ブランクワールド・オンライン   作:東條九音

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前回の戦闘の続きです。
毎度の事ですが、細かい描写は皆さまの想像力で補って下さい。


実力者たち

「全く、大きいくせに速い奴にゃ」

 

巨人の攻撃を避けては、様々な属性の打撃を入れてみるが、大きいくせに速い事もあってか、有効な一撃を与えられずにいる。

与えたとしても、すぐに傷を修復されてしまい攻めきる事が出来ずにいた。

 

「こう言う相手って何処かにある核を攻撃しないと、修復し続けるのよね……いっそ気の流れを止めてやろうかにゃん」

 

「死体相手に仙術は、無駄じゃないかな?」

 

「やっと来たかにゃ。それじゃあ如何するにゃ?」

 

ようやくお出でになった雪那に、打開策があるか聞いてみる。

 

「本来、レイドを組んで相手にするのに、一人で戦おうとするのが間違いかな。まぁ、私たちが居れば十分だけど」

 

「何でも良いから、早く!って言うか、何で私だけ狙われるにゃ‼」

 

雪那も先程から戦闘に参加しているが、巨人は雪那には目もくれず、私にばかり殴り掛かって来る。

 

「どうしてだろう?でも丁度良いかな。黒音!そのまま時間を稼いで欲しかな。そいつをこれから分析するから!」

 

そう言うと雪那は巨人から距離を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来て‼アウル!」

 

雪那の声に応え現れたのは、一匹のフクロウ。

 

彼女の職業スキル『契約』

効果は、モンスターなどと契約を結び眷属・眷獣とする。

雪那が今契約しているのは二体で、もう一体は日本犬のドッグ。

 

このタイミングで、眷獣を呼び出したのは理由がある。

いつの間にか修得していた、アビリティを使うのに必要だからだ。

 

「アウル!モード・アナライズ!」

 

そう言うと雪那の肩に止まっていたフクロウは、その姿を眼鏡へと変化させた。

 

固有アビリティ『神々の呪い』

効果は主に二つ。

一つはボス系・神格系モンスターの攻撃でしか死亡しない。

もう一つが眷属・眷獣を武器に変換する。

雪那は種族スキル『呪い』で眷獣たちにそれぞれ属性を附与しているが、それと併用してこの効果は発揮する事が出来るらしい。

 

「さぁて、どういう仕組みになっているのかな」

 

アウルの武器化の効果は「分析」

対象を観察する事で、弱点などを分析できる。

 

眼鏡をかけて巨人を観察すると、不自然な個所を見つけた。

 

「黒音!額を攻撃して‼額の中央に三つめの目が再生の核になっているから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「了解にゃ‼核が分かってしまえば、こっちのもんにゃ!」

 

そう言うと黒音は、巨人が振り下ろした腕を避けて飛び乗り腕伝いに駆け上がって行った。

そのままの勢いで額に向かって跳躍し、拳に何かを纏わせて第三の目に叩き込んだ。

 

「妖術と仙術を混ぜたオリジナルの術にゃ。なかなか強かったけど、弱点さえ判ればこっちのもんにゃん♪」

 

着地と同時に黒音はすぐ追撃を入れた。

雪那の分析通り再生はされる事なく、そのままダメージが蓄積されているようだ。

その証拠に巨人の動きが鈍り、膝をついていた。

 

「再生が無かったら、そこまで強く無いにゃ。一気に止めを刺すよ」

 

「そうだね。じゃこれで終わりかな」

 

黒音は先程の術を纏わせた拳を、雪那は掌底を同時に繰り出した。

攻撃が決まり、巨人はデータの欠片となって消えて行ってしまった。

 

「ふぅ~、やっと終わったにゃ。それにしても何で、雪那はターゲットにならなかったのにゃ?」

 

雪那には見向きもせず、終始私ばかりを攻撃してきたのは何故だろう?

 

「分析した時に出たんだけどね、あのボス見た目が獣人の人を攻撃するようになっていたみたい。とことん、獣人絡みかな」

 

すると雪那が、眼鏡からフクロウへ戻ったアウルを撫でながら、呆れる様にそう告げた。

 

「にゃ、私は妖怪にゃ‼失礼過ぎるのにゃ‼」

 

あの魔術師、今度会ったらコテンパンにしてやるにゃ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




~ルル&キキのスキル紹介コーナー~

キキ:またまた久しぶりの登場だよ!

ルル:まだ懲りてないのかしら?
このコーナーはわざわざする必要は、無いはずよね?

キキ:暇だから、良いじゃん!それより今日紹介するのはアビリティ『神々の呪い』だよ

ルル:まったく仕方ないわね……
まずアビリティとはスキルとは別物で、条件を満たせば自動で誰でも習得できるものよ
これは気付いたら修得しているなので、スキルの整理をしていない人は中々習得している事に気付けないわ

キキ:効果は主に『常時発動型』『任意発動型』の二種類だよ
ジークが使っていた『獣人化』は任意発動型だね
常時発動型はアビリティに気付いた時からずっとって事

ルル:今回紹介するものはアビリティの中でも特別なもの、「神シリーズ」
マスターを含めて十人の人物のみが習得できないものよ
これはマスターが提示したグランドクエスト、「紛れ込んだゲームマスターを捜し出す」を分かりやすく、目星を付ける事が出来る様にするためのものなのよ

キキ:神シリーズは簡単に言ってしまえば、読者に製作者(ゲームマスター)候補を伝えると同時に、チート級の強さを持つプレーヤーたちって事だよ
現在所有者が決まっているのは三つ
『神々の図書館』『神の天秤』についてはまた今度の機会で説明するね

ルル:やっと本題ね
『神々の呪い』の効果は二つ
ボス系・神格系モンスターの攻撃でしか死亡しない、眷属・眷獣を武器に変換する
この二つよ
   
キキ:一つ目の効果は常時発動型
死亡しないと言っても、通常のダメージもちゃんと入るんだよねー
二つ目のは任意発動型
呪いによって、眷属・眷獣の姿が変わるって事だね
こんな感じで、神シリーズはあと七個あるだよ!
   
ルル:神シリーズの管理は私たちじゃなくて、ナナ姉さまがしているから分からない事が多いのよね
私たちが知っているのは、種類と大まかな効果だけ 
………ねぇ、何で私たちが紹介しているのかしら?
これって、ナナ姉さまがするべきでないかしら?

キキ:だってナナ姉は、分かったら面白くないって言って、絶対教えてくれないよ
分かる範囲だけでも私たちで伝えていくべきだよ

ルル:ナナ姉さまに、任せれば良いのに
あなたの考え方には、何時も驚かされるわね
さてそれじゃあ今日は、ここまでにしましょうか

キキ:そうだね!
それじゃあ、また次回!
バイバイ~

ルル:まったく、本当にマイペースな妹ね
……次回なんて、そもそもあるのかしら?



















アイデアがあれば活動報告のアイデア・アイデア02へと、リクエストがあれば活動報告のリクエストへと、送ってください。
そのキャラをメインに、書かせて貰うかもしれません。



~例~
    
<ステータス>
      種族「獣人種・紅狐族」能力名「白焔」
      職 「薬師」職スキル名「妙薬調合師」
      戦闘「刀術」
        「 」
      汎用「視覚強化」
<能力やスキルの効果>

<オリキャラ案>

活動報告に、さらに詳しい例があります。


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