短いです。
残り、一時間半。
ジークから勝負を持ちかけられて、随分経った。
あれから更に四人倒して、引換券は五つになった。
僕の目的は、お金を稼ぐことだから、装備している引換券は一つ。
残りは全て、ストレージに入れてある。
「さーって、次のターゲットは……、お?あんな所に女の子が、一人でいる」
次のターゲットを探していると、白髪の獣耳の女の子を見つけた。
見たところ獣人族、使う武器は弓とナイフかな。
相手はまだ此方に、気付いていないみたい。
これなら、行けそうだね。
そう考えて、暗殺者のスキル『気配遮断』を使って、獣人の女の子に近づいていく。
「それじゃあ、六個目、いただ……⁉」
近づき、背後から一気に仕留めようとした瞬間、女の子が急に視界から消えた。
「ウソ!どこ行ったの」
「直前に声出したら、隠れてきても、意味ないよ」
見ると獣人の女の子は、僕の背後にいた。まさか、背後を取られるとは思ってもみなかったよ。
「僕は盗賊でね、『隠密』のスキルを持ってるんだ。おかげで、お姉さんの声、聞えたんだ~」
これは、不味ったかな。相手もかなりのやり手っぽい。
ぶっつけで使う事に為ったけど、上手く逃げ切れるかな……
詳しく種を明かすと、隠密の効果で声を聞き取り、種族スキルの「瞬迅」で、背後に回り込んだ。
ようは、相手に見えない速度で動いただけ。
相手もなかなかの、隠密を使うみたいだけど、油断しすぎだね。
「さて、そろそろ勝たせてもらうよ」
ナイフを掴み、相手の懐に潜り込み、胸に一気に突き刺す。
「あれ?手ごたえが無い……?」
確実に仕留めたと思うんだけど、どう言う事?
すると、刺したはずのお姉さんの姿が、揺らぎだし、徐々に消えていった。
「あちゃ~。僕も、詰めが甘かったって事かな」
「ふぅ~、危なかった~」
女の子が喋っている間に、種族スキル『幻像』ともう一度「気配遮断」を使って、その場から逃げた。
種族スキル『幻像』の効果は、名前のまま幻像を作り出す効果だ。
順番に言うと、まず彼女が話している隙に、幻像を作り出すと同時に気配遮断を使用。
あとは気付かれないよう、逃げるだけ。
ぶっつけ本番で組み合わせを試したけど、何とか逃げることが出来た。
彼女はきっと、僕と似たようなスキル構成なのだろう。
速度に特化すると、あそこまでなるなんて……
「名前、聞いておけば良かったかな」
何だか、また会いそうな気がするし、今度会ったら聞いてみようかな。
「そう言えば、時間は……」
確認してみると、残り時間は一時間になっていた。
不味い、さっきの子に時間をかけ過ぎた。急がないと目標の数までいかない。
「時間も無いし、集合場所を目指しながら、行くしかないかな」
対戦相手は、零兎@ユリ(黄)さんから提供していただいたキャラを使わさせて頂きました。
今回、名前はあえて出しませんでした。
今後も登場する予定なので、お楽しみに。
戦闘シーンは、今後もこんな感じになるかも知れません。
なので、みなさんの想像力でカバーしていただけると、助かります。
アイデアがあればぜひ、活動報告のアイデア・アイデア02へと送ってください。
~例~
<ステータス>
種族「獣人種・紅狐族」能力名「白焔」
職 「薬師」職スキル名「妙薬調合師」
戦闘「刀術」
「 」
汎用「視覚強化」
<能力やスキルの効果>
<オリキャラ案>