ハリー・ポッターと生き残りのお嬢様 作:RussianTea
キャンプ場に近づくにつれて、賑やかな声が段々と大きく聞こえてくる。そして、セフォネとラーミアはキャンプ場の入り口に到着した。
エリスの母は遊びではなく仕事でこの大会に来ている為、準備があるから昨日の内に現地入りしているようで、ブラッドフォード家が予約した場所をキャンプ場の管理人に聞く必要がある。
「ラーミア、ちょっと」
セフォネはラーミアに何やら耳打ちした。
「………それ、本当に必要あるんですか?」
「いいからいいから」
セフォネはラーミアの背中を押し、ラーミアはしぶしぶといった様子で管理人の前へ歩みでた。
「あのぉ」
ラーミアが呼びかけると、管理人は訝しげな目でラーミアを見た。まだ幼さが残る少女が1人でいたら、普通は変に思うだろう。これもセフォネの計算の内であるが。
「何だ?」
「えと…そのぉ、お友達とはぐれちゃって……」
ラーミアは後ろに手を組み、身体をモジモジさせて管理人を上目遣いで見つめる。その頬は僅かに紅潮しており、管理人は僅かに唸った。
「ブラッドフォードって言うんですけど……どこに予約してるか、教えてもらえませんか…?」
最後に止めといわんばかりに首を傾げ、管理人は陥落した。デレデレと表情を緩ませた管理人は、必要以上に丁寧に行き方を説明し、見えなくなるまで手を振って見送っていた。
「ふふっ……あっははははは!」
セフォネは管理人の目がラーミアに行っている内に安々とキャンプ場に入り、少し先で一連の出来事を見ていた。
「はぁ……もう、何させるんですか!」
セフォネの指令により、ラーミアは管理人に色仕掛け、というよりは可愛いを全面アピールし、エリスとエリスの母がいる場所を聞き出したのだが、あんな風に振る舞うのはかなり恥ずかしい。それに、さっきのは必要だったのかどうか疑問である。
「いやはや……古今東西、男性というのは女の涙と可愛い少女に弱いと聞きますが……まさかこれ程とは。流石は我が従者です」
「絶対面白がってやらせただけですよね?」
「面倒を避けたい半分、面白半分です」
魔法族という人々は、マグルにとってはとにかく目立つ存在。それが10万人規模で集まっている最中、マグルである管理人が色々不審に思わないわけがない。そんな中、年端も行かぬ少女2人で尋ねれば、何かあると思われかねない。そのような追求を避けたかった且つラーミアを弄りたかっただけであった。
「あっさり認めないで下さい」
「容姿は女の武器です。その使い方を知っておいて、損はありませんよ。それにしても……中々珍妙な光景ですね」
2人が歩く道の両側には、様々なテントが建てられていた。煙突や屋根が付けられているテント、三階建てのテント、噴水つきの庭や時計塔が設置されているテントetc。周囲の人間たちが着る服も謎で、魔法界のローブのままの人間とマグル風の服を着た人間が混在している。しかし、マグル風の服装は間違いが多く、ポンチョをスカートと誤って着ている老婆などがいた。
あまりにマグルの変装が下手な人間が多いゆえ、ラーミアが笑いを堪えている。暫く進むと、スタジアムにかなり近い場所に、聖マンゴの紋章入りのテントを発見した。そしてそこから、金髪碧眼の活発そうな少女が出てくる。セフォネの親友、エリス・ブラッドフォードだ。
「セフォネ、ラーミア。今丁度迎えに行こうと思っていた所よ。どうしてここが分かったの?」
「管理人に尋ねました」
「なるほどね」
「お母様はどちらに? ご挨拶をしたいのですが」
「ああ、中にいるわよ。どうぞ上がって」
「では、失礼します」
「失礼します」
