第一話 龍帝、東奔西走す
イリナと縁側で一緒に涼みながら話をした後、膝の上で眠ってしまったアウラを抱えて部屋に入るとそのままアウラと一緒に布団に入った。そうして完全に眠りに入ると、僕はいつもの様に精神世界で全力の模擬戦を開始する。
「エェェェイ!」
その模擬戦の相手は先手必勝とばかりに可愛らしい声とは裏腹に途方もない威力を秘めた正拳突きを繰り出してきた。まともに食らえば防御をガチガチに固めた上からでもあっさりとKOされる事をこの体で何度も強制的に証明させられてきた一撃を前に、僕が選択したのは前に踏み込んでの受け流しだった。
「えっ?」
まさか殆ど手加減していない自分の攻撃に対して横や後ろに躱さずに前に踏み込むとは思っていなかったらしく、
「……いった~い!」
パチーンという小気味良さを感じる音が辺りに響き渡ると、彼女はその痛みで大声を上げた。そして、涙目になって背中をさする。……一応、
「もう、イッセーったら! か弱い女の子の背中に紅葉なんて咲かせちゃダメでしょ!」
そう言って僕との模擬戦そっちのけでプンプン怒っているのは、アリス。歴代の中でも「
「今の攻撃って他の皆が喰らったら、ただじゃ済まない威力があった筈なんだけどね。それがその程度で済んじゃうって、地味にショックなんだけど……」
アリスとの隔絶した力量差をまざまざと見せつけられた事で肩を落とす僕だが、これでもかなりマシになっている方だ。駒王協定が締結された時から眠っている間に精神世界でアリスと一対一で模擬戦をする様になって一月足らずになるが、最初の頃は何が起こったのか解らない内に地面に倒れ伏せていたなんて事はザラでどうやって倒されたのか解るだけで上出来だった。それを思えば、アリスの殆ど手加減なしの一撃を綺麗に受け流してから反撃できた僕は確かに成長しているのだろう。それは解っているのだが、はやてよりも年下の女の子に敵わない現実を前に戦士としての納得よりも男としての情けなさの方が先に立ってしまうのはやはり仕方のない事だろう。
「ウフフ。やっぱりイッセーも男の子なのね。でも、そう悲観したものでもないんじゃないかしら? ……なんて言うのかな、今のイッセーの攻撃って体よりも心にズンって響いてくるのよ。でも、それがけして気持ち悪い訳じゃなくて、どんよりした曇り空がからっと晴れて青空になっちゃう様な、そんな感じなの」
アリスもそうした僕の複雑な男心を察して微笑ましい物を見たと言わんばかりの笑みを浮かべると、僕の攻撃についての感想を伝えてきた。……どうやらダイダ王子から教えてもらった事はしっかりと実行できている様だ。
「そうか。この分なら「懲らしめる剣」も問題なく行けそうだね。ありがとう、アリス」
僕はこの一月の間、毎日模擬戦に付き合ってくれた感謝の気持ちを込めて、アリスにお礼の言葉を伝えた。すると、アリスは本当に嬉しそうな表情を浮かべた。
「本当に強くなったわね、イッセー。……ううん。強くなったっていうよりは、ゼテギネアに行く前のイッセーに戻ったって感じかも」
「そうかもしれない。風神さんや雷神さん、それにダイダ王子と再会した事で、僕はあの頃の気持ちを取り戻す事ができた。これって、実は凄く大きな事だと思う。……初心忘るべからず。まさか実感を伴う形で思い知らされるとは思わなかったよ。だから、ダイダ王子との立ち合いを通じて取り戻した今の気持ちを今後は大切にしていこうと思っているんだ」
アリスの前で戦う者としての初心を大切にしていくという決意を表明すると、アリスは満足げに何度も頷いた。
「ウンウン。それでいいのよ、イッセー。何だかんだ言って、イッセーが一番強い時ってやっぱり優しい気持ちを全開にした時だってわたしは思うの。それが今までにない全く新しい力を生み出したり、全く新しい道を切り拓いたりしてきた。たぶん、これからもそうなんでしょうね。そんなイッセーだから、わたしも他の皆も一緒に歩いていきたいって思っているのよ」
