OVERLORD 自衛隊彼の地にて・・・ 作:ラルク・シェル
得地から来たティカ達をさらう為にやってきた。アメリカ・中国・ロシアの工作員達は、いきなり骸骨が現れたのでアメリカ側の1人が迷わずアインズを撃ってしまう。
「ど…ドクロ……!!」
「リアル…スケルトンって奴か…」
撃った本人達も改めてアインズの姿に驚きを隠せずにいた。でも、その時アルベドがアインズを撃った工作員に素早く近づいて頭を強く掴む。
「えっ!?」
「よくも…アインズ様を!」
とてつもない怒りと殺気に満ちた目で、いつのまにか持ったナイフで工作員の首を切り裂いた。首から大量の血が噴水のように飛び出てアルベドの全身は血まみれに。だが、アルベドはその首を別の工作員に目掛けて投げつける。
「うわっ!」
驚いて投げつけられた首を避けたが、いつのまにかアルベドがその工作員に近づいてズタズタに切り裂く。しかも隣の工作員にも目をつけて首を掴んでへし折ったり。または何人か殴り撲殺して、この光景に周りは恐怖した。
「さぁ、次に罰を受けるのはどいつだ?」
目を輝かせながらも獲物を借るような目で睨み続ける。
「アルベド、もういい」
するとアインズがまるで何事もなかったかのようにアルベドを止める。そしてアルベドはすぐにアインズ達の元に戻った。
「アインズ様!」
「無事だったのですか?」
「当然だ、これぐらいでは死なん」
元々体が骨のアインズなので、弾丸が肋骨の隙間を貫通したのだった。
「そちらがこのような挨拶をするならば…こちらも挨拶をしなくてはな」
そしてアインズは指を鳴らすと紫ローブの姿に戻った。さらに両手をかざし出すと、傭兵は再び銃を構えた瞬間。
「
すると3つの心臓のよう赤い光が浮かび上がると、そのままアインズが3つを両手でつぶした。両手から血のような液体が飛び散った途端に
「「「がっ!!」」
3国それぞれの傭兵が3人声を上げて倒れた。
「「「うわっ!!?」」
「「「ひっ!!?」」」
当然、他の傭兵はいきなり仲間が倒れて死んだことに驚いたり怯えたりした。
「あの…なにをやったのですか…まさか魔法を?」
「ええ…どうやらこの世界でも私の魔法が通用するようだな?」
アインズがユグドラシルの魔法が地球でも使えると確信する。するとアメリカ側の1人がポケットからなにかを取り出し
「く…喰らえ!」
その取り出したのが液体の入った瓶で、そのままアインズに投げつけるがキャッチし中身を見て理解する。
「聖水か…まぁユグドラシルのだったらヤバかったかもしれんが」
アインズは聖水の入った瓶を握りつぶした。
「もっとも、これは粗悪品に近いようだがな」
「全然効いてない!?」
「情報では、自分の事をアンデッドって名乗ってたから…一応持ってきたのに」
せっかく装備してきた聖水が全く無意味だった事に驚いたりする。
「アインズ様」
「分かっている。不意打ちとはいえ、私を攻撃した奴らが難いのだろう…」
「はい」
「しかし、我が友人の伊丹さん達がいるからな。危険な目には合わせたくない…中位アンデッド作成!」
アインズは3つの魔法陣を展開する。そこから巨大な体で鎧を着込んだスケルトンの
「3体に命令する…伊丹さん達の近くにいろ。そして近づく敵を薙ぎ払え!」
さっそく命令すると3体はさっそく伊丹達の所に来てそれぞれ武器を構える。するといつの間にかアルベド達が着替えを完了し、さらにそれぞれ武器を持ってアインズの前に並ぶ。
「アインズ様。いつでもOKです」
「私達もアインズ様を攻撃した奴らを!」
「絶対に……」
「では、次はお前達にも命令しよう。目の前の敵を皆殺しにしろ」
アインズが宣言した瞬間、最初に動いたのがナーベラル。ナーベラルの
「なにっ!?」
「えい!」
「ぐぎゃっ!」
マーレは普段から持っている杖型アイテムのシャドウ・オブ・ユグドラシルで、工作員の頭部を思いっきり叩き割った。ゴキャっと鈍い音が鳴り響き、飛び散った血が顔に着いたけど、軽く拭いてすぐにアウラのバックアップに戻る。
そんな様子を伊丹達はただ見守るしかなかった。
「スゲ…アイツらマジに…」
「たしかに…」
「てか、あのマーレって子。見かけによらず容赦ないわね…」
ピニャもボーゼスも改めてアインズ達の実力に言葉が出なくなっていた。
ちなみにこっそりと伊丹達に近づいてくる連中も何人かいたが、すぐに3体のアンデッドに見つかって殺されてしまう。さらにこんな事も。