中に入ると、そこは1つの住居のような佇まいだった。内装は全体的に白とベージュで統一されたシックなデザインだ。1階はリビングとキッチン、バスルーム、トイレがあり、吹き抜けの2階には部屋が4つ程ある。中央にある螺旋階段でそこに移動できるらしい。ここに住めと言われれば確実に住めるだろう。
外は大きめのテント、という風貌であったために、ラーミアがポカンと口を開けて驚いている。そんな彼女に2人はクスリと笑う。
「ママ、2人が来たわ」
エリスが2階に向けて呼びかけると、3人から見て1番右端の部屋から1人の女性が出てきた。そして、その姿を見たセフォネは目を見開いた。
「貴方は……!」
薄いピンク色に染めたショートカットヘアに、20代かと思うような童顔。実際は30代だ。
セフォネにとって彼女は見覚えがあるどころの話ではない。5歳〜10歳にかけて、セフォネが外の人間で周期的に会っていた唯一の人物。
「もう4年も経つのね……久しぶりね、セフォネちゃん」
女性は複雑そうな面持ちでありながらも、優しそうに、懐かしそうに微笑みを浮かべ、セフォネの前に立った。
以前は見上げていた彼女は今では同じ背丈、いや、もう抜いているか。時が経つのは早いものだ、とセフォネも感傷に浸りつつ、彼女に微笑み返した。
「ええ、ご無沙汰いたしております。お元気そうで何よりですわ、ミセス・セレーネ・ボナム。いや、ミセス・ブラッドフォード」
金髪を薄いピンク色に染めたショートカットヘアの、1人の女性癒師がいた。セレーネ・ブラッドフォード、職場では旧姓のボナムを名乗っている。その名から分かる通り、聖マンゴ魔法疾患傷害病院の創設者マンゴ・ボナムの末裔である。彼女の専門分野は特になし。一応の所属は呪文性疾患科だが、全部門の知識に明るいオールラウンダーだ。
幼い頃より癒者の名家の娘として育てられ、また彼女自身の才能も高く、今では希望の星として若手で最も優秀な癒者という評価を貰っている。だが、学生時代を真面目に過ごしすぎたせいで、大人になってから遊びたい精神が表に出てきており、研修期間終了後あたりから染髪した。真面目一辺倒の両親はあまりいい顔をしなかったが、このくらいいいだろうと寧ろ色がどんどん奇抜になっていった。
夫はテセウス・ブラッドフォード。こちらも代々癒者を輩出してきた家柄の出で、幼い頃から親交があった。今では5歳になる一人娘エリスがいる。
そんな彼女は今、病室で1人の患者の治療にあたっていた。肌は異様な程に白い、黒髪のまるで人形のような美しさの少女だ。
30分程前、ファッジという魔法省役人が、全身傷だらけの女と、顔に血の涙の跡を残すこの少女を連れてきた。女のほうはなにか闇の魔術でやられたらしく、体中隈なく毒性のある刃で傷ついており、深いものは骨まで達している。血は止まったが、全ての傷を元通りに再生することは出来なかった。深い傷などは、恐らく一生残るだろう。
こちらの少女は、表面上は何も問題ない。だが、内臓が激しく傷つき、呼吸も弱い。魔法薬を飲ませて暫く安静にしておき、今様子を見ているところだ。
「呼吸脈拍共に正常……良かったわ。でも、魔力の暴走だけでこんなことって…」
セレーネはこの少女を知っていた。自分が担当している患者の娘だ。その患者は、事故で吸魂鬼に魂を吸われて廃人と化したが、3年経った今でも吸魂鬼化することなく人の姿を保っており、今は長期入院病棟であるヤヌス・シッキー棟に移された。そこは呪文性疾患の患者用の病棟であるが、年単位での入院と廃人であるという現状からそこに移されたのだ。
患者の娘である少女は祖母と2人暮らしだったが、その祖母はつい先日に亡くなったと聞いている。
セレーネはカルテを捲った。
ペルセフォネ・ブラック。1979年9月22日産まれ。性別は女性。これまでの治療記録は無し。補足事項として、生まれた直後に魔法力が現れた特殊なケースである、らしい。