アリスから少々照れ臭くなる事を言われてしまった僕に言える事は、たった一つだけだった。
「……本当に。本当にありがとう、アリス」
Side:木場祐斗
イッセー君達が冥界の堕天使領から始まり、天界、更には日本神族の住まう高天原にまで足を伸ばした外遊から戻ってきて、もうすぐ一週間が経つ。その間、イッセー君がそう遠くない内にやってくるであろうオーフィスに備えて自分を鍛える事ができたかと言えばそうでもない。何せ若手の会合を終えたその足で
……何もそこまでしなくてもと思っていたらレヴィアタン様も僕と同じ事をお考えだった様で、「イッセー君、明日と明後日はイリナちゃんやレイヴェルちゃんと一緒にお休みしてね☆ それとこれ、魔王としての命令だから絶対守らないとダメだよ☆」という事でイッセー君達は八月九日と十日が完全にオフとなった。当然、早朝鍛錬もイッセー君達は強制的に不参加となり、その二日間は珍しく顔を合わせる事がなかった。そうしてイッセー君達のオフが明けた八月十一日の早朝鍛錬にこの二日間何をしたのかをイッセー君達に尋ねたところ、何と言ったらいいのか判断に困る答えが返ってきた。
まずは八月九日。
この日はまず冥界入りしてからまだ訪れていなかったシトリー領の本邸に向かい、そこでシトリー卿やシトリー夫人に改めて挨拶をしたそうだ。その後でシトリー卿の勧めで領内の自然保護区を観光目的で歩いて回る事にしたのだけど、そこから話が変な方向へと向かい始めた。そもそもイッセー君は様々な幻想種と召喚契約を交わしている真正の
……でもね、イッセー君。だからと言って、その気晴らしとしてアウラちゃんと一緒にドゥンさんに乗って一時間ほどひとっ走りしたついでにやった事がカムランの戦いの後に所在不明となっていたクラレントとロンゴミニアド、更に王妃グィネヴィアはおろか相談役のマーリンにすら教えていなかったという隠し場所に収められていたマルミアドワーズといった先代
次に八月十日。
この日はグレモリー本邸に外遊の終了をグレモリー卿や部長に報告しにきた。その際にグレモリー卿から薦められて、イッセー君達はグレモリー領内にある温泉に向かったところ、そこでイッセー君のご両親と鉢合わせしたそうだ。大好きなお爺ちゃんとお婆ちゃんに偶然出会えた事でアウラちゃんが大喜びしている中、イッセー君がお父さんから詳しい話を聞いてみたところ、どうも冥界入りした初日にイッセー君達がグレモリー卿に手渡したというお土産のお礼という事でグレモリー卿からこの温泉に招待されたので夏休みを少し早めに取る事にしたとの事だった。……何をどう考えても、イッセー君達が家族水入らずで過ごせる様にグレモリー卿が手配したとしか思えない。イッセー君も同じ事を思ったらしいけど、折角のご好意という事で遠慮なく甘えさせて頂いた方がいいというレイヴェル様の進言を受け入れる事にしたそうだ。なお、人間界にお留守番する事になったはやてちゃんだけど、この際だからという事で海鳴市に住んでいるという大親友の家にお泊りで遊びに行く事にしたらしい。きっと夫婦水入らずで温泉を楽しんできてほしいと思ったんだろうね。
……ここで話が終わっていればイッセー君達は家族で楽しい温泉旅行を堪能できていたんだろうけど、ここでも話が変な方向へと進んでしまった。実はこの後もう一人この温泉で鉢合わせしてしまった人がいるという。「元々半月に一回は訪れるくらいにこの温泉を気に入ってるから、今回も純粋に温泉を楽しむつもりだったんだ。だから、本当に偶々なんだよ。信じてくれ」と慌ててそこにいた理由を語ったのは、エルレ・ベル様。バアル大王家の現当主、そしてヴェネラナ様の腹違いの妹君である事からサーゼクス様と部長の叔母でもあるこの方は、レイヴェル様を押さえてイッセー君の冥界側の婚約者に選ばれている。つまり、図らずもここで婚約者とご両親の初顔合わせも行う事になってしまったのだ。
