ブランクワールド・オンライン   作:東條九音

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今年中には、2章を終わらせたい……
という事で月2投稿するときは、11日と25日頃に投稿したいと思います!
取り敢えず今月は1回で、来月からかなぁ


合わない二人

「お前こそ、よく気付いたな?初見でそうそう気付けるもんじゃないだろ」

 

目には見えないが声は聞こえる。

おそらく、幻影系統の魔法だろう。かなり強力な魔法らしい。私の『目』をもってしても、看破が難しい。

 

「もぅ、セリちゃんって呼んでよ。わたし、マキちゃんとは気が合うと思うの。だって、あなたも所有者でしょ?仲良くしようよ」

 

「い・や・だ!そもそも、プレースタイルが全然違う」

 

「それでいいのよ。プレースタイルは、人それぞれだもの。非合法であっても、この世界では合法。それはゲームマスターが言っていた事よ」

 

「確かに空白な世界だとは言っていた。けどだからと言って、人として考えるなら、やっちゃいけない事だろ!」

 

「それが何?結局はゲームなのよ。私たちが楽しければ、些細な事じゃない」

 

「ゲームであって、そうじゃない。この世界のNPC(住人)たちと話した事はある?」

 

「住人?モブと話すわけないじゃない?それがどうかしたの?」

 

「モブであっても、一人一人が意思を持っているんだ。非合法な行動は、彼らの生活を壊しかねない」

 

「あり得ないわね。それだとNPC全員に、AIが搭載されている事になるじゃない。仮にそうだとしても、AIたちの中にも非合法な事をする人はいるはず。そうなれば、私たちがしていたって問題ないじゃない」

 

「ならそろそろ、分かったんじゃないか?いくら勧誘したって無駄だって事が」

 

「……そうね、あなたの事は、諦めるわ。それに、そろそろ決着をつけなくちゃね」

 

長い間話したおかげで、「目」がだいぶ捉える事に慣れてきた。

人影を捉えた場所に向けてナイフを投げつける。投げられたナイフは、壁に突き刺さる。

しかし今度は部屋全体が揺らぎ、やがてナイフが刺さった場所には、人影が浮き上がる。

 

「えっ」

 

幻影は解けた。けれど、ナイフが刺さった相手はマキナでは無かった。

投げたナイフは、クロムウェル陣の使役する、傀儡に刺さっていたのだった。

セリアの『神の目』は、マキナの魔法の発生源、魔導書を捉えていた。幻影が解けた事から、それは間違いないはずだった。

セリアは傀儡を確認すると、傀儡と一緒に何かが刺さっている事に気付いた。

 

「これは……本のページの一部?」

 

部屋の中を確認するが、マキナと雪那の姿は見当たらない。

代わりに部屋には、傀儡たちが居るだけ。

 

「どうやら、逃げられたようね。まあいいわ。次あった時は、私が勝つもの」

 

そう言うと傀儡に刺さったナイフを抜き取り、セリアもツリー同様に転移アイテムを使い、この場を離脱して行った。

 

 




~ルル&キキのスキル紹介コーナー~

キキ:かなり久しぶりのこのコーナ!

ルル:……別にやらなくても良いんじゃないかしら?

キキ:まぁまぁ、それは置いておいて
   今回紹介するのは、神の目だよ!

ルル:はぁー……これは十ある神シリーズの一つ
   効果は…

キキ:効果は、相手の死線、つまりクリティカルヒットポイントが見えるようになるの
   さらに、その線を寸分狂わず攻撃することで、即死させることが出来るの

ルル:相変わらず、チートアビリティよね、これ

キキ:まぁ、マスターの趣味だし
   ゲームマスターを捜し出すためだから、目立ち過ぎるくらいが良いって事でしょ?
   あ、そうそう
   神の目にはもう一つ効果があって、看破強化があるんだよ

ルル:確か、偽物を見分けられるのよね?

キキ:そうだよ!
   でもそれは、使用者の腕次第だけどね~

ルル:本当におまけの能力みたいね…

キキ:それじゃあ、今日はこれまで!
   また今度ね~!

ルル:…………

キキ:?どーしたの、ルル?

ルル:……もういっその事、(読者の)反響がよければやるで良いんじゃないかしら?

キキ:え…それだと、神シリーズ説明はいつするの?…それに私たちの出番は……

ルル:本音は隠しなさいよ、もう……


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