何故、こうなったのでしょう………自分でもよく判らなくなってきました。
取り敢えず今回も、描写が上手くないと思いますので、皆さんの想像力で補って下さい。
空に浮かぶ大陸唯一の都市、空都ベルカ
このベルカ郊外に存在する地下洞窟にて、少し異様な戦闘が行われていた。
「………」
一人は全身緑の鎧と身の丈に合わない大盾を装備した人物。
「う~ん、意外と堅いな~」
もう一人は常に決まった形をとっておらず、状況に合わせて姿を変える人物。
二人の戦闘は単調なもので、一方が攻撃すると、盾でガードしカウンターを入れる。一方が攻撃をすれば、形を変え受け流す。
お互い決定的な決め手に欠け、このやり取りがおよそ二時間近く続いている。
「ね~あなた。何で喋らないの~?」
決まった形を足らない人物はこのゲームでも珍しい、スライム種のプレイヤーだった。
名をヴィヤーサ
何故スライム種のプレイヤーが珍しいのか、それはスライム種のステータス値は種族内最下位であり、人気が無いからだ。
ステータス値が低い変わりにスライム種には、何度でも好きにステータス値を再分配できる能力があるが、それでも低すぎるステータス値のせいで人気ワーストワンの種族だった。
そんな種族をヴィヤーサが選んで理由。それはある種、悲劇によるものだった。
ヴィヤーサはVRMMOをプレーするのが初めてで、アバター製作を《完全自動製作式》を選んだのだ。その結果出来上がったのはこの、スライム種のヴィヤーサだった。
スライム種が種族間最弱キャラだとは知らないヴィヤーサはそのままゲームを進めていき、初心者域を出て中堅プレイヤーと為った頃、初めて自分の使用しているキャラが最弱で人気が無い事を知った。
しかしその頃にはすっかりこのアバターが気に入っており、今更一からやり直す気になれなかった。
これがこの世界でも珍しい、生粋のスライム種のプレイヤーが誕生した瞬間となった。
「………」
話は戻って、ヴィヤーサと相対する人物は相変わらずの無言だった。
この緑の人物の名は、
姉妹から知らされた身の危険から己を守るために、地下洞窟に隠れ敵を待ち構えていたのだった。
「………疲れた」
グリーンの属性は防御
主が居ない宝玉たちは、己で使う事は出来ても最大限の力を発揮する事は出来ない。
それ故グリーンは体力的余裕があるにもかかわらず、疲労度が蓄積され徐々に活動限界へと追い込まれていった。
「う~ん、何か決定打になる技、あったかな~?」
(……次の攻撃を受け切って、一度退却するしか…)
「あ~、そう言えばまだ試してなかった~。よぉーし、そうと決まれば」
グリーンは盾を、ヴィヤーサは人の形を取り、拳を構える。
動いたのは、ヴィヤーサ。拳を勢い良く突き出す。
一方グリーンは不動の構えでそれを迎え撃った。
しばらくぶつかり合いは拮抗していた。が、そのぶつかり合いはヴィヤーサが盾から急に離れた事で、終わりを告げた。
いや、ぶつかり合いでは無く、この長い戦闘事態の終わりを、だった。
グリーンの見た目には変化はないのに、グリーンはその場に倒れ込み、光り輝くと宝玉へと変わってしまったのだ。
「あ~、やっぱり効いた~」
ヴィヤーサが放った拳は、職業スキル・武闘家の『拳法』の攻撃、鎧通しだった。
拳法で使える技の多くが、正確に物の芯を捉えないと効果が無い。これは技量もさる事ながら、運も関わってくる。
ヴィヤーサの凄い事は、元々は芯を正確に捉えている訳では無く、運だけでこれを成功させる事にあった。しかし、ヴィヤーサは根性で芯を正確に捉えられる様になり、その上持ち前の運もあって必ず成功するものとなっていた。ただし……
「スッカリ忘れるとこだったよ~」
本人が初心者ゆえのニアミスをしなければだ。
「さーって、これを回収して、受付まで届ければいいんだよね~」
そう言うと緑の宝玉を回収して、ヴィヤーサは酒場へと向かうのであった。
今回登場した《ヴィヤーサ》は、オリヌスさんから提供して戴いたキャラになります。
何と言うか、私のスライムの認識が定まっていないせいか、書き上げたものを確認した時、「あれ、これで
まぁそこはBWOっぽく、「空白ゆえの結果」と言う事でどうか一、お願いします。
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新しく考察のエリアも作りました。よければ利用してみてください。
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