OVERLORD 自衛隊彼の地にて・・・ 作:ラルク・シェル
セバスが用意してくれた守護者との会談が出来る部屋。それはテレビ番組で○○の部屋に出てきそうなセットになっていた。最初にアインズと会談するのは、テュカとロゥリィで後ろには伊丹とレレイが立っている。
「はい、ではゲストにテュカさんとロゥリィさんに来て貰いました」
「どうも…でぇす…」
「ええ、来てやったわよ」
少し声を高めにするアインズに、恥ずかしがるロゥリィと堂々とした態度のテュカは返事を返す。
「では、これよりお2人の色んな所を聞いてみようと思います!」
「ええ…上手くいくかは分かりませんが、なんとかがんばりますぅ!」
「お手柔らかに頼むよ」
「最初はロゥリィさんからです!」
「は…はい!!」
大きな声で返事をするロゥリィに伊丹は見守るしかなかった。それでもとにかく話は始まった。
「ますロゥリィさんは不老不死の亜神という事ですが…もしかして、あの性格は亜神になってからか?」
「いえ…恥ずかしいけど私のあの性格は初めからでしてぇ…」
「そうか、じゃあ次の質問は…一体どこでそんな力が?」
「はい…それはエムロイ神教団によるものでしてぇ」
「エムロイ神教団?」
するとロゥリィの口から出たエムロイ神教団という単語に興味を持つ。これは伊丹も同じ。
「なぁ、前から思ったけど…そのエムロイ神教団ってなんだ?」
「その名の通り、戦いの神エムロイを祀る教団。なんでも年が若い神官にはフリルというのが多いけど、年を取る程少なくなるらしい」
レレイから分かりやすく説明を受ける伊丹とアインズ。
「では、話を変えるが…そのゴスロリ風の神官服を好んでいるようだが、今の性格になってからは?」
「はい…なんだかとても恥ずかしいと感じますぅ…とくにスカートの丈が短いのは」
言いながらもスカートの裾を引っ張ったりしながらもロゥリィとの会話は終了して、次にテュカに切り替える。
「じゃあ、次はテュカだ…さて、今の性格になった感想は?」
「まぁ…解放されたというか、スッキリしたっていうか。大体そんな感じね」
[たしかに、いかにも解放されたって表現に近いな]
今のテュカにどことなく納得してしまう伊丹だが、ここでアインズが少しいたずら的な発言をする。
「なるほど、それじゃあ伊丹に対してどんな印象を?」
「はぁ!?」
「え?」
この質問にはテュカは顔を真っ赤になる。
「あっ…アンタ!いきなり何言ってんのよ///」
「いや、別に答えなくてもいいんだ。言ってみたかっただけだからな」
「だからって、そんな変な事を二度と言わないでよね!!」
恥ずかしそうに叫び続けるテュカだった。
そんなこんなで、テュカとロゥリィの話が終わって、次は他の守護者との会談をする。初めはシャルティアから始まって、次にアウラ&マーレにコキュートスとデミウルゴスとセバスとの会話をやっていき。最後はヴィクティムとなるのだが
〔グ~~~グ~~~〕
ヴィクティムはソファーの上でいびきをして眠っていた。
「ヴィクティム…だらけるのは構わんが…せめて起きて話だけでも」
〔だって、めんどくさいから…〕
「めんどくさいからって…まぁ、仕方ないか」
全くのやる気ゼロなヴィクティムにアインズはため息を吐いて諦めかける。そして会談の見学をし続けた伊丹とレレイは、今までのカオスな内容に精神に限界が近づけていた。
「なんか…これ以上いると、俺達までおかしくなりそうだ」
「私も…ん?」
するとレレイはどこかに行こうとするユリとナーベラルとルプスレギナの姿を目撃する。
「伊丹、あの3人?」
「ん?ユリさん達、どこに?」
2人はこの場から離れて3人を追いかける。
「ちょっと!」
「あら、2人共どうしたの?」
「それはこっちが聞きたいよ。アンタ達もどこに行くんだよ」
「会いに行くの。完全なる狂騒・改を作った人に」
「「「「えっ!?」」」」
なんとユリは今回の騒動の引き金の、完全なる狂騒・改の製作者を知っているらしい。これには伊丹はもちろん、レレイもナーベラルもルプスレギナも驚く。
「それ本当っスか、ユリ姉!」
「ええ、恐らくだけどね。だから、行くのです」
「だったら、俺達も」
「うん、会ってみたいから」
すぐに行きたいとお願いする伊丹とレレイに、ユリはポケットから指輪を取り出して2人に渡した。
「これは猛毒を無効化させるアイテムです。これから行くのは猛毒が漂う場所ですので」
ルプスレギナにも同じアイテムを渡すと、さっそくリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを発動し目的の場所に向かう。
今回は少し短めでしたが、どうでしたか?テュカとロゥリィだけでなくヴィクティムとの会談も入れてみました。
次回は伊丹がパンドラズと出会うのでお楽しみに。