ViVidかと思ったら無印でした……   作:カガヤ

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健人、壊れる。

5/22 ちょっと修正しました。


第28話 「わぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪」

レヴィ襲来(?)の翌日、俺は八神家にやってきていた。

レヴィ達マテリアルが復活して、それ以外にも不穏な空気が流れ始めていると言う事で、当初の予定されていたなのはとフェイトのデバイスの調整と、アリシアとプレシアは定期診断を早めた。

アルフとユーノはそれぞれの付き添いで本局へ行き、クロノはアースラで待機していて、地球には俺とはやて達しか魔導師がいない。

が、万が一のために一緒にいた方がいい。と、はやてに誘われた。

1人で留守番は暇だったからちょうど良かった。

最初はアースラで待機のはずが、家で1人で待機になってタイミングよくはやてに誘われたんだが、深くは考えないでおこう。

相変わらずはやては健人さんと呼ぶが、俺の過去を知っている人達といるってのは気兼ねしなくていいな。

 

「へぇ、昨日あの後そんな事があったんやなぁ。呼んでくれたらすぐに応援にかけつけたのに」

「俺とフェイトにプレシアさんまで来たんだ。いくらなんでもそれで足りるだろ」

 

あの場にはやてかなのはまでいたら、絶対にややこしい事になってただろうしな。

 

「あのフェイトちゃんに似たレヴィって子、まさか1人で健人君の所に来るとはね」

「そう言えば、他の2人は見かけていないな。前に見た時は3人で行動していたのに」

「リインフォースの言う通りだ。我らが捕捉した時も彼女1人だった。主はやてと高町に似たマテリアルの姿はなかったな」

 

ん? んん?

今のシャマル達の会話で、すごーい違和感があったんだけど、気のせいか??

 

「ま、他の2人はそのうち現れるか。クロノ君達が見つけてくれるやろ。それよりも、健人君夕飯の買い物付き合ってくれる?」

 

時計を見るといつの間にか、いい時間になっていた。

 

「もうこんな時間か。食事を御馳走になるんだ、それくらいお安い御用だよ」

 

はやての料理はうまいからなぁ。

クイントさんも料理うまいけど、日本料理ならまだはやての方が上手だ。

 

「あ、買い物だったらあたしも……ングッ!?」

「行ってらっしゃい、はやてちゃん、健人君」

「車に気を付けてくださいね」

「ありがと、シャマル、シグナム。行ってくるよー」

 

ヴィータが何か言いかけたけどリインに口を塞がれ、退場になった。

はやては見ていないフリをして、上機嫌だ。

俺も見なかった事にしよう。

 

 

「~♪~~♪」

 

商店街へ来てもはやては上機嫌だった。

いつぞやみたく手を握って来ないのはありがたい。

流石に色々な人の前でそんな真似は恥ずかしすぎる。

 

「どうしたん? あ、またこの前みたく手を握ってほしいん? 買い物が済んだらな♪」

「勘弁してくれ……」

 

そう言ってはやては近くの肉屋へ向かった。

結構な量の買い物したけど、まだ買うのか。

確か、晩飯はすき焼きって言ってたか、大勢で囲むにはちょうどいいな。

ベンチに腰掛けて周りを見渡すと、ある一角で目が止まった。

 

「あれ? まさか……」

 

周りには家族連れやカップルが座っているが、少し離れた場所にうなだれている少女の姿があった。

黒髪のツインテールにジャージ姿、珍しい服装と言うわけではないけど、あるキャラが脳裏に浮かんだ。

彼女は不安げな表情で周りをキョロキョロ見渡して、深く溜息をついている。

けど、彼女がここにいるはずがない。

しかも、俺の知っている姿でいるはずがない。

 

『シェルブリット、あそこに座ってる女の人なんだけど』

<なんだ、マスター。あの姉ちゃんみたいなのが好みなのか? 見た所結構離れてるぞ?>

『そんな事どうでもいい! あの人から魔力反応ないか調べてほしいの!』

<分かった分かった。あー……魔力反応あるな>

『マジか』

 

と言う事は、彼女で確定、かな。

疑問はいくらでも湧いてくる。

なんでこんな所にいるんだとか、なんで原作通りの年齢なのか、とかとか。

でも、そんな事どうでもいい。

だって、彼女に会えたんだから。

自然に頬が緩み、動悸が激しくなる。

 

「おまたせーいやぁ、安くしてくれたから沢山買ってしもうたわ」

 

両手に沢山の肉を持ったはやてが戻ってきた。

 

「いやいやいや、どんだけ買いこんでるんだよ」

「だって健人さん、育ち盛りやし良く食べるやろ?」

「それは戦闘とかで身体を沢山動かした時で、今日はそれほど動かしてないって」

「ふーん、まぁええわ。それよりも、ジーッとあの人をみてどうしたん? 変わった雰囲気しとるなぁ」

 

はやても彼女の異様さに気付いたようだ。

さて、話しかけるとしますか。

うわぁ~緊張&興奮する~!