「あぁぁぁん…ダメ…本当にぃ!」
「またか…」
「こればっかりはね」
ロゥリィは死んでいく戦士の魂を彼女の体から通っていく。つまり今のロゥリィは媚薬で感覚が敏感になった状態であった。
そして次々と倒されて行く3ヶ国の工作員達に、アメリカ側の工作員クワイゼル・ハイデッガーはこの状況を信じられずにいた。
「バカな…なんなんだ奴らは?!」
するとクワイゼルの所にアインズが近づいてきた。
「どうかな?我が下僕達の実力は」
「貴様達は一体!」
「悪いが、貴様に言う必要などない」
アインズは人差し指から黒い火を出してクワイゼルに向けた。
「最後に言い残すことは?」
「……化け物ども」
「当然の反応か…
そしてアインズの黒い炎がクワイゼルを包み込み骨も残さず消し炭にされる。それから全ての敵はアルベド達とデス・ナイト達で全滅し、アインズはデス・ナイト達3体を戦闘が終わったので消した。
「伊丹さん、敵は全て倒しましたよ」
「ああ、そりゃどうも」
伊丹は工作員達の死体を確認する。中庭は死体がたくさん転がっていて、弾丸も至る所に散乱していた。確認が終わると伊丹はさっそく行動に出る。
「じゃあ、公安が後始末をしてくれるかもしれないけど…他にも敵がいるかもしれないからずらかるか。すぐに敵の武器を回収するぞ」
「はい」
「うわ~~~あるある♪」
とりあえず伊丹達は敵の銃やライフルの武器を回収するのだった。だが、ナーベラルがすでに銃器を10丁程回収していた。
「ナーベラル、いつのまに…」
「すみません。でも、シズの良いお土産が出来ましたね」
「え?…あっ、たしかにな」
こういう兵器はたしかにシズなら喜びそうだと確信したので、さっそく銃器もマジックボックスに入れた。
全員の準備が終了して、庭から外に出ることに成功する。
葵の住んでいるアパート。突然、葵の部屋からゲートが展開すると、最初に出てきたのがアインズだった。
「さぁ、みなさんも入ってください」
「はぁ…ではさっそく」
続いて伊丹がゲートから現れる。それからアルベド達から栗林達も通って来て、なんとかアインズのゲートのおかげで、安全に葵のアパートに到着出来た。
「それにしても、ちょっとドキドキしましたよ。ワープみたいで」
「超上級魔法を使えるなんて、本当に興味深い」
レレイは相変わらずアインズの魔法に興味を持つ。全員が腰を下ろして寝っ転がったりしていると、ピニャが伊丹に尋ねてきた。
「伊丹殿、尋ねたいことがある。なぜ我々がこうして逃げ隠れしなければならぬのだ?」
昨日もそうだが今日もなぜ自分達が狙われているのか気になって仕方がなかった。すると伊丹の口からこう宣言した。
「そうだな…はっきり言うと、俺も分からない」
そのストレートすぎる言葉に栗林は回収した銃器を伊丹に構える。ついでにナーベラルも手から少しの電撃を出しながら伊丹に近づく。
「隊長、いい加減なことを言うと後ろ弾を撃ちますよ?」
「貴様、真面目に言う気はないのか?」
「うわぁぁぁ!ちょっと待って!」
慌てる伊丹にアインズはこんな推測をした。
「つまり、日本だけが特地と和解するのが気に入らない国が存在する。故に予定や乗り物を変えてきたのでは?」
「まぁ、そうだな」
それから小腹が空いたのか、伊丹とアインズは近くのコンビニに行くのだった。ただし買い物をするのはティカとレレイとロゥリィと、アウラとマーレの5人。伊丹とアインズは外で待っていた。当然、アインズは変装して。
「それにしても、本当に彼女達ってアニメや漫画やゲームから出てきた感じですな?」
「んまぁ…たしかな。金髪ロン毛のエルフに、黒ゴスロリに、本当の意味での魔法少女に、双子のボーイッシュ&男の娘ダークエルフ」
「あの姉弟を作ったのは、売れっ子の女性声優なんですよ」
「そうなんだ。未来にもまだアニメが?」
「もちろん、エロゲもちゃんと」
アインズと伊丹がオタク話をしていると、ちょうどティカ達が買い物を終了してアインズと伊丹の所にやって来た。
「買い物終わりましたよ」
「頼まれたものを買っておきました」
「パンもね」
「ちゃんと飲み物も」
「そうか。では帰るか」
再びアインズがゲートを開いて7人は入っていった。
今回は3ヶ国の工作員とナザリックの戦闘です。たしか中位アンデッドは触媒なしで制作すれば、アインズの意思で消すことが出来るみたいのでそうしました。
次回はついに帰国で、シャルティア編はもう少しです。