「…ん……」
セレーネがカルテを読み終えた時、少女―――ペルセフォネが目を覚ました。
「気分はどうかしら?」
「…ここは…病院……?」
「そうよ。貴方は気を失ってここに運ばれたの」
「…ミセス・ボナム……」
「一体何があったの? 教えてくれるかしら、セフォネちゃん」
セレーネはセフォネに目線の高さを合わせ、優しく尋ねた。だがセフォネはそれに答えず、身を起こした。
「…クリーチャー……」
すると、バチンと言う音がして、1匹の屋敷しもべ妖精が姿を現した。
「お呼びでしょうか、御主人様」
「…屋敷へ……」
セフォネは屋敷しもべ妖精の姿くらましで家に帰るらしい。それを、慌ててセレーネが呼び止める。
「ち、ちょっと待ちなさい。まだ安静にしてないと。最低でも2日は入院……」
「…ミセス・ボナム。貴方が
「かしこまりました、御主人様」
セレーネが引き止める間もなくセフォネは屋敷しもべ妖精に触れ、病院からいなくなった。
その後5年間。セフォネは度々母の見舞いに訪れた。彼女が来ている時はなるべく会うようにしていたが、彼女はいつも無表情だった。瞳は深い闇に囚われ、抑えきれない怒りや憎しみを無理やり押さえつけているかのようだった。
それに、彼女は異様に白く、身体もやけに細い。セフォネが食事に困るはずはない。彼女はブラック家の全財産を相続しているのだから。ならば、彼女が自らあまり食事を取っていないということだ。それを彼女に尋ねると、食事の時間が勿体無いのだと言った。
それだけではない。彼女は偶に酷く傷ついていた。また内臓にダメージを負っていたり、どこかを火傷していたり。その度に魔法薬だけを要求された。
それらが心配で、彼女に何かを食べさせ無理はしないように言おうと、カフェテリアに誘おうとしたことも数回あった。だが、セフォネは無表情にそれを断り、あまり長居せずに帰っていく。その後姿を見ていると、彼女が自分の娘と同い年だとは、とても思えなかった。
彼女の母デメテルはその間一度も吸魂鬼化する兆候を見せなかった。
何かがおかしい。そう、セレーネは思った。吸魂鬼に魂を吸われれば、個人差はあれど吸魂鬼と化す。しかし、10年近くもそのままの人間など、記録上存在しない。考えられる可能性は1つ。デメテルの中には魂が残っている。人として生きるには不十分な、人の姿を保つには十分な程の魂の残滓が。
しかし、そんなことは、果たしてあり得るのだろうか。空いた時間に幾つもの資料を調べたが、前例は未だ無い。魂はそれで1つの存在であり、吸魂鬼はそれを喰らう。もし仮にデメテルの中に魂が残っているとして、それは接吻時に魂が引き裂かれ、吸魂鬼の食事途中の獲物を一部逃がした、という方法しかない。しかし、魂を引き裂く魔法は、相当に深い闇の魔術。自分も詳細は知らないが、確かホークラックスという魔法が存在していたはずだ。
しかしある日、デメテルについて色々考察する必要は無くなった。
1990年12月17日。クリスマスまで後一週間だという日の未明に、デメテル・ブラックはその生涯を閉じた。
第一発見者は別の朝の見回りをしていた癒者だった。自宅にいたセレーネは急いで駆けつけ、デメテルの死因を調査した。しかし、その死因は不明。体に何も異常は無く、健康そのものだったのだ。唯一不審だった点は、彼女が何故か笑っていたことだけ。
不審に思うと同時に、患者の死には慣れているはずのセレーネでも、10年関わってきたデメテルが死んだことは相当なショックだった。第一、これをどうセフォネに説明すればいいと言うのか。そう思った時、ベッドのシーツに僅かながら赤い物が付着しているのを見つけた。
(…血?)
