ViVidかと思ったら無印でした……   作:カガヤ

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お待たせしました!
ティアナのキャラが結局こうなりました(笑)


第39話「インパクトは時と場合を考えよう」

突然、どっかのハラペコ騎士王みたいな自己紹介をしたティアナ・ランスター(6歳)

そのあまりにも衝撃的な内容に固まる俺。

アレ? これは、アレか? また俺、やっちゃいましたか?案件?

でも、ティアナに関しては全く身に覚えがないぞ。

確かに生前では中○麻衣さん声で、ロングヘアーもSts時代のツインテールも可愛いなーとは思ってたし、ジーク並に好きなキャラだけど。

まさか……これもこなた神が何かしでかしたのか!?

 

――冤罪だよー!!

 

聞こえない聞こえない。

 

「え、えっと……我が名は、ティアナ・ランスター! あなたが私の許嫁ですか?」

「いや言い直さなくていい! ちゃんと聞こえてた聞こえてた!」

 

急に周りがシーンとなったので、何か間違えたかと涙目で心配そうに言い直すティアナが可愛かった……じゃなくって!

俺だけじゃなく、ゲンヤさんやクイントさん、ティーダさんまでポカーンとしていた。

ギンガとスバルだけは何のことか分からず首をかしげている。

 

「あ、あははは、なかなかませた可愛い嬢ちゃんだな」

「そういうレベルじゃないでしょあなた! ティーダ君? 何自分の妹に変な事吹き込んだのかしらぁ~?」

「い、いえいえいえ、ボクは何も知りません!」

 

いち早く正気に戻ったクイントさんが、ちょっと怖い目をしながらティーダに詰め寄ってた。

けど、ティーダはほんとに何も知らないようだ。

てか、クイントさん、あなたも普段からギンガやスバルをたき付けてるでしょ!

 

「いいなづけ、ってなに?」

「あ、分かった! おいなりさんの事だ! 食べたい! 私もおいなりさん食べたい!」

「スバル、お稲荷さんじゃないから。って、よくお稲荷さん知ってるね?」

 

一応日本食はミッドチルダにもあるけど、いなり寿司とかはまだ見たことない。

 

「うんとね、この前はやてお姉ちゃんが作ってくれたの!」

「はやてが? いつの間に……」

「なのはお姉ちゃんやフェイトお姉ちゃん、アリシアお姉ちゃんもよく遊びに来るよ?」

「ホント、いつの間に来てたんだ!?」

 

俺、基本ナカジマ家かテスタロッサ家にしかいないのに、知らない間に皆の交友関係広くなってる?

良い事だろうけどね。

 

「あぁ、ギンガとスバルには歳の近い友達が多い方がいいと思ってな。クイントやプレシアがよく連れてくるんだよ」

「その時にティアナとも会ってるんだけど、こんな自己紹介はしてなかったんだけどなぁ」

 

ティーダは不思議そうな顔をして、ティアナはまだ木の陰に隠れてしまった。

相変わらずのチョッパー隠れだけど。

 

「ところで、さっき俺に会えるの楽しみにしてたとか、サイン欲しいとか言ってたけど。ティーダさん、何か知ってる?」

「えっ? あぁ、それは多分君の噂、色々聞いたからだろうね。出張とかで管理局の託児所に預かってもらう事多いし」

「管理局での、俺の噂? 前も流れてるって言ってたよね?」

 

はい、黄色どころか赤信号になったぞ!

 

「最近の噂は、健人君は次元震をたった1人で止めたり、A級ロストロギアの暴走をパンチ一発で沈めたり……」

「あ、それ以上は言わないで……」

「出会った女の子を片っ端から落として、ラブレターを山のようにもらってたり」

 

ノォーーー!?