そうしてご両親が泊っているという部屋でエルレ様が挨拶をした訳なんだけど、この時のエルレ様はイッセー君達が見ていられないくらいにガチガチに緊張していたらしい。しかも一人称を「俺」から「私」に変えたり、言葉使いや立ち振る舞いを女性らしいものにしたりとご両親に不快な思いをさせない様に相当気を遣っていたのは話を聞いているだけの僕でも解るけど、所詮は付け焼き刃なのですぐに
こうして本当に心身共に休めたのか正直微妙だと僕でも思ってしまう様な二日間のオフが明けた後も、イッセー君は精力的に動き続けた。
まずオフの明けた八月十一日には、聖魔和合親善大使としての上司であるレヴィアタン様と他の神話勢力との今後の外交方針についての打ち合わせを行った。しかしその後、イッセー君個人に対してバアル家からの呼び出しがあったのだ。そこで何と初代大王であるゼクラム・バアル様とお会いし、一時間ほど話をしたらしい。詳しい話の内容については守秘義務が課せられていて話せないとの事だけど、それが逆にかなり重要な話が為された事の証となっている。どうやら大王家はイッセー君との関係をかなり重要視している様だ。その証拠に、現大王の義弟になるという事で次期当主であるサイラオーグ様はもちろん腹違いの弟であるマグダラン様も公の場で紹介されたのを皮切りに、大王家に連なる貴族達が次々とイッセー君に押し寄せては自己紹介を行っていったそうだ。……やはり大王家に対しては今後も油断は禁物だろう。何せ現当主の妹君をイッセー君の婚約者として推薦するだけで後は政府の判断に委ねた事で、眷属契約の解約を伴うイッセー君の独立と大王家への取り込みという大胆な政治工作を誰からも非難されない形で成功させたという途方もない実績が向こうにはあるのだから。
大王家から呼び出されたその翌日である八月十二日、イッセー君は騎士王としては関係の深く、またクー・フーリンの末裔であるセタンタ君とも繋がりのあるケルト神話勢力に接触を図った。理由としてはオフの間に回収したマルミアドワーズをギリシャ神話勢力に返還する為の許可を求める為で、これについては特に隠す必要のないどころかむしろ盛大に広める必要すらあるらしいのでイッセー君は堂々と話していた。……この後でカリス君がこっそり教えてくれたんだけど、実はケルト神話の中でも中心的な勢力であるダーナ神族から真聖剣の返還を問答無用で求められたらしい。だけど、ここでカリス君が登場して自らの素性をエクスカリバーの預かり手である湖の貴婦人に明かさせた上で真聖剣を地面に突き刺して選定の儀を執り行い、それでイッセー君以外が真聖剣に認められれば返還に応じるとしたそうだ。この際、失敗すればそれが主神であるダグザ様であろうと魂ごと消滅すると警告したものの、その上で自信満々で挑戦した下級の神が真聖剣の柄を握った瞬間に跡形もなく消し飛んでしまった。神であっても消滅してしまう程に過酷な選定の儀の一部始終を見たダーナ神族が恐れ戦く中、イッセー君は平然と真聖剣の柄を握ってそのまま地面から抜いてしまったのは流石というべきだろう。そして、この選定の儀は幼い頃に既に成功していてこれが二度目である事がカリス君によって明かされた事でイッセー君が本当の意味で真聖剣から選ばれた二代目の騎士王である事が改めて証明された。これによって、ダーナ神族は真聖剣に関しては何も文句を言えなくなってしまい、更にはマルミアドワーズの所有権もあくまで巨人の王に勝利した事で得たアーサー王およびその後を正式に受け継いだイッセー君にある事からマルミアドワーズのギリシャ神話勢力への返還も了承せざるを得なくなったそうだ。正直、ダーナ神族から恨みを買ってしまいそうだと思ったけど、その後で銀の腕の逸話で有名なヌァザ様と剣術勝負をして真聖剣に選ばれた者として恥ずかしくない腕前を持つ事を証明してみせたし、あくまでケルト神話側が悪魔勢力の仲立ちでマルミアドワーズを返還する形とした事で悪感情をある程度は緩和できたらしいので余計な心配だったらしい。
