹介をすでにやった人がいると!?

その者、かなり出来るな。

 

「その自己紹介って誰がやったんですか?」

「あの窓側に座っている八神はやてちゃんよ。彼女も、少し前にこの学校に転入してきたの」

「おまえかー!!」

 

先生が言う方を見ると、はやてがしてやったりと言った顔でテヘペロをしていた。

ちくしょう、可愛いじゃねぇか。

 

「あら、八神ちゃんとお友達なのかしら? ならちょうど良かったわ。 草薙君の席は八神ちゃんの後ろなのよ。ここでも仲良くしてあげてね」

 

そんなこんなで俺の初(?)小学校生活はスタートした。

 

 

それから休み時間になる度、クラスのみんなからの質問攻めがあったがアリサやなのはの仲介でどうにか収まりつつ、昼休みになってやっと俺達だけで落ち着いて話をする事が出来た。

 

「にゃ、にゃはは、なんだかデジャヴだね」

「私が来た時もこうやったけど、まさか健人君の時もこうなるとは思わんかったで」

「うちのクラスは刺激が欲しい連中ばっかりなのよ」

「アリサちゃん、刺激って。否定はできないけど」

 

否定できないんかい、すずか。

いや、これが転校の洗礼と言うやつなら甘んじて受けようじゃないか。

 

「そんな洗礼受けるんじゃないわよ。フェイトや、はやての時も大変だったんだから……ってそうじゃなくって!」

 

いきなりアリサが大声をあげて立ち上がった。

一体どうしたんだ?

 

「なんでアリシアがここにいるのよ! で、なんでそれを誰も突っ込まないのよ!?」

「えっ? どういうこと?」

 

アリサが何を言いたいか分からないが、俺以外の全員が分かっているようで苦笑いを浮かべた。

 

「健人は知らないの? アリシアは本来隣のクラスなの。フェイトがこのクラスなの!」

「あっ? あぁ~そうだったな」

 

そういえばそうだった。フェイトはなのは達と同じクラスになれたけど、アリシアは1人別のクラスになったんだった。

アリシアは本来ならばフェイトの姉で学年は1つ上に入るはずだった。

だが、事情があってしばらく入院していた事になっていたので高学年は不安だから特例でって事で去年の秋、フェイトと同じ3年生に転入した。

だけど、姉妹では同じクラスになれずなのは達の隣のクラスにされて、文句を言っていたのを覚えている。

ちなみにはやての場合は、学校は休んでたけど長期間ではなかったし、その間勉強はしっかりとしていたのでそのまま3年生に復帰した。

 

「なのは達もなんで気付いていて止めなかったのよ」

「にゃははっ、フェイトちゃんにも黙っててって頼まれちゃったし」

「私は、先生が気付くまで放ってた方が面白そうやったから」

「はやて……って、そうよ、それよ! なんで先生は気付かなかったのよ!」

 

確かに、先生は気付いてなさそうだった。

 

「ふっふーん、そりゃ私とフェイトは瓜二つだもの。先生が気付かないのも無理ないじゃない」

「フェイトとアリシアって言うほど似てるか?」

 

まぁ、アリシアのクローンとして生み出されたのがフェイトだし。

でも、間違えるほど似てるかな?

 

「失礼ね、健人。私とフェイトはそっくりでしょ! 声とか見た目とか声とか髪の色とか声とか!」

「声を強調するな! 違う所もたくさんあるだろ。背とか背とか背とか」

「むきーっ! 背ばっかり言うなー! ともかく、私だけ1人で別クラスは寂しいの! 健人が来るかもって思ったら、フェイトと同じクラスに行っちゃうし、裏切り者~!」

「ふはははっ、裏切られる方が悪いのだよ!」

 

もう自分でも何言ってるかわかんないや。

 

「うわぁ、完全に悪役のセリフや」

「ま、まぁまぁ、アリシアちゃんも健人君も落ち着いて」

「はぁ、子供ねぇ。そもそもアリシアは健人と一緒に住んでるんだからいいじゃない」

 

うん。その事をアリシアがポロリと漏らした時、男子にすごく睨まれたなぁ。

その時、フェイトがクラスに入ってくるのが見えた。

 

「ごめん。ちょっと先生と話してて遅くなっちゃった。あ、健人、学校生活はどう?」

「よっ、フェイト。学校生活どう? ってまるで母親みたいな事聞くなぁ」

 