 

「健人さん? なんでそんな嬉しそうな顔しとるん?」

「あ、いやいや。なんでもないなんでもない。ただ、あの人から魔力反応するし、ちょっと様子がおかしいからもしかしてーと思って。ちょっと声掛けてくる」

「ああいう人が健人さんの好みの女性なんかなぁ。確かに黒っぽい髪って私らの周りにはおらへんしなぁ。染めた方がええかなぁ」

 

なにやらブツブツ言ってるはやてを放置して、彼女の所へ行く。

彼女は近付いてくる俺に気付いたようで、首を傾げている。

その動作に胸がドキっとした。

 

「あの~すみません。ちょっといいですか?」

「え、えぇ、いいけど。私(うち)ここら辺の人やないから、道聞かれてもわからへんよ?」

 

明らかに不審者な俺の声掛けに、苦笑いを浮かべながらも優しく答えてくれたのは……

 

ジークリンデ・エレミア、だった。

 

(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」オオオオオッッッ

(ノ*゚▽゚)ノ ウッヒョーーナマジークダゼー!

 

<マスター、かえってこい>

 

はっ!? あまりの嬉しさに一瞬ヘブン状態だった。

でも、生ジークだよ、生ジークリンデ!

だって、ViVid時代までまだ10年以上もあるんだし、まさかこんなに早く会えるとは思わなかった!

あーでもやっぱり実際に見ると綺麗で可愛いよなぁ。

16歳で、生前の俺より2つ下で、奈々よりも年下で……うん、深く考えるのはやめよう。

ジークリンデは、俺がリリカルなのはキャラで一番大好きなキャラだ。

他にも好きなキャラは沢山いるけど、彼女達には幼いとはいえもう会えた。

ノーヴェは……裸体だったけど、あれは忘れよう。

ともかく、ジークがそれが目の前にいる。

これが喜ばずにいられるか!

 

「あの~? どうかしたん?」

 

やばっ、また意識が飛んでた。

けど、声をかけておいてなんだが、これからどうしよう?

俺の見かけがこんな幼い子供だから良かったものの。

完全に不審者で、ガイスト打たれたりしても不思議じゃないな。

でも、いきなりあなたジークリンデさんですね? って言っても後ではやて達に誤魔化しが効かないよな。

うーん、どう言えばすんなり話通じるかな。

と、ここで俺はある事に気付いた。と言うか思い出した。

俺、今は時空管理局員だったの忘れてた!

よしっ、この手で行こう!

 

『すみません。時空管理局の者ですけど、あなたから魔力反応ありまして、ミッドチルダの方ですか?』

 

これなら多少の不自然さはどうにか誤魔化せる……だろう。

 

『えっ? 念話? それに時空管理局!? ヴィヴィちゃんとあんま変わらんのに!?』

『えっと、とにかく、なぜ管理外世界のこんな所でうなだれていたか、事情を話してもらえますか? 何かお困りなら力になりますよ?』

 

念話でそう言うと、ジークはパーっと表情が輝きだし、目をウルウルさせて俺の両手をぐっと握りしめた。

 

「ううぅ~ほんま、ほんまにええ子やなぁ、君。私いつの間にか知らない場所に来てて、一緒にいた子とはぐれて1人で心細かったんよ~」

 

あれ? あなたよく1人でトレーニングしてませんでしたっけ? とツッコミたいのを我慢我慢。

 

「そら、私だっていつまでも子供やないんし1人でいる事も多いし、慣れっこなんよ。けど、いきなりわけもわからん場所に1人で取り残されるんのは、流石に心細いんよ?」

 

そう言うものか。

彼女もやっぱり年頃の女の子なんだなぁ。

なんだかほっこりした。

 

「な、なんで急に生温かい目になってるん?」

「いえいえ、ともかくこれから」

「健人さーん、置いてかんといて~!」

 