そうしてケルト神話勢力に出向いた翌日の八月十三日はギリシャ神話勢力の本拠地であるオリュンポスにケルト神話勢力の意向としてマルミアドワーズの返還を打診した訳なんだけど、最初に伝える相手としてイッセー君が選んだのは冥府の神であるハーデス様だった。ケルト神話勢力の意向をハーデス様に伝え、更に話が通った際にはマルミアドワーズをハーデス様にお預けしてオリュンポスに届けて頂く事でこちらがハーデス様を尊重する姿勢を示し、ギリシャ神話勢力内でも特に悪魔や堕天使を忌み嫌っているハーデス様の悪感情を少しでも緩和させるのが狙いだとイッセー君は言っていた。ただ、マルミアドワーズをハーデス様にお預けした際にハーデス様が色々と手を回してマルミアドワーズをそのまま手元に残してしまう可能性があるんじゃないかと思ってイッセー君に言ってみたけど、「それをやって一番困る事になるのは、ハーデス様ご本人だよ。何せギリシャ神話に属する神でも数少ない良心的な神として今まで築き上げてきた信用や信頼を一気に失ってしまう事になるからね。それを解らない様な方ではないよ」との事。この話一つとっても、イッセー君が唯のお人好しでないのが良く解る。……尤も、「それにあの方はきちんと道理を通しさえすればしっかりと話を聞いて下さるから、オリュンポスに直接話を持っていくよりずっと安心できるしね」なんて言葉が続けて出てくる以上、根っこの所はお人好しなんだけどね。
そして八月十四日。つまりは今日、若手対抗戦の開幕戦であるグレモリー眷属とシトリー眷属の対戦を前に一大イベントが開催される事になっていた。余りに大きな力量差から全試合不出場となっているイッセー君のエキシビジョンマッチが開催されるのだ。対戦相手はサプライズという事で当日になって初めて発表されるとあって、冥界では実に様々な憶測が飛び交っていた。
― ここは代務者の証として直々に礼装の外套をお預けになられたルシファー様が直々にお手合わせするのではないか? ―
― いやいや、そこまではいかないだろう。むしろルシファー眷属の中でも親善大使と体躯の近しい方がお相手するのが妥当だろう ―
― ちょっと待て。最近メキメキと頭角を現してきたライザー・フェニックスが「レーティングゲームのチャンピオンになった暁には我が友である兵藤一誠とエキシビジョンマッチで対戦する」と宣言した事を受けて、あの絶対王者から「つまり現時点でランキングトップである私には親善大使殿と対戦できる権利があるという事になりますね」なんて親善大使との対戦に前向きとも取れる発言が飛び出しているんだ。ひょっとしたら、あくまで個人戦だが赤龍帝の頂点に立つ
― 幾ら何でも、それは流石に話が飛躍しすぎだろう。妥当な所でトップランカーの誰かではないのか? 現にトップランカー入りした事があり、また個人的にも親善大使と親しいというルヴァル・フェニックスが対戦相手として名乗りを上げているらしいぞ ―
イッセー君の対戦相手として続々と上がってくる大物達の名前に、僕達はそれも当然だろうと納得していた。何せ、僕達はイッセー君が