フェイトの保護者素質はこの頃からあるのかも。

 

「えっ、先生と話してたって。もしかして、入れ替わってるのバレたの?」

「ううん、私の事テスタロッサさんって呼んでたからバレてないと思うよ? ただ、姉さんと話があるから職員室に来なさいって言ってたよ?」

「って、それ思いっきりバレてるじゃないのー!?」

 

涙目で職員室に向かうアリシア。

やっぱり普通はバレるよな。似てる、と言うか声だけ同じで性格とか全然違うもんな。

 

「哀れな」

「当然でしょ。気付かない方がおかしいのよ」

 

このクラスの先生は気付いてなかったっぽいけどな。

なんか見た目天然っぽいから仕方ないかも。

 

「そういえば、健人君ってあっちでギンガちゃんやティアナちゃん達とキャンプに行ったんよね?」

 

俺がキャンプに行った事まだ話してなかったのによくはやては知ってるな。

 

「へへっ、ティアナちゃんから聞いたんよ。すっごく楽しかったって嬉しそうに話しとったわ」

「ティアナから聞いたのかよ」

 

意外な所から話行ってるな。ティアナはいつの間にかなのは達とは仲良くなってたみたいだけどさ。

 

「あ、私はスバルちゃんから聞いたよ」

「私は、ギンガからね」

 

なのははスバル、フェイトはギンガとよく通信用デバイスで話をするそうだ。

ホントみんないつの間にそこまで仲良くなったのかな。

 

「で、健人君としてはどうだったの? テーマパークで遊んだとも聞いてるけど」

「そうだなぁ。1週間ほど遊びまくったなぁ」

 

シューティングゲームで性格が豹変したティアナと遊んだり、ハンドル握ると人格変わるギンガとレースしたり。

ジェットコースターで絶叫したティアナに手を握りつぶされかけて、お化け屋敷でパニくったギンガに全身バキバキにされかけたり。

ヒーローショーやイルカショーで変態丸とゆかいな仲間達と再会したり、キャンプ場でティーダを燃やしたり、と色々あったなぁ。

 

「いやいやいや、色々ありすぎや!」

「どんだけ濃い1週間だったのよ!」

 

はやてとアリサにツッコミされて改めて思い返すが、全く持って2人の言う通りだった。

 

「あ、そういえばなんでか知らないけど、ミッドチルダのキャンプ場に口裂け女が出たな」

「あのねぇ、健人。これ以上ツッコミ所を増やさないでよ! なんでそっちの世界に口裂け女が出るのよ!」

「俺に言われてもなぁ」

 

そういうわけで、口裂け女と遭遇した話をすると、なのはの顔が真っ青になり、口裂け女をしらないフェイトはキョトンと首を傾げた、可愛い。

 

「口裂け女を普通って言えるあんたはおかしいわ……」

「その口裂け女さん、迷子さんだったのかな?」

「いや、すずか。その感想もおかしいわよ」

 

ツッコミ疲れたアリサはぐったりとして、すずかへのツッコミも弱弱しくなってる。

 

「どうしたアリサ。この程度で疲れてたらこれから先ツッコミ役としてやっていけないぞ?」

「誰のせいで疲れたと思ってるのよ! ていうか、誰がツッコミ役よ!」

「でもアリサちゃん、さっきから楽しそうだね」

「すずかぁ……」

 

すずか、意外と天然系だったか?

と、ここでチャイムが鳴ってお昼休みが終わった。

 

「フェイトちゃんフェイトちゃん、もうアリシアちゃんのクラスに行かなくていいんだよ?」

 

フェイト、もしかしてわざとじゃないのか?

 

 

こうして俺の小学校生活、第一日目が終わった。

そして、肝心の授業内容だが、これでも俺は生前18歳。

学校には行ってなくても家庭教師の人に教わったりしていたので、小・中学校レベルは全く問題ない。

 

「とか言いつつ、授業も結構楽しんでたで、健人君?」

「余計な事は言わなくていいんだよ、はやて」

 

 

 

続く




ちょっと短めですが、無事に小学校入学です。
さて、これでなのは達とのイベントが……あるのかないのか(笑)
学校や海鳴市での日常中心になりますが、たまにゼスト隊の話もあります。

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