茶色く変色しかかってはいるが、まだ新しい。シーツは基本的に毎朝取り換えられるので、これは昨日の朝から今朝までに付着したものだろう。しかし、デメテルに傷はない。
一体何があったのか。そう思った時。
静かに病室の扉が開く音が聞こえ、セレーネは扉を振り向いた。するとそこには、セフォネが立っていた。
「セフォネちゃん……」
二の句が告げない。彼女の母の死を、伝えることが出来ない。セフォネは病室に入り、ベッドの側へ行く。
「あのね…貴方のお母さんは……」
意を決してセフォネに告げようとした。だが、セレーネは、続きを言わなかった。いや、言うことが出来なかった。
「おやすみなさい…母様……」
セフォネは微笑んでいた。この5年間、一度も笑わず、他者を決して寄せ付けないオーラを放っていた彼女は、柔和に微笑んで、デメテルの頭を撫でていた。
「ミセス・ボナム。これまでありがとうございました。お礼申し上げます」
セレーネが唖然としていると、セフォネはセレーネに深々とお辞儀した。
「貴方は本当に良い癒師ですわ。人としても。ですから、母の死を自分の責任だと感じてしまうことでしょう。しかし、それは違いますわ。貴方に責任は一切無い。それに、死は決して悪いこととは限りません。死は母にとって無為な生からの救済なのです」
眼前の少女は、本当にセフォネなのだろうか。言葉遣いから性格まで、そっくり誰かと入れ替えてしまったような、まるで別人だ。
「既に葬儀の手筈は整っております。親類のみの家族葬の予定なのですが、是非貴方には参列して頂きたいのです。よろしいでしょうか?」
「え、ええ。勿論……よ」
「ありがとうございます。母も喜ぶでしょう。では、
セフォネは優雅に一礼すると、病室を去っていく。
「一体……何があったというの……?」
「え? 知り合い?」
恐らく、セフォネとセレーネは同じことを思い出していただろう。そこに、エリスの素っ頓狂な声が響く。
まともに回答してもいい。セレーネはセフォネの母の主治癒だったのだと。しかし、セフォネはそれで空気を壊すことを避ける為、後でちゃんと伝える機会があるだろう、と真実をぼやかした。
「小さい頃、無茶をやった時によくお世話になっていまして。まさか、エリスのお母様だとは思いもよりませんでした」
セレーネもセフォネと同意見なのか、余計なことは一切言わなかった。
「私もよ。1年生の時にエリスが話してた反則レベルで規格外の友人、っていうのが貴方のことだと分かった時、とても驚いたもの。世間はまったく狭いものね」
「初耳なんだけど。何で言ってくれなかったのよ」
拗ねたように口を尖らせたエリスを見て、セフォネとセレーネは両者とも悪戯な微笑みを向けた。
「いつかバレた時に驚かせようと思って」
「大成功ですわね」
「ふふ……ホント。そちらのお嬢さんが、セフォネちゃんのメイドさんかしら?」
ラーミアは優雅にお辞儀し、自己紹介した。
「はい。ラーミア・ウォレストンと申します。ブラッドフォード様、この度はお招き頂き深く御礼申し上げ……」
シリウスの時もそうだったが、ラーミアはブラック家の使用人として知人以外の者と接するとき、態度が異様に固くなる。純血貴族ブラック家の、そしてその当主たるセフォネに相応しいようにという本人なりの意思の表れなのだろうが、まだ幼い少女の範囲を出ないラーミアがやると、どこか背伸びしているような印象である。そこもまた可愛らしく、セレーネはつい微笑みを漏らした。
「固いわよ、もう。様は無くていいし、セレーネでいいわ。セフォネちゃんもね」
「では、私からも感謝申し上げますわ、セレーネ」
まるで旧交を温めるかのような様子の2人を見て、エリスがぼやく。
「友達が自分の母親と知らないところで仲良くなってた、ってのはちょっと複雑よ」
「私としては、こんなに小さかったセフォネちゃんに背を抜かれたことが複雑なんだけどねぇ。ていうか、背高くない? それとも私が小さいの?」
「どちらも、でしょうね」