そうして冥界がイッセー君のエキシビジョンマッチに沸いている中、堕天使領に残っている朱乃さん、ギャスパー君、元士郎君、草下さんを除いたグレモリー眷属とシトリー眷属は魔王領にある試合会場の選手控室で待機しているイッセー君を訪ねていた。そこには元から行動を共にしているイリナさんとレイヴェル様、アウラちゃん、更には人間界に帰っていたはやてちゃんやはやてちゃんの護衛についている師匠とロシウ老師、セタンタ君、そしてイッセー君のお父さんまでいた。一方のイッセー君はと言えば、礼服であると共に戦装束でもある
イッセー君の新しい鎧について考えていると、イッセー君は自分のお父さんと話をしていた。
「父さん。母さんは……」
「やはりお前が傷付くのを見るのが怖いらしくてな、ここに来るのは流石に無理だった」
イッセー君のお父さんからお母さんはこちらに来ない事を伝えられると、イッセー君は納得した表情を浮かべた。
「しょうがないよ。それが普通なんだから。……僕が相手と傷付け合う姿を見て泣いてしまうんじゃないかって思っていたから、正直言ってホッとしたよ」
「俺だって、できればお前には傷付いてほしくない。これが親としての本音だ」
「ウン。解るよ、父さん。アウラが今の僕の立場になったらって想像したら、僕もやっぱり同じ事を思ってしまうから」
イッセー君はお父さんから本音をぶつけられると、それは無理だと反論するどころかむしろ父親としての複雑な心情に理解を示した。……自分もまたアウラちゃんという娘を持つ父親である為に。
「……一誠、思いっきりやって来い。母さんの分まで俺が見届けてやるからな」
「解ったよ、父さん」
最後にお父さんから肩を叩かれて激励の言葉を送られたところで、部長は今日の主役であるイッセー君にエールを送る。
「イッセー、今日は貴方が主役よ。だから、ここで冥界中に知らしめなさい。赤き龍の帝王達を統べる天龍の帝の名は、けして偽りのものではないという事を」
続けて、会長もイッセー君に声をかける。
「一誠君。誰が相手であろうと遠慮はいりません。思う存分戦って来て下さい」
そんなお二人のお言葉を、イッセー君は静かに受け入れた。
「リアス部長、ソーナ会長。承知しました。……と言っても、僕も対戦相手は知らされていないんですよ。サーゼクス様は一体誰を僕にぶつけて来るんでしょうか?」
イッセー君が未だ発表されていない対戦相手について言い及んだところで、いよいよ対戦相手の発表となった。
「それでは、今回のエキシビジョンマッチにおける兵藤一誠選手の対戦相手の発表です!」
そこで伝えられた相手の名前に、僕達は驚きを隠せなかった。しかし、イッセー君の反応は違った。
「成る程。まだ接点が無きに等しい冥界のドラゴン達に対して僕の力を示せ。そういう事でしょうか、グイベルさん?」
イッセー君から途方もない覇気が漲っていた。
『その様ね。でも一誠、相手が彼なら貴方にとっても不足はない筈よ』
グイベルさんはそんなイッセー君を見て、心底楽しそうに語りかけて来る。
「ご存知なのですか?」
『えぇ。ドライグが私と夫婦になって他のドラゴンに睨みを利かせに行った時に一度私達の巣を訪ねてきた事があったのよ。当然ドライグは不在だったけれど、私達の事を祝福してくれたわ。これでドライグの奴も少しは落ち着くだろうってね』
「成る程。ですが、だからと言って配慮など見せればかえって失礼ですから、ここは遠慮なくいきます」
『それでいいわ、一誠。それに、私としても力はけして衰えていないってところを見せておかないとね』
イッセー君の戦意は留まる事を知らず、その表情は完全に屈強な戦士のものに代わっていた。でも、無理もないと思う。何故なら、イッセー君の対戦相手は最上級悪魔であり、悪魔に転生する前は五大龍王と共に龍王と謳われていたドラゴン。
……「
Side end
いかがだったでしょうか?
……本当はもっと早くここまで持ってくるつもりだったんですが。
では、また次の話でお会いしましょう。