 

「やっぱりかー!? 何か前より噂が悪化してる! なんでそんな根の葉もない噂が広まってるの!? ゲンヤさんもクイントさんも笑ってないで否定してよ!」

「あはははっ、俺もそれは聞いているぞ。いいじゃねぇか、女の子にモテモテなのは事実だろう?」

「そこ!? いや、そこはどうでも……よくないけど! もっと他のとんでもない噂を否定してよ!」

 

しかもラブレターって……あ、マテリアルズのチョコね。

 

「他にも、中将にライダーキックをしたっていう、それこそ根の葉もない噂もあるよ?」

「いえ、それは事実です」

 

なぜに1人で次元震を止めた事より、中将にキックをかました事の方が信憑性ないんだよ!?

言われてみれば、いや、やっぱりどれも信憑性ないでしょ。

 

「まぁまぁいいじゃない。私達も噂は聞いているけど、悪い噂は流れていないんだし」

「クイントさんも否定してよ。俺、これから地上本部でどんな目で見られるか分からないよぉ」

 

俺がしばらく地球に行ってる間にとんでもない事になってそう。

 

「で、それを聞いたティアナちゃんは健人君に会えるの楽しみにしていたってわけね」

「それにしたって、サインって、しかも、許嫁って……」

「あはは、許嫁は僕も初めて聞いたよ。意味、分かってるのかな?」

 

6歳で許嫁の意味分かってたら、怖いよ。

 

――ケントサマー

 

いや、あれらは特別枠で除外だ。

 

「なぁ、ティアナ? 許嫁ってどういう意味か知ってるの?」

「えっ? お友達になりましょう、でしょう?」

「「「違うよ!?」」」

 

誰だ、ティアナに変な言葉教えたの!

 

「ティアナ、それ、誰に聞いたのかな?」

「えっと、この前管理局で出会ったお姉さんに、健人さんの事聞いたら色々お話してくれて、その時に教えてもらったの。こういえばきっと健人さんが喜ぶって」

 

ホントに誰だよそんな事教えたお姉さんって!

いや、待てよ。管理局内で俺の事をよく知ってるお姉さんってめっちゃ限られてくるんだけど?

 

「それってまさかメガーヌさん?」

「よしっ、ちょっとメガーヌぶっ飛ばしてくるわ」

「待った。まだメガーヌが犯人って決まったわけじゃないだろ。な、なぁ、ティアナちゃん。そのお姉さんって名前なんて言うんだ?」

 

「えっとね……二乃お姉さん!」

「「「誰?」」」

 

ゲンヤさん達が?マークを浮かべている中、俺だけは誰だかわかった。

うん、管理局内で俺の事詳しいお姉さん、メガーヌさんとオーリスさん以外でもう1人いたね。

管理局に潜入しているドゥーエが!

本局と地上本部を行き来してるみたいだけど、何余計なことをティアナに吹き込んでるんだ!

とりあえず、ウーノとクアットロにメールして〆てもらおう。

 

――ピロリン♪

 

『OK』

『まかせて♪』

 

返信はやっ!

 

「ともかく、ティーダ君。ティアナちゃんに正しい挨拶を教え直してね」

「そうします。ごめんね、健人君」

「い、いえいえ、ティーダさんが謝る事ないですよ。ちょっと驚いただけですから、それに、こういうの慣れちゃった」

 

確信犯なマテリアルズに比べたら、10000倍マシだよ。

アハハハッ~

 

「わわっ、お兄ちゃん! 目が暗いよ~!」

「健人君ハイライトどこいったの!? しっかり!」

「わたし、なにか悪い事言っちゃった、かな? かな?」

 

ピキーン!

ティアナの涙声が聞こえてくる!

これはいかん!

