生徒会の会議   作:東條九音

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至らない点や誤字脱字が多いですが、それでも良ければどうぞ。


第25話 お泊り会~方針決定編~

「第一回!お泊り会を始めるよ!」

 

暁荘の大広間に美玖の声が響く。

この場には、古詠を除いた生徒会メンバーがそろっていた。

 

「夜海先輩がいませんけど、いいんですか?」

 

美音が指摘すると、美玖は『いいの、いいの』と言って、改めて今回の趣旨を説明する。

 

「今回は女子メンバーだけで、夜通しお話しするために、集まってもらったんだよ!」

 

「…そのためだけ?」

 

「そうだよ!まぁたまには、ミー君の居ない機会があっても良いと思うんだよ。じゃないと話せない事もあるだろうし」

 

「ふぅん。例えばどんな話を、するつもりなのかしら?」

 

ようやく興味が湧いたのか美玖に、具体的に何を話すつもりでいるのか訊ねる、雪乃。

 

「そうだね~、スタイルの事とか、恋バナとか、かな?」

 

スタイルと言う単語を聞いて、一年生組が少し反応した。

 

「いいね!よ~し、そうと決まれば、早速みんなでお風呂に行こうよ!」

 

それに気づいてか、はたまた単純に己が楽しみの為なのか。……後者な気もしないでもないが、天音が提案を出す。

 

「みんなで、ですか?」

 

月乃が天音の提案に対して、少し困惑気味に尋ねる。

 

「そうだよ~。いい機会だし、みんなで入ろうよ!」

 

「ですが、全員が入れる広さが、あるのでしょうか?」

 

押し切ろうとする天音に対して、美音が尤もな意見を口にする。

 

「…大丈夫だよね?チータ?」

 

美音に言われて初めて気づいたのか、恐る恐る莉桜に訊ねる天音。

 

「心配無用よ。浴場は男女別で、この人数で入っても、余裕がある位だから」

 

コーヒーカップを片手に答える、莉桜。

莉桜の回答得て、期待に満ちた目で天音が美玖を見る。

美玖も天音の意見に反対ではない。よってすぐに、結論が出た。

 

「よぉ~し、ならこれからみんなで、お風呂行こう!その後晩ご飯食べて、お喋り会だ!」

 

美玖によって宣言されると、それぞれ準備を始める。

 

「チータ~、お風呂は地下だったよね~」

 

一番に準備を終えた、天音が莉桜に訊ねる。

 

「そうだよ。地下に降りてから、案内板があるから、それ見て行って。あ、SPTある?」

 

莉桜が全員を見渡しながら、訊ねた。

 

「?持って来ているけど?」

 

美玖が疑問を抱きつつ答える。雪乃たちも頷く。

それを見て莉桜も、満足そうに頷く。

 

「うん!なら館内マップを、SPTに送っておくよ。迷う事は無いと思うけど……ま、多少増築しているし、一応ね」

 

そう、今さらだか彼女たちは、暁荘の増築によって出来た大広間に居たのだ。

 

「ありがとう~。それじゃあ先に行くね~」

 

「私も行くわ。月乃」

 

「はい、姉さま」

 

天音と雪姫姉妹が大広間を出て行く。

そのあと少し遅れて、美玖と美音が出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ナナ。あなたの事、みんなに話そうと思うの」

 

『良いんじゃないでしょうか?丁度いい機会ですし』

 

「だよね?良かった~。『もう少し秘密にしておきたい』って言われたら、どうしようって思ったよ」

 

『私がお母さまに、反対する訳ないですよ』

 

「そっか…うん、それじゃあ私もお風呂に行って来るね」

 

そう言うと、莉桜も大広間を出て行く。

 

 

 

 


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