あ、復活したはやてが息を切らしながらこっちに走ってきた。

てか今までずっと1人でトリップしてたのか。

俺もさっきまでそうだったから人の事言えないけど。

 

「はぁはぁ、いきなりいなくなったから商店街中走りまわったんやで?」

「なんですぐ近くにいたのに、気付かないんだよ」

「あ、あはは~そんな事より、この人どうかしたん? 知り合い?」

「この人は……」

 

おっと、こっちはまだ名前を聞いてないのに思わず言ってしまう所だった。

 

「八神司令!?」

「「はい?」」

「八神司令ですよね!? なんでこんな小さい姿に、あ~またフォビアが悪さしたんかな?」

「え、えっと、落ちついて下さい。と言うか、あなた誰ですか?」

 

1人で驚いて1人で納得しているジークに、流石のはやてもオロオロしている。

あ、そっか。ジークの時代じゃ、はやては司令で管理局のお偉いさんだもんな。

しかも、このジーク、どうやら無限書庫の一件も終えているようで、フォビアって言う魔女っ子の魔法ではやてが幼くされていると勘違いするのも無理はない。

実際、ジーク自身フォビアの魔法で小さくされたわけだし。

 

「えっ、八神司令私の事忘れちゃったん?」

「あの、確かに私は八神ですけど、司令でもなんでもないですし。まだ管理局に入ったばかりのペーペーですよ? 誰かとまちごうてません?」

 

はやてが嘘をついているわけじゃないのが分かったようで、ジークもやっと落ち着きを取り戻した。

俺は誤解の原因知ってるけど、話すわけにはいかないんだよねー

てか、ホントになんでジークがこの時代にいるんだ?

と、その時だった。

 

――グゥ~~~

 

「「「………」」」

 

誰かのお腹が盛大に鳴った。

俺ではない。

はやての方を向くと、全力で首を横に振っていた。

とすれば……

 

「お、おなかへったぁ~そういえば、昨日から何も食べてなかったんや~」

 

お腹が鳴ったのはジークだった。

 

「大丈夫、そうには見えへんね」

「すみませんけど、おなかいっぱいごはんをたべさせてくれへんかなぁ~?」

 

お前はどこぞの暴食シスターか!

 

 

あれからお腹が減って動けないジークをおぶって八神家へと戻ってきた。

途中、はやてからは生温かい視線と、冷たい視線が混ざった変な視線攻撃を食らい続けた。

シグナム達は俺に担がれたジークを見て驚いたが、はやてが事情を説明して納得した。

その時、シャマルが 【おおきなおでん種】と呟いたのを、俺は聞き逃さなかったぞ。

それからはやてがすき焼きの準備をしている間、クロノに連絡を取った。

クロノの方も俺達に連絡しようとしていた所で、用件を聞くとどうやら次元の揺らぎが観測されて、調査に向かったユーノとアルフが2人の少女を保護したそうだ。

その保護した少女の名が、ヴィヴィオとアインハルトだった。

これには俺もビックリだ。

まさか、彼女達までこの時代にいるとは……

 

『そっちにいるのがジークリンデ・エレミアか。ヴィヴィオ達に話を聞いた所、ジークリンデと3人でトレーニングしていた所変な穴に吸い込まれたらしい』

「あ、はい。その通りです」

 

おにぎりを食べて少しは回復したジークがクロノの説明に頷いた。

ジークには、ここが過去の時代であると言う事は伝えてある。

驚いた顔をしたが、はやての姿を見て納得した。

 

『それにしても、昨日の話とはな。マテリアルの捜索で気付かなかったのはこちらの不手際だ』

 

ジークやヴィヴィオ達がやってきたのは昨日で、アースラも誰も気付いていなかった。

それが今日になって妙な揺らぎの痕跡がみつかって、それが本局近くの次元世界だったのでデバイスメンテ中のなのはとフェイトに変わってユーノとアルフが行ったというわけだ。

 

『ジークさん、大丈夫ですか?』

「あーうん、私は平気やで。優しい子に拾われたから。ヴィヴィちゃんとハルにゃんはどう?」

『こちらも大丈夫です。それにしても……』

 

モニターの向こうでヴィヴィオとアインハルトは、ヴィータ達に目を向けた。

ヴィータ達にもジーク達は未来からきた人で、未来ではみんな知り合いと言う事も話してある。

流石に向こうもこっちも戸惑っていたな。

で、そんなヴィヴィオとアインハルト、ジークまでもが俺に興味津々な目を向けている。

 

『草薙健人、さん。なのはママやフェイトママとも友達、なんですよね?』

「あ、あぁ、うん。そうだけど?」

 

なのはママにフェイトママか。

最初それを聞いてクロノも目を丸くしていたな。

挙句の果てに俺に向かって、パパは君か? なんて言いだしてちょっとした騒ぎになった。

 

『健人さんはこちらでは会った事もないですし。スバルさん達からも聞いた事ないですね。話に聞くと、スバルさんのお兄さんのような人なのに』

 

アインハルト、ヴィヴィオもだけど、君ら未来の事情そんなにポンポンしちゃっていいのかな?