「素直に認めないでよ。これでも気にしてるんだから。傷付いちゃうわ」
セレーネはそう言うと、セフォネの頭をポンポンと軽く叩いた。思い返せば、彼女がここまで会話している所は、セレーネにとっては初めてだ。4年前はあまりの豹変ぶりを訝しんだが、こうして娘たちと楽しそうに過ごしているのを見ると、本当に良かったと思う。
その時、1匹のフクロウがテントに飛び込んできた。セレーネはフクロウから手紙を受け取り、さっと目を通した。
「呼び出しね。多分大会が終わるまで帰って来れないと思うけど、まあ、楽しんで頂戴ね」
「うん。いってらっしゃい」
「はい。ご健闘をお祈りします」
「ありがとうございます」
まさしく三者三様の反応に、セレーネは優しい笑みを零した。
「ふふ……じゃあ、行ってきます」
セレーネがテントから去っていく。彼女は若いが、ああ見えてクィディッチワールドカップの治療チームの総責任者だ。今からの仕事も大変だろう。なにせ、ワールドカップともなると、怪我の頻度も重さも、ホグワーツのそれとは段違いなのだから。
「それにしても、まさか知り合いだったとはね」
「貴方のほうこそ、まさか娘だったとは」
セレーネの娘ということは、彼女もマンゴ・ボナムの子孫、聖マンゴ創設者の末裔ということ。彼女の治療系魔法に対するセンスの高さも納得である。
「ママ髪染めてるから。分かりづらいわよね」
「いえ、それ以前に」
「ん?」
セフォネは意味ありげな目線をエリスの体、具体的には胸に向ける。エリスは首を傾げているが、ラーミアはその意味が分かったようだ。
「ああ、確かに。胸の大き……あっ」
「ラーミア……言ったわねぇ!」
セレーネは童顔ながらも、豊かな胸を持っている。それに反し、エリスの胸は1年次からあまり成長していない。大きさ的にはラーミアと同じくらいだ。ということは、ラーミアは人のことを言えないのであるが、まあまだ成長の余地があるということで。
「そんなこと言うのはこの口かぁ! 成長するもん。まだまだ成長期だもん!」
「ご、ごめんにゃひいいい!」
「あっははははは!」
エリスはラーミアの頬をムギュっとつねり、セフォネは爆笑している。暫く騒いで落ち着くと、3人はテーブルに腰を落ち着けた。
「はふぅ」
「さて、これからどうしましょうか」
「そうね……ちょっと早いけどお昼食べる?」
「それなら、私が用意します」
「あら、ありがとう。そう言われると、貴方ってメイドだったわね」
「そう言われなくても従者ですよ、もう」
ラーミアは頬を膨らませながらも、すぐ近くに据えられているキッチンへ行き、蛇口を捻って手を洗う。
「食材はどこですか?」
「そこの右の食器棚にあるわ」
「食器棚?」
見たところ、縦30センチ横50センチほどの普通の食器棚である。疑問に思いつつもそこを開けると、ひんやりとした冷気が立ち込め、そこにはかなり広い空間があった。食料も3日分くらいはある。しかし、それにしては広い。ブラック邸の食料庫並みの大きさである。
「拡大呪文と保冷呪文ですか。魔法って、ホント便利ですよね。ていうか、何でこんなに広いんですか?」
「元々長期のキャンプ用なのよ。病院の慰安旅行に使ってたんだけど、1、2回しか使われてないらしくてね。ママが今回の為に病院から借りたのよ」
「これキャンプっていうよりは、普通に住居ですけどね」
「魔法界ではわりと普通のほうですよ」
ラーミアが作った昼食を食べ、その後は試合の時間まで気兼ねないお喋りに花を咲かせた。
デレデレ管理人………可愛いは正義!
エリス母登場………まさかのデメテルの主治癒。彼女は幼少期のセフォネを知る数少ないうちの1人です。
受験を応援してくださる声が多くて、非常に嬉しいです。なんとか活動休止までに後1本、せめてワールドカップを終わらせたいと思います。というか、ここまでワールドカップ編が長いSSもあんまりないような。
次回は多分、セフォネが狂気モードになると思います。なんせ仇の1人が登場しますから。