OVERLORD 自衛隊彼の地にて・・・ 作:ラルク・シェル
「つまらないプレゼントだが、気に入ってくれたか?シャルティア」
アインズは少し嫌味な感じに感想を尋ねてみる。すると応じるかのようにして返事するシャルティア。
「素晴らしい!これ程の巨大な力を持つアインズ様を、今ここで殺さなくてはならないなんて♪」
随分と余裕な笑みとはしゃぎようなシャルティアであった。しかしそんなのは無視し再び質問をした。
「アインズ様か?ではなぜ私に様と着けるのだ?」
「かははははは!至高の御方であられるアナタに、様と呼ぶのは当然ではないですか?」
「ほぉ、では今の主人は?」
「そんなの決まって…」
シャルティアはその言葉にハッとする。なぜ自分は今アインズと戦うのか、なぜアインズは自分を攻撃してきたのか。そんな自分な疑問を持つが、シャルティアはどうでも良くなってきた。
「よく分かりませんが…攻撃してきたからには、全力でアインズ様を滅ぼす必要がありますね!」
「そうか…なら了解した」
「うふふふふ、敵前で構えを解くなんて感心しませんよ!」
さっそく走ってアインズの元に向かうシャルティア。
「危ないぞ」
「なに?」
するとシャルティアの目の前が爆発した。さっきの
「じつはそこには地雷を設置しておいたのだ」
アインズは説明しながらも攻撃に入った。
「
掌から重力を螺旋の球を出して投げつけた。すぐさまシャルティアは後ろに下がり。
「
地面からカベを出して盾代わりにし防いだ。しかしそれでもすぐに、次の攻撃に入るアインズだった。
「
「なっ!」
今度は地面から肋骨のようなものが生えてきて、シャルティアの周りを包み込もうとした。すぐに羽で飛ぼうとしたが、捕まってしまうけどもなんとか飛び出した。
「おっと、あんまり飛ばない方が良いぞ。この辺りにも罠を仕掛けたからな?」
「そんな挑発に乗ると思ってたんですか?空中にも罠があるんでしょうに?」
「バレたか」
少し悔しがる演技をするアインズ。仕掛けた罠は最初の
[あれだけの魔力をどうやって…だが、魔力を削ればなんとかなる。だが、一番気になるのは…
いつも身に着けている
「
「回復の暇は与えん。
回復をさせないようにとすぐに新たな攻撃を開始したアインズ。
「
だが、テレポーテーションで攻撃を避けてアインズの後ろに回った。しかしなぜか元の場所に戻ってしまった。
[これは、
「
いつのまにかシャルティアの周りに機雷が設置されて爆発した。体を気体に近い状態になりながらも避けるシャルティアに次の攻撃。
「まだだ、
そこに光の弾丸を連射した。地面に落ちた気体がシャルティアの形に戻ったが、口から少しの血を出していた。さっきの攻撃が効いたらしい。
「
「
今度は地面から無数の骨の槍を発射するアインズだが、すぐに防御魔法を起動する。しかしアインズの攻撃が上だったのか、障壁は砕けてしまうが
ちなみに遠くに離れた自衛隊は
「おいおい、なんかレベルが違うだろ?」
この戦いのレベルに着いてこられない伊丹達自衛隊。
だが、そんな時。引いたはずのAH-1コブラが一機、アインズとシャルティアとの戦場に向かった。
「隊長!ヘリが勝手に!!」
「あのバカ!」
すぐに無線機でAH-1に通信し始める。
「お前ら、なにしてる!」
『いや…もっと近くで調査したいので』
「あの戦い見て分からないのか!」
『危険を承知ですので、失礼します!』
AH-1のパイロットはそう言って無線を切った。
「もしもし、もしもし!クソっ…アイツら」
「伊丹さん…あっ!」
「どうしたの?アウラちゃ、ああ!」
「今度は何だ?」
また新しい問題が起きた。それはロゥリィも勝手にアインズの戦場に向かおうとしていた。
「ロゥリィ!お前、なにを?!」
「だって、勝手に行った彼らを止めなきゃならないしぃ。それに…私も我慢の限界だからぁ!!」
そう言うとジャンプしながらもアインズとシャルティアの戦場に行った。
「行っちゃいましたけど…どうしますか?」
「どうもこうもない!」
すぐさま伊丹はパンツァーファウスト3を装備し、偵察用のXLR250Rに乗ってロゥリィを追いかけた。
「隊長まで…」
「死なない…かな?」
残された栗林達とアウラとマーレとシズはただ見つめるしか出来なかった。
それから未だに双方の戦いはヒートアップし続けていた。
「では行くぞシャルティア。お前のスキルと私のスキル、どちらが上か思い知れ!」
なんとか短く終わらせようとするアインズだったが、ここにAH-1が飛んできた。
[あれは伊丹さん達の、引いた筈じゃあ!]
