生徒会の会議   作:東條九音

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至らない点や誤字脱字が多いですが、それでも良ければどうぞ。


第10話 朝の一幕から

「一日は、挨拶から始まる!そんな訳で、同時にアルミ缶回収をするよ!」

 

柑條の言葉から始まった、普段のあいさつ運動に加えてのアルミ缶回収だが……

 

「おはようございます!」

 

「アルミ缶を持ってきたら、私たちに渡してください」

 

始めて一週間ほど経つが集まり具合は、それほどよくない。

 

「おはようございます。あの、アルミ缶少しだけですけど持って来ました」

 

「お~!ありがとうね」

 

「預かります」

 

と言うか、殆ど持ってくる人が居ない。

まぁ学校が山の上に在るから、持って来るのが大変ってのが、集まりが悪い原因だろうな。

少ないお陰で、おかげで楽できるからいいけど。

預かったアルミ缶を一つの袋にまとめていると、柑條があいさつ運動の列から離れて此方にやってきた。

 

「ねぇミー君。一週間ぐらい経つけどアルミ缶、全然集まんないね」

 

「そーだな。でも、強制したとしても上手くいく訳じゃないし、このままの感じで良いいだろ」

 

「そうだけど……う~ん、でもな~」

 

柑條はアルミ缶の入った袋を見ながら言った。

何か嫌な予感がする……

対外こういう時は、集まって対策を考えようとか言いだすよな。

って事は、これはあれか。

もしかしなくても、お決まり通り放課後に会議の流れか……

 

「よーし、なら放課後にもっと持って来て貰えるように、話し合いをしよう‼」

 

ですよね、分かっていました。

結局こうなるんだよなぁ。

……何となくだが、もしかして俺自身が毎回、余計な一言を言って会議になっているのか?

 

 

 

 

 

「と言う訳で今日は、どうやったらアルミ缶を持って来てくれる人が増えるか、考えるよ!」

 

その日の放課後、生徒会室にて会議が始まった。

 

「確かにアルミ缶を持って来る人が、少ないですよね。と言うか、決まった人しか持って来ていない気がします」

 

「そうね、確かに持って来てくれる人は、大体同じ人たちだったわね」

 

「そうなんだよ。だから何か、いいアイデアは無いかな?」

 

へ―そうだったのか。

全然気づかなかった、と言うより憶えていないだけか。

如月さんが、机に置いて在ったお茶を飲み話し出した。

 

「持って来る量が増えればいいんだよね?ならいっそ、各クラス対抗戦とかにして、煽って上げれば、持ってくる量が増えるんじゃないかな?」

 

「それだ!競争にしてどこが一番になるか競おう」

 

柑條の中では競争をする事に決まったらしい。

まぁ妥当な所だろう。

人は結局、競争とかは好きだからな。

俺はその心理は全く分かんないけど。

だって争うとか、面倒じゃん。

 

「それなら具体的な所を決めていかないとな。今まで集めたアルミ缶も、どうするか決めないといけないし」

 

「そうね。でもそれは、先生チームを作れば解決できるのではないかしら」

 

確かに雪姫さんの意見は、今考えられる中で一倍良い物だろう。

理屈的にはいいかも知れないが、果たしてほかの生徒たちが納得するのやら。

まぁ恨みを買うのは、先生だろうし良いか。

 

「あと、順位を張り出すのは、どうでしょう?」

 

「確かに月乃ちゃんの言う通り、順位を常に出しておくと良いと思います。自分たちの順位が常にわかる方が、競う上では得策だと言えますから」

 

「成る程ね、じゃあ順位も出していこう‼ランキングの更新は、莉桜に任せればいいかな?」

 

柑條の問いに、本日の会議で莉桜との連絡役を任されていた、ツッキーが「聞いてみます」といって、チャットを始めた。

がすぐに返事は来たようだった。

 

「『数値さえ送ってくれれば、更新は此方でしておく』だそうです」

 

「よし、それじゃあ決まりだね。来週から実践して行こう!」

 

「分かったわ。なら遅くても、明日にの放課後には全生徒に伝わるように、先生に話をするように伝えるわね」

 

「うん、お願いね。それじゃあとりあえず、今日はお疲れさま。明日もよろしくね」

 

如何やらうまく話は纏まった様だ。

しかしこの方法でどれだけ集まるのやら。

まぁ、ボランティアの一種だし多かろうが少なかろうが、問題ないんだよな~。

 

 

 

 

 

 




ここらで、過去編を一つだしたいと思います。
と言う訳で次回の更新は、十六日です。

リクエストの受付をしています。その際は、活動報告のリクエストへ送ってください。

今後も気長に待っていただけると助かります。

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