一応未来で何があったかは、俺達は聞かないようにしているし、ヴィヴィオ達も話さないようにとは取り決めてるけど。

って、えっ? 待て待て、未来から来たのに未来組の子達、俺の事知らないの!?

 

「私は元々八神家の人達ならともかく、ヴィヴィちゃんのお母さん達とはあまり面識ないから、ごめんな」

「ジークさんが謝る事ないですよ。でも、俺って未来じゃ、死んじゃってるのかな」

 

ポツリと思った事を口にすると、辺りの空気が暗くなってしまった。

一度死んでる身なんだし、未来のどっかで死んじゃっててもいいんだけど、やっぱ少し……な。

 

「ちょっといいかな?」

 

と、ここで少し離れた場所で話を聞いていたリインがモニターの前に立った。

 

「はじめまして、でいいのかな。私の名は、リインフォースだ。君達は私の事を知っているのか?」

『はい、リインフォースさ……あ、あれー!? 大きい!? リインさん、しかも何だかすごく大人?』

『リインフォースさん、昔は大きかったんですか?』

 

リインの姿を見たヴィヴィオとアインハルトがなぜかすごく混乱している。

小さいはやてを見た時以上に、混乱してるように見える。

 

『なるほど、そう言う事か。僕も君達に質問しよう。そちらの世界のフェイト・テスタロッサの母、プレシア・テスタロッサとアリシア・テスタロッサの事は知ってるかい?』

『はい。2人共フェイトママの家族で、でも、ずっと昔に亡くなったって』

「「なに~!?」」

 

クロノの質問にヴィヴィオは少し答えにくそうな顔をしたが、その答えを聞いて今度は俺達が驚いた。

プレシアとアリシアが死んでいる? しかもずっと昔?

あーそう言う事か。

リインとクロノが何を思いついてヴィヴィオ達にそんな質問をしたのか、分かった。

 

「つまり、ヴィヴィオ達がいる世界って、俺が存在しない、と言うより、漂流してなかった世界って事か」

 

それを聞いて、アースラにいるユーノとアルフが納得した声をあげた。

 

『そうか。健人がこの世界にやってきて、プレシアさんに頭突きした事でアリシアと2人、助かったんだよね』

『言われてみれば、健人が来なかったら、プレシアはアリシアと一緒に虚数空間に落ちていただろうね』

「私がこうして存在し続けている事も、健人の存在が何か影響を与えたとしか思えない。ナハトヴァールの暴走が一時止まった事もある」

 

リインフォースさーん、ここでそれ蒸し返さないでー、あの時はただ転送事故ってキスしちゃっただけだから!

皆に言われて、改めてこっちに来てから自分がした事を思い浮かべる。

プレシアに頭突きして、アリシアと一緒に完全復活させて、それはこなた神の力だけど。

で、スカさんの所へ行ってスカさんとクアトロに頭突きして、ドゥーエとトーレにスーパー頭突き。

地上本部でレジアス中将に、ライダーキック。

それからリインフォースの姿をしたナハトヴァールにファーストキス。

うん、トンでもない事ばっかしてるな。

 

「思い返すと、健人君って色々な人の恩人って事になるのね」

「シャマルの言う通りだな。我らの一件でも世話になったしな」

「あーそうだな。改めて礼を言うぜ、健人」

 

シグナム達が頭を下げると、ザフィーラもわざわざ人型になって頭を下げた。

この光景をアースラにいるクロノやヴィヴィオ達にまで見られて、むっちゃくちゃ恥かしい。

ヴィヴィオが目をキラキラさせて俺を見てるのが気になる。

 

「いやいやいや、俺何もしてないから。偶然だって偶然。」

「ほんま健人君ってすごいんやなぁ。私の世界にいないのが勿体ないなぁ」

「わわっ、ジークさん!?」

 