「おや…あれはたしか私の上をブンブン飛び回っていた物?」
シャルティアが新たな獲物を見つけたかのように、AH-1をただ見つめる。操縦するパイロットは少しビクッと怯えた。
「おい、なにか狙ってきてないか?」
「たしかに…だが、ここまで来たんだ!」
「そうだな。よっしゃ!これでも喰らえ!」
シャルティアに向けてM197ガトリング砲を乱射した。だが、シャルティアは軽く避けたので、何度もガトリング砲を撃ち続けた。
「止せ!そんな事をしても無駄だ!」
アインズの言葉も聞こえないままガトリング砲を撃つけども、シャルティアは見失って弾も切れてしまった。
「た、弾が!?」
「いや、それよりもあの吸血鬼は!?」
「私ならここに?」
いつのまにか機体の下に飛んでいたシャルティアは、その下からコックピットを覗き込む。
「うわっ!いつのまに!?」
「まさか、こんな乗り物で私を倒そうなんてとんだ冗談ね!」
そしてスポイトランスでスタブウイングに装備している、ロケット弾ポッドとミサイル発射機を叩き壊した。
「ああっ!ミサイルポットが!?」
慌てるパイロットだったがシャルティアはすぐに正面に移動する。
「さてと、せっかくアインズ様との戦いを邪魔した奴らには…罰が必要のようね」
魔法を発動しようとした瞬間。
「うふふふ♪」
「おっ?」
ロゥリィがいつのまにかジャンプしながら現れて、ハルバードでシャルティアを叩き落した。そのままシャルティアは地面に叩きつけられ、たくさんの土煙が漂いロゥリィも着地する。
「ロゥリィ…」
いきなりロゥリィの登場に戸惑うアインズだが、AH-1のパイロット2名は
「今だ。この隙に逃げよう!」
素早くこの場から撤退するAH-1。それから叩きつけられたシャルティアだったけども、何事もなかったかのように立ち上がる。
「貴様は何者ですの?」
「ロゥリィ・マーキュリー。アインズの知り合いよぅ」
「ほぅ…貴様も私達の戦いの邪魔をするのですか?」
「そうかもしれないけど…アナタとも戦ってみたくてねぇ」
しばらくするとシャルティアとロゥリィとの間に緊迫感が漂う。
そしてついに
「はっ!」
「ふん!」
シャルティアのスポイトランスと、ロゥリィのハルバードがぶつかり合い。お互いの武器から火花が出るほどに打ち合い続けた。
[ロゥリィ…結果的に彼女は、守護者達と同じだけの実力はある。だが、シャルティア相手だと!]
アインズはシャルティアの方が遥かに上だと理解していた。そして明らかにロゥリィがかなり苦戦しているが分かり、体中にキズが複数出来ていた。
「…まさかここまで強いとはねぇ…」
「おやおや、もう息切れですかな?」
「冗談…まだまだよぅ!」
そのままハルバード大きく振りかざして、シャルティアの首を斬りつけようとした。
しかし避けられると、ロゥリィはスポイトランスに貫かれてしまう。
「ロゥリィ!」
「あらあら…威勢の割にあっけないですね?」
そしてスポイトランスでロゥリィから血と生命力を吸収し始めた。
アインズとシャルティアの戦いに、自衛隊のAH-1とロゥリィが参戦しましたね。しかしAH-1は逃げてロゥリィもやられてしまいました。
そしてロウリィの運命は次回までお楽しみに。