人って意外な所で、再開するものですよね。
「え~っと、つまりあのイベントの時に戦った仲って事で良いのか?」
「そうだよ。まさかジークの知り合いだったとは、驚いたよ」
「知り合ったのは、つい最近ですよ。お姉さんこそ、ジークの知り合いだったんですね」
話を聞くと如何やら引換券争奪戦の時に、戦って引き分けた仲らしい。
世間は広いようで狭いとはまさにこの事だろう。
「それにしても君、あの時と雰囲気が違わないかい?」
「あ~、実はイベントとか戦闘になると、人が変わるって周りからよく言われるんですよね~」
「そうなのかい。ならまたいつか、手合わせ願いたいね」
「此方こそ、望む所ですよ。それは置いておいて、情報交換しませんか?」
そう言えばそのために集まったのだった。
「それで、何かわかった事あるか」
「分かっている事は、今回のクエストは運営じゃなくてプレイヤーが出した物って事だね。って言うか、プレイヤーもクエスト出せたんだね。それにはったりにしても、王国から報酬が出るってよく言うね」
「そうですね。この『神秘の図書館』ってギルドは、おそらく人を集めたいんですよね?これじゃあリタイアして、人を集めることが出来ませんよね」
普通に考えたら王国から報酬が出るって言うの、はったりだろうな。
でも俺はそうは思わない。
「多分本当に、王国から報酬が出ると思うぞ。そのギルドに付いて少し知っているんだが、既に王国のコネを持っていてもおかしくない奴がギルマスをしているんだ。ブラックも知っている奴だ」
「僕も知っていて、コネを持っていそうな人………もしかして、マキナさんですか?」
その通り。
アイツは掴み所な無い奴だからな。
よって、報酬は本当にあると考えるべきだろう。
と言うか、ブラックにギルドの事は話していないんだな……
「ジーク、そのマキナって前に紹介しようとした人かい?随分と思い切った事をするんだね」
「まぁ、そう言う奴だから……さて、問題は時間になったら突入するだけって、殆ど説明していないだろ」
詳しい事が書いてあると言って渡された紙には、奇襲部隊が入ってから更に三十分後に攻め入るようにと書いてあるだけだった。
それに五人だけで、どうやって奇襲をかけるつもりだ?
「確かにそうだけど、信じるしかないね~これだけは。そう言えば、ギルドにはどんな人が居るか知っているのかい?」
そう言えば人数しか聞いていなかったな。
「マキナを含めて、五人いるって事しか知らないな」
「たった五人で攻め込むつもりなら、無謀だね。どんなメンバーなのかな~」
ほんと、それは気に為る所だ。
予想では、相当な変わり者だとは思うのだが……
「僕おそらくだけど、一人知っています」
「ほんとか、ブラック!」
「は、はい。初めて知り合った時に見たんですけど、猫のお姉さんでした。その、着物を派手に着崩していました」
猫のお姉さんで着物を派手に着崩している奴……まさか……
「ジークもしかしてそれって、君が戦ったって言う、黒音って言う人じゃないかい?」
「多分、間違いないと思う。いよいよ変人の集まりな気がしてきたぞ……」
「全く、酷い評価だねそれは」
「仕方ないだろ、こればかりは本気でそう思う……ってマキナ⁉いつの間に⁉」
「う~ん、『まぁ、そう言う奴だから……』って言っていた頃からかな?なぁ、シン」
「はい」
いつの間にかマキナとそのギルドメンバーの人であると思われる人物が居た。
「どうも、改めまして『神秘の図書館』マスターのマキナだ。こっちは、メンバーのシン」
「…よろしくです」
「ちょうど良い。説明してくれるよな、マキナ?」
「書いてあるままだよ。俺たちが奇襲をかけるから、他の人には後に続いて欲しいってわけ」
報酬の件やどうやって奇襲をかけるつもりかを聞きたいのだが、教える気は無いようだな。
「先…マスター、そろそろ時間」
「っと、そうだったな。じゃあジーク頼んだぞ」
そう言ってマキナとシンは何処かへ行ってしまった。
「変わった、人だね、マキナって。それでどうする?」
「どうします?僕はこのまま参加しようと思いますけど」
どうするって、マキナのあの様子を見た感じだと、おそらくは作戦あっての事だろう。
「やるっきゃないだろ!上手く行けばチャンスでもあるんだから!」
アイデアがあれば活動報告のアイデア・アイデア02へと、リクエストがあれば活動報告のリクエストへと、送ってください。
そのキャラをメインに、書かせて貰うかもしれません。
~例~
<ステータス>
種族「獣人種・紅狐族」能力名「白焔」
職 「薬師」職スキル名「妙薬調合師」
戦闘「刀術」
「 」
汎用「視覚強化」
<能力やスキルの効果>
<オリキャラ案>
活動報告に、さらに詳しい例があります。