突然、ジークに頭を撫でられて顔が熱くなってくるのが分かった。

 

「くくっ、健人の奴照れてるぜ」

『これくらいの役得はあってもいいと思うぜ。それにしても、本当は健人の方が年上だってジークリンデが知ったら驚くだろうな~』

「わざわざ念話と同時にからかうなよ、ヴィータ」

 

しっしっしっと笑うヴィータと、微笑みながらそれを見守るリインやシャマル。

シグナムとザフィーラも暖かい視線を送って来るし。

はやて、台所から親指だけだして何のつもりだっての。

 

「そ、そんな事よりも! ジークさん達をこれからどうするって話でしょ、クロノ!」

『ふふっ、そうだったな。だが、彼女達がなぜ時間跳躍してきたのかは現時点で不明だ。マテリアル達の活動開始と何か関係があるのかもしれないが、何とも言えない』

『えっと、それってつまり……』

『君達を元の時代に戻す術が僕達にはないって事だ。すまない。だが、原因が分かるまでの間は、管理局が責任をもって保護する事は本局にいるリンディ艦長も了承してくれた』

 

タイムスリップなんて技術、管理局にはないもんな。

スカさんに聞けば何か分かるかな。

とにかく、どれくらいの期間か分からないけど、ジークやヴィヴィオ達と話す機会が出来るのは嬉しいな。

 

『それで住む場所なんだが、プレシアとアリシアが明日の朝そちらに戻るから、それから一緒に住む事になった』

「えっ? アースラじゃないの?」

『これまでの観測から、地球とその周囲の次元世界での異変が関わっている。何かあったときはアースラよりもテスタロッサ邸の方が早い。それに部屋も沢山あるからとプレシアが言ってくれたんだ』

 

アースラの方が安全だと思うんだけどな。

何かあった時の設備も、いや、あの家も色々と設備整えてあるんだっけか。

 

「ほんなら、しばらく健人君と一緒って事だね。お世話になるね、健人君」

『『お世話になります!』』

「お世話するの俺じゃなくてプレシアさんで……あっ」

 

そっか。テスタロッサ邸に住むって事はそう言う事だった!

マジか、マジでマジか!

ただでさえフェイトとアリシアと一緒に暮らすのが理性とか色々大変なのに、ジークにヴィヴィオにアインハルトも加わるのか!?

俺、大丈夫かな。

あ、スバルやギンガはまだ幼すぎるからノーカウントで。

嘘です。慣れって怖いなー

 

 

それから夕食のすき焼きをみんなで食べて俺とジークは、今日は八神家に泊まる事になった。

通信の最後に、ヴィヴィオとアインハルトが羨ましそうな目でこっちを見ていたのは、忘れよう。

アースラでもうまい料理は沢山あるんだ。

夕食後は、ジークが俺達の話を聞きたがったので色々と話をした。

ジーク達未来組の話は、次元が違う世界の未来とは言え色々と問題があるけど、俺達の話をジークにするのは問題はないだろう。

夜遅くまで楽しく話をして、いざ寝ようと客室にしかれた布団に入ったまでは良かった。

なぜか布団が3組あった事は目の錯覚だと思った。

思いたかったんだ。

 

「で、なんでこうなってるんだ?」

 

現在、はやてとジークが俺を挟むように寝ています。

泊まらせてもらう身で文句を言うのは間違っているけどさ。

 

「はやて、なんで自分の部屋で寝ないんだ?」

「うーん、なんでやろなー?」

「細かい事は気にせんほうがええで?」

 

10000歩譲ってジークと一緒なのは……まぁ、渋々ながら、しょうがない、として……

 

「健人君、顔真っ赤やで?」

「うふふっ、さっきは大人っぽい所あるなーおもうてたけど、子供っぽい所もあるんやな♪」

 

神よ、ここが全て遠き理想郷(アヴァロン)か……

 

――某花の魔術師みたくそこへ幽閉されたりしてー

 

不吉な事を言うな、こなた神!

 

 

続く




ジークの出番はかなり先と言ったな、あれは嘘だ。
はい、と言うわけで出しちゃいました未来組にジークリンデを!(笑)
ギアーズやシュテルや王様達を差し置いて、出しちゃいました!
だって、出したかったんだもん(笑)
自分、ジークとティアナとギンガ、スバルとマテリアルズが大好きなんで(笑)
でもなかなか出す機会が(汗)

あ、トーマとリリィは出ない……かも。

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