 

「大丈夫大丈夫! ティアナは何にも悪い事言ってないぞー!」

 

全力全開のスマイルを浮かべて、必死で泣きそうなティアナの頭を撫でた。

少し驚いた顔をしたけど、すぐに笑顔になった。

危ない危ない。

さっきのティアナの涙声の後半、若干ヤんでるっぽい声に聞こえたんだよな。

 

「あーティアナちゃんずるい!」

「おにいちゃんわたしもわたしもー!」

 

その後、ギンガとスバルの3人を交互に撫でる羽目になった。

ここまで来ると妹っていうより、小動物みたいだな。

 

「流石、健人君」

 

いや、そこ褒めないでティーダ。

 

 

 

気を取り直して、俺達はレジャーランド内へと足を踏み入れた。

ゲンヤさん達は休みを取っているが、今日は連休前でもないただの平日。

なのに、ランド内は沢山の人でにぎわっていた。

 

「さーってまずはどこから行きましょうか? みんな、行きたいところある?」

「俺はここの事全く知らないから、ギンガやスバル達はどこに行きたい?」

「うーんうーん」

「たくさんあって迷っちゃう」

 

確かに。パンフレットだけでもえらい大きさだ。

あ、デバイスもちの人にはデジタル表示用のデータダウンロードもあるみたいだ。

早速俺とクイントさん、ティーダさんのデバイスにダウンロードした。

 

「まずはこのシューティングランドでいいですか? ティアナと来たかったんですよ」

「うんうん!」

 

ティアナは目をキラキラさせてシューティングランドを指差している。

よほど興味があるようだ。

ティアナは大きくなったらガンナーになるけど、今からその素質が目覚めつつあるのかな?

 

「そうね。時間はいくらでもあるんだし、まずはそこに行きましょうか、健人君達もいい?」

「「「いいでーっす!」」」

 

 

こうしてやってきたシューティングランド。

ここは、地球にあるようなガンシューティングや、戦闘機型媒体に乗ってのVRシューティング、銃型デバイスを用いた仮想空間での本格的模擬戦など様々なゲームがある。

どれも子供から大人まで遊べるような親切設計になっているのがいいな。

 

「ティアナはどれが一番やりたいんだい?」

「えっとね、全部! 全部100回ずつ!」

「そ、それはちょっと疲れるからやめようね?」

 

ティアナはここに入ってからテンションがすごい事になってる。

チョッパー隠れしていたとは思えない程だ。

 

「じゃあ片っ端からやりましょうか。あそこのはみんなで協力プレイが出来るみたいよ」

 

クイントさんが指差したのは、迫りくるゾンビの群れを倒す4人用のガンシューティングゲームだ。

 

「4人用なのね。じゃあ、健人君達ね」

「わーい、やったー!」

「えっ……わたし、いい」

 

ティアナとスバルは意気揚々と台に立ち銃型コントローラーを握ったが、ギンガだけは動こうとしない。

そればかりか、クイントさんの後ろへと隠れるに下がって行った。

 

「お姉ちゃん? 一緒にやろうよ」

「ううん、わたし、見てるだけでいい」

 

と言いつつ、目はモニター画面には向いていない。

 

「あらら~ギンガって幽霊とか苦手だもんね。なら、ティーダ君やったらどう?」

「あ、いいんですか? それじゃあ。がんばろうな、ティアナ、健人君、スバルちゃん」

「「はい!」」

 

あれ? 何だろ? ティアナの返事が少しトーンおかしかった気がする?

何というか、大人っぽい?

まぁ、気のせいか。

4人共それぞれモニターの前に立ち、銃を構える。

画面にはたくさんのゾンビが映し出され、ギンガは短い悲鳴をあげた。

それよりも、やっぱりティアナの様子が何だかおかしい気がする。

銃を握った途端、6歳児がする表情には見えなくなった。

 

「行くわよ、兄さん! 健人さん! スバル!」

 

えっ? ティアナさんや、あなた、雰囲気も口調も変わってますよ?

まさか、銃を握ると性格変わるってやつですか?

 

「さぁ、来なさいゾンビ共! 纏めてぶっ飛ばしてあげるわ!」

 

正直、ゾンビよりティアナが怖いです。

 

 

続く




普段はおとなしいけど、ひとたびに銃を握ると原作Stsモードになるティアナなのでした(笑)

バイオ2リメイク続報まだかなぁ。

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