約束の時間五分前には、二人ともそろっていた。
「随分早かったな、シロ」
「そう言うジークこそ、僕より早かったじゃないか」
「まあ俺は、武器がこうなっちまったからな」
と言って、鞘から先程の戦闘で、罅が入った刀を出して見せた。
「あらま、派手にやられたみたいだね。それで、成果は?」
「く、恥ずかしながら、ゼロだ」
まさか、一つも手に入れる事が出来ないまま終わるとは、思ってもみなかった。
俺の負けが確定しているとはいえ、一応聞いてみようか。
「シロはどうだったんだ?あの後から、いくつ手に入れた?」
「僕は、六つだよ。余裕で、僕の勝ちだね」
「そりゃあそうだろうな。敗者が言うのは何だが、引換券の分配をして貰えないだろうか」
「はいはい、これだよ」
そう言うと、シロはリングを渡してきた。
何とか、確保することが出来たな。
「さて、あと何分で、イベント終了になるかな」
「ちょうど終わったみたいだよ、ジーク。これで圏内での戦闘も、できなくなるはずだよ」
「そうか、ならこれからどうする?」
スキル上げでもしに行こうかな。
その前に、武器を買い直さなきゃならないか。
「ジーク、敗者は勝者のお願いを、一つ聞く約束だろ。忘れてもらっては困るよ」
今後の事を考えていると、シロが呆れたように言ってきた。
そう言えば、そんな約束をした気がするな。
「そうだったな。それで、シロのお願いってなんだ?」
「うん、これから僕と、
そんな事か、武器も壊れているし、丁度いいな。
「良いぜ、それじゃあ行こうぜ」
良い武器が、見つかるといいな。
「それじゃあ、いこっか」
よし、上手くジークをデートに誘えた。
この後は、どうしよう。
このまま見て回ろうかな。それともジークに、新しい刀をプレゼントしようかな。
丁度、気になるお店もあるんだよね~。
あ、そう言えば……
「ねぇ、この引換券って、スキルか武器になるんだよね。いつ変わるんだろう?」
ストレージに入っている状態なら分かるけど、装備していないと、スキルか武器にならないわけだし。
「まぁ、何かあるんだろ。そう言えば、ストレージに入れていたのは、どうなった」
「うん、さっき確認したけど、もうゴールドに換わっていたよ」
確認してビックリ。ストレージの引換券四つは、400万ゴールドになっていた。
一つあたり、100万ゴールド。
換わる前は、1,000ゴールドしかなかったから、一気にお金持ちだよ。
「そうか、それでどこに向かっているんだ?」
「う~んと、もうすぐ着くよ」
こうして話しているうちに、どこに行くかは決めたんだよね~。
もうそろそろ、見えてくるころだと思うんだけど……
「お、もしかしてあそこに見え、武器屋か?」
「正解。この武器屋って、かなりレアな物を揃えているみたいだよ」
やって来たのは、始まりの広場から東商業エリアへ行って、さらに細い路地を幾つも通ってから辿り着く、ショップエリアだ。
「よくこんな所、見つけたな」
「うん、引換券持っている人を探していたら、迷い込んじゃってね。ショップだし、せっかくだから入ってみようとしたけど、イベント終了まで開かないって表示が出るから、おかしいな~って。
だってさ、このエリアのお店以外は普通に、入ったり買い物したりできるんだよ。おかしいでしょ」
イベント終了まで開かない店、これはレアな武器が売ってあるでしょ。
きっとそう、そうに違いない。
「ま、そうだな。んじゃ、入ってみるか」
そう言うとジークは、先に入っていった。
さて、ジークとの買い物デート、楽しまなきゃね。
次回は一応、
アイデアがあれば、活動報告のアイデア・アイデア02へと送ってください。
~例~
<ステータス>
種族「獣人種・紅狐族」能力名「白焔」
職 「薬師」職スキル名「妙薬調合師」
戦闘「刀術」
「 」
汎用「視覚強化」
<能力やスキルの効果>
<オリキャラ案>
活動報告に、さらに詳しい例があります。